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音楽で拡がる輪

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2021年12月12日 (日)

自分の中に流れる音楽を大切に育て上げた  『Embryo - Koichi Sato / 佐藤 浩一』

Embryo
 
ピアニスト、コンポーザーの佐藤 浩一の5年ぶり3作目のリーダー作は、共演者でもある福盛 進也が主宰する「nagalu」レーベルからの2枚組。
ディスク1「Water」、 古典調律のベーゼンドルファーでのソロ演奏。
ディスク2「Breath」、信頼を寄せる奏者達が様々な編成で、彼の世界を一緒に創る。
全曲、新旧の彼のオリジナル、ディスク1とディスク2で、同じ曲もあり、同じ曲で、ソロとアンサンブルの妙を楽しめる。
 
ディスク1「Water」
 
オープナーは、まさに「Hitoshizuku (一雫) 」、「Water」のイントロダクション。
ゆったりと何かが動き始める「Genesis」。穏やかで静かな躍動感「First Cry」。
「Aqua」、緊張と緩和の塩梅がよく、寄せて返す水面のよう。
キラキラと揺れ動く玉響のような美しさ「Orb」。
「Nami (波)」、繰り返されるモチーフ、繊細に変化していき、諸行無常…人生の流転を感じる。
「In the Dark」、シングルトーンの美しさが幻想的で、夢の中の夢のよう。
どこか切ない感情が湧き上がるメロディ「Closing Waltz」。
流れるように滑らかに、力強く変化していく「Draw」。
水面で乱反射する光の温かさ、心地よさ「May Song」。
心沈める「Hua」。異国情緒あるメロディが印象的、物語を感じる「Ninth Moon」。
澄んだ空気、美しさ、「Sorakagami (空鏡) 」。
終演は、低音の和音を力強く叩く「Mother’s Pool」、力強い響きに覚醒。
 
繰り返されるモチーフの中、繊細に変化していく演奏は、ピアニストのストイックさも伝わってくる。
キャッチーとは違う、印象的なフレーズ、メロディ、、まるで、ピアニストの心の中を覗くよう。
何度でも、聴ける!
 
 
1. Hitoshizuku (一雫) 
2. Genesis
3. First Cry
4. Aqua
5. Orb
6. Nami (波)
7. In the Dark
8. Closing Waltz
9. Draw
10. May Song
11. Hua
12. Ninth Moon
13. Sorakagami (空鏡) 
14. Mother’s Pool
 
 
佐藤 浩一 (p)
 
 
 
ディスク2「Breath」
 
オープナーは、不穏な音が重なる「Arise」、フリーの様相が生なましく、地底から鳴り響き続けるドラムが効果的な「Breath」のイントロダクション。
濃い藍色、深い海中の流れのような「Aqua」。
チェロとデュオの「Ajisai (紫陽花)」、優雅で色鮮やか詩情豊かな光景。
生演奏にサウンドスケープを重ねた「Draw」、弦楽器も入って増幅し高揚感が際立つ。
チェロのボーイング、ギターの揺れが感情を押し上げる「Closing Waltz」。
四重奏が入りドラマチックに、そしてギター・ソロが美しい「Genesis」。
カルテットに四重奏がかさなる「Kuchinashi (梔子) 」、誰もが最善の音を選ぶために集中している…瑞々しいピアノ、ギターが語る言葉は、まるで、映画の一場面。
同じ編成で「First Cry」、幸せな気持ちが弾けるような弦のアレンジが可愛くてほっこり。
ピアノ・トリオで淡々と進む「Balloon」。
慎重な一音一音が、息を呑むほど美しい、ギターとデュオの「In The Dark 」、ひたすら夢ごごち。
柔らかな空気、穏やかな感情、淡い色彩、カルテットで「Hua」。
終演は、チェロとデュオで「May Song」、コットン・クラブのリリース・ライブでは、オープナー曲でした。チェロの美しい音色の中に、抒情的なメロディが流れる。。
 
スリリングな場面から、アンビエントな風景まで、互いが影響し増幅し合って高揚していく風景からは目が離せない。
心象風景なのか、現実の光景なの、、たくさんの物語が描かれている。
 
1. Arise  (市野 / 佐藤 / 甲斐 / 福盛)
2. Aqua  (Dupuy / 市野 / 佐藤 / 福盛)
3. Ajisai  (紫陽花) (Dupuy  / 佐藤)
4. Draw  (伊藤 / Dupuy  / 佐藤 / Wakamatsu)
5. Closing Waltz  (Dupuy  / 市野 / 佐藤)
6. Genesis  (市野 / 佐藤 / 伊藤 / 梶谷 / 吉田 / Dupuy))
7. Kuchinashi  (梔子) (市野 / 佐藤 / 甲斐 / 福盛 / 伊藤 / 梶谷 / 吉田 / Dupuy)
8. First Cry  (市野 / 佐藤 / 甲斐 / 福盛 / 伊藤 / 梶谷 / 吉田 / Dupuy)
9. Balloon  (佐藤 / 甲斐 / 福盛)
10. In The Dark  (市野 / 佐藤)
11. Hua  (市野 / 佐藤 / 甲斐 / 福盛)
12. May Song   (Dupuy  / 佐藤)

 
佐藤浩一 (p)
市野元彦 (g)
甲斐正樹 (b)
福盛進也 (ds)
伊藤彩 (vn)
梶谷裕子 (vn)
吉田篤貴 (vla)
Robin Dupuy (vc)
Zeze Wakamatsu (soundscape)
 
 
2枚とおして、「まるごと佐藤浩一」って、感じですよね!
自分の中に流れる音楽を、とても大切に育て上げた作品。
 
 
今日のおまけは、レーベルがあげていたディスク2の「Aqua 」。
 
 
 
 
んじゃ、退散♪

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コメント

Suzuckさん、こんにちは。
やはり期待通りかなり良さそうですね。
こちらと、「Trio2019」は入手、あと「星を漕ぐもの」は予約しました。
ただ、いつもながらの都合により(笑) 聴くのは年末年始になりそうです。
(Trio2019は、まず試聴の為、apple musicをスマホにダウンロードして聴いていますが)
なので何れも来年のベスト候補になりそうです😊

あっ!チャーラップも良さそうですね。でも当面我慢します・・・😅

baikinnmannさま、私はかなり気に入りました。
今年のベストの中に入ってくるとおもいます。

年末年始は、いろいろあって、、なかなか、音楽をゆっくりきけませんので、、
師走は、バタバタしながらも、今年の目処をつけなくてはなりませんです。汗

クリスマスもありますしね。笑

Suzuck様、今晩わ。
何か畏れ多くて、軽く聴けそうもない気もします。
佐藤浩一の溢れる才能。ジャケットも冨樫雅彦の「ウィ・ナゥ・リクエスト」をイメージさせるアートで秀逸。
いやー濃密。時間をかけて聴きたいものです。

zawinulさま、おはようございます。

「nagalu」レーベルは、音源はもちろんですが、ジャケットまわりも秀逸ですよね。
保存的には、ちょっと困るけど。。
私もしばらくトレイに頻繁にのるとおもいます。

時折、頭の中を「In The Dark」や「May Song」が流れる師走になりました。
もうすぐ、クリスマスなのにな。。

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