2022年8月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

音楽で拡がる輪

« 想像力豊かに感情の起伏を 『Pensieri Isolati / Giovanni Mirabassi』 | トップページ | 次々と浮かぶ光景、余白が美しいインティメイトな空間 『魚返 明未 & 井上 銘 / 魚返 明未 & 井上 銘』 »

2022年2月19日 (土)

UKからピアノ・トリオの新星現る 『Vermillion / Kit Downes  Petter Eldh  James Maddren』

Vermillion_20220219075101


 


1986年生まれの英国のピアニスト、キット・ダウンズ。キット・ダウンズは、2009年にアコースティックのピアノ・トリオで『Golden』とういうアルバム・デビューしている。その時のドラマーは、今回と同じジェームズ・マドレン。その後、UKジャズ・シーンのさまざまな場所に参加し、2015年にトーマス・ストローネン『Time Is A Blind Guide』に参加、この作品がECMデビュー。その後、2018年に教会でオルガンを弾いたソロのアルバム『Obsidian』と、2019年にオルガンに、テナー・サックス、ギター、チェロ、ドラムスなどが参加した『Dreamlife Of Debris』の2枚のリーダー作をリリースしている俊英ピアニスト&オルガン奏者。オルガン奏者といっても、彼の弾くオルガンは教会にあるパイプ・オルガンで、ファンキーな路線ではなく、アンビエントで幻想的な感じ。



新作は、2018年に『ENEMY』というエッジの効いたタッチで激しい展開をキメていくアルバムをEdition Recordsからリリースしているトリオで、ベースのペッター・エルドとドラムのジェームズ・マドレンとの完全なアコースティック・ピアノ・トリオ。スイスのルガーノのスタジオで録音、ジミ・ヘンドリックス曲以外はダウンズ5曲とエルド5曲で全11曲。



オープナー「Minus Monks」、テーマを3人で繋ぎながら美しくさまざまに変化。「Sister, Sister」、親しみやすいメロディ、澄んだ美しいハーモニー、役割の流動的な変化。流麗で力強いダウンズのタッチ、複雑に変化していくエルドのベース、繊細なマドレンのドラムで「Seceda」。骨太なベース・ソロから始まる「Plus Puls」、ベースとピアノの位置関係が瞬時に変わり、美意識を保ちながら自在に展開。「Rolling Thunder」、仄暗く不穏な時間。各自の技術の高さがよくわかる「Sandilands」、三位一体。低音からの「Waders」、ベースとピアノが繰り返しながら微妙に変化していく様。「Class Fails」、哀愁あるメロディ、澄んだ美しいタッチ、綺麗なハーモニー。互いにインスパイアされながら進む「Bobbl's Song」。独創的に音楽を探求する3人「Math Amager」。終演は、ジミ・ヘンドリックスの「Castles Made of Sand」、叙情あるピアノ・トリオの演奏に落とし込む。




複雑なリズムを苦ともせず、3人の力や位置関係も対等に自在に変化していく典型的なECMのコンテンポラリー・ピアノ・トリオ。


ただ、彼らそれぞれの幅の広い演奏活動が、ただ、それだけじゃない幅広さ深さを漂わせている感じ。


今回は、どストライクだったんだけど、次作はどうなっているのだろうか。。いずれにせよ、UKからピアノ・トリオの新星現る、って感じですね。


1. Minus Monks
2. Sister, Sister
3. Seceda
4. Plus Puls
5. Rolling Thunder
6. Sandilands
7. Waders
8. Class Fails
9. Bobbl's Song
10. Math Amager
11. Castles Made of Sand


Kit Downes (p)
Petter Eldh (b)
James Maddren (ds)



今日のおまけは、ご本人のトピックスから「Sister, Sister」。






んじゃ、退散♪

« 想像力豊かに感情の起伏を 『Pensieri Isolati / Giovanni Mirabassi』 | トップページ | 次々と浮かぶ光景、余白が美しいインティメイトな空間 『魚返 明未 & 井上 銘 / 魚返 明未 & 井上 銘』 »

JAZZ」カテゴリの記事

コメント

Suzuckさん,こんばんは。

これ,実にいいアルバムでした。記事にも書いたんですが,英国のジャズってのは結構捉えどころがない部分がありますが,このアルバムはむしろ北欧的な感覚さえ与えてくれるものでした。

この人がオルガンを弾いたアルバムは聞いたことがありませんが,関心が湧いてきました。

ということで,当方記事のURLを貼り付けさせて頂きます。
https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2022/03/post-cade95.html

閣下、世界は知らないことばかりですよねぇ。
ため息がでます。
英国のジャズのイメージは、随分前で止まってしまっているのですが、
それは、私が不勉強だからなんですが、2年くらい前に柳樂氏が相関図をあげていたのですが、、
もう、その時点で浦島太郎でした、、

今回のアルバムは、本当にどストライクでした。。次回も、期待しちゃいますね。
リンクをありがとうございました。m(_ _)m

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 想像力豊かに感情の起伏を 『Pensieri Isolati / Giovanni Mirabassi』 | トップページ | 次々と浮かぶ光景、余白が美しいインティメイトな空間 『魚返 明未 & 井上 銘 / 魚返 明未 & 井上 銘』 »

無料ブログはココログ