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音楽で拡がる輪

JAZZ( A Paris !)

2024年3月31日 (日)

早逝…シルヴァン・リュック(Sylvain Luc)を偲んで。。

なんと、、あの天才ギタリス、シルヴァン・リュックが鬼籍に入ってしまったそうだ。。
 
Sylvain_luc
 
 
シルヴァン・リュックは、フランス出身、フランスを中心に活躍したジャズ・ギタリスト、コンポーザー、プロデューサー。
9歳で兄と一緒にレコードデビューし、ジャンゴ・ラインハルトやエグベルト・ジスモンチ、ジェフ・ベックに影響を受けた超絶ギタリスト。
同世代に、同じくジャンゴ・ラインハルトを尊敬するビレリ・ラグレーン おり、
彼はマヌの出身のジプシー・ギターのど真ん中の人だったため、知名度や人気はラグレーンの方があるとおもうのですが、、
私的には、超絶技巧に裏付けられた音楽的な洗練さ、音の美しさ、、なんとも好きなギタリストでした。
 

その彼が、今年の3月13日に58歳の若さで亡くなったそうです。
死因は、はっきりとした根拠がある記事が探し出せなかったので、わかりませんが。。
亡くなったことは、残念ながら事実です。
 
その彼を有名にしたのが、1999年にリリースされた、 ライバルであって朋友でもある同じフランスの前出の超絶ギタリスト、ビレリ・ラグレーンとのデュオ・アルバム『Duet』 。
Trio Sudをはじめ、沢山の凄腕たちとのデュオの名盤を残していますが、しばらく聴いていなかったのでこのアルバムをかけます。
 
 
Duet / Sylvain Luc  Bireli Lagrene  
 
Duet
 

オープナーのシンディローパーの「Time After Time」から心を鷲掴みされる。
ふんわりインティメイトな会話だと思っていると、「Douce Ambiance」の超絶シリアスな演奏にやられる。
みんな大好き「Estate」の見事な絡み。
自分たちの実力を誇るような「Made in France」。
スティービー・ワンダーの「Isn't She Lovely」やウェスモンゴメリーの「Road Song」まで演奏してる。
ビートルズの「Blackbird」なんて、涙がでるぞ。
終演は、ぺトルチアーにの「Looking Up」、もう、13曲すべて捨て曲はなしのお得盤。
 
ビレリ・ラグレーンは、超絶だけど音数も多く、私的には少し不得意なひとだったのだけれど、、
シルヴァン・リュックの洗練されたセンスによって、少し、音数も抑えられているような気がする。
 
なにより、これだけ超絶技巧の演奏が続くのに、小難しいことは何もなく、
2本のギターの楽しい会話、素敵なギターの世界が楽しめるのです。
 
10年くらい前まで、追いかけていたのに、最近新譜をチェックしてなかった。。
ごめんなさい。m(_ _)m
 

1.Time After Time
2.Douce Ambiance
3.Estate
4.Made in France
5.Ballade Irlandaise
6.Isn't She Lovely
7.Road Song
8.Zurezat
9.Stompin' at the Savoy
10.Amoureux des Bancs Publics
11.Blackbird
12.Syracuse
13.Looking Up

Sylvain Luc  (g)
Bireli Lagrene (g)
 
 
どうぞ、天国でやすらかにお眠りください。
合掌!

