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音楽で拡がる輪

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2022年6月 5日 (日)

コーエンの濃縮された魅力が溢れた独自な世界 『Shifting Sand / Avishai Cohen Trio』

Shifting_sand_20220604101801
 
イスラエルの天才ベーシスト、アヴィシャイ・コーエンの新譜は、トリオ作。
オーケストラを率いていながら、壮大なサウンド・スケープ、強力なグルーヴで、一気にコーエン色が押し寄せてくる『Two Roses』から一転、シンプルな編成トリオ。
 
彼のトリオといえば、ピアノのシャイ・マエストロとドラムのマーク・>ジュリアナの蜜月を思い出す人も多いはず。
今回のトリオのメンバーは、アゼルバイジャンのピアニストのエルチン・シリノフと、若干21歳のドラマーのロニ・カスピとの新トリオ。
歳の離れた2人を非常に信頼しており「新しいアルバムは、私がこれまでに到達した最高レベル」と、大変このトリオを気に入っているようです。
 
オープナーの「Intertwined」から、3人の絶妙なコンビネーションで一気に惹きつける。
特に新加入のカスピの繊細で変幻自在なドラミングは最高!
おぉ、、帰ってきたぁ〜って感じの変拍子ノリノリの「The Window」。
メランコリックなメロディ「Dvash」、力強いピチカートのソロ。
踊り歌う光景が湧き上がる「Joy」、大胆で奔放なドラミング、アゼルバイジャン・ジャズの第一人者のピアノの魅惑的なフレーズ。
どこか優雅でどこか物悲しい「Below」。
様々な音楽が次々と顔をだすようなタイトル・トラック「Shifting Sands」、彼の濃縮された魅力が詰まった7分弱、凄いっ!
力強いアルコでグイグイ進んでいく「Cha Cha Rom」。
「Hitragut」、ピチカートのベースのソロとピアノのソロが裏表、可愛い優しいメロディ。
一転、高速で瞬足、超絶な反応が飛び交う「Videogame」。
終演は、優しい眼差しのピアノのソロで始まる「Kinderblock」、どこかノスタルジックで落ち着いた時間。
 
相変わらず変拍子なんてもろともせず、力強くグルーヴ。
イスラエルらしい哀愁を帯びたメロディ・ライン、洗練されたリズム、3人の絶妙なコンビネーション。
ピアニストもドラマーも凄いのだけれど、やはりコーエンの濃縮された魅力が溢れた彼だけが描き出せる独自な世界。
 
1. Intertwined
2. The Window
3. Dvash
4. Joy
5. Below
6. Shifting Sands
7. Cha Cha Rom
8. Hitragut
9. Videogame
10. Kinderblock

Avishai Cohen (b)
Elchin Shirinov (p)
Roni Kaspi (ds)
 
 
今日のおまけはご本人があげていたタイトル・トラック「Shifting Sands」。
 
 
 
 
んじゃ、退散♪

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JAZZ」カテゴリの記事

コメント

Suzuck様のご感想を期待していました。
相変わらずの異国ムードは感じられましたね。
過去のアルバムと比して若干哀愁感というか郷愁ムードというか・・ちょっと変化しているようにも感じましたが、それはピアニストの影響でしょうか ? ちょっとミニマルな演奏が多いか。
 そして若きドラマーは自由奔放と表現されていますが、ちょっと曲中のメリハリによる盛り上がりが少ないような・・この辺りは難しい。コーエンが、それぞれの自由度というか意思を大切にすることを強調していましたが、これの意味はいろいろにとれますね。
 それでも、やはりコーエンの独自の世界は相変わらずあって魅力のあるアルバムとなっていましたネ。(リンクお願いします ↓)
http://osnogfloyd.cocolog-nifty.com/blog/2022/06/post-d42461.html

風呂井戸さま、、
コーエンも新しい才能を見つけ出してくる天才ですよね。
ピアニストは、アゼルバイジャン・ジャズの影響を強く受けているとのことですので、
そういった演奏が影響しているのでしょうか。

ドラマーは、今年の5月にバークリーを卒業したってあったきがしたので、
これだけコーエンたちと馴染んでいるって凄いと思いました。

と、いっても、、やっぱり、コーエンありきのアルバムで、
彼がいるから存在する世界ですよね。
リンクをありがとうございました。m(_ _)m

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