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音楽で拡がる輪

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2024年5月

2024年5月22日 (水)

穏やかに…でも、静かに燃え上がる 『Mirror of the Mind / Hitoshi Nakajima 中島 仁』

Mirror_of_the_mind

 
信州在住のベーシスト中島 仁さんのファースト・アルバム『Pioggia』は、ひんやりとした北欧の哀愁を感じる抒情的なアルバムでした。
コロナ禍を挟んでの5年ぶりのセカンド・アルバムも、前回の欧州ジャズ敬愛のメンバーであるピアノに望月 慎一郎 、ドラムに橋本 学。
そして、ゲストにスウェーデン出身のサックス奏者、オーべ・インゲマールソンが4曲(1, 4, 6, 9)に参加です。


全曲、メンバーのオリジナル。
地元でライブで聴いたも素敵な空間でしたので、新作を楽しみにしていましたよ。
 

オープナーは、橋本作「Zero Jiba」、ミステリアスに始まって不思議の国に誘われる。
いくつかの場面展開があって、サックスがメロディを奏で始めると一気に視界が開ける。
幸せの風景が浮かぶ、望月作「The Little Prince」。
望月作「Glacier」、透明感あるピアノと幽玄なアルコの効果で、自然の雄大さが浮かぶ。
後半は、3者の息あった演奏で高揚!
 

タイトル曲「Mirror of the Mind」は、中島作。
サックスの雄大な響きは、さまざまイマジネーションを誘う。
郷愁を誘う1曲。
 

ベース・ソロから始まる中島作「Mañana」、メンバーが加わってトリオになった時の心豊かな気分が素敵だなぁ。
サックスとともにゆったりとした流れの中で時間がすぎていく、、橋本作「Yashima」。
中島作「Dawn」、陰影が心落ち着く、続く「Dance with Space People」も中島曲。
洗練されたピアノの響きと力強いベース、多彩なドラム。
 

終演は、望月作「Hello Again」、導入部からのの流れもクール、伸びやかなサックスのフレーズが気持ちいい。大らかな流れが気持ちいい。メンバー全員の高揚感が気持ちいい!
 

欧州ジャズにインスパイアされたメンバーと欧州のサックスが繰り広げる至福の時間。
オーべさんが入った曲、曲調がとてもオーべさんと合っていて嬉しかったです♪
3人とも、本当に素晴らしい♪
 
 
穏やかに、、でも、静かに燃えあがる!
 

1. Zero Jiba 
2. The Little Prince 
3. Glacier 
4. Mirror of the Mind 
5. Mañana 
6. Yashima 
7 .Dawn 
8. Dance with Space People 
9. Hello Again 
 

中島 仁  (b)
望月 慎一郎 (p)
橋本 学 (ds)
 

Guest
Ove Ingemarsson (ts) #1, 4, 6, 9
 

今日のおまけは、レーベルがあげていた視聴動画。
 
 
 
 
んじゃ、退散♪

2024年5月15日 (水)

デヴィッド・サンボーンを偲んで…

デヴィッド・サンボーンが鬼籍に入ったそうです…


5月12日に、前立腺癌に伴う合併症により78歳でお亡くなりになったそうです。
エモーショナルで、官能的で、「泣きのサンボーン」とも呼ばれる米国出身のアルト・サックス奏者。
 

幼少期に小児麻痺にかかり、そのリハビリでアルト・サックスを医師に勧められたのが、
アルト・サックス奏者になるきっかけ、、というのは、ジャズ・ファンの間では有名なお話。
 

昔、ギル・エヴァンス・オーケストラが好きだったので、
あの不思議なハーモニーの中で個性的でキレッキレのソロを吹いていたサンボーンさまを聴こうと『Priestess / Gil Evans』をターン・テーブルに置きました。
A面を20分近いタイトル曲がしめるすっごいレコードなんだなぁ。
サンボーンさまはじめ、アーサー・ブライス、ジョージ・アダムス、ルー・ソロフ、我らがギルさまを敬愛するメンバーが勢揃い。
皆んなすごくて、なんだかサンボーンさまの追悼から外れてしまった気分。m(_ _)m
 