2023年5月 3日 (水)

躍動するペトルチアーニに出会える! 『The Montreux Years / Michel Petrucciani』

 
Michel_petrucciani_the_montreux-_years
 
躍動するペトルチアーニに出会える! 『The Montreux Years / Michel Petrucciani』
55年もの歴史を持つモントルー・ジャズ・フェスティバル。

創立者である故クロード・ノブズのコレクションから貴重な音源をリリースする「THE MONTREUX YEARS」のシリーズ。すでに、7人のアーティストの作品がリリースされているのですが、、今回は、フランスが生んだ至宝ピアニスト、ミシェル・ペトルチアーニ。
何度もモントルー・ジャズ・フェスティバルで演奏してきた中から、1990年、1993年、1996年、そして亡くなる前年の1998年の演奏9曲を収録。

オープナーは、仏伊精鋭の管楽器奏者3人を配した「35 Seconds of Music and More」、のっけから躍動感、生命力に溢れたピアニズムでワクワク。
皆んな大好き「Estate」、流麗華麗エモーショナルなソロの連続。
「 Little Peace in C for U」、高速フレージング満載のスティーブ・ガットとのデュオ。
「Autumn Leaves」、「My Funny Valentine」と、レジェンド、ミロスラフ・ヴィトウスとのデュオが2曲続く。
手垢のついたスタンダードで、唖然とするような2人の攻防。スタンダード万歳!
最高に勢いづく、ヒップで洒落の効いた「Miles Davis Licks」。
「Summertime」、エディ・ルイスのオルガンとのデュオは、互いの手の内を最高に引き出す珠玉の演奏。
躍動、爆発するピアノ・ソロ「Take The 'A' Train」、力強く饒舌!!
ヴィトウスとのデュオ「So What」、互いに情熱の塊。「You Are My Waltz」、叙情的でエモーショナルなピアノ・ソロ。
終演は、華麗なワルツ「Rachid」、大歓声。
 
情熱のピアニズム、本当にそのものです。
短い人生が惜しまれますね。
 
1. 35 Seconds of Music and More  (Live - Montreux Jazz Festival 1998)
2. Estate  (Live - Montreux Jazz Festival 1990)
3. Little Peace in C for U  (Live - Montreux Jazz Festival 1998)
4. Autumn Leaves  (Live - Montreux Jazz Festival 1996)
5. My Funny Valentine  (Live - Montreux Jazz Festival 1996)
6. Miles Davis Licks  (Live - Montreux Jazz Festival 1990)
7. Summertime  (Live - Montreux Jazz Festival 1993)
8. Take The 'A' Train  (Live - Montreux Jazz Festival 1993)
9. So What  (Live - Montreux Jazz Festival 1996)
10. You Are My Waltz  (Live - Montreux Jazz Festival 1993)
11. Rachid  (Live - Montreux Jazz Festival 1990)
 

Michel Petrucciani (p)

1990年   #2,6,11
Adam Holzman (synth), Andy McKee (b), Victor Jones (ds)

1993年 #7,8,10
Eddy Louiss (org) #7

1996年 #4,5,9
Miroslav Vitous (b)

1998年 #1,3
Steve Gadd (ds), Anthony Jackson (el-b) #1
Stefano Di Battista (as) #1, Flavio Boltro (tp) #1, Denis Leloup(tb) #1
 

今日のおまけは、Montreux Jazz Festivaがあげていた「Little Peace in C for You」。
 

んじゃ、退散♪

2023年2月 1日 (水)

 王道スタイルで勝負 『Featuring / Caity Gyorgy』

 
Featuring
 
 
落穂拾いではないのですが、去年にリリースされたアルバム。
カナダのグラミー賞と言われている「Juno Award」で、2022年のジャズ・ヴォーカル・アルバム最優秀賞を受賞したヴォーカリスト、ケイティ・ジョージ。
日本での2枚目は、ピアノ・トリオと迎える多彩なゲストとのアルバム。
13曲中11曲が彼女のオリジナル、2曲がスタンダード。
 
