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音楽で拡がる輪

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2022年4月24日 (日)

いろいろ、ずっしり詰まった…『Jacob's Ladder / Brad Mehldau』

Jacobs_ladder_20220422182401

 

新世紀を代表するピアニスト、ブラッド・メルドー。ジャンルを越えて多くのアーティストからも賞賛を浴びる鬼才。歳を重ねるにつれお姿も考え方も哲学者然とした趣になってきたようなぁ、、と、思ってはいたのですが、、このアルバムを聴くにつれ、ますますその想いが強くなってしまいました。

 

新作は、彼が若い頃に影響を受けたプログレッシヴ・ロックなどのジャズ前夜に心酔してた音楽を通して、聖句を熟考し神を思索することをテーマにしている。タイトルは、旧約聖書に登場する天国へと通じる梯子を意味し、それはプログレのラッシュ(Rush)の同タイトルの曲にも繋がっている。
問題作と言われた『Finding Gabriel』から繋がったテーマを持っており、メルドーは同様に、ピアノ、ムーグ・シンセサイザー、メロトロン、ハモンド・オルガン、グロッケンシュピール、KORG MS-20シンセサイザーなどを駆使し、自らの思索と思想を音楽で表現することを探求。


彼が追いかけていたバンドの曲を何曲か使っているのだけれど、ストレートにカヴァーしているのはラッシュの「Tom Sawyer」くらいで、他の曲は、一部を取り出して複雑に加工しちゃっている。その加工の仕方がいかにも、メルドー、って、感じで、ジェントル・ジャイアント(Gentle Giant)の「Cogs in Cogs」、ラッシュの「Jacob's Ladder」では、一部を取り出したり、拡大解釈したりして組曲になっている。ぺリフェリー(Periphery)の「Racecars」がポルトガル語でメロディアスなジャズ・ボッサになってるし、ラストの組曲でも、、イエス(Yes)の「Starship Trooper」が引用されたりね。


今回も、ヴォーカルというかコーラスというか、「声」は、かなり重要で、曲によって彼が最適と思われる趣向が施されている。そうだよ、メルドーも歌ってるし!

まぁ、曲によって、心地よかったり、気持ち悪かったり、、って、そのまま、受け入れるしかない。大音量でかけているとオリジナルの「Herr und Knecht」のようにプログレか!って感じも多いのだけれど、でも、きっとそれは、何かを打ち壊して突き進むパワーとしての表現の一部で、彼が神に感じているイメージをリアルに表現するときに、とてもインスパイアされるものが多かったからではないかしら。。


凡人の私は、彼の音楽に身を任せるのみ。

ええとですね、風呂井戸さま、大喜びではないですが、凄すぎると思いました。。

いろいろ、ずっしり詰まった内容に、ますます、ブラッド・メルドーって人に興味津々ですよ。。

やっぱり、『Finding Gabriel』以上に、賛否が分かれる作品ですよね。

メルドーの考えに、あなたの魂が共鳴するか否か、それは神のみぞ知る?


1. maybe as his skies are wide
2. Herr und Knecht
3. (Entr'acte) Glam Perfume
4. Cogs in Cogs, Pt. I: Dance
5. Cogs in Cogs, Pt. II: Song
6. Cogs in Cogs, Pt. III: Double Fugue
7. Tom Sawyer
8. Vou correndo te encontrar / Racecar
9. Jacob's Ladder, Pt. I: Liturgy
10. Jacob's Ladder, Pt. II: Song
11. Jacob's Ladder, Pt. III: Ladder
12. Heaven: I. All Once - II. Life Seeker - III. Wurm - IV. Epilogue: It Was a Dream but I Carry It Still

 

すみません、以下、コピペです。m(_ _)m


Brad Mehldau

Steinway D grand piano (1, 3, 4, 8, 10, 12), glockenspiel (1), Akai S-950 Sampler (1), Korg MS-20 synthesizer (1, 5, 7, 8, 10-12), Yamaha CP-80 (2, 7), Moog modular synthesizer (2, 3, 6, 7), Emu Emulator II (2, 4, 5, 7), Dave Smith OB-6 (2, 6, 8), Wurlitzer electric piano (2), Therevox (2), Steinway C grand piano (2, 5, 7, 10, 12), Mellotron (3), Fender Rhodes (4), harmonium (4), Moog Little Phatty synthesizer (4, 7, 10), Hammond organ bass pedals (4), xylophone (4), drums (4, 8, 12), tambourine (4), vocals (4), Musser Ampliceleste (5, 12), background vocals (5, 12), Dave Smith Prophet 08 (7), Roland Juno 60 (7, 12), additional vocals (7), English vocals (8), tambourine (8), spoken word (9, 11), Mellotron Mk VI (10), Yamaha Upright Piano (10), sleigh bells (10), Musser Ampliceleste (10), tenor voice (11), wind machine (11), orchestral bells (11), Fender Rhodes, Dave Smith Pro2 (12), Crumar Performer (12), Casio Casiotone 101 (12), shaker (12)

 

