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音楽で拡がる輪

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2025年12月10日 (水)

静寂の中に詩情をたたえた 『Tokyo / Wolfgang Muthspiel Scott Colley Brian Blade』

Tokyo
 
 
ECMを代表するギタリスト、ウォルフガング・ムースピールが、ベーシストのスコット・コリー、ドラマーのブライアン・ブレイドによるスーパー・トリオで、2年ぶりとなるアルバムをリリースしました。
 
タイトルの『TOKYO 』が示すとおり、東京でのレコーディング。
ここ数年、ムースピールは、彼らとヨーロッパ、アメリカ、日本など数々のツアーをこなして絆を深めている。
その流れで、2020年の『Angular Blues』、2023年『Dance of the Elders』と同じメンバー。
 
今作もアコースティック・ギターとエレキ・ギターを流暢に弾き分けている。
キース・ジャレットの曲とポール・モチアンの曲以外は、8曲が彼のオリジナル。
 
 
オープナーは、ジャレットの「 Lisbon Stomp」。
明るく軽快リズミカルな原曲の躍動感を残しつつ、ムースピールの繊細なフレージングとコリーのベースで骨格を作り、ブレイドが色彩を加える。
 
2曲目から9曲目まで彼のオリジナル。
 
「Pradela」、ムースピールがよく歌う叙情的なバラッド。
飛翔感があり、即興の展開が素晴らしい「Flight」。
「Roll」、切れ味のあるロック的な匂いのある短い曲。
 
「Christa's Dream」、リバーブを効果的な夢想的で内省的なトラック。
一転、高速のフレージングでモダンでスリリングな「Diminished and Augmented」。
「Traversia」、スペインの巡礼路で作ったそうで、ベースとの二人三脚も素敵…静謐でゆったりとした歌心を持つ。
 
「Strumming」、ムースピールのカッティング、コリーのボーイング、ブレイドのドラミングも素晴らしい。かっこいい!
ドイツ出身の作曲家 クルト・ヴァイルにオマージュした「Weill You Wait」。
ゆったりとしたテンポで、憂愁ただよう儚げなトラック。
 
 
終演は、ポール・モチアンの「Abacus」。
モチアンらしい空間とリズムの余白を残す原曲の精神を尊重しつつ、このトリオの色がしっかりと乗せされて、、穏やかに幕を閉じる。
 

静寂の中に詩情をたたえたギター・アルバム。
アコースティックの木の香り、エレクトリックの青い光。
都会の静けさの中で、時間が止まり、呼吸だけが響いている。
夜の東京に差し込む淡い月明かりのよう。
 

1. Lisbon Stomp
2. Pradela
3. Flight
4. Roll
5. Christa's Dream
6. Diminished and Augmented
7. Traversia
8. Strumming
9. Weill You Wait
10. Abacus
 
Wolfgang Muthspiel (g)
Scott Colley (b)
Brian Blade (ds)
 

今日のおまけは、ご本人があげていた「Strumming」。
 
 
 
 
このアルバムは、ジャズ批評248号の新譜紹介で紹介させていただきました。
 
んじゃ、退散♪

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