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音楽で拡がる輪

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2024年6月19日 (水)

心象風景を呼び起こす 『Terasu ( 照らす) / 魚返 明未』

Terasu
 

東京藝大作曲家出身の気鋭のピアニスト・作曲家、魚返 明未のリーダー作。
ジャズ・ピアニストとしての活動に加え、映画音楽の劇伴制作などでも活躍中。
話題の映画「白鍵と黒鍵の間に」でも、、高い評価を得ている。
 

4月に発売になった今作では、現代ジャズシーンを牽引する若き才能、ベーシストの高橋 陸、ドラマーの中村 海斗を率いたトリオ編成。
11曲全て魚返オリジナル。
 

オープナーの「曇り空」から、美しいピアノの音色に誘われるように、抒情的な光景がたちあがる。奥行きを深めるように鳴るベース、光の粒子が浮かび上がるようなドラム。
こんな曇り空…いいな。
「 洞窟」、3人のやりとりがシリアス、仄暗く内省的。
タイトル曲「 照らす」、暗闇を歩くベースを照らす月明かりのようなピアノ、そんな光景が頭に浮かぶ。
途中からの躍動感ある演奏もすごい。
激しく燃え上がる「アルコールジェル」。
クール・ダウン「間奏曲I」。
「棘」、ダイナミックで大きな空間。
スリリングで気持ちを昂揚させる「Normal Temperature」。
優しく優しく「間奏曲II」。
「昨日の雨」、ふと考え事する…そんな気分。
郷愁に満ちた「夏の駅」、駅にはさまざまなエピソードもあるけれど、夕暮れ時に観る駅はそのもが物語のようですよね。
終演は「かけら」、遠くへの旅立ちを感じさせる。。
 

繊細だけれども決して静謐というのではなく、ダイナミックでアクティブな演奏。
メロディアスだけれども、甘すぎず理知的な雰囲気。
メンバーと深いやりとりを繰り広げながら、心象風景を呼び起こす。
 

1. 曇り空
2. 洞窟
3. 照らす
4. アルコールジェル
5. 間奏曲I
6. 棘
7. Normal Temperature
8. 間奏曲II
9. 昨日の雨
10. 夏の駅
11. かけら
 

魚返 明未 (p)
高橋 陸 (b)
中村 海斗 (ds)
 

今日のおまけは、ご本人があげていた「曇り空」。
 
 
 
 
んじゃ、退散♪

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JAZZ」カテゴリの記事

コメント

Suzuckさん、こんにちは。
このアルバム入手していますが、まだ未開封できけてません💦
いろいろ買い過ぎで消化不良気味なんです😅
しかも最近福岡で記念ライブあったのに気づかず見逃してしまってました😢
反省して今から開封してSuzuckさんの記事も参考にしながら聴いてみます。
感想文はちょっと先になりそうですが・・😅

baikinnmannさま、コメントをありがとうございます。
返事が遅くなってすみません。m(_ _)m

私も魚返さまの演奏は、ライブでは一度しか聴いたことがないのですよ。
弾き始めると憑依する感じのタイプだと思いました。
ベーシストもドラマーも素晴らしかったのですが、
特にベーシストとの関係が深いかなぁ、、って、感じました。

Suzuckさん、今晩わ
「繊細だけれども決して静謐というのではなく、
ダイナミックでアクティブな演奏。
メロディアスだけれども、甘すぎず理知的な雰囲気」
こういう捉え方というか、表現の仕方に同感。
何か惹かれる音楽というのは、二面性を持っているもの。
高橋陸くんと海斗くんのサポートは、
布施トリオのライブ(お茶の水ナル)で聴きましたが、
特に、高橋陸のベースは、とても可能性を感じましたね。
よく歌うベース。素晴らしい。

zawinulさま、コメントをありがとうございます。m(_ _)m
返事が遅くなって、申し訳ございません。

>何か惹かれる音楽というのは、二面性を持っているもの。
なるほど。
言われると、そういう人たちに惹かれますね。

Isolated / Otohito Fuse Trio をストリーミングで聴いてみました。
確かに、知的なピアノとよく歌うベースの絡みが素敵でした。
生で聴けるチャンスがあって、羨ましいです。

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