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音楽で拡がる輪

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2022年12月

2022年12月30日 (金)

★ すずっく2022 インスト 編 ★

★ すずっく2022 インスト 編 ★

今日は、晦日。いよいよ、押し詰まりましたね。
恒例の今年聴いたインストのアルバムのベストです。
断るまでもなく、私的独断で1位から10位まで並べてみました。


 

『Trios / Charles Lloyd 』3部作


Trios

 

ロイド翁が、トリオで3作りリースする新プロジェクト「トリオ・オブ・トリオズ」に挑戦。
1作目は、『Trios: Chapel』ギタリストのビル・フリゼールとベーシストのトーマス・モーガン。
2作目は、『Trios: Ocean』ギタリストのアンソニー・ウィルソンとピアニストのジェラルド・クレイトン。
3作目は、『Trios: Sacred Thread』、ギタリストのジュリアン・レイジとドラマーのザキール・フセイン。
翁の世界の無限の可能性を垣間みました。

 



 

Opening_20221228120001

 

繊細でリリカルな表現が満載、思慮深くとても自由な即興を重視。
3人のピッタリと息の合った異次元の演奏。
リリシズムあふれる旋律で、今回も私を魅了したトルド・グスタフセン。

 



 

Homes_20221228120101

 

 

演奏内容はe.s.t.の独創的なジャズから離れとてもシンプル。
自身の内面に踏み込み、時に静寂に、時に情熱的にと叙情的な演奏が続く…それは、彼が生きた証。
まさに、天国からの贈り物。

 



 

The_song_is_you_20221228120201

 

 

抒情性を大切に、即興の精神を重んじた、自由で言葉のいらない演奏。
このおおらかさは、、なんだろう…そして、時にその美しさに息を呑む。
このデュオを、是非とも日本で聴きたい。

 



 

Not_tight_20221228120201

 

 

2人のテクニックの凄さにあっけにとらわれるけど、
どの楽曲にもキャッチーな親しみやすさがあって暑苦しく無い。
メロウで浮遊感ある空間。

 



 

Bells_on_sand_20221228120301

 

 

心を浄化させる美しさ、ロイド翁とデュオをだして欲しいです。。

 



 

View_with_a_room_20221228120401

 

 

ポップでエレキ・ギターの魅力に溢れている!

 



 

Shifting_sand_20221228120401

 

 

コーエンの濃縮された魅力が溢れた独自な世界。

 



 

John_scofield_20221228120501

 

 

味わい深く人生を語る。。

 



 

European_walkabout_20221228120601

 

ロマンチシズムと哀愁が溢れたビター・スィートな一枚。




次点は、UKからピアノ・トリオの新星現る『Vermillion / Petter Eldh James Maddren』



そして、私的特別賞は、キース・ジャレットの『Bordeaux Concert / Keith Jarrett』
一昨年は、同じツアーのブタペスト盤が、私的1位だったんですよ。
もちろん、今回も、ベストにいれても遜色ない内容。
でも、きっと、まだまだ、こういうクォリティの高いアルバムがリリースされていくのだろうと、おもうと、、

新譜としてここに並べるのはなぁ。。みたいな気持ちが大きくなってきました。

 

 


今年も、大変にお世話になりました。m(_ _)m

来年もよろしくお願いいたします!!

 



最後に、コロナや災害でお亡くらりになった方々のご冥福を心よりお祈りいたします。
コロナや災害の被害に遭われた方々、お見舞い申し上げます。 
コロナは、まだまだ、亡くなる方が多くて胸が痛みます。



んじゃ、退散♪

2022年12月29日 (木)

★ すずっく2022 ヴォーカル 編 ★

★ すずっく2022 ヴォーカル 編 ★


 
今年も、1位から10位まで、並べてみました。
ななんと、ブログ・アップしてないのがあるのですが、
聴いた中での順番って、ことで。汗

 

 

『Play Favorites / Aubrey Johnson & Randy Ingram』

Play_favorites_20221227183601

澄んでクリアな声で、しなやかに歌うオーブリー・ジョンソンと、

リリカルで彼女の感情の起伏にぴったりとあわせてくるランディ・イングラムのデュオ。
選曲も幅広く軽やかで、良いもの聴かせてもらいました感満載。
オリジナルを大切に、でも、きちんと彼女の歌となっている。

 

『Entre eux deux / Melody Gardot Philippe Powell』

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恋愛映画を見ているような濃密で親密な時間。
それでいて、漂う霧のように抵抗感が無い…
しっとりと雨の降る日に聴いたら、この世界から帰ってこれなくなりそです。

『Still Life / Sachal Vasandani & Romain Collin』

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選び抜かれた優れたピアノと優れたコントロールで微妙な音の深さを実現できた結果、ヴォーカルの表現力豊かな声とより一体に。
かつてないほど静かに演奏するため最適なピアノを選び、誠実に曲と向き合うことを大事にした彼らだけの世界。
2枚目にして、クォリティ・アップ!

『ケサランパサラン / naomi & goro』

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ギターもヴォーカルも、心の奥があったまる穏やかさ。

間違いなく、聴けば幸せ気分。

 

『Here It Is: A Tribute to Leonard Cohen / Various Artists』

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選び抜かれたヴォーカル10人は、十人十色で素晴らしい。

そして、全ての曲を同じバンドで支えているので、統一感も素晴らしい。

聴けばコーエンの魅力が再認識。

 

『Linger Awhile / Samara Joy』

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聴き惚れる巧さです。

 

『Snowflakes In December / Hannah Svensson』

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スウェーデンの実力者たちと対等に。

 

『Star Crossed Lovers / Patty Lomuscio』

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自然体でクリアな歌声で、歌の想いを伝えます。

 

<『夜の庭 / 畠山 美由紀 , 藤本 一馬 』

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まさに、夜の庭。

 

『Nearness / Lynn Adib   Marc Buronfosse』

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不思議と心落ち着く…。

 

次点は、長編物語に仕上げた、『After Midnight / Orquestra Jazz de Matosinhos feat. Rebecca Martin and Larry Grenadier 』。

 

 



明日は、2022年の最後のブログ・アップです。

実は、毎年、仕事納めの今日が、年内の最後のブログ・アップだったのですが、、
雪で遅れているジャズ批評が届くのを待っていましたら、1日遅くなってしまいました。。

明日は、インストのアルバムのベストです。



んじゃ、退散♪

2022年12月28日 (水)

★ すずっく2022 映画・舞台・ライブ編 ★

★ すずっく2022 映画・舞台・ライブ編 ★
 
ついに、一年を振り返る時季となりましたね。
訳あって、映画館に行った回数もライブも舞台も、、非常に少なかったけれど。。
びっくりするくらい、映画も上京ライブもお預け状態でしたね。

順序不同です。
だって、映画は、劇場では2本しかみていないんですもの!

