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音楽で拡がる輪

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2022年5月29日 (日)

しっとりと雨の降る日に… 『Entre eux deux / Melody Gardot   Philippe Powell』

 
Entre_eux_deux
 
深淵を見据えるヴォーカリスト、メロディー・ガルドー。
彼女の心の襞を震わせるような歌声に魅了されている一人です。
 
新譜は、彼女は、ヴォーカルに専念したデュオ。
お相手は、かの著名なギタリスト、バーデン・パウエルの長男、ピアニストのフィリップ・パウエル。
『Sunset In The Blue』で、2曲で彼女と共演してますが、これはあくまでバンド・メンバーとして。
今回は、短いけれど、ピアノのインスト曲も1曲あるし、がっつり向き合ったデュオ。
 
彼らの新曲を中心に「2人のあいだ」という意味のフランス語のタイトルにふさわしいカバー曲が2曲で全10曲。
 
オープナーは、共作で「This Foolish Heart Could Love You」。
静かで優しいピアノ、語りかけるように歌うガルドー。この3分ちょっとで心を鷲掴みされること間違いなし。
漂う夜霧のように静かに流れていくガルドー作詞作曲の「What of Your Eyes」、親密な時間。
映画「男と女」の挿入歌「Plus Forte Que Nous」、男女の深いやりとりをパウエルも歌で参加。愛に翻弄される男女の姿が、静かに浮かび上がる。
フランス語の共作「A La Tour Eiffel」、楽しそうにパリの散歩する恋人たち。
ブルージーに…そして愛の吐息のような、共作「Fleurs du Dimanche」。
パウエルの父、バーデン・パウエルの名曲「Samba Em Preludio」、もちろん、パウエルも歌で参加、ポルトガル語、フランス語が交差し醸し出す混沌とした雰囲気が愛に彷徨う恋人たち。
共作「Perhaps You’ll Wonder Why」、英語で歌いあげるガルドー、ストリーを広げるパウエル。
 
パウエルのピアノのソロで、彼のオリジナル「Recitativo」、静謐、濃密、親密な愛の世界を壊さず奏でる美しい演奏。
 
深淵な世界を読み上げる「Ode to Every Man」、彼女の言葉の余韻のように響くピアノ…
終演は、メルドー作詞作曲「Darling Fare Thee Well」、声を張り上げずとも気持ちが伝わる柔らかな世界。決して、幸せな内容ではないけれど、穏やかな時の流れを感じる落ち着いた時間。
 
恋愛映画を見ているような濃密で親密な時間。
それでいて、漂う霧のように抵抗感が無い…
しっとりと雨の降る日に聴いたら、この世界から帰ってこれなくなりそです。
 
 
1. This Foolish Heart Could Love You
2. What of Your Eyes
3. Plus Forte Que Nous 
4. A La Tour Eiffel
5. Fleurs du Dimanche
6. Samba Em Preludio 
7. Perhaps You’ll Wonder Why
8. Recitativo
9. Ode to Every Man
10. Darling Fare Thee Well
 
Melody Gardot (vo) 
Philippe Powell (p, vo)
 
今日のおまけは、ご本人があげていた「Plus Forte Que Nous」。
 
 
んじゃ、退散♪

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コメント

Suzuckさま
遅ればせながら、今日はじめて聴きました。いいっす。
とてもいいっす。心に染みまする。
オーブリー・ジョンソンもすごく良かった。ピアノとのデュオという形式はやはり特別なものがありますね。
Suzuckさんのプログに感謝です。

zawinulさま、過去の記事に飛んでくださってありがとうございます!

これ、良いですよね。
この人、真のジャズ・ディーヴァだと思います。
歌の力って、凄いですよね。
そして、できれば、デュオのような小さな編成で、、
私たちに語りかけて欲しいと思ってます。

今晩わ。重ねてのコメントすみません。やっと私のプログでも取り上げましたので、勝手ながらリンク貼らせてください。久しぶりに聴き直して、傑作だなぁと。静かに心震えました。ノラ・ジョーンズとともに作品の発表が待ち遠しいアーテイストです。https://zawinul.hatenablog.com/entry/2023/06/22/214131

zawinulさま、季節を選ばないといえ、、
このアルバムの似合う季節になりましたね。

去年は、良いヴォーカルのアルバムに巡り会えたなぁ。。
と、つくづく感じました。

リンクもありがとうございます。m(_ _)m

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