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音楽で拡がる輪

JAZZ(Born In The U.S.A. )

2026年5月17日 (日)

政治観と精神性が強く感じられる意欲作 『Alive with Ghosts Today / Chris Potter』

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 Edition Recordsから、クリポタさまの新譜がでました〜♪
 

先日のラース・ダニエルソンのアルバムの時にも、、少し話が出ましたが、
現在の世界の状況に杞憂して、その考えを曲やアルバムで表現しているアーティストは多いですよね。
クリポタさまことクリス・ポッターも思慮深いアーティストの1人。
 

今回のアルバムは、米国の急進的奴隷制度廃止運動家のジョン・ブラウンが1859年に起こしたハーパーズ・フェリー襲撃事件を題材に取り上げた組曲だそう。
彼は、この時の「亡霊」が今のアメリカ社会に残っていて、影響し続けている状況に、、答えのでない思いを書き綴った気がする。
 

楽曲は、ボーナス・トラック以外は全て彼の作曲、ライナーノーツには曲の彼自身の解説が。
サックス、ギター、ベース、ドラム、クラリネット、トロンボーン、ヴォイオリンでのアンサンブル。
 

オープナーは、「Alive with Ghosts Today 1」、幕開けを知らせるような響きに厳かな気持ちに。
 

「Osawatomie Brown」、重さ緊張感のある中、クリポタのテナーが咆える。
襲撃前のブラウンの文章からとったタイトル「The Heavens in Scarlet」、テンポや風景が変化しながらドラマティックに展開。
今までのような不穏な雰囲気は薄く、温かさを感じる「Sister Annie」。
 

「This Earth Would Have No Charms for Me」、ギターやヴァイオリンの響きが美しく、祈りの時間のように抒情的。サックスの感情表現の素晴らしい!
「Into Africa」、切れ味あるドラム、疾走感あるサックスのソロ、迫力ある演奏に耳を奪われる。
「Mine Eyes」、切れ間ない見事な即興、濃密なアンサンブル!
 

終演は、「Alive with Ghosts Today 2」。
冒頭よりも荒々しく、主張が強く感じ、胸に刺さり、スピリチュアル感が増す。
 
 

ボーナス・トラックはこの雰囲気を持った「Song of the Underground Railroad」。
ジョン・コルトレーンの曲だが、本編の題材と離れることもなく、また、少し開放的な演奏を楽しめる。
 

物語性や空気感を重視し、ブルース、ゴスペル、フォーク、アメリカーナなどのジャンルを超えた音楽を現代ジャズに溶け込ませている。
アンサンブル重視な為、少し、イケイケ感が少ないきもするといえ、、やっぱり、サックスの凄さに魅了される! 

彼の政治観と精神性が強く感じられる意欲作。
 
 

1. Alive with Ghosts Today 1
2. Osawatomie Brown
3. The Heavens in Scarlet
4. Sister Annie
5. This Earth Would Have No Charms for Me
6. Into Africa
7. Mine Eyes
8. Alive with Ghosts Today 2
 

ボーナス・トラック
9. Song of the Underground Railroad
 

Chris Potter (ts, ss)
Bill Frisell (g)
Burniss Travis (b)
Nate Smith (ds)
Rane Moore (cl)
Zekkereya El-magharbel (tb)
Sarah Caswell (vin)
 

今日のおまけは、ご本人があげていた「Osawatomie Brown」。
 
 

んじゃ、退散♪

2026年5月10日 (日)

真夜中の「独り言」のよう 『Diavola / Gabrielle  Cavassa』

Diavola
 

2021年にサラ・ヴォーン国際ジャズ・ヴォーカル・コンクールで優勝。
ジョシュア・レッドマンのヴォーカル・プロジェクト『Where Are We』で、注目を集めた新星ガブリエル・カヴァッサ。
 

ブルーノートのリーダー・デビュー作は、ギタリストのジェフ・パーカー、ベーシストのラリー・グレナディア、ドラマーのブライアン・ブレイドという素晴らしいメンバーに、
ゲストで、サックス奏者のジョシュア・レッドマンとピアニストのポール・コーニッシュが参加。
ジャンルを超え彼女の好きな曲8曲と彼女のオリジナル2曲。
 