 

白と黒からの熱気 映画「Jazz Loft ジャズ・ロフト」@ シネ・ウインド

多くの写真の間に挟まれる現代での証言も、「クレイジー」な時代だったことを思わせるが、当人達はまったく悪気がない。
白黒の写真に、埋め込まれた時代の熱気をむんむん感じる一方で、スミス自身のポートレイトには、どこか寂しさが漂う。
大量の音と写真は、彼の心の穴を埋めることができたのだろうか。。

 

シリーズの序章? 映画「シン・ウルトラマン」@ Tジョイ万代

映画は全編で「ウルトラQ」と「ウルトラマン」へのリスペクトを十分感じつつの現代版。
112分、大人も子どもドキドキしちゃう面白さ。
ゴタゴタ言わず、あまり構えず観るのが正解。
 
「空想と浪漫。そして、友情。」
私も好きな言葉です。ニッコリ
いくつになっても、ウルトラ・シリーズにはワクワクすね。

 

舞台は、都内のチケットを何度かとったのですが、いろいろな都合で諦めました。

新潟で観ることができたのは、2つの舞台でした。これは、そのうちの一つ。

 

「かがみの狐城」も観てみたかった… 辻村 深月 シアター 舞台「ぼくのメジャースプーン」@ りゅうとぴあ (6/4)

司法によって裁かれるのが、そこかから導き出された刑罰が、本当に妥当なのか、、
相手が受けた心の傷の深さにその罰で償えるのか、其れ相応の罰とは何か、、
いつの時代でも、悩ましい問題ですね。

 

ライブは、10月の終わりくらいから、行けるようになりました。

それぞれのライブに、想いいれがあります。

 

心の趣くままにピアノを鳴らす 「古谷 淳 Solo Piano @ Jazz FLASH (10/26)」

 

ダブル・アンコールの夜 「外山 安樹子トリオ @ Jazz FLASH (10/29)」

 

思索的でトリッキーなのに美しい♪「Androgynous Ensemble」Autumn Tour @ Jazz FLASH (11/7)」

 

心の隅々に響き渡る音 「佐藤 浩一 ピアノ・ソロ @ イワイスタジオ (12/4)」</a

 

3人のそれぞれのソロが、とても魅力的 「ペッカ・ピルッカネン(Pekka Pylkkanen) トリオ @ Jazz FLASH (12/12)」

 

阿吽の呼吸、穏やかな時間 「Yasuhito Mori & Fabio Bottazzo Duo @ Jazz FLASH (12/15)」

 

窓の外は雪…「Fabio × Tanaka DUO LIVE @ 砂丘館 (12/18)」

 

実は、この他にもいくつかライブを聴いているのですが、諸事情でブログ・アップができませんでした。。

今年、一番印象的だったライブは、ニカさんこと二階堂 和美さんのが旧北書店でのライブです。

このライブのお話を、行った人と、お酒を飲みながらお話したいです。(ゆるぼ)

ガンジーさんのウッド・ベースを抱き抱えるように弾きながら歌う姿が忘れられません。。 

 

それから、大好きな「大人のための絵本LIVE」が6年ぶりに復活しました♪

本を読むのも好きなのですが、絵本を人に読んでもらう多幸感を大人になって味わえるって、凄いことです。

いくつになっても、どんな時でも、なるべく幅広くものごとに対する興味関心を忘れたくないです。

来年は、上京してライブを聴けるといいなぁ。
一年間、随分、制約された状況だったのですが、、
我慢したおかげで、とても、嬉しいこともありました❣️

 

んじゃ、退散♪

2022年12月27日 (火)

『ジャズ批評 231号』がでました〜♪

『ジャズ批評 231号』がでました〜♪
 
231
 
 
と、言っても、、新潟は物流が滞っているために、まだ、受け取っていないのです。。
なので、知っている範囲での内容となります。m(_ _)m
 
今回の特集は、「私が選ぶ日本ジャズの名盤」です
 
●●●●◎◎◎◎●●●●◎◎◎◎●●●●
 
「私が選ぶ日本ジャズの名盤」 
 
●●●●◎◎◎◎●●●●◎◎◎◎●●●●
 
 
「日本のレコード会社、レーベルで製作された日本人ミュージシャンの作品」
 
 
とのことで、私もアンケートに答えて、5枚選びました。
 
毎年、その年のベスト10を選出しているので、そこから月日を経ても印象が強く残っている作品を年代順に。
すっごい、悩みました。。
 
ソングエクス・ジャズ  / 2012,2013 / Songx 019 / CD
 
Berkeley Square Music  / 2016 / BSM012 / CD
 
ソングエクス・ジャズ  / 2017 / Songx 051 / CD
 
Days of Delight /  2019 / DOD005 / CD
 
Nagalu / 2021 / NAGALU003 / CD
 
 
 
いつもの「新譜紹介」は、6枚でした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
次号は、恒例の「マイ・ベスト・ジャズ・アルバム」の特集です!
 
