クラシック音楽を題材に、華麗なインタープレイ満載 『Voyage in Time / Enrico Pieranunzi & Jasper Somsen』
イタリアの至宝のピアニスト、エンリコ・ピエラヌンツィ。
2020年の『Common View 』の他にも共演を果たしてきたオランダのベーシスト、イェスパー・サムセン、ジャズとクラシックを勉強してきた1973年生まれの俊英。
今回は、2人の共通項クラシック音楽への愛情溢れる内容で、バロック音楽にインスパイアされた9つの楽章から成る組曲仕立て。
全作曲はサムセン、アレンジは両者で共同。
オープナーは、メロディアスな「Pavane」、息のあった2人で紡ぎ出す至福の時間。
主従入れ替わりながら、優雅で躍動感のある「Menuet」。
「Ballade」、内省的で心象風景を描き出すよう。阿吽で高速のパッセージが行き交う「Sicilienne」。
アンニュイで詩的な「Sarabande」。互いのフレーズで優雅に踊り続ける「Valse」。
「Air」、少し仄暗く淡々と。華麗で超絶…流れるように進む「Courante」。
終演は、「Finale」、アルコの音色に魅了され、互いにに伸び伸びとかろやかに。
ピエラヌンツィの曲に応じて様々に表情が変化するさまが素敵。
サムセン、技巧はもちろん、歌心が素晴らしい。
互いのインプロヴィゼーションを愉しみながら、次々と繰り出されるインタープレイの数々。
全体にどこか物憂げで夢の世界に迷い込んだよう。
クラシックを題材に、華麗なインタープレイ満載な40分弱。
私の中で、イェスパー・サムセンの評価が格段に高くなりました♪
1. Pavane
2. Menuet
3. Ballade
4. Sicilienne
5. Sarabande
6. Valse
7. Air
8. Courante
9. Finale
Enrico Pieranunzi (p)
Jasper Somsen (b)
今日のおまけをさがしたのだけれど、ちょうど良い動画がありませんでした。
日本は、先行発売だったのか?? なぜか、音源もまだ公開されてない。
なので、レーベルのホーム頁の試聴を。
少しづつですが、全曲試聴できます。
んじゃ、退散♪
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