オープナは、パーカーのオリジナルで「Heaven Sighs」、浮遊感あるギターが幻想的な世界に誘い込むインスト・トラック。
シームレスに始まる「Raindrops Keep Falling on My Head」、レッドマンのサックスも参加。
あのポップな曲調は影をひそめ、耳元で囁くように…しっとり少し憂鬱な雰囲気が新鮮。
 

ギターが寄り添う「Prisoner of Love」。
アコースティック・ギターでリズムも担当する彼女のオリジナル「Bossy Nova」、ボサノヴァの風を感じつつどこかノスタルジックな雰囲気。
 

エデュ・ロボの「To Say Goodbye」、掠れ躊躇いがちな声とベースの1音1音が深く心に届く。
イタリアのSSWの曲で「Angelo」、ベースのアルコではじまり、情景豊か哀愁たっぷりに。
「Be My Love」、ギターの音響的な音をバックに、静かに、、でも、感情が少し滲み出る切ない雰囲気で。。
 

ここから3曲にピアノが加わる。
 

タイトル曲でオリジナル「Diavola」、イタリア語で悪魔なのだそうだけれど、魅惑的で危険な人の感じ。
劇的、まるで演劇を観ているように入り混じる複雑な感情表現。
バニー・マニローの「Could It Be Magic」、ジョシュアも参加、まるで映画音楽の主題歌を歌い上げるよう。
 

終演は、「Arrigo Amadesi 」、詩を語るように…喪失感いっぱい。
ピアノとデュオに近い静けさ、余韻いっぱいで。
 


愛と孤独を囁くような歌声で静かに描く。
真夜中の「独り言」のように、切なく危うく美しい。
 



1. Heaven Sighs
2. Raindrops Keep Falling on My Head
3. Prisoner of Love
4. Bossy Nova
5. To Say Goodbye
6. Angelo
7. Be My Love
8. Diavola
9. Could It be Magic
10. La notte dell’addio
 

Gabrielle Cavassa (vo, ac-g #4)
Jeff Parker (el-g)
Larry Grenadier (b)
Brian Blade (ds)
 

Guests
Joshua Redman (ts #2, #9)
Paul Cornish (p #8, #9, #10)
 

今日のおまけは、ご本人があげていた「Raindrops Keep Falling on My Head」。
 
 
 
んじゃ、退散♪

2026年5月 3日 (日)

歌心あって音色豊かな現代的サックス・トリオの決定版 『TWIO VOL.2 / WALTER SMITH III』

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温かな音色の現代テナー奏者、ウォルター・スミス三世。
ブルーノート・レコードからの新作は、2017年リリースの『TWIO』の続編。
今回は、1曲を除いてスタンダードやミュージシャン曲などのカバー曲中心。
実は、カーラ・ブレイの「Lawns」を取り上げていることを知って聴いてポチりました。汗
 

前回同様のピアノレスのテナー・トリオだけれど、
メンバーは、ベーシストにジョー・サンダース、ドラマーにケンドリック・スコットを基本に、5曲でベースでロン・カーターが、2曲でブランフォード・マルサリスが参加。
大御所カーターとのデュオもある。
 

オープナーは、ゆったりと王道の路線で「My Ideal」。
「Circus」、高速フレーズも交え軽快にリズミカルに。
セロニアス・モンクの「Light Blue」、あの不思議な音の階段をサックスで音選び。
 

ブランフォード、カーター参加のカルテットでCasual-Lee」。
ユニゾンで始まって、少しづつずれ、、いわゆるテナー・バトルとは違った知的な2人の対話。
カーラ・ブレイの「Lawns」、浮遊感ある演奏で、最後まで素敵な音色の穏やかな時間。
 

ロン・カーター参加「I Should Care」、ベースのソロも豊だんに。
「Fall」、抽象的で陰影深く。
「Escapade」、比較的外向き、リズムの推進力が効いている。
 

ビリー・ストレイホーンの名曲「Isfahan」、カーターとのデュオ。
スミスの音色の美学に酔いしれる。
 

終演は、エリス・マルサリスの「Swingin’ at the Haven」。
再びブランフォード参加で、華やかなでストレートなスウィングで。

 

抑制と自由が高度に均衡!
歌心あって音色豊かな現代的サックス・トリオの決定版。
 
 

