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音楽で拡がる輪

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2024年7月21日 (日)

精霊たちの棲むところ 『Outpost of Dreams / Norma Winstone, Kit Downes』

Outpost_of_dreams
 

英国とECMを代表するヴォーカリストで作詞家、ノーマ・ウインストン。
近年、UKジャズ・シーンで話題の新進気鋭のピアニストでオルガニスト、キット・ダウンズ。
2人のデュオは、偶然の出来事からはじまったそうだが、
すぐに、お互いが再演を望む関係になったよう。
1941年生まれ82歳のウィンストンと1986年生まれ38歳のダウンズ。
40歳以上の歳の差も、ウィンストンの冒険心と、ジョン・テイラーを師と仰ぐダウンズにとっては、気になるものではなかったようです。
ちなみに、テイラーは、ウィンストンの公私のパートナー。
 

ダウンズが作曲し、ウィンストンが作詞した2人のオリジナルの他に、カーラ・ブレイ、ラルフ・タウナー、ジョン・テイラーの曲、そして、トラッド2曲で、全10曲。
 

オープナーは、2人のオリジナル「El」から。ダウンズの生まれたばかりの娘さんへの曲。
語るような歌も、柔らかなピアノも幼い子どもの幸せを願う想いがこもっていて神聖な気持ちに。
テイラーの「Wych Hazel」にウィンストンが歌詞をつけた「Fly The Wind」、軽やかでミニマルな伴奏に乗って舞い上がるウィンストンの魔法。
柔らかで美しいピアノに誘われて静かに力強く歌い上げるカーラ・ブレイの「Jesus Maria」。
タウナーの「Beneath an Evening Sky」、抒情的メロディの奥に秘められた物語。
スコットランドのフィドル奏者が同郷の画家の絵にインスパイアされた曲「Out of the Dancing Sea」、自然と一体になってその恩恵を被る。
2人のオリジナルが2曲続く、まずは「The Steppe」、風になって駆け抜ける心、自由と孤独。続いて「Nocturne」、深淵を描き出すピアノ。
スコットランド民謡「Black Is the Colour」、物悲しい哀愁のメロディと不安を誘うピアノの響き。
2人のオリジナル「In Search of Sleep」、仄暗い空間に届くポエトリーディング。
 

終演は、「Ro Hamåt」というスカンジナビアの民謡に歌詞をつけた「Rowing Home」。
たんたんとした中に、深い思いを感じる。

 

終始、静かで神秘的な雰囲気。
淡々と粛々と進みながら、心の中に深く染み込む。
精霊たちの棲むところ、というイメージかしら。。
 


1. El
2. Fly The Wind
3. Jesus Maria
4. Beneath an Evening Sky
5. Out of the Dancing Sea
6. The Steppe
7. Nocturne
8. Black Is the Colour
9. In Search of Sleep
10. Rowing Home
 

Norma Winstone (vo)
Kit Downes (p)
 

今日のおまけは、ウィストンのトピックにあがっていた「Black Is the Colour」。
 
 
 
 
んじゃ、退散♪

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