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音楽で拡がる輪

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2021年11月 7日 (日)

ECMでのリーダー作、おめでとうございます! 『Subaqueous Silence / Ayumi Tanaka Trio』

Subaqueous_silence_20211106120401
 
ノルウェー在住、ピアニストでコンポーザーの田中 鮎美 がECMからリーダー作をリリース!
彼女は、北欧のジャズを自分の心の中にある音楽に近い音楽だと感じ、ノルウェー留学。
その直後から一緒に活動し2016年に『Memento』<をリリースした仲間との作品。
 
常に挑戦し続けるベーシスト、クリスティアン・ メオス・ スヴェンセン、過去6回ノルウェーのグラミー賞受賞経験を持つドラマー、ペール ・オッドヴァール ・ヨハンセンとのピアノ・トリオ作。
彼女のインタビューやライナーから読みとると、
「水の中は静かだけれど、実際にはその中に存在する、生きもや植物で、生命力のようなものに溢れている、、ただ、静かな音楽にしようとしたわけではなく、アルバムを通してそういうものを表現した作品、まさに「Subaqueous Silence 水響く」。
そして、日本人の音楽家として、雅楽の「間」や「音出し」に深く惹かれていったようだ。
4曲が彼女のオリジナル、3曲が即興で全7曲。
 
オープナーの「Ruins (夢の跡)」から独創的。一音、一音が空間に吸い込まれるような感覚。
時折、アクセントのように強い音が入って、心が覚醒する。
ベースもドラムも、ジャズの常識を大きく超え、ピアノと呼応。
「Black Rain (黒い雨)」、レクイエムのような深淵な世界が広がる。
「Ruins II (夢の跡 II)」、穏やかで柔らかな光を感じる、メロディアスな流れ。。
 
ここから、3曲は即興が続きます。
まずは「Ichi (一)」と名付けられたトラックは、日本の雅楽的な間や音の出し方ののベースの存在感が大きく、潜在意識の奥深くに眠っているものを呼び起こす力を感じる。
「Zephyr (やわらかな風)」、ふと入る日本的なピアノのフレーズ、鼓のような音、時間を遡る感覚。
「Towards the Sea (海へ)」、ベースの篳篥や龍笛のようなボーイング?の音に驚く、3人で深く絡み合いながら深海に落ちていく。。
 
終演は、タイトル曲「Subaqueous Silence  (水中の静寂)」。
禁欲的なピアノ、表現力豊かなベース、繊細に音を選び出すドラムで、静かに力強いメッセージを送り出す。
 
 
硬質で抑制されたピアノ、精妙なドラム、個性的なアプローチで魅了するベースで、静謐で深い音風景を創り出していく。
ジャズのピアノ・トリオの編成だけれど、雅楽も意識したかなり独創的な音風景。
「静寂と一音の持つ力」への意識が強く現れた作品、素晴らしいです。
 
1. Ruins 
2. Black Rain
3. Ruins II 
4. Ichi 
5. Zephyr 
6. Towards the Sea 
7. Subaqueous Silence 

田中鮎美 (p)
Christian Meaas Svendse (b)
Per Oddvar Johansen (ds)
 
 
今日のおまけは、レーベルがあげていた「Ichi 」。
 
 
 
ECMでのリーダー作のリリース、おめでとうございます。m(_ _)m
来日公演、お待ちしておりますね!!
 
 
んじゃ、退散♪



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JAZZ」カテゴリの記事

コメント

私も聴いていますが・・・・
如何にもECM的な世界とは思いつつも、この世界は一筋ならないものを感じます。
私的には、ここまでくると評価が難しく、目下Blogの登場は後回しにしています。
音の重要性と間による表現とトリオのそれぞれの位置関係・・・どのように構築してここに至るのか、なかなか難しい世界で、聴く方としてはこの世界に入るのは大変です。
芸術とポピュラー・ミュージック、ジャズの世界とは ???
考えさせられるアルバムです。
今年中には評価を纏めたいと思いますが・・どうなりますか。

photofloydさま、おはようございます。

アイヒャー氏の周りは、美音に溢れているのではないかとおもいます。
美音にプラス何か、特に、演奏者のアイデンティティが重要視されるのではないかと感じています。

確かに、ご本人も「一般的なジャズの音」と一線を画するものを想い描いていたとおもいますので、それは、受け入れ先が細くなるということは分かっていたのではないでしょうか。
私は、好きです♪
が、人それぞれで仕方ないのではないかとおもいます。

Suzuckさん,こんばんは。

いやぁ,これはなかなか強烈というか,私の記事にも書いたのですが,もはや現代音楽と言っても通じる世界です。そうした中で,ここでは「間」を重視しているのは間違いないところですね。そこに現代音楽との同質性を感じてしまいます。

こういう音楽が北欧で日本人がリーダーで作られたってのはつくづく凄いことだとは思いますね。

ということで,当方記事のURLを貼り付けさせて頂きます。
https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2021/11/post-f68de3.html

閣下、ご本人もジャズの範疇とか考えてないとおもいますし、
現代音楽にお詳しい閣下がそう思うならば、きっと、そうなんでしょうねぇ。

この「間」が大事で、独特で、真似できるものではないと感じます。

リンクをありがとうございました。

おはようごさいます。

個人的には北欧真っただ中のピアノトリオのイメージでしたが、私も「間」のことに関しては、チラッと書いてありました。音的にはあまり日本的なサウンドとは思わなかったですけど、やはり日本的なんでしょうか。なかなか好きなサウンドを出すピアノトリオだと思いました。

当方のブログアドレスは以下の通りです。
https://jazz.txt-nifty.com/kudojazz/2021/11/post-d71f9c.html

910さま、リンクをありがとうございます。m(_ _)m

北欧の音楽が好きでたまらない、感じのピアノですよね。
ベースやドラムも彼女の意図をくんでいるとおもうので、
余計にそのように感じるのかもしれませんが、雅楽のイメージが刷り込まれている気がします。

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