 
んじゃ、退散♪

 

2022年12月25日 (日)

天国からの贈り物 『HOME.S.  / Esbjörn Svensson』

 
毎年、クリスマス当日には、クリスマスに相応しいかな、と思ったアルバムをかけています。
今年は、このアルバム…。
 
Homes_20221223164501
 
スウェーデンのジャズ・ピアノ・トリオ、e.s.t.のリーダ、ピアニストで作曲家のエスビョルン・スベンソン。
人気急上昇で活躍中の2008年に、アクア・ダイビングの事故で鬼籍に入ってしまいました。
その後は、メンバーの力によって、e.s.t.名義の未発表アルバムが3回リリースされていて、、高評価を得ています。
今回はトリオの作品ではなくて、自宅録音のソロ・アルバムです。
10年以上もたって、なぜ、、今頃?って、おもいますよね。
これが、なんだか奇跡のような出来事なんです。
 
彼の妻が、彼のハード・ドライブに保存されていたこの音源を、亡くなった10年後に発見。
自宅の食器戸棚に保管というか、置かれていたものなんだそうです。
すぐに、彼が信頼を寄せていたサウンド・エンジニアの アケ・リントンに会い、彼の協力を得て公開することに踏み切ったようです。
公開にあたっては、細心注意をはらったようですが、リントンがクリアしてくれたようです。
 
全9曲がオリジナル、、全てタイトルは決められていなかったので、
宇宙が好きだった彼の想いをくみ、ギリシャ語のアルファベットにしたとのこと。
 
オープナーの「Alpha」、音を選りすぐった静寂な演奏から始まる、まるで、夜空で瞬く星のような音。
手探りのようにはじまり、静かに終わる「Beta」。
「Gamma」、エンジンがかかるとともに、高速フレーズがおり混ぜられ、ジャジーでブルージー。
力強い打鍵、強い意志を感じる「Delta」。高揚感が続く「Epsilon 」。
「Zeta」、一音一音が優しく、初恋の歌のよう。どこかスウェーデンの民謡のようなメロディが入る「Eta」、静かな不協和音が効果的、流麗なフレージングも。
両手が弾む弾む、踊る踊る「Theta 」。
終演は、鍵盤を跳ねる「Iota」、まるで妖精の踊り。
 
 
演奏内容はe.s.t.のロックやエレクトロニクスを演奏に持ち込んだ独創的なジャズから離れとてもシンプル。
自身の内面に踏み込み、時に静寂に、時に情熱的にと叙情的な演奏が続く…それは、彼が生きた証。
まさに、天国からの贈り物。
 
 
1. Alpha 
2. Beta 
3. Gamma 
4. Delta 
5. Epsilon 
6. Zeta 
7. Eta 
8. Theta 
9. Iota 

Esbjörn Svensson (p)
ピアノのソロのアルバムかコンサートのための準備中だったのかな?
これらの演奏をもとに、コンサートやツアーをして観客とともに、それぞれの曲をもっと膨らませたかったのではないかしら。
天国から、このアルバムがリリースされたのをみて、、一番びっくりしたのは彼かも。。
 
今日のおまけは、ご本人のトピックにあった「Alpha」。
 
 
 
 
 
今日は、クリスマス、今年は願うことは一つですね。
 
 
★ 平和な世界が訪れますように ★
 
 
んじゃ、退散♪

2022年12月24日 (土)

静寂で厳かなクリスマス・イヴを  『Christmas Songs /  Trygve Seim & Andreas Utnem 』

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ノルウェーのサックス奏者、トリグヴェ・セイムとピアニストのアンドレアス・ウトネムのデュオ作品。
1990年代半ば、ウトネムは、教会の音楽奏者でもあるので、教会にセイムを呼んで礼拝中におこなった即興演奏が、2人が演奏を始めるきっかけ。
2010年には、ECMから<サクソフォンとピアノのための歌>というサブタイトルのついた『Purcor』といアルバムもだしている。
 
同じノルウェーのピアニスト、ブッゲ・ヴェッセルトフトの『Its Snowing On My Piano』のように、ノルウェーでクリスマスのシーズンの聴かれる讃美歌や民謡を演奏。
オープナーは、穏やかなピアノの調べと優しいソプラノ・サックスの音色で始まる讃美歌「Personent Hodie」。
息遣いのようなテナー・サックスが奏でるノルウェーの民謡「Det Kimer Na til Julefest」、ゆったり音を選んだ2人の演奏、実に味わい深い。
ノルウェーの讃美歌「No Koma Guds Englar」、ピアノの煌めく調べとソプラノがぴったり。
「The Infant King」、ソプラノとハルモニウムお厳かな空間。
日本でも知っている人が多いと思う讃美歌「Veni, Veni, Emmanuel」、ソプラノとピアノで描き出す聖なる光景。
2人の重なりが美しい「Deilig er Jorden」。
「Still, Still, Still」、もともとはオーストリアで生まれた讃美歌、親しみやすい優しい時間。
テナーの響きが心地、よい柔らかでエモーショナルに歌い上げるノルウェー民謡「Mitt Hjerte Alltid Vanker」、郷愁の塊。
世界中で有名な「Joy to the World」も、2人にかかるとノルウェーの民謡のように聴こえ、美しく哀愁さえ感じる。
日本人も歌える「Silent Night」、ゆっくり、ゆっくり、変化球はなし、ハルモニウムのロング・トーンも崇高に。
終演は、ノルウェーの曲で「Saele Jolekveld」、聖なるクリスマス・イヴ、静かに降る雪の夜、暖かな部屋ですごす温かなクリスマス・イヴ。
 
静寂で厳かな時間。
喧騒を忘れて、ノルウェーの教会で過ごす気分。
 
サックスの音色の素晴らしさ、2人の息のあった演奏は心に響きます。

1. Personent Hodie
2. Det Kimer Na til Julefest
3. No Koma Guds Englar
4. The Infant King
5. Veni, Veni, Emmanuel
6. Deilig er Jorden
7. Still, Still, Still
8. Mitt Hjerte Alltid Vanker
9. Joy to the World
10. Silent Night
11. Saele Jolekveld
 
Trygve Seim (ss, ts) 
Andreas Utnem (p, harmonium #4,10)
 
今日のおまけは、2人があげていた「Mitt Hjerte Alltid Vanker」。
 
 
今日は、クリスマス・イヴですね。
新潟は、クリスマス寒波の襲来ですが。。
 
★ 素敵な休日を❣️ ★
 
んじゃ、退散♪

2022年12月23日 (金)

聴いたら幸せ気分♪ 『ケサランパサラン / naomi & goro 』

クリスマスのイヴイヴにぴったりなアルバム♪
 
Kesaranpasaran
 
ジョアン・ジルベルト直系のギタリスト、作編曲家、映画やアニメなど映像の音楽も手がける伊藤ゴロー。原田 知世のプロデューサーでもありますよね。
そして、穏やかで清らかで透明感のある歌声で心をくすぐる布施 尚美。
ボサノヴァ・デュオとして有名なお2人、naomi & goro、なぁぁ〜んと、6年半ぶりの新譜!
 
