ECM特集、面白かった! 『月刊 stereo 2022年2月号 (1/19)』
月刊 stereo 2022年2月号 (1/19)
特集 ECMとオーディオ
1963年創刊の老舗オーディオ誌が、企画したECM特集。
最近オーディオ誌を購入したことはないのだけど、ECM好きとしては、興味津々、、見逃せないですよね。
特集内容の最初の方は、ECM特有のあの音を中心に、創立者マンフレート・ アイヒャーの創り上げる音に言及している。
印象的だったのは、「 ECMに録音するアーティストはアイヒャーの"世界" に参入すると同時に、 "新たな音楽ジャンル "を創出することを求められてるいる」と、 書かれていた矢澤孝樹氏の言葉。そして、 ほぼ全員が感じている完璧主義者としての姿。
これは、ECMを聴いている者は、あの繊細で、 独特のリバーブのかかった透明感のある静寂な空間から、 そういったことは感じ取ることができると思うのだけれど、 他の人が文章ではっきり書いていると、なんだかとっても納得してしまう。 笑
「日本におけるECMの歴史」という記事も面白かった。
ECMレコードと日本での独占契約を果たした稲岡邦彌氏に田中伊 佐資氏がインタビューしていて、 当時のさまざまエピソードを語っている。
その中で、
「レインボー・ スタジオの抜きん出てクリアな音はどうしたら生まれるのでしょう か。」
と、いう質問にきっぱりと答えている。
「アイヒャーがイメージしている音をヤン・ エリックがくみ取って、 実際にそれを形にしているということです。 あくまでもアイヒャーありきの音なんですね。」
おぉ、、ますます、コワイなぁ。
そして、証言者というタイトルで、 ECMからリーダー作をだしている田中鮎美氏と福盛進也氏の二人 もインタビューに答えている。
田中氏の話の中では、自分のやりたいことを認められなかった日本での苦悩と、ECMの音は、ヨーロッパで聴くアコースティックの音にすごく近い、といったことが印象に残っている。
あと、ボボ・ステンソンのファンっていうのも嬉しかった。私のライブ体験で、一番強烈だったのが、ボボ・ステンソンのソロのライブだったから。
福盛氏は、ECMでの録音経験が、自分のレーベルを運用するようになってとても勉強になったと言っている。その反面、文章の中から全てを支配したがるアイヒャーに対する複雑な気持ちもでていたと思う。
愛聴者の方々の好きなECMも興味深く拝見した。
寺島氏が、「「ドスン、バシン」に食傷し、聴き始めたECM」とういタイトルで、好きな盤にトルド・グスタフセン・トリオを挙げていたので、心の中で、、「日本に呼んで、呼んで、、」と、つぶやいてしまいました。笑
一番、オーディオ雑誌らしい攻めしていたのが、田中伊佐資氏の「「アナログ再生」で聴く「ケルン・ コンサート」」。ECMを聴くならば384kHz/32bitが最適と断言されてましたね。
と、P17〜P71の50頁以上を割いての特集は、読み応えがありました。
表紙もとても素敵で、ECMのジャケットに通じる世界観。
おまけに巻末綴じ込み付録が、「新編オーディオ用語総辞典」。
なんだか、私の役に立ちそうじゃありませんか。。。汗
大変、お得なお買い物でした♪
以下、月刊 stereoのH Pに載っていたECM特集の内容をコピペしておきま〜す。
2月号、ということで、、すでに手に入れてる方も多いとおもいますが、
もしも、興味をもったら早めに購入した方がいいかもしれませんね。
特集
ECMとオーディオ
ECMを象徴する4枚(稲岡邦彌)
ECMレーベルヒストリー(岡崎正通)
鬼才マンフレート・アイヒャーの実像(矢澤孝樹)
日本におけるECMの歴史(稲岡邦彌)
証言者~ECMの内部を知る者たち(田中鮎美/福盛進也/
ECMレコーディングレポート(及川公生)
MY ECM!~愛聴者11人の私的名盤(石田善之/生形三郎/
長岡鉄男とECM(編集部)
84kHz/32bit「アナログ再生」で聴く「ケルン・
ECMイチ押し新譜情報 (岡崎正通)
第59回 レコード・アカデミー大賞受賞作品 ECM『ブラームス』アンドラーシュ・シフを語る(
ヨーロッパスピーカーで聴くECMの世界(田中伊佐資×
アヴァンギャルドがECMと出会う時(林 正儀)
んじゃ、退散♪
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