オープナーは、高速でピアノと並走、アルトがフィーチャリングされた「I Feel Foolish」。
モンク・ライクな曲調「Cover Up」、アルトのソロがいけてる。
軽快なトランペットとスタンダード「春の如く」、サンバの如く。
一転、ゆったりしっとりワルツ「Start Again」。
「A Moment」、アルトのソロに呼応したスキャットも素晴らしい。
テナーとスウィンギーに「「Look The Other Way 」。
「I Miss Missing You」、バラッドをギターとデュオで。
パット・バーバラがグルーヴィなソロを聴かせる、2曲目のスタンダード「‘Tis Autumn」。
ラテン風味でウィットに飛んだ「My Cardiologist」。
クラリネットと熱く掛け合う「Ideal」。
「I Never Knew」、ゆったりスウィンギー、テナーが熱い。
「The Feeling is Mutual 」、ヴォーカリスト、ローラ・アングラードとのデュオ。ユニゾンやスキャットに気合い入ってまっす。
終演は、クラリネットとアルトを伴って「It’s Pronounced George 」!!
 
カナダの実力はミュージシャンを適材適所の布陣で、奇を衒わずジャズの王道のスタイルで勝負。
心くすぐる歌声に魅了されてくださ〜い♪
 
 
1. I Feel Foolish (feat. Daniel Barta)
2. Cover Up (feat. Christine Jensen)
3. It Might As Well Be Spring (feat. Kyle Pogline) 
4. Start Again (feat. Jocelyn Gould)
5. A Moment (feat. Allison Au)
6. Look The Other Way (feat. Lucas Dubovik)
7. I Miss Missing You (feat. Jocelyn Gould)
8. ‘Tis Autumn (feat. Pat LaBarbera)
9. My Cardiologist (feat. Kyle Tarder-Stoll)
10. Ideal (feat. Virginia MacDonald)
11. I Never Knew (feat. Tymish Koznarsky)
12. The Feeling is Mutual (feat. Laura Anglade)
13. It’s Pronounced George (feat. Christine Jensen, Virginia MacDonald)
 
 
 
Caity Gyorgy  (vo)
Felix Fox-Pappas  (p) exc #7
Thomas Hainbuch  (b) exc #7
Jacob Wutzke  (ds) exc #7

featuring:
Jocelyn Gould  (g) #4, 7
Kyle Pogline  (tp) #3
Daniel Barta  (as) #1
Christine Jensen  (as) #2*, 13  *overdub
Allison Au  (as)  #5
Tymish Koznarsky  (as)  #11
Lucas Dubovik  (ts)  #6
Pat LaBarbera  (ts) #8
Kyle Tarder-Stoll  (ts) #9
Virginia MacDonald  (cl) #10*, 13)   *overdub
Laura Anglade  (vo) #12
 
 
今日のおまけは、ご本人があげていた「I Feel Foolish」。
 
 
 

 

んじゃ、退散♪
 

2023年1月29日 (日)

ジャン・クリストフ・ショレのソロ・アルバムの第二弾が出ます!

 
フランスのベテラン・ピアニスト、ジャン・クリストフ・ショレ!
澤野工房さんでも、アルバムをリリースしており、人気のピアニスト。
彼の新譜は、『Amnesia』に続くソロ・アルバム第二弾です。
 
★ animA / Jean-Christophe Cholet ★
 
Anima
 
今回も即興中心の演奏。
「これらの 即興トラックはマルチ録音をベースとして機能しました。」
と、あります。
う〜ん、今回も先鋭的で芸術的なんでしょうか。。
 
1. Ipsum primis
2. Reptilissime
3. Canicule
4. Bridget
5. Margarita
6. Rainy day
7. Ethnicité
8. To waltz or not to waltz
9. Remembered time
10. Les pierres du gros vilain

1 Ipsum primis
2 Reptilissime
 
Jean-Christophe Cholet (p)
 
んじゃ、退散♪

2022年2月16日 (水)

