心の隅々に響き渡る音 「佐藤 浩一 ピアノ・ソロ @ イワイスタジオ (12/4)」
佐藤 浩一 ピアノ・ソロ @ イワイスタジオ (12/4)
佐藤 浩一 (p)
バンドはもちろん、企画、イベントに引く手あまたの佐藤 浩一 さんが、「イワイスタジオ」に降臨するのは、4度目。
ヤマハのS3というグランド・
プロのピアニストさんの生身な演奏が、目の前で聴ける貴重なライブ。
短いMCがあって、「Genesis」、「Orb」と『Embryo』のディスク1の「Water」からのピアノのための曲が続きます。
最初の1音から柔らかで穏やかな音色に包まれて幸せな気持ちが広がる。
同じアルバムから少し長い「Aqua」、切れ目ない音の芳醇な響きにうっとり、空中を漂う音を壊したくなくて、拍手をしたくない気分。
仄暗く幻想的な「In the Dark」、闇の中で時間も止まったような感覚。
一転、光の温かさ心地よさを感じる「May Song」、時間が一気に動き出す。
胎児が感じていると思われるような母体の中のイメージを曲にしたという「Mother’s Pool」、低音の和音を力強く叩き、重なり響く音に生命の神秘が重なる。
その力強さをそのまま「Ninth Moon」、余韻を引きずるように始まった「Hua」、月繋がりだった。
1セット目の終演は、穏やかで静かな躍動感「First Cry」、水彩画のような淡く優しい色合いが見えてくる。改めて、ハッピーな曲だなぁ、、としみじみ思う。
休憩中、浩一さんファンと、
「一音一音、心が浄化されていくかんじだったね」
と、二人ですでに絶賛モード!
2セット目は、『Melancholy of a Journey』から「The Railway Station」の1楽章と2楽章を続けて。
「The Railway Station」は、4楽章まであって、モチーフを少しづつ変化させながら旅と人生を重ねてる。このテーマが大好きなので、超嬉しかったです!
世界が広がる、目の前の視界が晴れる、そんな感じに心が持っていかれる。
同じアルバムにあるノルウェーの湖がタイトルの「Sognsvann」、澄んで透明感のある世界、そして、ドラマを感じる。つづけて、同じアルバムから「Transience」。
メンバーであるBungalowのアルバム『Abstract Messages』から「Fifteen Years」。
写真自由タイム、ちょっと考えて、曲はスタンダード「All The Things You Are」、おぉ、ゴツゴツでかっこいい、ガンガンですっご〜い、拍手。
そして、アンコールを続けて2曲、「Closing Waltz」、暗い曲暗い曲とおっしゃりますが、この仄暗さは美しい、色彩を感じる暗さ、そして、ドラマチックな情感がある。
つづけて、スタンダード「Over the Rainbow」、めちゃ、キュートに始まった、、こんなキュートな演奏もできちゃうんですね。ブラボー!!
常に自分の内側の音に耳を傾け、ストイックに自分の音楽道を追求する姿を、、まじかで、聴けて観ることもできて、本当に幸せです。
一音一音、1曲1曲で、心が浄化されるような素晴らしいライブでした。 胸が痛くなるほどの感動!!
つくづく思うには、心の隅々に響き渡る音だった、、そしてドラマチックな展開が多いなぁ、、と。
お忙しい中、遠くまで来てくださった佐藤 浩一 さん、ライブを開催してくださった岩井 美子さん、、本当に、
んじゃ、退散♪
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