名曲のカバーが6曲と伊藤ゴローによる新曲3曲で、全9曲。
聴いてみれば、チルってるポスト・クリスマス・アルバム。(って、そんな言葉があるのか。。)
全体に自然にクリスマス・ムードが流れてる…
 
オープナーは「手紙」、インスト曲に歌詞を書き加えた曲。ふんわり、ふんわり、浮かぶ雲のようで癒される。
荒井由美時代の忘れられない曲「12月の雨」、さらりとした感覚が素敵。。
新曲「アザミ」、プログラミングによるサウンドと透明感ある歌声がひたすら美しく重なる。
「Karel Capek 2020」も新曲、軽やかでおしゃれなインスト曲。
「Les Champs-Elysees(オー・シャンゼリゼ)」、パリの街並みを歩くパリジェンヌのように。
「Edelweiss」、アコースティックの美しさが際立つ「Edelweiss」。
フランスの作曲家、ガブリオレ・フォーレの曲で「Au bord de l'eau」、ほのかに甘くロマンチック。
山下達郎の大ヒット・ソング「クリスマス・イブ」、感情を抑えた穏やかな歌声と繊細なギターが、真夜中の孤独と静けさを…。
終演は、エルトン・ジョンの「Your Song」、改めていい歌だと再確認しちゃう幸せ。
 
見つけると幸せになるケサランパサラン。
このアルバムも、聴いたら幸せ気分ね♪
 
1. 手紙
2. 12月の雨
3. アザミ
4. Karel Capek 2020
5. Les Champs-Elysees
6. Edelweiss
7. Au bord de l'eau
8. クリスマス・イブ
9. Your Song

布施 尚美 (vo)
伊藤 ゴロー (g, p, ds, b, programming)
 
今日のおまけは、ご本人たちがあげていた「クリスマス・イブ」。
 
2003年にリリースしたクリスマス・アルバム『Presente De Natal~bossa nova Christmas~』も最高でっす。
Presente_de_natal
 
 
んじゃ、退散♪

2022年12月21日 (水)

窓の外は雪…「Fabio × Tanaka DUO LIVE @ 砂丘館 (12/18)」

Fabio × Tanaka DUO LIVE @ 砂丘館 (12/18)


ファビオ・ボッタッツォ(el-g)   田中 トシユキ(acc, key, cl)


Fabio_tanaka


 


私的、新潟の冬の風物詩、砂丘館でのクリスマス時季のデュオ・ライブ。

毎年、おでかけしています、イタリアの焼き栗付きも魅力的!!

以前は、イタリアの風習のように赤ワインもでたのですが、

コロナ禍になってからは、、出来たての焼き栗をお土産で持ち帰る、って、感じです。

今年は、雪もたっぷり降っちゃって、、窓の外のお庭は幻想的。

 

今年は、田中さんはアコーディオンとクラリネットの他に、キーボードも。

オープナーは、お馴染み「Sleigh Ride」、アコーディオンとキーボード、そしてギターの楽しい演奏。

ファビオさんオリジナル「Dondolando」、美しいギターの音色で、優しく揺らぐ、揺らぐ。

アコーディオンの風に乗った音も とても似合う。

今度は、田中さんのオリジナルで、アコーディオンが活躍するアイリッシュ風の「Via García」(ガルシア経由で、って日本語で言ったとおもうのですが、それをグーグル翻訳でフランス語にしました汗)、跳ねて踊れそうなアップ・テンポの曲、演奏。アイルランドの酒場にいる気分。笑

サド・ジョーンズの「A Child Is Born」、あまりに美しいメロディなので、あとから、歌詞がつけられて、クリスマス・シーズンによく演奏されるようになった曲。

クラリネットの音色は、少し、ノスタルジックな曲想によくあってると思いました。。

フランスのピレリー・ラグレーンの「Made in France」、ジャンゴ・ラインハルトのレパートリーをカバーして、神童と呼ばれていた人の曲だけあって、難曲、アグレッシブ、そして、哀愁のロマ?(ジプシー)・ソング。

 

休憩!

お土産の焼き栗をいただき、桐生さんに焼き栗と栗への情熱を語っていただきました。

家で、食べるのが楽しみ!!

 

ファビオさんの「UMI」、お天気のよい日本海の印象でできた曲、柔らかな空気、温かな気持ち。

古いジャズ・スタンダードで「I Can't Give You Anything but Love(捧げるは愛のみ)」、クラリネットが似合い、ギターのカッティングが素敵。

ファビオさんがボサ・アレンジした魚沼の子守唄「ねんねんねたか」、田中さんが仰るとおり、素敵なハーモニーです♪ うっとり、しますよ!

リシャール・ガリアーノの「Spleen」、暗く哀愁たっぷり、アコーディオンの魅力に満ちている。

終演は、ブラジルのアコーディオン奏者がカルロス・ジョビンに敬意をこめて作った曲(タイトル失念)、アップテンポで音符の詰まった難曲、合わせる部分も沢山あって、大変そう。。

もちろん、お2人は楽しそうに演奏終了。

 

アンコールは、メル・トーメの名曲「The Christmas Song」、ゆったりとクリスマスの光景が浮かぶ素敵な演奏。クラリネットの演奏も聴きたかった!!

窓の外は雪、和の落ち着いた空間で奏でられるジャズの演奏!!

2人のオリジナル曲、スタンダード、ミュージシャン曲、もちろん、クリスマス曲などなど。。

多国籍な感じの選曲も面白い、田中さんの好みかな?アップテンポの難曲が結構入ってましたね。。

色々と工夫した素敵な演奏ばかりでしたよ♪

ありがとうございました。m(_ _)m

 

来年こそは、赤ワインと焼き栗のついたライブになるといいなぁ。。

んじゃ、退散♪

2022年12月18日 (日)

スピリチュアル!!  『Trios : Sacred Thread / Charles Lloyd feat. Zakir Hussain  Julian Lage 』

 

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チャールス・ロイドが取り組んでいる編成の違うトリオのアルバムを3枚続けてだすプロジェクトの最後の第三弾。
最後は、タブラのザキール・フセイン、ギターのジュリアン・ラージ!!