と、いうことで、良く観ている動画をあげますね。
ジミ・ヘンドリックスの「Little Wing」が好きなせいもあって、宅飲みで酔うとよく観てます。
エリック・クラプトンとシェリル・クロウが見守る?なかで、何かに憑かれたようにサックスを吹きまくるサンボーンさまをどうぞ。
 
 
 
 

2:23あたりから、クラプトンと掛け合いが始まり、次第にサンボーンさまの絶叫状態に!
クロウ姉さんとか、「どうしたの、デヴィッド?」って、感じで笑い出す始末。
でも、サンボーンさまの顔は真剣そのもの、周りは見えてなく渾身の演奏を続けます。
流石にその後、クラプトンたちが主導権を奪取し、(どこまで行くか聴いてみたかった気もしますが、、汗)
「アレっ?」みたいに天使の笑顔に戻るサンボーンさま。
 
ステージで何かが舞い降りた人、何かに取り憑かれた人、、でしたね。
素晴らしい演奏と笑顔をありがとうございました。m(_ _)m
 
長い闘病生活だったようです。
どうぞ、安らかにお眠りください。合掌

2024年5月12日 (日)

35歳にして円熟味が滲み出る 『Echoes of the Inner Prophet / Melissa Aldana』

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チリ出身、2013年度のセロニアス・モンク・ジャズ・コンペティションで優勝、翌年メジャー・デビューしたメリッサ・アルダナ。
2022年には名門ブルー・ノートよりリーダー・アルバムをリリースした、ニューヨークのジャズ・シーンの新進気鋭のサックス奏者。

 

ブルー・ノート2作目は、彼女が大きな信頼を寄せているギタリストのラーゲ・ルンドとの共同プロデュース。
ピアノはファビアン・アルマザン、ベースはパブロ・メナレス、ドラムはクシュ・アバディ。
ウェイン・ショーターへのオマージュ曲を含む彼女のオリジナル6曲とメンバーのオリジナル2曲で全8曲。
 
オープナーは、メリッサ作で、ウェイン・ショーターに捧げた「Echoes of the Inner Prophet」、ゆったりと瞑想的。
内性的で抽象的な「Unconscious Whispers」。ルンドのギターが活躍する「A Story」。
滑らかで流暢なサックス節で語る「The Solitary Seeker」。
パブロ・メナレス作「Ritual」、ベース・ソロwp始めどこか神聖な雰囲気。
躍動感ある「A Purpose」。ミステリアスな「Cone of Silence」。
 

終演は、バンドの一体感を強く感じられるラーゲ・ルンド作「 I Know You Know」。

 

本人が、「内省的な視点を持った個人的な旅のようなもの」というこの作品。
35歳にして円熟味が滲み出る。

1. Echoes of the Inner Prophet
2. Unconscious Whispers
3. A Story
4. The Solitary Seeker
5. Ritual
6. A Purpose
7. Cone of Silence
8. I Know You Know

 

Melissa Aldana (sax)
Fabian Almazan (p)
Lage Lund (g)
Pablo Menares (b)
Kush Abadey (ds)

 
 

今日のおまけは、ご本人があげていた「Echoes of the Inner Prophet」。

 

 

んじゃ、退散♪

2024年5月 6日 (月)

めっちゃ瑞々しいサウンド! 『Fairway / eFreydut』

Fairway
 
「DUTY FREE」の文字を並び替えたというユニット名の「eFreydut」。
メンバーは、強力にグルーブする実力派ピアニスト、永武 幹子とタブラ奏者の顔も持ち、国際的に活躍するドラマー、大村 亘の2人。

今作は、そのeFreydutのデヴュー作で、ジョエル・ロスやアーロン・パークスのバンドで活躍する横浜生まれカナダ育ちのしなやかで力強いベース奏者、カノア・メンデンホールを迎えたニューヨークでの録音作品。
才能あるコンポーザーでもある永武と大村のオリジナル10曲を、2023年夏に老舗Sear Sound StudiosでNY屈指のエンジニアで録音。
 