Luca van den Bossche, treble voice (1, 7, 11), spoken word (9), vocals (12)
Mark Guiliana, drums (1, 2, 5, 7, 10, 12), electronic drums (10)
John Davis, Elektron Octatrack (1)
Joel Frahm, soprano saxophone (2, 7), tenor saxophone (7)
Tobias Bader, screaming metal Hegel vocals (2)
Becca Stevens, vocals (3, 5), additional vocals (2, 12), spoken word (9), soprano voice (11)
Tinkerbell, additional vocals (2), high voice at end (8)
Lavinia Meijer, harp (3, 12)
John Davis, drum programming (4, 5, 7)
Motomi Igrashi-de Jong, linore (5, 10)
Pedro Martins, Portuguese vocals (8), acoustic guitar (8, 12), electric guitar (12)
Safia McKinney-Askeur spoken word (9), vocals (10, 12), alto voice (11)
Timothy Hill spoken word (9), bass (11)
Damien Mehldau, spoken word (9)
Joris Roelofs, bass clarinet (11)
Fleurine, spoken word (11)
Cécile McLorin Salvant, opening wordless vocals (12)
Paul Pouwer, subby heartbeat bass drum (12)


今日のおまけは、ご本人があげていた「Herr und Knecht」。

んじゃ、退散♪

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コメント

ジャズ愛好家としてのSuzuck様の感想も興味深く拝見させていただきました。
 実のところ私は前作『Finding Aabriel』は、イマイチ派なんですが、今作に浮かぶ大きく分けての2つのテーマには圧倒されています。プログレをどのように評価するかは、それなりでよいと思いますが、ミュージシャンとしてのBrad Mehldauの視点は、民族音楽、ジュズ、ソウル、クラシックをカヴァーしての展開の変拍子やポリリズム、アンサンブルの妙、ジャンルの入り乱れる複雑な楽曲など音楽的アプローチの魅力も一つの視点でありながら、プログレとしても二期となるカナダのRUSH(どちらかというと前期(70年代後半から80年代に入った頃))に、最も焦点を当てていることは、神の理論、旧約聖書の世界にみられる天地創造にまつわるコンセプトという2つ目の焦点があるんですね。
 初期プログレのクリムゾン、フロイドのロックにおける音楽的革新性へのあこがれがどこかに見えるところもありますが、今回の焦点はタイトルからしても、アルバムの構成からしても、RUSHが初期に持ったテーマへの挑戦でもあったのかもしれません。これはキリスト教(ユダヤ教も含めて)なりの精神を深めないと理解は難しい。
 しかし、あくまでもミュージックですから、このアルバムに没頭できる魅力があるかという事も重要で、そんな意味でもさすがMehldauの世界の深さにしびれることになりました。プログレの美学も忘れていないところが一流ミュージシャンですね。

Suzuckさん、こんにちは。
流石メルドーひとところには留まらずいろいろやってくれますね。
正直なところ今回ちょっとついていけない感じです。
心地よく聴ける部分もありますが・・・
あと叫び声はちょっと??って感じです。
自身まだまだ修行が足らないですね😅

Suzuckさん,こんにちは。

本作を聴いていて,肉体派ジャズ・ファン(笑)には,Brad Mehldauのインテリジェンスが鼻につくかもなぁなんて思ってしまった私です。

それはさておき,プログレを素材としながらも,やっているのはBrad Mehldauの音楽ってところで,換骨奪胎とはまさにこれのことっていう気がします。もちろん,おっしゃる通り,賛否両論確実ですが,どれもがBrad Mehldauの音楽を構成する「要素」だと思って,せっせと聞いている私です。

ということで,当方記事のURLを貼り付けさせて頂きます。
https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2022/04/post-23217f.html

風呂井戸さま、ご丁寧なコメントをありがとうございます。

私も、メルドーが示す見解を理解するのは、宗教心がないと難しいとおもいます。
私には、笑って聴き過ごすってことも、、なかなかできません。
なので、仰しゃるとうり「このアルバムに没頭できる魅力があるか」だと思うんです。
めちゃ、音楽的に濃い内容だと思いました。
そうそう、ブログレの美学も忘れていないのも流石だとおもいました。

随分とジャズ・ラヴァーを続けていますが、
アーティストたちの頭の中って凄い!って、いつも感じます。

baikinnmannさま、コメントをありがとうございます。

なんでしょうかねぇ、、
ジュリアナとのメリアナ以来、彼のジャズの中に留まらない音楽は、
すっごく、気に入っていて、ヘビロテなものばかりだったのですが、
これに関しては、予想以上に重たかったです。。。
なので、「ちょっとついていけない感じ」も、わかります。
不気味だし、なんだか、恐ろしいですもん。
でも、それを超えて、、なんだか圧倒されちゃって。
今に至る。。汗

閣下、インテリジェンスなんですかねぇ。。
確かに、技法はかなり計算されたものですよね。
でも、思いにストレートなんじゃないでしょうかねぇ。

「換骨奪胎」!
流石、メルドー・コレクター。
それです、それです。
まぁ、プレグレにあけていた若き日々があったということを、
こんな風に仕上げちゃうのって、やっぱり、凄い狂人。でも、愛おしい。。

リンクをありがとうございました。m(_ _)m

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