1. My Ideal
2. Circus
3. Light Blue
4. Casual - Lee 
5. Lawns
6. I Should Care
7. Fall
8. Escapade
9. Isfahan 
10. Swingin' At The Haven 
 

Walter Smith III (ts)
Joe Sanders (b) #1, 2, 3, 5, 8
Kendrick Scott (ds)  exc #9
 

special guests
Ron Carter (b) #4, 6, 7, 9, 10) 
*アルバムには、カーターとサンダースが同じに書かれている。
Branford Marsalis (ts) #4, 10
 

今日のおまけは、ご本人があげていた「Lawns」。
 
 


んじゃ、退散♪

2026年4月19日 (日)

メセニーならではの高揚感に酔いしれる 『Side-Eye III+ / Pat Metheny』

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世界中のギタリスト&音楽ファンから敬愛されるパット・メセニーが、気鋭の若手アーティストを迎える流動型プロジェクト「Side-Eye」の2枚目。
 

今回は、キーボーディストのクリス・フィッシュマン、ドラマーのジョー・ダイソンとのトリオをメインに、ベーシストのダリル・ジョンズ、ハーピストのブランディー・ヤンガー、 パーカッショニストのルイス・コンテなどを迎えたプロジュエクト。
全8曲がオリジナル。
 

オープナーは、「In On It」、元々のソロ曲が、高揚感生むテクニカルで切れ味良い演奏へ変身。
 

「Don’t Look Down」、鋭いリフと変拍子の緊張感高い中でも相変わらずの郷愁。
「Make a New World」、オーケストラ曲を小さな編成に、歌うように倍音豊かなトーンで魅了。
 

「Urban and Western」、都会的洗練とアメリカーナの交差、ジェイムズ・フランシーズのオルガンがかっこいい♪
グルーヴ主体のファンク曲「Se-O」。
 

「Our Old Street」、色彩豊かで美しい抒情的なバラッド。
「Risk and Reward」、場面展開が多くドラマチック。
 

終演は、「So Far, So Good」。
シンプルなメロディだけれど、メセニーらしい余韻を残す。
 

世代やスタイルの異なる奏者を迎え、現在進行形のジャズを鮮やかに描きだす。
切れ味のよいリズムとの共演による即応性の高いインタープレイは、年齢(71歳!)が信じられないダイナミックな推進力を披露。

ある時はテクニカルに、ある時はリリカルに、メセニーならではの高揚感に酔いしれる。
さまざまな要素が詰まった極めてスリリングな一枚。
 


1. I n on It
2. Don't Look Down
3. Make a New World
4. Urban and Western
5. Se-O
6. Our Old Street
7. Risk and Reward
8. So Far, So Good
 

Pat Metheny ( g, sounds, synths )
Joe Dyson (ds)
Chris Fishman (keys, p, org )
+
Daryl Johns (b)
with
Brandee Younger (harp)
Luis Conte (perc)
Vincent Peirani (acc)
 
vocals
Mark Kibble/ Natalie Litza / Kim Fleming / Kim Mont / San Franklin / Stephanie Hall / Joel Kibble / Terry White / Armand Hutton
Leonard Patton (vo) #5
James Francies (oga) #4
 
 
今日のおまけは、ご本人があげていた「I n on It」。
 
 
 
 
 
んじゃ、退散♪

2026年4月12日 (日)

クールな知性と深い対話性が同時に成立 『Patternmaster /  Mark Turner』

Patternmaster
 

現代ジャズの知性派の代表格のサックス奏者、マーク・ターナーの4年ぶりのECMでの新作。トランペッターのジェイソン・パルマーを加えたコードレスのカルテットは前作『Return From The Stars』と同メンバーで、ベーシストはジョン・マーティンとドラマーはジョナサン・ピンソン。
もちろん、全6作がターナーのオリジナル。
 

オープナーは、タイトル曲「Patternmaster」、このアルバムで、文字通りの重要な言葉。
ユニゾンで提示されたテーマが徐々にズレ、2本のラインの間からハーモニーが立ち上がる。
このアルバムで繰り返される分岐と収束の基本形。
 