想像力豊かに感情の起伏を 『Pensieri Isolati / Giovanni Mirabassi』

Pensieri_isolati
 
落ち穂拾い&サブスクです。
去年の秋頃にリリースされていました。
 
イタリア生まれ、フランスに在住のピアニスト、ジョバンニ・ミラバッシ。
パンデミックの中、彼も多くのコンサートをキャンセルせざるを得ない状況になり、
家族とパリの自宅で過ごすことになり、2020年の5月の自分の誕生日も自宅で迎える。
そんな中で、毎週毎週、独りピアノと向き合った記録がこのソロ・アルバム。
Pensieri Isolati(孤立した思考)と名付けられたアルバムは、世界中の人に向けて演奏されたもの。
 
流麗、そして力強い「The Healing waltz」。
ピアノを激しく打ち鳴らし感情の起伏がでる「Un Peu comme cette époque」。
「Pensées isolées」、内へ、内へと入り込んでいく。
ゆったりと大きく広がる光景「Seascape」。
エレガントでうっとりするメロディから始まるミラバッシの世界「Les chants magnétiques」。
「Canta che ti passa」、郷愁の権化。最後まで華麗に「Behind the white door」。
哀愁が詰まった「Reactionnary Tango」。
「Le libre arbitre」、時の流れと強い意志を感じるダイナミックな演奏。
終演は、優しく語りかけるように「What's new」、しっとりと幕を閉じる。
 
ボーナス・トラックは、フランスのロックグループ「モカイーズ」のボーカリスト、シリル・モカイーズとの共演が収められているとのこと。(未聴)
聴いてみたいですね。
 
 
想像力豊かに彼の感情の起伏を表現し、流麗にピアノを弾き美しく響かせる。
耳をかたむる人に向かっての、全身全霊で演奏。情熱的。
 
 
1. The Healing waltz
2. Un Peu comme cette époque
3. Pensées isolées
4. Seascape
5. Les chants magnétiques
6. Canta che ti passa
7. Behind the white door
8. Reactionnary Tango
9.  Le libre arbitre
10. What's new

11. Où voulez vous que je m'assoie ? (Bonus track)
 
Giovanni Mirabassi (p)
 
 
今日のおまけは、Apple Musicから。
 
 
 
 
 
ご本人のトピックスにあがっていた「The Healing waltz」も。
 
 

 
 
んじゃ、退散♪



2022年2月13日 (日)

東西のジャズが有機的に溶けあった 『Louise / Emile Parisien 』

Louise_20220212123301


 



ヤン・ラングレンの『Into the Night』 で、初共演ながら良いお仕事をしていたフランスのサックス奏者エミール・パリジャン。2022 年には、 ACT デビュー10 周年を迎え、リーダー作としては7作目の新譜をリリースした。メンバーは、パリジャンの盟友である、ピアニストのロベルト・ニグロ、ギタリストのマニュ・コジマのヨーロッパ勢と、トランペット奏者のセオ・クロッカー、ベーシストのジョー・マーティン、ドラマーのナシート・ウエィツのアメリカ勢とのセクステット。メンバーのオリジナル8曲とジョー・ザヴィヌルの曲で全9曲。


 



オープナーのタイトル曲「Louise」は、ルイーズ・ブルジョワ、彼女の蜘蛛の彫刻「Maman」にちなんで名付けられたもの。柔らかで、瞑想的。メロディアスなパリジャンとクロッカーの相性はバッチリ。故ジョー・ザヴィヌル関係のユニット「ザ・シンシケート」でパリジャンがサックスを吹いていた曲「Madagascar」、パリジャンとクロッカーの息のあった演奏が聴ける。叙情的で情熱的な「Memento Part I 」、
ニグロのクラシカルなピアノからメンバーが有機的にかかわり合う「Memento Part II」。
走り抜けるウエィツのドラミングが印象的な「Memento  Part III」。ヨーロッパ勢のスタイリッシュさとアメリカ勢の熱量が溶けあった創造性豊かな瞬間。


