円熟した演奏とビッグ・バンドの高揚感 『Chet Remembered / Enrico Pieranunzi Bert Joris Frankfurt Radio Big Band』
1979年にチェット・ベイカーと出会って以来、多くのコンサートやレコーディングで共演してきたピエラヌンツィ。
その年の暮れには、『Soft Journey』というアルバムをリリースしている。
大きな影響を受けたピエラヌンツィは、チェットのための曲を書いている。
このアルバムでも、『Soft Journey』から4曲を含む全9曲が彼のオリジナル。
そして、トランペッターでアレンジャーのバート・ヨリスによる鮮やかなビッグ・バンド・アレンジが施され、フランクフルト放送ビッグ・バンドとの共演で、より色彩のある演奏となっている。
ちなみに、、バート・ヨリスは、ピエラヌンツィの人気盤『Don't Forget The Poet』にも参加しているヴェテランの実力派でっす。
ちなみに、、バート・ヨリスは、ピエラヌンツィの人気盤『Don't Forget The Poet』にも参加しているヴェテランの実力派でっす。
オープナーは、管楽器の魅力にあふれた導入部分がかっこいい「From E. to C.」。勇ましさだけでなく、途中からワルツ風になって優雅。
「Lost and Found」、スィンギーにピアノを弾くピエラヌンツィ、、そこからバンドの華やかさが加わって高揚感も満載。
「Chet」、内省的な美しい曲、ベース・ソロも印象的。
ここから、チェットとの共演盤に入っていた曲が3曲続く。
まずは、ワルツ曲「Soft Journey」、ふくよかに鳴り響くヨリスのトランペットが気持ち良さそう。
ふんわりと儚げな「Fairy Flowers」、ゆったり幽玄な世界。
ふんわりと儚げな「Fairy Flowers」、ゆったり幽玄な世界。
一転、躍動感にあふれた「Night Bird」、優美で迫力あるビッグ・バンドの世界。
「Echoes」、力強いベース・ソロと流麗華麗なピアノ・ソロ。
再び共演盤から「Brown Cat Dance」、チェットも好きだったブルーズナンバー、粋なビッグ・バンド・アレンジで。
終演は、「The Real You 」、ピエラヌンツィとヨリスの円熟の演奏で。
2人の円熟した演奏はもちろん、ビッグ・バンドの一糸乱れぬ演奏が高揚感をそそる。
1. From E. to C.
2. Lost and Found
3. Chet
4. Soft Journey
5. Fairy Flowers
6. Night Bird
7. Echoes
8. Brown Cat Dance
9. The Real You
Enrico Pieranunzi (p)
Bert Joris (tp)
Frankfurt Radio Big Band
今日のおまけは、ピエラヌンツィご本人があげていた「Chet 」。
んじゃ、退散♪
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