「Trece Ocho」、スペイン語で13と8と言う意味。変拍子の楽曲は、不安定な感覚の大作。
「It Very Well May Be」、ピタリと息の合ったテナーとトランペットのアンサンブルが陰影豊か、ベース・ソロも聴きどころ。

終始2管が同期せず、超緊張感ある「Lehman's Lair」、私的白眉。
「The Happiest Man on Earth」抑制的で、静かに変化する中に不思議な幸福感。

終演は、10分超えの「Supersister」。
アルバムの中で比較的2管の関係がわかり易やすく躍動感ある演奏。
 

全編、ダークな色彩で、不穏でミステリアスなムード。
ターナーの内省的で空気を含んだ音色、パルマーの輪郭の明確な音色…
このコントラストが、音数すくなくとも豊かな空間性を生み出している。
分枝・収束の繰り返し、ラインのずれ、知的な会話となり、
リズム隊も2人に柔軟に対応し動きに呼応することで音楽全体に流動的な緊張も生まれている。
 

クールな知性と深い対話性が同時に成立した純度の高い現代ジャズの1枚。

1. Patternmaster
2. Trece Ocho
3. It Very Well May Be
4. Lehman's Lair
5. The Happiest Man on Earth
6. Supersister
 

Mark Turner (ts)
Jason Palmer (tp)
Joe Martin (b)
Jonathan Pinson (ds)
 
今日のおまけは、ご本人があげていた「Lehman's Lair」。
 
 

んじゃ、退散♪

2026年3月21日 (土)

夢のような幻想的な移ろいが続く 『In My Dreams / Bill Frisell』

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レジェンド、ビル・フリゼールのブルーノートから5作目となるアルバムは、タイトルそのまま、彼が30年前にみた夢が題材。
トーマス・モーガン、ルディ・ロイストンのリズム隊に、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの弦楽器を加えた6重奏。
ライブ・レコーディングにスタジオ・レコーディングを加え、より高みを極めた作品。
 
8曲のフリゼールのオリジナルと既存曲4曲で全12曲。
 
 
オープナーは、「Trapped in the Sky」、重力を感じない浮遊感はあるけれど、暗く閉塞感も。
「When We Go」、反復しながらアンサンブルが少しずつ厚みを増す。感情を静かに心に秘めた感じ。
 

タイトル曲「In My Dreams」、幻想的な夢の中を彷徨うような美しいトラック。
抽象的だけれど優雅さを保ったままの、ビリー・ストレイホーンの名曲「Isfahan」、これも好き。。
 

「Give Me a Home」、「Home on the Range 」を題材に郷愁もありつつ、感傷的になりすぎず。。
「Why?」、問いかけ?のような短いフレーズが繰り返され、余白は浮き彫りに。
 

「Curtis (a year and a day)」、抒情的で弦楽器とギターの対比が効果的。
緩いテンポで原曲のメロディも活かした、スティーブン・フォスター作曲の「Hard Times」。
こういうのって、彼の独壇場ですよねぇ。。
一転、「Again」、実験的で即興要素が強い。
 

音数すくなく繊細な空間、「Small Hands」。
彼の人生観と重なるようなタイトル、「Never Too Late」。
 

終演は、「Home on The Range」、穏やかに、優しい響きを残して。
 

ジャズ、フォーク、室内楽が溶け合い、夢のような幻想的な移ろいが続く。
静けさの中に、深い感情を持つ成熟の極みにある一枚。
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1. Trapped in the Sky 
2. When We Go 
3. In My Dreams 
4. Isfahan 
5. Give Me a Home 
6. Why? 
7. Curtis (a year and a day)
8. Hard Times 
9. Again 
10. Small Hands 
11. Never Too Late 
12. Home on The Range
 
 

Bill Frisell (el-g, ac-g, loops)
Jenny Scheinman (vin)
Eyvind Kang (vla)
Hank Roberts (vc)
Thomas Morgan (b)
Rudy Royston (ds)
 

今日のおまけは、ご本人があげていた「In My Dreams 」。
 

 

 
 
んじゃ、退散♪

2026年3月 8日 (日)

クリス・ポッターが、5月8日に新譜をリリースしまっす!

