攻めた曲で、ソロもバッチリ聴かせる壮大なラージ・アンサンブル 『MIHO HAZAMAS m_unit Beyond Orbits』
メジャー・デビュー以来、ジャズ作曲家としてニューヨークを拠点に、欧州などの名門のビッグ・バンドやジャズ・オーケストラの指揮者でもあり、世界で活躍を続ける挾間美帆さん。
彼女の活動の中心となる「m_unit」の新作がリリースされました!
いわゆるビッグ・バンドとは違うストリングス入りのラージ・アンサンブル。
その華やかで攻めた楽曲を、自在に表現する凄腕集団。
今回は、クリスチャン・マクブライドとイマニュエル・ウィルキンスが、それそれ1曲づつゲストとして参加!
3部からなる組曲を含む7曲がオリジナルと、カバー曲が1曲アース・ウィンド&ファイヤーの曲で全8曲。
オープナーの「Abeam」、一糸乱れぬ疾走感とスリルに一気にテンションがあがる。
コンサートで「エッシャーの騙し絵のお坊さん目線の曲と説明してた「A Monk in Ascending and Descending」。正直、なんでお坊さん目線、、って、凡人なのでおもうのですが、短いフレーズを巧みに変化させて繋げていく?現代感覚満載でお洒落な感じ。
宇宙の好きな狭間さんの頭の中をのぞくような組曲「Exoplanet Suite」の「Elliptical Orbit」。
ベーシストのクリスチャン・マクブライドが参加、他の曲もそうなのだけど、強烈なソロをアンサンブルの中に煌めくパーツのように嵌め込んだサウンドに心躍る。サスペンスタッチ!
壮大な中に美しさが込められた、、三つの太陽をもつ惑星をイメージした「 Three Sunlights」。それをMCで聞いたせいか、、なんだか、常に夜明けがおとづれるような爽やかさを感じちゃいます。
組曲の最後は、冥王星がまだ惑星だといいなぁ、という願いが込められた?「Planet Nine」。
アース・ウィンド&ファイヤーの「Canʼt Hide Love」、この曲の説明がまた面白かった…「上から目線の男に対して、、売られたケンカは買うわ、的なクレージな曲にしたかったとか。。
そう、最後はサンバのリズムで踊り狂います。汗
ジェイソン・リグナーのテナーに聴き惚れる「Portrait of Guess」。
終演は、某化粧品メーカーの150周年記念に作った曲「From Life Comes Beauty」、アルト・サックスのイマニュエル・ウィルキンスがゲスト参加、目に鮮やかなソロを披露。
攻めた楽曲を難なくこなし、凄いソロをバッチリ聴かせた見せ場たっぷりのラージ・アンサンブルの会心作。
切れ味の良い演奏に酔いしれます!
日本での日本版m_unitのツアーにも行ってきました。
曲順は違いましたが、その素晴らしさに感動して帰ってきました!
1. Abeam
2. A Monk in Ascending and Descending
3. Exoplanet Suite : I. Elliptical Orbit
4. Exoplanet Suite : II. Three Sunlights
5. Exoplanet Suite : III. Planet Nine
6. Canʼt Hide Love
7. Portrait of Guess
8. From Life Comes Beauty
Miho Hazama (cond)
Steve Wilson (as, ss, fl)
Jeremy Powell (ts, cl) #1,3-5
Jason Rigby (ts, cl) #2,6-8
Andrew Gutauskas (bs, b-cl)
Jonathan Powell (tp, flh)
Adam Unsworth (frh)
Tomoko Akaboshi (vn)
Ben Russell (vn)
Maria Im (vn) #3
Atsuki Yoshida (va)
Matt Consul (va) #3
Meaghan Burke (vc)
James Shipp (vib)
Billy Test (p)
Sam Anning (b) exc #3
Jake Goldbas (ds)
guests
Christian McBride (b) #3
Immanuel Wilkins (as) #8
今日のおまけは、ご本人があげていた「From Life Comes Beauty」。
んじゃ、退散♪
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