ロイドのオリジナル4曲とフセインのオリジナル3曲で、全7曲。
 
 
オープナーは、ロイドの枯れたテナーがいい味の「Desolation Sound」、ゆったりしたラージのギターが郷愁を誘う。
フセインのヴォーカルが異国へ誘う彼のオリジナル「Guman」。
アルト・フルートとタブラのロイドのオリジナル「Nachekita’s Lament」にも、ヴォーカルが入る。
フセインのオリジナル「Saraswati」、ロイドのタラゴットの独奏からはじまる。
「Kuti」もフセインのオリジナル、アルト・フルートが穏やかに鳴り、フセインのヴォーカルが響きわたる。
ロイドのオリジナル「Tales of Rumi」、超絶のタブラとテナー・サックス、ギターの密度の濃い饗宴。
終演もロイドのオリジナルで「The Blessing」、メロディアスで叙情的。。
 
 
ロイド翁のスピリチュアルな感覚は、インド音楽にもハマってしまいます。
フセインが歌うとき、そこはインド、、そして、ラージもそれらを踏まえた演奏。
翁の音楽の世界には、無限の可能性があるとうことですね。。
 


1. Desolation Sound
2. Guman
3. Nachekita’s Lament
4. Saraswati
5. Kuti
6. Tales of Rumi
7. The Blessing


Charles Lloyd (ts, afl, tarogato, maracas)
Zakir Hussain (tabla, perc, vo)
Julian Lage (g)
 
 
今日のおまけは、ご本人があげていた「Nachekita’s Lament」。
 
 
 
 
んじゃ、退散♪

2022年12月17日 (土)

スウェーデンの実力者揃い 『Snowflakes In December / Hannah Svensson』

 

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新潟で演奏したこともあるスウェーデンのベテランギタリスト、イーヴァン・スヴェンソンの娘さんで、シンガー・ソング・ライターのハンナ・スヴェンソン。
スウェーデンの実力奏者たちとクリスマス・アルバムをだしました♪
サックス奏者のクラス・リンドクヴィスト、 気鋭のピアニストのスヴェン・エリック・ルンデクヴィスト、ベテランのベーシスト、マティアス・スベンソン、素晴らしいドラマー、ポール・スヴァンバーグというミュージシャンのサポート、>気合いがはいってますね!
 
 
オープナーは、煌めくピアノから始まる「Have Yourself a Merry Little Christmas」、ナチュラルな歌声をクラリネットがオブリガード。
アルト・サックスに持ち替えた「Winter Wonderland 」、スキャットも決まってジャジーなトラック。
タイトル曲「Snowflakes in December」は、彼女の叙情的なオリジナル、リズム隊のピアノ・トリオが美しい、、アルトも情感たっぷりのフォロー。
アップテンポでバンドの絡みもかっこいい「The Christmas Waltz」。
ベース・ソロから始まる「Merry Christmas Baby」、ベースとのデュオはスローなテンポ、ベースの低音の魅力がたっぷり、迫力もたっぷり、歌巧いなぁ。
 
ジョニ・ミッチェルの「River 」、アルトのオブリガードもジンときて情感豊かに歌いあげる。
ちょっとハスキーな声で歌う「Let It Snow」、大人の雪遊び。
スウエーデンの民謡「Jag vet en deijlig rosa」、北欧のクリスマス・アルバムにはよく選曲されてます。ベース・ソロで始まって、クラリネットとゆったり歩む仄暗い厳かな時間。
美しいピアノ。ソロから始まる「White Christmas」、丁寧に丁寧に。
アヴァンギャルドなアルトで始まる「Jingle Bells」、ラテンのリズムでアップテンポ!
終演は、しっとりと「The Christmas Song」、ピアノとデュオで感情の溢れ出す演奏。。
 
 
ちょっとだけハスキーな歌声で、、ナチュラルな感じで感情表現も豊か。
バンドとの関係もとても大事にしてます。
ピアノとベースとは、デュオがあったのですが、、これが、とても良かったです。
北欧好きに、クリスマス好きに、どうぞのクリスマス・アルバム♪

 
1. Have Yourself a Merry Little Christmas
2. Winter Wonderland
3. Snowflakes in December
4. The Christmas Waltz
5. Merry Christmas Baby
6. River
7. Let It Snow
8. Jag vet en deijlig rosa
9. White Christmas
10. Jingle Bells
11. The Christmas Song



Hannah Svensson (vo)
Klas Lindqvist (cl, as)
Sven-Erik Lundeqvist (p)
Mattias Svensson (b)
Paul Svanberg (ds)
 
今日のおまけは、ご本人があげていた「Snowflakes in December」。
 
 
んじゃ、退散♪

2022年12月16日 (金)

阿吽の呼吸、穏やかな時間 「Yasuhito Mori & Fabio Bottazzo Duo @ Jazz FLASH (12/15)」

Yasuhito Mori & Fabio Bottazzo Duo @ Jazz FLASH (12/15)

Yasuhito Mori (b)  Fabio Bottazzo (g)
Mori__fabio

スウェーデン在住のベーシスト、森 泰人さんの里帰りライブです。
お相手は、新潟在住の日本人より日本人らしいギタリスト、ファビオ・ボッタッツォさん。
お2人は、ドラマーのセバスチャン・カプティーンを加えた『It's No Coincidence』というアルバムもリリースしている旧知のお仲間。
 
 
森さんのMCに始まった1stセットは、スタンダード「Secret Love」で、モダンで洒脱な演奏。
ジム・ホールの「Careful」、甘いトーンとは裏腹な、、アグレッシで不協和音がかっこいい。
お二人とも温まってきましたね。
会場に聴きいらしてたオーべ・イングマークソンさんのオリジナル「OHANA」、日本情緒のあるメロディ、ジェントルなサックス(ご本人ヴァージョン)もいいけど、太く力強いベースでのテーマも素敵、ギターが素敵なオブリガードを入れる感じ。
ファビオさんオリジナル「Nostalgia Bossa」、甘く音色で哀愁のあるメロディ。
安定あるベースと繊細に泣くギター、自然にスムースに裏表、、久しぶりに糸ものデュオはいいなぁ、と、つくづく。。
続いも、ファビオさんオリジナル「Dondolando」、冒頭から美しく揺らぐ、もう、うっとり。
1stセットの最後は、みんな大好きなパット・メセニーの「James」、新潟の曇天がいっきに晴れ渡るナイスな演奏。
 