 
オープナーは、大村曲「Savichara」、柔らかで遠い目をもったメロディ、優しいピアノの響き。
躍動感溢れる「Accismus」も大村曲、3人の息もぴったり。
星の王子様へのオマージュ、永武曲「Le Petit Prince」、優雅で孤高…美しいピアノ・トリオ演奏。
永武曲「Glow」、3人の力強く自在な演奏が魅力的。
 
完全即興「Whispering Clouds / Nimbus」、時間を忘れ浮遊感ある空間。

大村曲「Petrichor」、見えない何かがタブラによって舞い上がる。
永武曲「Not Sure」、現代感覚溢れる硬質な演奏が続く、エネルギッシュで仕掛け満載。
大村曲「Melt Dough」、スリリングでキメキメ、メリハリばっちり。
映画「ヘンリー5世」で奏でられた「Touch Her Soft Lips and Part」、淡い恋心を思わせる仄かに甘く爽やかさも残る演奏。
終演は、大村曲「Liquidity」、少し難解な雰囲気を漂わせながら流麗で厚い音風景。
 
研ぎ澄まされた感覚の、めっちゃ瑞々しいサウンドが広がる素敵な1枚。
 
1. Savichara
2. Accismus
3. Le Petit Prince
4. Glow
5. Whispering Clouds / Nimbus
6. Petrichor
7. Not Sure
8. Melt Dough
9. Touch Her Soft Lips and Part
10. Liquidity

 

永武 幹子 (p)
大村 亘 (ds, tabla)
Kanoa Mendenhall (b)
 
今日のおまけは、があげていた「Savichara」。
すっごく、大村さんらしい曲って感じます。(説明になってないけど 笑)
 
んじゃ、退散♪

2024年5月 5日 (日)

CRISS CROSSから、アントニオ・ファラオの新作が出る!

 
剛腕だけれど、優雅さも兼ね備えるイタリアの人気ピアニスト、アントニオ・ファラオ。
6月に名門CRISS CROSSから新譜が出ま〜す。
 
★ Tributes / Antonio Farao Trio ★
 
Tributes
むむ、、怖い顔のジャケットですねぇ。。

と、メンバーが、ベースがジョン・パティトゥチ、ドラムがジェフ・バラードという強力なリズム人。
これは、、期待しちゃいますよね♪
 
皇帝の最新作は如何に!!
 

1. Tributes
2. Right One
3. Shock
4. I Love You
5. Tender
6. MT
7. Memories Of Calvi
8. Syrian Children
9. Song For Shorter
10. Matrix
 

Antonio Farao (p)
John Patitucci (b)
Jeff Ballard (ds)
 
 
 
んじゃ、退散♪

2024年5月 4日 (土)

スピリチュアルで幽玄な世界 『The Sky Will Still Be There Tomorrow / Charles Lloyd』

The_sky_will_be_there_tomorrow
 

今年86歳になったサックス界のレジェンド、チャールス・ロイドの新作。
ピアニストにジェイソン・モラン、ベーシストにラリー・グレナディア、ドラマーに初共演のブライアン・ブレイドをフィーチャーした新しいバンド。
 

新旧のロイドのオリジナル曲12曲と、黒人の国家と呼ばれる「Lift Every Voice And Sing 」を含む3曲で全15曲のスタジオ録音の2枚組。
管楽器とピアノ・トリオのオーソドックスなカルテットで挑む。
 

ディスク1のオープナー「Defiant, Tender Warrior」、あのロイドのふんわりしたテナーは吟遊詩人然として相変わらず唯一無二と感じる。
もちろん、持ち替えも行っていてディスク1の「Late Bloom」は、アルト・フルートとバス・フルートのオーヴァーダヴでのデュオ。
続く「Booker's Garden」でもアルト・フルートで、エネルギッシュでエモーショナル。
アルト・サックスで演奏するタイトル曲「The Sky Will Still Be There Tomorrow」は、フリーな展開で強面健在。
全体にゆったりと幽玄な雰囲気が多い中でも、切れ味のよさも聴かせながら、3人も信頼を裏切らない。
 