ニグロの曲「Il giorno della civetta 」、ゆったりとエレガントだけど暗い、コジマの粘着性のあるギターの揺れがいい感じ。オーネット・コールマンを意識した「Jojo」、パリジャンが飛ばす後ろでマーティンのベースが走る、唸るクロッカーの後ろでメンバーがおしまいに向かって伏線を創る。混沌と理性がバランスを保つ、コジマの曲「Jungle Jig」。終演は、クロッカーの曲「Prayer 4 Peace」、厳粛な雰囲気の中、、ゆっくりと感情を高揚させる。
パリジャンの創造を貫く根底にあるものを暗喩し、柔らかな一面と強面でエネルギッシュな一面を背中合わせに持ち合わせた演奏。 現代的な美しいハーモニー、浮遊感ある演奏、各人のソロ・パフォーマンスの素晴らしさ、東西のジャズが有機的に溶けあった透明感ある音楽。


 



1. Louise 
2. Madagascar 
Memento
3. Part I 
4. Part II 
5. Part III 
6. Il giorno della civetta 
7. Jojo 
8. Jungle Jig 
9. Prayer 4 Peace 


 


Emile Parisien (ss)
Theo Croker (tp)
Roberto Negro (p)
Manu Codjia (g)
Joe Martin (b)
Nasheet Waits (ds)


 



今日のおまけは、レーベルがあげていたタイトル曲「Louise』。


 




 


んじゃ、退散♪

2020年10月10日 (土)

メロディアスで浮遊感ある空間『Looking At Sounds / Michel Benita』

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このブログで、このアルバムのリーダー、ミシェル・ベニータが現れたのは、グエン・レというベトナムにルーツを持つ変態系のギタリストがらみでした。
2005年の投稿なので、今から15年以上前なのですが、最近はECMからリーダー作を出すベテラン・ベーシストになってます。どおりで、私も、ベタラン。。。汗
 
アルジェリアの出身ですが、長年、フランスで演奏活動を続けています。
4年ぶりの新作は、スイスのフリューゲルホーン奏者、マチュー・ミシェル、フランスのドラマー、フィリップ・ガルシア、ベルギーのキーボーディスト、ジョゼフ・デュムランを迎えたカルテット。
11トラック、13曲、そのうち8曲は彼のオリジナル、他に共作もあります。
このバンドのサウンドに、インスパイアされ、バンドのために書いた曲のようです。
 
オープナは、マチューとベニータの共作「Dervish Diva」。フェンダーとフリューゲルの浮遊感で、異国につれてかれます。古い子守唄がモチーフになってる「Berceuse」とベニータの「Gwell Talenn」はシームレスに繋がり、静かなフルーゲルの語りのよう。
広大な平原を見渡すような雄大さのあるタイトル曲「Looking At Sounds」、バンドの繊細なやりとりが美しい。
バンドサウンドにのって独奏状態「Barroco」。抽象的で実験的、響きの美しい「Slick Team」後半のベニータのソロはメロディアス。
即興「Cloud To Cloud」、どこからともなくわき上がった雲のよう。
美しくアンビエントな響きではじまる「Body Language」。
ベーニータの多幸感溢れる「Elisian」に続いて始まるジョビンの「Inutil Paisagem」、その美しさは格別。
ドラムのリムショットが効果的な「Islander」。静かで少し影のある心象風景が浮かぶ「Low Tide」。
終演のスタンダード「Never Never Land」は、ベニータの渾身のソロ演奏…派手さはないが味わい深い…。
 
ベニータのいグルーヴあるベース、浮遊感のあるフリューゲルとフェンダー・ローズの音色が美しく絡み、繊細でセンスの良いドラムの溶け合った魅惑的なサウンド。
実験的過ぎず、メロディアスで浮遊感ある空間が、とても心地よいです。
 
 
 
1.Dervish Diva
2.Berceuse/Gwell Talenn
3.Looking At Sounds
4.Barroco
5.Slick Team
6.Cloud To Cloud
7.Body Language
8.Elisian/Inutil Paisagem
9.Islander
10.Low Tide
11.Never Never Land
 
