パット・マルティーノが鬼籍に入ったそうです。
ジャズ・ギターのレジェンド、パット・マルティーノがこの11月1日に77歳で鬼籍に入りました。
私的ジャズ・ギター界の哲学者、紳士でダンディなお姿。
「マシンガン」と言われ、石礫の連打のような力強く美しい音を繰り出す名手。
さまざまなギター・テクニックを行使した超絶技巧なお方。。
日本には、毎年のように来日していたけれど、直接お姿を拝見したのは2015年のコットン・クラブのライブでした。
ギター、ハモンド、ドラムのトリオで 三者一体なファンキーなプレイ。
マシンガンとは良く比喩したもので、その速さももちろんだけど、音圧が物凄かった。
かなり、ハードなセッティングでハードボイルドに攻めあげる表情がとてもダンディで痺れたわけです。
かなり、ハードなセッティングでハードボイルドに攻めあげる表情がとてもダンディで痺れたわけです。
1976年にあなたは脳動脈瘤で倒れ、その後の手術は成功するも、過去の記憶をすべて失い、過去の自分のアルバムを聴いてジャズ・ギターを練習をしていたという逸話がありますが、これはご本人が、昔インタビューで否定していました。
記憶がなくなってリハビリしたのは事実だけれど、彼がギターを弾くのは「楽しいから」であって、それ以外の理由はないが、ゆったりと叙情的に弾くときも、速く弾くときも、正確性にこだわって奏法を追求しているそうです。そのなかで「正確性を楽しんでいる」というのが彼のスタイルだとういうこと。
だからリハビリのときも「以前の自分のように弾かなければ」という思いではなく、ひたすら正確に弾くことを楽しんでいた。子どものような無垢な気持ちで、楽しんでやっていたんだそうです。
あの唯一無二なギター・プレイ、バスドラと真っ向勝負できるギタリストのご冥福をお祈りいたします。
大好きな1枚はこれかな。
★ We'll Be Together Again / Pat Martino ★
ギル・ゴールドスタインのエレピとのデュオですね。
これがマルティーノ??って、空間漂い系の演奏がつづきます。
速いフレーズもみられますが、基本的にはぼつぼつ、、と、、鬼のピッキング。
速いフレーズもみられますが、基本的にはぼつぼつ、、と、、鬼のピッキング。
ギルのエレピとお互いを確かめ合うような抑えた中に、躍動感。
夜の似合うバラッド集です。
1. Open Road
Olee/Variations and Song/Open Road
2. Lament
3. We'll Be Together Again
4. You Don't Know What Love Is
5. Dreamsville
6. Send in the Clowns
7. Willow Weep for Me
Pat Martino (g)
Gil Goldstein (el-p)
Olee/Variations and Song/Open Road
2. Lament
3. We'll Be Together Again
4. You Don't Know What Love Is
5. Dreamsville
6. Send in the Clowns
7. Willow Weep for Me
Pat Martino (g)
Gil Goldstein (el-p)
んじゃ、退散♪
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コメント
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Suzuckさん,続けてこんばんは。
惜しい人を亡くしました。ブートで東京JAZZでのLee Ritenourとの共演を聞いていましたが,個性が本当に表れる人でした。ちょっとお祭りにはフィットしないだろうって気もしますが,ここはいろんな音源を聞いて偲びたいと思います。
私も何度かライブに行けたのはよかったです。
投稿: 中年音楽狂 | 2021年11月 6日 (土) 17時39分
閣下、FBでの某御方のエピソードが凄かったですねぇ。。
ジャズギター好きの中では、彼の奥さまが日本人であることは、、
よく知られたことなので、思うわず、うなってしまいました。
惜しいことをしました。。(捕らぬ狸の皮算用。。)
投稿: Suzuck | 2021年11月 8日 (月) 17時25分