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音楽で拡がる輪

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2026年5月

2026年5月23日 (土)

 世界の山は高い。。『Lage Lund Quartet @ 丸の内コットンクラブ (5/21 1st)』

Lage Lund Quartet @ 丸の内コットンクラブ (5/21 1st)
Lage Lund (g) Mark Turner (ts) Vicente Archer (b)  Johnathan Blake (ds)
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ノルウェー出身、ニューヨークを中心に活躍するラーゲ・ルンド。
落ち着いたスタイルだけれど、フレージングもヴォイシングも侮れない。
リーダー級を3人揃えての来日。
サックスがマーク・ターナー、ベーシストがヴィンセント・アーチャー、ドラマーがジョナサン・ブレイク。
と、いうことで行ってきました。
 
いろいろあって、ギリギリの到着だったけれど、番号から想像したより良い席。
向かって、左側、3列目なのだけれど、斜めすぐ前にルンド、その向こうにターナー。
2人とも指がよく見える。
アーチャーそして、一番遠くのブレイクも隙間からちゃんと見える。
 
定刻通り、短いMCのあとから「I Know that You Know」で始まって、
既成曲やオリジナルで6曲か7曲で1時間15分。
リーダーはもちろん、メンバーそれぞれに華を持たせる内容になっている。
でも、そのよくある構成でも盛り上がってしまうし、唸ってしまう。
やっぱり、カッコ良すぎる!ターナーのフレージングと音食に痺れました♪
サックス・カデンツァも素晴らしかったし、澱みなくフレーズが溢れ出る長尺のソロも素晴らしい。
ルンドも、同じように長尺、高速のフレーズも素晴らしかったが、音空間創りが素敵だった。
特に、メンバー全員に言えることは、ギアが変わった時のスピード感が、
私が普段考えるスピード感のはるか上をいくってこと。
例えると?、、長野県で山を見上げる時の首の角度、、そして、スイスで山を見上げる時首の角度、、ねっ、普段と違うでしょ。
当たり前なんだろうけど、世界の現実を突きつけられた感じ。
世界の山は高いな。。

ルンドやターナーの運指は観ているだけで、クラクラきます。
そして、ブレイクのドラミングの繊細さとダイナミックさは惚れ惚れしますね。
1stセットなので、アンコールもサイン会もなし。
しかたないな。日帰りはつらいよぉ。
んじゃ、退散♪

2026年5月17日 (日)

政治観と精神性が強く感じられる意欲作 『Alive with Ghosts Today / Chris Potter』

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 Edition Recordsから、クリポタさまの新譜がでました〜♪
 

先日のラース・ダニエルソンのアルバムの時にも、、少し話が出ましたが、
現在の世界の状況に杞憂して、その考えを曲やアルバムで表現しているアーティストは多いですよね。
クリポタさまことクリス・ポッターも思慮深いアーティストの1人。
 

今回のアルバムは、米国の急進的奴隷制度廃止運動家のジョン・ブラウンが1859年に起こしたハーパーズ・フェリー襲撃事件を題材に取り上げた組曲だそう。
彼は、この時の「亡霊」が今のアメリカ社会に残っていて、影響し続けている状況に、、答えのでない思いを書き綴った気がする。
 

楽曲は、ボーナス・トラック以外は全て彼の作曲、ライナーノーツには曲の彼自身の解説が。
サックス、ギター、ベース、ドラム、クラリネット、トロンボーン、ヴォイオリンでのアンサンブル。
 

オープナーは、「Alive with Ghosts Today 1」、幕開けを知らせるような響きに厳かな気持ちに。
 

「Osawatomie Brown」、重さ緊張感のある中、クリポタのテナーが咆える。
襲撃前のブラウンの文章からとったタイトル「The Heavens in Scarlet」、テンポや風景が変化しながらドラマティックに展開。
今までのような不穏な雰囲気は薄く、温かさを感じる「Sister Annie」。
 

「This Earth Would Have No Charms for Me」、ギターやヴァイオリンの響きが美しく、祈りの時間のように抒情的。サックスの感情表現の素晴らしい!
「Into Africa」、切れ味あるドラム、疾走感あるサックスのソロ、迫力ある演奏に耳を奪われる。
「Mine Eyes」、切れ間ない見事な即興、濃密なアンサンブル!
 

終演は、「Alive with Ghosts Today 2」。
冒頭よりも荒々しく、主張が強く感じ、胸に刺さり、スピリチュアル感が増す。
 
 

ボーナス・トラックはこの雰囲気を持った「Song of the Underground Railroad」。
ジョン・コルトレーンの曲だが、本編の題材と離れることもなく、また、少し開放的な演奏を楽しめる。
 

物語性や空気感を重視し、ブルース、ゴスペル、フォーク、アメリカーナなどのジャンルを超えた音楽を現代ジャズに溶け込ませている。
アンサンブル重視な為、少し、イケイケ感が少ないきもするといえ、、やっぱり、サックスの凄さに魅了される! 