Michel Benita (b, laptop)
Matthieu Michel (flh)
Jozef Dumoulin (fender rhodes, FX)
Philippe Garcia (ds, sampler)
 
今日のおまけは、ご本人があげていた「Elisian/Inutil Paisagem」。
 
 
台風の直撃は、まぬがれたようですが、、
いろいろと不安はのこりますね。どうか、お気をつけて。
 
んじゃ、退散♪
 



2019年7月 7日 (日)

癒されるぅ〜 『So Quiet / Vincent Peirani   Serena Fisseau』

So_quiet
 
フランスのアコーディオン奏者、ヴァンサン・ペラニのデュオ作品。
彼は、アコーディオンだけでなく、クラリネットを含む様々な楽器を演奏する。今回も、ヴォイスやビニール袋??まで、使った音の魔術師。ここでは、以前に『Thrill Box』という、好奇心旺盛なアルバムをブログアップしている。
お相手は、公私のパートナーでもあるセレナ・フィソー。彼女は、子ども向けの歌で知れれる他に、多くのジャンルの音楽にとりくんでいるんだって。
 
オープナーは、インドネシアの民謡「Bengawan Solo 」を素朴に。どうも、セレナ・フィソーは、インドネシアにルーツを持つフランス人のよう。
シャンソンのセルジュ・ゲインズブールの「La Javanaise」、可愛い音の伴奏は、ウーリッツァーかな。テンポも軽快に「What A Wonderful World」。
アコーディオンが独特なリズムの取り方をするバカラックの「Close To You」。
優しさに溢れた「La Tendresse 」は、ノエル・ルーが作曲したシャンソン。ボディパーカッションが作り出すリズムで今にも踊りそうな「La Bourdique 」。
インドネシアの民謡「Bintang Kecil 」は、素朴で清楚。
アコーディアが哀愁あるメロディを奏で、フィソーが語り、ポルトガル語で歌う「Malandrinha」。転調しなが揺れ動く心模様ジョビンの「Luiza」。カエターノ・ヴェローゾの「Alguem Cantando 」を、切々と。
SSWラサ・デ・セラの「Small Song」では、ペラニがハミングを。、静かに感情のこもったビートルズナンバー「And I Love Her」。
フランス映画『かくも長き不在』の主題歌「3 Petites Notes de Musique」は、music boxが郷愁を誘う。
終演は、ゆったりとアコーディオンとヴォーカルで「Over The Rainbow」、夢の中の出来事のよう気持ちに。
 
曲によって、ペラニは、楽器を変えたり様々な工夫を。
曲によって、フィソーは、言語を変えて感情移入。
ず〜っと、夢の中にいるような、静かで穏やかな音風景、癒されます!
 
1. Bengawan Solo 
2. La Javanaise 
3. What A Wonderful World 
4. Close To You 
5. La Tendresse 
6. La Bourdique 
7. Bintang Kecil 
8. Malandrinha 
9. Luiza 
10. Alguem Cantando 
11. Small Song 
12. And I Love Her 
13. 3 Petites Notes de Musique 
14. Over The Rainbow 
 
Serena Fisseau (vo, body percussion)
Vincent Peirani  (acco, accordina, Wurlitzer, p, plastic bags, music box, voice)
 
今日のおまけは、レーベルが上げていた「Close To You」。
ね??なんでしょ、、素敵な声に癒されまくってしまいますよね。
 
 
七夕の日に、素敵なデュオをアップできて嬉しい!
んじゃ、退散♪

2019年3月17日 (日)

色彩色豊か、アジアを感じる 『Streams / Nguyên Lê (Nguyen le) Quartet』

Streams


寒の戻りとでもいうのでしょうか?寒いっ!
でも、オーバーコートからスプリングコートに変えました。
だって、陽射しが春めいてきましたからね。やせ我慢してでも明るい色が欲しくなりますよね。
音楽も 動きだした季節にぴったりのアルバムが良いですよね!

