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音楽で拡がる輪

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2021年11月20日 (土)

究極のインタープレイ 『Once Upon a Time Live in Avignon / Eberhard Weber』

Once_upon_a_time
 

ECMのドイツ人レジェンド・ベーシストで作曲家、エバーハルト・ウェーバーが、1994年8月にアヴィニョンのテアトル・デ・ザールで行ったソロ・ライヴの収録盤。
エバーハルト・ウェーバーのその世界観は、唯一無二。
残念ながら、2007年に脳梗塞の影響で楽器が弾けなくなってしまいました。
しかし、リスナーだけでなく、アーティストたちにもリスペクトする者も多く、2015年には彼の75歳のお誕生日を祝って『Hommage』というアルバムが作成されましたし、最近では、ライル・メイズの遺作『Eberhard』が彼に捧げられたものです。
 
今回、リリースされたアルバムは、自分のソロのアルバムの『Orchestra』から2曲、『Pendulum』から3曲、当時の新曲1曲がオリジナルでスタンダード1曲の全7曲。
 
オープナーは、ミニマルフレーズと高速フレーズが交差する「Pendulum」。
自分の音からループを発生させ、それをバックに三層の音を操る超絶技巧の演奏が続く「Trio for Basoon and Bass」。アルコの音もユニーク。
まるでパーカッションのような「Ready Out There」、やんやの拍手。
一転、大きな揺らぎと空間を感じる「Silent For a While 」。
超絶フレーズの連続、自身とのインタープレイを追求する「Delirium」。
唯一のスタンダード「My Favorite Things」、彼の好きなものはやはり不思議なものばかり。
終演は、広い音域を楽しむような「Air」。
 
ライブなのでオーヴァー・ダヴではなくて、エコー・ユニットというものを使って、その場で自分の出した音を利用しているとのことです。
つまりここにある音の全ては、今自分が出した音。
自身とのインタープレイも、現代の技術の進歩と彼の技術だからここまで自然で昇華されているのだと感じました。
 
昔の音源を購入するのはなるべく控えたいと思っているのですが、、
910さんのレヴューみて、サブスクをチェックしちゃったら、ポチっておりました。笑
かっこええわ〜♪
 

1.Pendulum   
2.Trio for Basoon and Bass
3.Ready Out There  
4.Silent For a While   
5.Delirium 
6.My Favorite Things
7.Air  

Eberhard Weber (b) 
 
 
今日のおまけは、ご本人があげていた「Pendulum 」。
なぜか、タイトルが「Trio for Basoon and Bass」になっていますが、「Pendulum 」ですよね?
 
 
 
 
んじゃ、退散♪



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JAZZ」カテゴリの記事

コメント

おはようございます。

実は、これと同時期のスタジオ録音のアルバム「Pendulum」のアルバムコメントで、多重録音、とはっきり書いてしまってまして、そのアルバムは日本盤だったのでライナーを読むと、「多重録音から解放された」との文言が。まだ、そのままにしてありますけど。ライヴであのように情緒的に、しかもエコーマシーンを駆使して演奏できるのは、やはり彼しかいないだろうと思います。いいアルバムですよね。

当方のブログアドレスは以下の通りです。
https://jazz.txt-nifty.com/kudojazz/2021/11/post-0d74d6.html

910さま、リンクをありがとうございます。

ここまで、楽器や装置を自在にあやつることができるならば、、
多重録音にこだわる必要はないきがしますよね。
そう、とても感情豊かな作品だとおもいました!

Suzuckさん,こんにちは。私も買っちゃいましたよ(笑)。

ベース・ソロのアルバムってのはなかなか敷居が高い気もしますが,このアルバムは結構聞き易かったですね。ベース・ソロのアルバムをぽんぽん出してしまうECMってのは凄いですが,全然音楽の質は違っても,Marc Johnsonのソロ・アルバムも実に聞き易いものだったと思いました。

いずれにしても,過去の音源とは言え,ちゃんと発掘してでもリリースするところに,Manfred EicherのEberhard Weberに対する想いが込められているって気がしますね。

ということで,当方記事のURLを貼り付けさせて頂きます。
https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2021/11/post-caf65f.html

閣下、、お気持ちわかります。笑

確かに、ベース・ソロのアルバムを一定のペースで出し続けるってレーベルはない気がします。
ベーシストなら、挑戦したくなるアルバムだとおもいますが、、人を選ぶのも確かですよね。

>過去の音源とは言え,ちゃんと発掘してでもリリースする
まぁ、、おっしゃる通りなんですが、あまり、、触手がのびなくて。。
でも、エバーハルト・ウェーバーの場合は事情もありますし、
何より、こんな音源を聴かされたら買わないわけにいきませんねぇ。。

リンク、ありがとうございました。m(_ _)m

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