 
30分?の休憩!
曲ごとに、森さんがいろいろなエピソードをおしゃべりしてくれて、めちゃ、会場は和気藹々。
 
 
2ndセットのオープナーは、森さんが共演歴があり大好きなトゥーツ・シールマンスの「Bluesette」、1stセットよりグッと親密感がまして、2人とも絶好調。明るく楽しい気分満載、会話が尽きない。。
でた!我々(私のお仲間)が、待望している森さんのオリジナル「MOMO」、夕暮れソング、胸を締め付けるメロディ、それぞれの心の柔らかな部分にそっと触れる感じ。
新潟は魚沼の民謡をファビオさんがボサ・アレンジ?した「ねんねんねったか」、美しい音の風景が広がる、そのまま、、スタンダードを続ける。。?
ファビオさんのオリジナル「春の気配」(イタリア語のタイトルだった。。)、少しづつ変化していく自然を上手く表現した感じ、そして、春への期待感が読み取れる穏やかな演奏。
終演は、ギターの音色に哀愁を感じる「My Favorite Things」。
 
 
で、終わるわけなく、、アンコール。
これは、、とても、印象的なアンコールでしたよ。
トミー・コッテルが、森サンに捧げて書いた「Mori Song」、日本語えつけられた歌詞を森さんの「指導」のもと、、合唱。
ベースもギターも心から歌い、私たちも、、気持ちが歌う。
いい歌詞だったなぁ。。頭の中でずっとリフレイン♪
これも、「春がきた」歌だった…。
 
 

高速のフレージングを入れながらもおおらかに歌うベースと、甘く美しい音色で繊細で気配りの上手なギター。
阿吽の呼吸で、懐かしい曲も新しい曲も含めて、穏やかな時間でした。
もの凄く 温かで心に残るライブとなりました。。

私には、少し早いクリスマス・プレゼント、、って、感じ。
 
 
ミュージシャンのお2人、フラッシュのマスターと女将さん、カオルさん ありがとうございました!
打ち上げは、森さんの大好きな居酒屋、五郎!閉店までお邪魔しました。。汗
 
 
んじゃ、退散♪

2022年12月14日 (水)

3人のそれぞれのソロが、とても魅力的 「ペッカ・ピルッカネン(Pekka Pylkkanen) トリオ @ Jazz FLASH (12/12)」

ペッカ・ピルッカネン トリオ @ Jazz FLASH (12/12)

Pekka Pylkkanen (as, ss)  David Bryant (p)  高橋 陸 (b)

Pekka-_ylkkanen

 


前回にいらしてくださった2019年にもフラッシュで激熱のカルテットで演奏してくれたフィンランドのサックス奏者ペッカ・ピルッカネン。


今回はドラムレス、最初、ドラムレスでこのサックス奏者と上手くいくのか?って、思ったのですが、、ピアニストがAndrogynous Ensembleで、素晴らしい演奏だったデヴィッド・ブライアンだったので、聴きに行きたかったんですよね〜。
 
オープナーは、流麗なピアノのソロが入った曲(オリジナルかな?)、グルービーなリズム陣にのって軽快な演奏、ベースとのバース交換?も面白かった〜。
ミステリアスな雰囲気をもったオリジナル「ALMA」、サックスのバックでのピアノとベースの動きが聴き逃せな〜い。途中から、ベースがすごく鳴ってきましたぁ。
ベースが低音で下から体を揺さぶるマッコイ・タイナーの「Blues on the Corner」。
3人の音がしっかり重なったオリジナル「HARAJUKU」はソプラノで。
1stの最後は、再びアルトに持ち替えてデューク・ピアソンの「Jeannine」、ワクワクするテーマにのってガンガン飛ばしました!
 
当初の危惧は的ハズレでした〜。
ドラムレスで開いた空間をピアノとベースがサポートし、盛り上げてまっす。
前回、コンテンポラリーでフリー系のバンドでも素晴らしかったのですが、オーセンティックなジャズでも素晴らしい♪
 
叙情的な曲から始まった2nd。
今度はベースの立ち位置を変えました、全体のバランスがよくなり、ますます、3人の息がぴったり。
ハービー・ハンコックの「Dolphin Dance」、ジョン・コルトレーンの「Big Nick」と会場をわかせました。ボーイングが効果的なゆったりした美しいバラッドがあって、終演はジョン・コルトレーンの「Straight Street」とハード・ドライビングな夜。
 
やんやの拍手で、アンコールは、ソプラノに持ち替え「In a Sentimental Mood」。
ストレートに歌った情感たっぷりの演奏。
 
 
綺麗なタッチと神タイム感のピアノも双頭と言っていいほど、アグレッシブで長尺なソロを入れてきて、そこに追従するベースがトリッキー&良い意味のエキセントリック。
ドラムレスもなんのその、攻めあげるリズム陣の力強さにのって、ぎゅっと引き締まった音でガンガンと吹きまくり&歌いまくり。
自分のソロも長尺だけれど、仲間のソロにも時間をたっぷり与え、それを嬉しそうに見つめるピルッカネンに人柄をみた気がします!