今日は、時々このブログにあがってくる、ベトナム系のフランス人ギタリスト、グエン・レの新譜です。最初は読み方が怪しくて、グエン・リと呼んでいたのですが、いつの頃からかグエン・レに定着。ヌエン・レ、とか、ニュエン・レとかありますが、しばらく、グエン・レで行こうかとおもってま〜す。
彼は、フランス育ちなのですが、その魅惑的なギターの音色には、心の故郷ベトナムを始め遠くアジアの民族音楽の調べが重なります。そして、ロック・ギターのように歪んだ音、自由奔放な超絶技巧。
私が、彼を知った1990年代のおしまい頃から、ずっと、ジャズとワールドミュージックの融合に挑戦し続けています。なんて、書くと硬いのですがキワモノ扱いされがちなのですが、常にジャズの核心を追求しています。
そのジャンルとかボーダーとか感じさせない自由な音創りは唯一無二。なかでも、『Songs of Freedom』は、いまでも飽きずに愛聴盤。

今回は、付き合いも長く、アジアの民族音楽にも精通している若手の3人のミュージシャンと、彼のエレキとエレクトロニクス、そして、ヴィブラフォン、ウッド・ベース、ドラム&パーカッションのカルテット。9曲のうち7曲が彼のオリジナル、2曲はメンバーのオリジナル。

ヴィブラフォンに誘われて始まる「Hippocampus」、メンバーの作り出すグルーヴにのって流麗なギター・ソロ。エキゾチックなメロディに心惹かれる「Bamiyan」。
エレベのようなベースのノリでうねうね進む「Swing A Ming」。複雑さを感じさせない流麗さ、スムースさ「Subtle Body」。ベーシストの美しい曲「6h55」、後半の早弾きも超絶。
ポーランドのマズルカをベースにした「Mazurka」、ヴィブラフォンとギターの美しい重なり。メロディアスな「Sawira」、後半は複雑なリズムが刻まれる中、高速フレーズが繰り返される。エレクトリニクス感が全開な危険で美しい音楽「The Single Orange 」は、ヴィブラフォン奏者の曲。終演は、ゆったりと大きな空間が広がる「Coromandel」。

複雑で難しい曲の奥深くに、民族音楽の要素を感じ、美しいメロディが奏でられている。
即興的な場面が非常に多く、超絶な演奏だけれども、どこか懐かしい気分になります。
色彩色豊かなで、アジアを感じる世界が広がってきますね♪


1. Hippocampus
2. Bamiyan
3. Swing A Ming
4. Subtle Body
5. 6h55
6. Mazurka
7. Sawira
8. The Single Orange
9. Coromandel

Nguyên Lê ( el-g, electronics)
Illya Amar (vib)
Chris Jennings ( ac-b)
John Hadfield (ds, perc.)

今日のおまけは、、ご本人があげていた「6h55」。

んじゃ、退散♪

2013年9月 8日 (日)

Lucky People / Moutin Factory Quintet

Lucky_people

お風呂あがり、窓から入る風に洗い髪が冷たく感じる秋の夜。
でも、、もの想うには、、秋の夜はいいよね。
遠くに行きたくなるし、遠くの会えない人とも、、なんだか繋がってる気がするもの。。

秋のジャズ祭りとしては、クリポタファンとしては、トルコのピアニストにクリポタが全面参加してる「Circle of Life」の予定でございました。。これは、思ったより、良かった。
でも、ホランド閣下のまとめびき買いに失敗して落ち込んでたわたしに届いたのがこれなのね。いつもの調子で、ちょいと聴いたら、、とまりません、やめられません、、。

