メロディアスな一面を覗かせる 『Fjaere / Espen Berg Trio 』
ノルウェーのピアニスト、エスペン・バルグ。
デビュー以来、一緒に演奏活動をつづけているトリオの新作は、同国の著名なミュージシャンをゲストに招いたアルバム。
トランンペッターのマティアス・アイク、サックス奏者のハンナ・ポールスバーグ、歌手のシリエ・ネルゴールが参加。
ポール・サイモンの曲を除いて、全てバルグのオリジナル。
オープナーは、アイクの参加した「Vintermorke」、アイクの参加を想定しして書いたの?と、思うくらい、彼トランペット演奏にぴったりなひんやりと幻想的な演奏。クリスタルな音色のピアノに心の奥まで綺麗な空気が流れこむ。
ハンドクラップで万華鏡の世界に誘い込む「Introduction to XVII」と「XVII」、お得意の変拍子で息の合った演奏。
ふっくらした音色で、エッジを効かせてくるポールスバーグが参加の「Akervise」。
「 The Vertical Movements of Eotvos」、ライナーによれば、スタジオでの即興演奏とのこと。ボーイングがバックで魅惑的に響く。
「Nikolai」美しい躍動感で想像の世界に誘う。
一転、力強いタッチとスピードに圧倒される「The Fourth Awakens」、高揚感半端ない。
北境圏にある島スヴァルバール諸島を描いた「Svalbard」、柔らかで美しい幻想的な光景。
ノルウェーの極北の島ローフォーテンの山をイメージした「Magnetic Peaks」、アイクのトランペットが重なり、雄大な光景が広がる。
私的独り言、ノルウェーの人たちにとってローフォーテン諸島は心の故郷みたいな感じがあるのではないかと思うのですが。雄大で厳しい自然、でも、心に焼き付く美しい光景。
いろいろなミュージシャンが、ここで演奏を録音したり、ここを題材にした曲を創ったりしています。
終演は、ポール・サイモンの「I'd Do It For Your Love 」を歌うのは、ノルウェーの国民的歌手といっても過言でないシリエ・ネルゴール。トリオとしっとりと情感を漂わせながら歌い上げる。。
日本版ボーナス・トラックは、2013年のソロ作品『Acres of Blue時の未発表曲。
変拍子バリバリでトリッキー、超絶演奏から、とてもメロディアスで親しみやすい演奏まで。
エスペン・バルグ トリオのイメージと違う一面を聴かせてくれます。
1. Vintermorke (feat. Mathias Eick)
2. Introduction to XVII
3. XVII
4. Akervise (feat. Hanna Paulsberg)
5. The Vertical Movements of Eotvos
6. Nikolai
7. The Fourth Awakens
8. Svalbard
9. Magnetic Peaks (feat. Mathias Eick)
10. I'd Do It For Your Love (feat. Silje Nergaard)
11. Beyond the Acres of Blue (Bonus Track)
Espen Berg (p, synth)
Barour Reinert Poulsen (b, el-b)
Simon Olderskog Albertsen (ds, congas )
Simon Olderskog Albertsen (ds, congas )
Silje Nergaard (vo) #10
Mathias Eick (tp) #1, 9
Hanna Paulsberg (ts) #4
Mathias Eick (tp) #1, 9
Hanna Paulsberg (ts) #4
今日のおまけは、2017年のローフォーテンでの演奏風景。
行ったことあるんです。綺麗ですよ。
んじゃ、退散♪
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