彼の政治観と精神性が強く感じられる意欲作。
 
 

1. Alive with Ghosts Today 1
2. Osawatomie Brown
3. The Heavens in Scarlet
4. Sister Annie
5. This Earth Would Have No Charms for Me
6. Into Africa
7. Mine Eyes
8. Alive with Ghosts Today 2
 

ボーナス・トラック
9. Song of the Underground Railroad
 

Chris Potter (ts, ss)
Bill Frisell (g)
Burniss Travis (b)
Nate Smith (ds)
Rane Moore (cl)
Zekkereya El-magharbel (tb)
Sarah Caswell (vin)
 

今日のおまけは、ご本人があげていた「Osawatomie Brown」。
 
 

んじゃ、退散♪

2026年5月10日 (日)

真夜中の「独り言」のよう 『Diavola / Gabrielle  Cavassa』

Diavola
 

2021年にサラ・ヴォーン国際ジャズ・ヴォーカル・コンクールで優勝。
ジョシュア・レッドマンのヴォーカル・プロジェクト『Where Are We』で、注目を集めた新星ガブリエル・カヴァッサ。
 

ブルーノートのリーダー・デビュー作は、ギタリストのジェフ・パーカー、ベーシストのラリー・グレナディア、ドラマーのブライアン・ブレイドという素晴らしいメンバーに、
ゲストで、サックス奏者のジョシュア・レッドマンとピアニストのポール・コーニッシュが参加。
ジャンルを超え彼女の好きな曲8曲と彼女のオリジナル2曲。
 

オープナは、パーカーのオリジナルで「Heaven Sighs」、浮遊感あるギターが幻想的な世界に誘い込むインスト・トラック。
シームレスに始まる「Raindrops Keep Falling on My Head」、レッドマンのサックスも参加。
あのポップな曲調は影をひそめ、耳元で囁くように…しっとり少し憂鬱な雰囲気が新鮮。
 

ギターが寄り添う「Prisoner of Love」。
アコースティック・ギターでリズムも担当する彼女のオリジナル「Bossy Nova」、ボサノヴァの風を感じつつどこかノスタルジックな雰囲気。
 

エデュ・ロボの「To Say Goodbye」、掠れ躊躇いがちな声とベースの1音1音が深く心に届く。
イタリアのSSWの曲で「Angelo」、ベースのアルコではじまり、情景豊か哀愁たっぷりに。
「Be My Love」、ギターの音響的な音をバックに、静かに、、でも、感情が少し滲み出る切ない雰囲気で。。
 

ここから3曲にピアノが加わる。
 

タイトル曲でオリジナル「Diavola」、イタリア語で悪魔なのだそうだけれど、魅惑的で危険な人の感じ。
劇的、まるで演劇を観ているように入り混じる複雑な感情表現。
バニー・マニローの「Could It Be Magic」、ジョシュアも参加、まるで映画音楽の主題歌を歌い上げるよう。
 

終演は、「Arrigo Amadesi 」、詩を語るように…喪失感いっぱい。
ピアノとデュオに近い静けさ、余韻いっぱいで。
 


愛と孤独を囁くような歌声で静かに描く。
真夜中の「独り言」のように、切なく危うく美しい。
 



1. Heaven Sighs
2. Raindrops Keep Falling on My Head
3. Prisoner of Love
4. Bossy Nova
5. To Say Goodbye
6. Angelo
7. Be My Love
8. Diavola
9. Could It be Magic
10. La notte dell’addio
 

Gabrielle Cavassa (vo, ac-g #4)
Jeff Parker (el-g)
Larry Grenadier (b)
Brian Blade (ds)
 

Guests
Joshua Redman (ts #2, #9)
Paul Cornish (p #8, #9, #10)
 

今日のおまけは、ご本人があげていた「Raindrops Keep Falling on My Head」。
 
 
 
んじゃ、退散♪

2026年5月 3日 (日)

歌心あって音色豊かな現代的サックス・トリオの決定版 『TWIO VOL.2 / WALTER SMITH III』

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温かな音色の現代テナー奏者、ウォルター・スミス三世。
ブルーノート・レコードからの新作は、2017年リリースの『TWIO』の続編。
今回は、1曲を除いてスタンダードやミュージシャン曲などのカバー曲中心。
実は、カーラ・ブレイの「Lawns」を取り上げていることを知って聴いてポチりました。汗
 

前回同様のピアノレスのテナー・トリオだけれど、
メンバーは、ベーシストにジョー・サンダース、ドラマーにケンドリック・スコットを基本に、5曲でベースでロン・カーターが、2曲でブランフォード・マルサリスが参加。
大御所カーターとのデュオもある。
 

オープナーは、ゆったりと王道の路線で「My Ideal」。
「Circus」、高速フレーズも交え軽快にリズミカルに。
セロニアス・モンクの「Light Blue」、あの不思議な音の階段をサックスで音選び。
 

ブランフォード、カーター参加のカルテットでCasual-Lee」。
ユニゾンで始まって、少しづつずれ、、いわゆるテナー・バトルとは違った知的な2人の対話。
カーラ・ブレイの「Lawns」、浮遊感ある演奏で、最後まで素敵な音色の穏やかな時間。
 

ロン・カーター参加「I Should Care」、ベースのソロも豊だんに。
「Fall」、抽象的で陰影深く。
「Escapade」、比較的外向き、リズムの推進力が効いている。
 

ビリー・ストレイホーンの名曲「Isfahan」、カーターとのデュオ。
スミスの音色の美学に酔いしれる。
 

終演は、エリス・マルサリスの「Swingin’ at the Haven」。
再びブランフォード参加で、華やかなでストレートなスウィングで。

 

抑制と自由が高度に均衡!
歌心あって音色豊かな現代的サックス・トリオの決定版。
 
 

1. My Ideal
2. Circus
3. Light Blue
4. Casual - Lee 
5. Lawns
6. I Should Care
7. Fall
8. Escapade
9. Isfahan 
10. Swingin' At The Haven 
 

Walter Smith III (ts)
Joe Sanders (b) #1, 2, 3, 5, 8
Kendrick Scott (ds)  exc #9
 

special guests
Ron Carter (b) #4, 6, 7, 9, 10) 
*アルバムには、カーターとサンダースが同じに書かれている。
Branford Marsalis (ts) #4, 10
 

今日のおまけは、ご本人があげていた「Lawns」。
 
 


んじゃ、退散♪

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