兄弟関係の多い音楽界ですが、フランスのムタン兄弟は、双子です。
兄がベースで弟がドラム。って、反対だっけ?
ようは、肝心要のリズムセクションが兄弟以上に阿吽の呼吸の双子なんです。
ブログにもいくつかあげてるのですが、検索するのが面倒になってしまった。。ので、時間があるときにのせておきます。
今回は、Factoryと銘打って、これまたフランスのアグレッシヴと耽美の両刀遣い美形ピアニストThomas Enhco、エフェクト使ってちょっと変態系のManu Codjia、エモーショナル克つアヴァンギャルドもオッケーなChristophe Monniotと言う、全面フランス仕様♪

オーネットメドレーの他はムタン兄弟のオリジナルです。

オープナーでタイトル曲のLucky People、、お洒落な感じでなんだか欧州的優雅なサウンドと思っていると、、突如、サックスが吠えてギターが歪む、でも、それは一瞬で、メロディアスなベースソロ、浮遊系のギターソロ、そこになじむサックス、、多色使いのシルクスクリーン画のように、背景というか場面というか、、薄く幾重にも重なってル感じ。
ファンキーなベースソロからはじまるDragon Fly。ソプラノとギターの阿吽、隙間にすっとはいる流麗なピアノ。
厳粛な雰囲気を醸し出すベースソロ、優しいメロディを奏でるサックス、、と、透明なピアノがクラシカルに躍るSoul。早弾きになってもしっとりした情感。中盤からのベースソロは心にぐっときます。エモーショナルに絞りだすように歌うサックスとドラムのデュオ部分もすごい。
オーネットメドレーは、兄弟デュオ。ハイライトといっても過言ではないくらいの素晴らしいパフォーマンスです。映像希望の変幻自在のドラムに高速メロディアスなベース。

と、サックスのソロから一気に全員で全力疾走に持ち込むRelativity。お腹の底から煽られるような低音、そして、予定調和を拒むギターの歪み。密な空間をサックスが疾走。各自がはっきりと個性をだしつつ、完璧な一体化。
手に汗握る演奏一転、静謐で美しいピアノの演奏から始まるForgiveness。少し、もの悲しいメロディ、そして、優雅な空間。嘘のように美しいギターと夕暮れの気分。
再び、攻めの態勢A Busy Day。キメの部分はもちろん、ソロが本当にどれも素晴らしい。
互いに絶妙な絡みで進むMoving On。(って、どの曲もそうなんだけどサ。。)
演奏者各自にスポットがあたってるのですが、今回はめちゃエフェクター効かせて宇宙に飛んでいるManu CodjiaのギターからはじまるYou'll Be Fine。この曲も素敵なメロディで、おかげでやってることが難解至極なんだろうけど、そんなことはちっとも思わせないポップな感じ。
最後は、ドスを効かせつつ、各自のインプロを全面的に押し出した感じのConflict。
ピアノがブルージーに饒舌にうたう。ちょっと、フリーキーにサックスがうたう、ドラムが蛸になる、って、気がついたらおしまい。

こうやって、字にしちゃうと、恐ろしげなサウンドを想像してしまいそうなのですが、
各自個性的であって、大変に巧いので、、妙に澄んだ綺麗なサウンドにきこえてきます。
でも、誰に勧めるかと考えると、興味持った方に、としか、、言いようがない。。
自分が興奮した音楽が、誰にも勧められるとは限りませんものね。

1.Lucky People
2.Dragon Fly
3.Soul
4.Otnette's Medley
5.Relativity
6.Forgiveness
7.A Busy Day
8.Moving On
9.You'll Be Fine
10.Conflict

Francois Moutin (b)
Louis Moutin (ds)
Manu Codjia (el-g)
Thomas Enhco (p)
Christophe Monniot (as,ss)

日曜日なのですが、晴れたら、、町内どぶ掃除。。
雨ならば、一週間が過ぎるのが待ち遠しいといっていたダーリンとゆっくり療養かな。。
皆さんの「東京ジャズ」観戦記を楽しみに。。

んじゃ、退散♪


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