 



新発田のジャズ喫茶birdの由香さんに往復を車に乗せてもらっちゃって、大変助かりました。
ミュージシャンの皆さん、フラッシュのマスター&女将さん、由香さん、ありがとうございました。m(_ _)m
 
んじゃ、退散♪

2022年12月11日 (日)

独特の叙情と、軽やかなのに農密度『Four / Bill Frisell』

 


Four_20221210153401




 


アメリカーナの重鎮で中心人物のギタリスト、ビル・フリゼール。

2020年のトリオ作『Valentine』から、約2年ぶりのリーダー・アルバムをリリース。

と、、言っても、さまざまなアルバムに露出しているのは周知のことですよね。

 

今回は、タイトルがしめすように4人編成。

風の噂では、「Three」と「Five」の編成もあるようですね。

今回は、ピアニストのジェラルド・クレイトン、ベテランのマルチ奏者のグレッグ・タルディ、ドラマーのジョナサン・ブレイクというベース・レスの変則カルテット。

全曲、新旧入り交ぜた彼のオリジナル13曲。

 

オープナーの「Dear Old Friend (for Alan Woodard)」は、亡き親友に捧げた曲、牧歌的なメロディをクラリネットで奏でた思い出あふれる演奏、彼の朴訥としたギターのフレーズが心に沁みる。キャリアの長い彼は、他にもこのアルバムで亡くなった友人たちへの追悼の意をみせている。

シリアスで混沌とした「Claude Utley」も亡くなった画家のために。

滑らかなテナーの演奏がノスタルジックな「The Pioneers」。

ドラムが効いてる「Holiday」、ちょっとウィットに富んだメロディ。

ハル・ウイナーへ敬愛をこめた「Waltz for Hal Willner」、柔らかなワルツ。

「Lookout for Hope」、「Monroe」は、バス・クラリネットが低音を響かせる濃い演奏。

ビター・スィートな「Wise Woman」。隙間がハートウォーミングな「Blues from Before」。

 

クレイトンのソロ・ピアノで「Always」、音数を絞った内省的でスピリチュアルな雰囲気の演奏に聴き惚れる。

 

「Good Dog, Happy Man」、アコギに持ち替えハッピー♪

フリゼールのバリトン・ギターとテナーでおおらかな「Invisible」。

終演は、ダークでブルージーな「Dog on a Roof」。

 

音数を絞って、浮遊するようなタイム感、アメリカーナの要素たっぷりなフリゼール。

ベース・レスで、よりオープンな雰囲気マシマシな感じ。

独特の叙情と軽やかなのに農密度な内容。

 

1. Dear Old Friend (for Alan Woodard)
2. Claude Utley
3. The Pioneers
4. Holiday
5. Waltz for Hal Willner
6. Lookout for Hope
7. Monroe
8. Wise Woman
9. Blues from Before
10. Always 
11. Good Dog, Happy Man
12. Invisible
13. Dog on a Roof

 

 

Bill Frisell (el-g ex.#10, 12  ac-g #11  baritone-g #12)
Gregory Tardy (cl  #1, 2, 8, 9, 11  ts  #3, 4, 5, 7, 12, 13   b-cl  #6, 7)
Gerald Clayton (p)
Jonathan Blake (ds) ex. #10

 

 

今日のおまけは、ご本人があげていた「Dear Old Friend (for Alan Woodard)」。

 

 


 

 

んじゃ、退散♪

シーズンを彩る 『Merriest / Jane Monheit』

 

Merriest_20221210080201

 


米国のヴォーカリスト、ジェーン・モンハイトの、2枚目のクリスマス・アルバムをリリースする!
2005年に『The Season 』という素敵なクリスマス・アルバムをリリースしているモンハイト。


2015年には、デヴィッド・ベノワのトリオと『Believe 』 というクリスマス・アルバムもリリースしてます。


選曲は1枚目と被らないようにしていますが、基本王道の路線ですね。そして、1曲にジョン・ピザレリがヴォーカルで参加しています。

 
オープナーは、ラテン・フレバーの「Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!」、モンハイトの伸びやかな歌声健在。
オーケストレーション入りでしなやかに歌い上げる「The Christmas Song」。
ジョン・ピザレリとデュエット「That Holiday Feeling」、楽しそう、、って、ピザレリって、、面白い?声ですよね。彼がゲストならギターも弾けばよかったのにな。。
サックスが入ったムーディな「(Christmas) Stay With Me」、大人の時間。
早口がキュートなタイトル曲「The Merriest」。
「What Are You Doing New Years Eve?」、コケティッシュな魅力たっぷり。
冬の光景が楽しく描き出された「Winter Wonderland」。
ゆったり穏やかクラシカルに歌い上がる「Christmas Time Is Here」。
終演は、アップテンポで華やかに「It's the Most Wonderful Time of the Year」。
 
伸びやかな歌声で、曲によってオーケストレーションや管楽器、弦楽器がはいって、華やか。
シーズンを彩る1枚。
 

1. Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!
2. The Christmas Song
3. That Holiday Feeling
4. (Christmas) Stay With Me
5. The Merriest
6. What Are You Doing New Years Eve?
7. Winter Wonderland
8. Christmas Time Is Here
9. It's the Most Wonderful Time of the Year

Jane Monheit (vo)

Neal Miner (b)
Michael Kanan (p)
Rick Montalbano (ds)

John Pizzarelli (vo) #3
 
今日のおまけは、ご本人があげていた「(Christmas) Stay With Me」。
 
 

んじゃ、退散♪

2022年12月 7日 (水)

心の隅々に響き渡る音 「佐藤 浩一 ピアノ・ソロ @ イワイスタジオ (12/4)」

佐藤 浩一 ピアノ・ソロ @ イワイスタジオ (12/4)
佐藤 浩一  (p)
 
Koichi_sato
 

バンドはもちろん、企画、イベントに引く手あまたの佐藤 浩一 さんが、「イワイスタジオ」に降臨するのは、4度目。
ヤマハのS3というグランド・ピアノが堪能できる個人のレッスン室です。
プロのピアニストさんの生身な演奏が、目の前で聴ける貴重なライブ。
 
短いMCがあって、「Genesis」、「Orb」と『Embryo』のディスク1の「Water」からのピアノのための曲が続きます。
最初の1音から柔らかで穏やかな音色に包まれて幸せな気持ちが広がる。
同じアルバムから少し長い「Aqua」、切れ目ない音の芳醇な響きにうっとり、空中を漂う音を壊したくなくて、拍手をしたくない気分。
仄暗く幻想的な「In the Dark」、闇の中で時間も止まったような感覚。
一転、光の温かさ心地よさを感じる「May Song」、時間が一気に動き出す。
胎児が感じていると思われるような母体の中のイメージを曲にしたという「Mother’s Pool」、低音の和音を力強く叩き、重なり響く音に生命の神秘が重なる。
その力強さをそのまま「Ninth Moon」、余韻を引きずるように始まった「Hua」、月繋がりだった。
1セット目の終演は、穏やかで静かな躍動感「First Cry」、水彩画のような淡く優しい色合いが見えてくる。改めて、ハッピーな曲だなぁ、、としみじみ思う。
 
休憩中、浩一さんファンと、
「一音一音、心が浄化されていくかんじだったね」
と、二人ですでに絶賛モード!
 