2026年2月11日 (水)

即興的対話を前面に出したデュオ 『Play / Theo Croker   Sullivan Fortner』

Play
 

去年リリースされた新譜シリーズ。汗
キリがないので、どこかで終わらせなくては…
 
トランペッターのシオ・クローカーとピアニストのサリヴァン・フォートナーのデュオ。
ともに、、新進気鋭の2人がデュオのアルバムを録音するきっかけは、、

ACTミュージックのCEOから、
「クローカーのリーダー作品とは全く違った、アコースティックで、室内楽の影響を受けたアルバムをリリースしてみては」
との提案を受けたからだそうで、サリヴァン・フォートナーとのデュオを思い付いたそうです。

1曲目だけクローカーの曲で、後は即興だそうです。
 

オープナーは、唯一のクローカーの曲「A Prayer for Peace」。
ざっくりと空気を含んだトランペットと音数すくないピアノの静かな対話。
 

「First Light」、ロング・トーンと短いピアノのフレーズ、夜明けのような緊張。
「We Laugh Because We Must」、不穏な影の見え隠れ、断片的なフレーズが絡み合い。
「Midnight Bloom」、ピリピりと鋭さが肌をさす即興反応。
 

「The Space Within」、とても内省的、息づかいそのもの。
「Let the Quiet Speak」、暗いバラッド系で深淵を探るよう。
「Open Palms」、柔らかく歌うトランペット、温かでリリカル。
 

「Light Remains」、クローカーの美学が光る断片が詩的に重なる。
「Beneath the Noise」、残響を活かし、漂うように存在する音たち。
「 Mouth Full of Sky」、上昇感があって外に向かって広がる空気。
 

「Grace Is Not Gentle」、カクカクと知的で攻撃的…緊張感満載。
「As We Are」、ゆったりと優しいメロディでの洗練された対話。
「Then We Danced」、高揚感と躍動感、エネルギッシュ。
 

終演は、「Here and Now」、静かなバラッド風に。
歌心と余韻を残して…。
 
 
1度は、スタンダードの曲目で録音したそうですが、、
その全てを捨てて、翌日に即興演奏に切り替えたそうです。
43分ほどのアルバムなのですが、録音は1時間で終わったとか。。。
 

即興的対話を前面に出したデュオ。
演奏する喜びをそまま音楽で表現していて自由度が高い!
 


1. A Prayer for Peace
2. First Light
3. We Laugh Because We Must
4. Midnight Bloom
5. The Space Within
6. Let the Quiet Speak
7. Open Palms
8. Light Remains
9. Beneath the Noise
10. Mouth Full of Sky
11. Grace Is Not Gentle
12. As We Are
13. Then We Danced
14. Here and Now
 
 


Theo Croker ( tp )
Sullivan Fortner ( p )
 

今日のおまけは、トランペッターご本人があげていた「Here and Now」。
 
 
 
 

んじゃ、退散♪

2026年1月31日 (土)

4人の対話が素晴らしい 『Scenes From Above / Julian Lage  feat.  John Medeski  Jorge Roeder  Kenny Wollesen 』

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ギタリスト、ジュリアン・ラージのブルーノート5作目となるアルバムがリリースされました♪
プロデューサーは前作に続きジョー・ヘンリー。
 

今回は、オルガンの入った新カルテット編成。
オルガニストは、ラージが共演を願っていたジョン・メデスキ。
オルガンならトリオでもいけるのに、ベースを入れたカルテット、、
なぜなら、オルガンがベース・ラインにとらわれず自由に動けるいうこともポイントらしい。
全曲、ラージの書き下ろし。
 

オープナーは、「Opal」、ギターとオルガンが溶け合った静かで柔らかな色彩。
「Red Elm」、同じフレーズの繰り返しが行ったり来たりの会話のよう。
 
「Talking Drum」、ドラムとベースの推進力とオルガンで、グルーヴ満載、身体が揺れるイケてる。
アコースティック・ギターが前面に出た疾走感ある「Havens」。
 
「Night Shade」、7分超えの長編ドラマ。
静かに始まり次第に高揚感が増す中、ゴスペルやブルースがが自然に交錯。
4人の対話も濃密で最高…私的白眉。

爽やかで浮遊感たっぷりに揺らぐ「Solid Air」。
「Ocala」、牧歌的でノスタルジック田舎の風景が浮かぶ。
即興と混沌「Storyville」。
 
終演は、穏やかで希望の光を感じる、「Something More」。
終演曲なのに、「続き」を感じる余韻の美しさ。
 

バンドの対話に身を委ねたアルバム。
オルガンにかなり主導権があり、音の方向性を示す感じ。
全体に上空から静かに世界を眺めるような俯瞰的視点。
ギターとオルガンの溶け合った音風景は絶品です!
 

