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音楽で拡がる輪

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2026年4月12日 (日)

クールな知性と深い対話性が同時に成立 『Patternmaster /  Mark Turner』

Patternmaster
 

現代ジャズの知性派の代表格のサックス奏者、マーク・ターナーの4年ぶりのECMでの新作。トランペッターのジェイソン・パルマーを加えたコードレスのカルテットは前作『Return From The Stars』と同メンバーで、ベーシストはジョン・マーティンとドラマーはジョナサン・ピンソン。
もちろん、全6作がターナーのオリジナル。
 

オープナーは、タイトル曲「Patternmaster」、このアルバムで、文字通りの重要な言葉。
ユニゾンで提示されたテーマが徐々にズレ、2本のラインの間からハーモニーが立ち上がる。
このアルバムで繰り返される分岐と収束の基本形。
 

「Trece Ocho」、スペイン語で13と8と言う意味。変拍子の楽曲は、不安定な感覚の大作。
「It Very Well May Be」、ピタリと息の合ったテナーとトランペットのアンサンブルが陰影豊か、ベース・ソロも聴きどころ。

終始2管が同期せず、超緊張感ある「Lehman's Lair」、私的白眉。
「The Happiest Man on Earth」抑制的で、静かに変化する中に不思議な幸福感。

終演は、10分超えの「Supersister」。
アルバムの中で比較的2管の関係がわかり易やすく躍動感ある演奏。
 

全編、ダークな色彩で、不穏でミステリアスなムード。
ターナーの内省的で空気を含んだ音色、パルマーの輪郭の明確な音色…
このコントラストが、音数すくなくとも豊かな空間性を生み出している。
分枝・収束の繰り返し、ラインのずれ、知的な会話となり、
リズム隊も2人に柔軟に対応し動きに呼応することで音楽全体に流動的な緊張も生まれている。
 

クールな知性と深い対話性が同時に成立した純度の高い現代ジャズの1枚。

1. Patternmaster
2. Trece Ocho
3. It Very Well May Be
4. Lehman's Lair
5. The Happiest Man on Earth
6. Supersister
 

Mark Turner (ts)
Jason Palmer (tp)
Joe Martin (b)
Jonathan Pinson (ds)
 
今日のおまけは、ご本人があげていた「Lehman's Lair」。
 
 

んじゃ、退散♪

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