ディスク2は、表情豊かなアルト・フルートの「Beyond Darkness」で始まる。
牧歌的な「Sky Valley, Spirit of The Forest」に心和む。
テナーとピアノのデュオで演奏される「Lift Every Voice and Sing」は、怒涛の攻めの姿勢。
終演は「Defiant, Reprise; Homeward Dove」、終始リズム陣のきめ細かいサポートを受け、ロイドの吟遊詩人のような表情豊かな存在感は一層に増す。
 

ふんわりとした音色でスピリチュアルなフレージングを混ぜ込みながら奥深く幽玄な世界を創り出す。
レジェンドたちへのリスペクトもあり、2枚組15曲で最後まで聴かせる、期待を裏切らない。

そう、まだまだ、森に帰らず私たちを驚かせてくださいね。
 

Disc 1
1. Defiant, Tender Warrior
2. The Lonely One
3. Monk's Dance
4. The Water is Rising
5. Late Bloom
6. Booker's Garden
7. The Ghost of Lady Day
8. The Sky Will Still Be There Tomorrow
 

Disc 2
1. Beyond Darkness
2. Sky Valley, Spirit of The Forest
3. Balm in Gilead
4. Lift Every Voice and Sing
5. When The Sun Comes Up, Darkness is Gone
6. Cape to Cairo
7. Defiant, Reprise; Homeward Dove
 

Charles Lloyd ( ts, as, b-fl, a-fl)
Jason Moran (p)
Larry Grenadier (b)
Brian Blade (ds, perc)
 

今日のおまけは、ご本人があげていた「Defiant, Reprise; Homeward Dove」。
 
 
んじゃ、退散♪

2024年5月 1日 (水)

雪祈!!! 「ピアノマン 南波 永人 著」

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2月に、「BLUE GIANT EXPLORER 9」と「BLUE GIANT MOMENTUM 1」が同時発売になって、「BLUE GIANT EXPLORER 9」で大と雪祈はあの事故以来再会を果たしたのですよね。
 

見た目は王子さまだけど、プライドが高くて皮肉屋で、でも人一倍優しい雪祈の事故後の葛藤に胸が締め付けられた。
そして、巻末のインタビュー・コーナーに雪祈が登場しちゃったので、この後の雪祈との絡みへの期待は薄くなってしまったのです。。
 

で、去年の2月に発売された南波 永人氏が作者の「ピアノマン」を買うことにしたのですよ。
南波 永人氏は、「BLUE GIANT」の ストーリーディレクター。
「ピアノマン」の主人公は、沢辺 雪祈。
 

幼い頃には、音が色に見えた無邪気な美少年だった。
やがて、優しさ故に心に澱が溜まっていき、、
ピアノが巧くても、それを職業にしようとはおもっていない少し鼻持ちならない少年へ。
ところが、JAZZにであって、母親と行ったソー・ブルーに憧れ、その舞台に立つことを目標にしてしまった。
 

まぁ、、でも、もともと、面倒な性格な上に、、
さまざまなエピソードが重なって、ピアノの巧いいやぁぁなヤツとなる。
巧いやつしか信じられれない、巧いやつとしか演奏しない、、同級生を見下す、売れないプロを見下す。。
10代でソー・ブルーの舞台に立つ目標のためには、手段を選ばない。。
でも、ジャズの真髄がわかっていない人しれぬ苦悩。
 

そんな時に出会った大。
大のまっすぐな上向の思考に次第に、雪祈の中の何かが変わっていく。
常に昨日より、今日を目指す大に感化されていく。
 

コミックでは、やっと勝ち取ったと思えたソー・ブルーの舞台に、
あの不慮の事故で立つことができないかった。
が、、映画ではアンコールに参加することができ、ちょっと涙目になったものだったのだけれど、、
本作では、そこに行くまでのピアノと仲間との関係が一層に詳細に描かれていて、
思わず目頭が熱くなった。
 

大が「あのトリオで一番苦労したのはあいつ、一番優しかったから」て、インタビューに応えていたのだけれど、それにつきますかね。
 

コミックは、そこにあるものを読んで全てだ、って、おもっていたのですけれど、
知られざるピアノマンの優しさとプライドに触れられて、、良かったです。
 

この後の展開にも、彼が登場することを願ってます。
なので、、もう一度叫んじゃいますよ。
雪祈!!!
 


んじゃ、退散♪

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