1. Opal
2. Red Elm
3. Talking Drum
4. Havens
5. Night Shade
6. Solid Air
7. Ocala
8. Storyville
9. Something More
 

国内盤は、詩情豊かな「Aberdeen」が追加されてます。
 

Julian Lage (g)
John Medeski (org, p)
Jorge Roeder (b)
Kenny Wollesen (ds, perc)
 

今日のおまけは、ご本人があげていた「Night Shade」。
 
 
 

んじゃ、退散♪

2025年12月 7日 (日)

光と影を追求し、メルドーの世界に 『Ride Into The Sun / Brad Mehldau』

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現代ジャズ・ピアニストの鬼才、ブラッド・メルドー。
ジャンルを超え、音楽への探究心でさまざまなアルバムを誕生させてきた。
今回は、米国のカリスマ的SSW、故エリオット・スミスの曲を独自の解釈でアレンジしたソング・ブック的な作品。
 

メルドーは、スミスの音楽のマイナーとメジャーを交錯させる独特のハーモニー感覚に惹かれたそう。
明るさと暗さが混じるコード進行が、スミス独自の感情の揺らぎを作っていると感じていると言っていて、スミスへの思いれが深い。
 
 
今回は、スミスの曲の本質はそのままに、メルドー流の表現で演奏し、室内オーケストラも参加させいている。
スミスの曲10曲、スミスにインスピレーションを受たというメルドーのオリジナル4曲、その他で16曲。
 

オープナーは、メルドーのピアノと室内オケーケストラが感情豊かに重なる「Better Be Quiet No」、この旅の始まり。
「Everything Means Nothing to Me」、スミス独特の揺れをメルドーがピアノで再構築、室内オケのその後押し。
ダニエル・ロッセンのギターと歌声心を震わせる「Tomorrow Tomorrow」。
 
「Sweet Adeline」そして「Sweet Adeline Fantasy」とピアノ主体の2曲。
特に、後者はオリジナルで、メルドーならではのジャズ〜クラシックといった空間の扱いが光る。
 

中略(すみません)
 

クリス・シーリーがマンドリンとヴォーカルで参加する「Colorbars」。
マンドリン、ピアノ、ベース、ドラム、室内オーケストラなどで、別の世界に塗り替える 。
ニック・ドレイクの「Sunday」、室内オーケストラを背景にピアノで、静かで透明感のある音世界を。
 

終演は、約10分近い大曲、、オリジナル「Ride into the Sun: Conclusion」。
この音楽による旅の終着として、、アルバム全体の感情と物語を締めくくり、静かな余韻を。
 


スミスは、「言葉とメロディ」で孤独や揺らぎを描き、
メルドーは、「和声と間」でその深さを追求、響きを広げた。
ふたりの世界がゆっくり溶け合いながら、メルドーらしい輝きを放っている…そんな音の風景。
 

1. Better Be Quiet Now
2. Everything Means Nothing to Me
3. Tomorrow Tomorrow (feat. Daniel Rossen)
4. Sweet Adeline
5. Sweet Adeline Fantasy
6. Between the Bars
7. The White Lady Loves You More
8. Ride into the Sun: Part I
9. Thirteen
10. Everybody Cares, Everybody Understands
11. Somebody Cares, Somebody Understands
12. Southern Belle (feat. Daniel Rossen)
13. Satellite
14. Colorbars (feat. Chris Thile)
15. Sunday
16. Ride into the Sun: Conclusion
 

Brad Mehldau (p)
Daniel Rossen (ac-g, el-g, vo)
Chris Thile (mand., vo)
Felix Moseholm (b)
John Davis (b, el-b)
Matt Chamberlain (ds, pec.)
 

with chamber orchestra
 


今日のおまけは、ご本人があげていた「Colorbars 」。
 
 
 

このアルバムは、ジャズ批評247号の『新譜紹介』に載せていただきました。
 
 
 
 
んじゃ、退散♪

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