2セット目は、『Melancholy of a Journey』から「The Railway Station」の1楽章と2楽章を続けて。
「The Railway Station」は、4楽章まであって、モチーフを少しづつ変化させながら旅と人生を重ねてる。このテーマが大好きなので、超嬉しかったです!
世界が広がる、目の前の視界が晴れる、そんな感じに心が持っていかれる。
同じアルバムにあるノルウェーの湖がタイトルの「Sognsvann」、澄んで透明感のある世界、そして、ドラマを感じる。つづけて、同じアルバムから「Transience」。
メンバーであるBungalowのアルバム『Abstract Messages』から「Fifteen Years」。
写真自由タイム、ちょっと考えて、曲はスタンダード「All The Things You Are」、おぉ、ゴツゴツでかっこいい、ガンガンですっご〜い、拍手。
 
そして、アンコールを続けて2曲、「Closing Waltz」、暗い曲暗い曲とおっしゃりますが、この仄暗さは美しい、色彩を感じる暗さ、そして、ドラマチックな情感がある。
つづけて、スタンダード「Over the Rainbow」、めちゃ、キュートに始まった、、こんなキュートな演奏もできちゃうんですね。ブラボー!!
 
 
 
常に自分の内側の音に耳を傾け、ストイックに自分の音楽道を追求する姿を、、まじかで、聴けて観ることもできて、本当に幸せです。
一音一音、1曲1曲で、心が浄化されるような素晴らしいライブでした。胸が痛くなるほどの感動!!
つくづく思うには、心の隅々に響き渡る音だった、、そしてドラマチックな展開が多いなぁ、、と。

お忙しい中、遠くまで来てくださった佐藤 浩一 さん、ライブを開催してくださった岩井 美子さん、、本当に、ありがとうございます。m(_ _)m
 
んじゃ、退散♪

2022年12月 4日 (日)

なぁんと、、ブラッド・メルドーのビートルズ集がでるっ!

 
今年の春先に、、プログレ・ジャズのアルバム『Jacob's Ladder』で話題をさらったブラッド・メルドー。
彼が、来年の2月にビートルズのナンバーを演奏したソロのアルバムをリリースするそうです。
 
★ Your Mother Should Know :  Brad Mehldau Plays The Beatles ★
 
Your_mother_should_know
 
2020年9月にフィルハーモニー・ド・パリで録音されたソロのアルバム。
ジョン・レノンとポール・マッカートニーの曲が9曲とジョージ・ハリスンの曲が1曲。
そして、なぜか?デヴィッド・ボウイの曲で終わります。。
どうなんでしょう?
一筋縄では行かない気もしますが、、このあたりは、メロディは超大事ですものねぇ。。
若干の不安も持ちながら、、大変楽しみです。
2月といば、、メルドーがソロで来日しますよね!
選曲は、この新譜からでしょうか。。



1. I Am the Walrus
2. Your Mother Should Know
3. I Saw Her Standing There
4. For No One
5. Baby’s in Black
6. She Said, She Said
7. Here, There and Everywhere
8. If I Needed Someone
9. Maxwell’s Silver Hammer
10. Golden Slumbers
11. Life on Mars?

Brad Mehldau (p)

 

んじゃ、退散♪

2022年12月 3日 (土)

王道ピアノ・トリオの演奏が聴けちゃうクリスマス・アルバム 『Merry & Bright /  Jeff Hamilton Trio』

 


Merry__bright


 

なんと、落ち穂拾いです。。

去年、リリースされていたのですが、気が付かなかったのですよ。。。

 

ジェフ・ハミルトンは、ジョン・クレイトンとジェフ・クレイトンの兄弟と、彼の3人が率いるクレイトン=ハミルトン・ジャズ・オーケストラのリーダーの一人で、アメリカの重鎮ジャズ・ドラマー。

私たちの世代だと、ダイアナ・クラールのバンドのドラマーで聴いたことがある人が多いかもしれないです。

その彼のトリオが去年リリースしたクリスマス・アルバム。

メンバーは、長年オーケストラのメンバーでもありトリオのピアニストでもある、タミール・ヘンデルマン。

ベーシストは、2018年からトリオに加入したジョン・ハマー、大学ではクラシックのコントラバスで音楽学士号も習得している。

 

オープナーは、スティック捌きも軽快な「It's The Holiday Season」、ノリノリでスイングするピアノ、王道の演奏。

明るくリズミカルにアレンジされた「Caroling Caroling」。

「The Little Drummer Boy」、全編ブラシで素晴らしいテクニックを披露、クリアな音色のピアノも印象的。

 Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow! 」も、繊細で多彩なブラシ・ワーク。

ピアノのソロの美しいバラッド演奏から始まる「Bright Bright The Holiday Berries 」、さまざまにシーンを変化させていく。。

「It's The Most Wonderful Time of The Year 」、ストレートにスイング。

テンポ・チェンジしながら軽快な「Here Comes Santa Claus 」、最後は全員でダッシュ。

ブルージーでスインギーな「Santa Baby」。

「O Tannenbaum」、シンバル音も美しく厳かに。

終演は、ベースのソロから始まった「Have Yourself a Merry Little Christmas 」、ゆったりと王道の路線で。

 

 

クリスマス・ソングで、ストレートでスインギーなメインストリーム・ジャズを演奏。

クリスマスでなくても、、いいだろう、、って、問いかけは無視です。(きっぱり)

 

 

1. It's The Holiday Season
2. Caroling Caroling
3. The Little Drummer Boy
4. Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow! 
5. Bright Bright The Holiday Berries 
6. It's The Most Wonderful Time of The Year 
7. Here Comes Santa Claus 
8. Santa Baby 
9. O Tannenbaum 
10. Have Yourself a Merry Little Christmas 

Jeff Hamilton (ds) 
Jon Hamar (b) 
Tamir Hendelman (p)

 

今日のおまけは、ご本人があげていた「Bright Bright The Holiday Berries 」。

 


 

んじゃ、退散♪

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