人肌恋しい秋の夜ながに 『二重奏 III / 金澤 英明 栗林 すみれ』
2018年の6月に、おふたりで新潟市のJAZZ Flashと、新発田市のbirdにいらしてくださいました。
その時の勢いそのまま、コロナ禍の今年の6月に録音した3枚目の二重奏がリリースされました。
以前の2枚と同様に、北海道のパームホール蘭越での録音。
ご本人から直接購入したので、サイン付きです♪
ピアニストのオリジナル5曲、ベーシストのオリジナルが1曲、團伊玖磨、チャーリー・ヘイデン、讃美歌でもある「星の世界」で、全9曲。
オープナーは、澄んで美しいけど優しい音色のピアノにホッとする「If Tomorrow Never Comes 」。温もりのあるメロディと演奏が、心に沁みて涙がでそうに。
重厚なベース・ソロからはじまる「花の街」、ピアノがメロディを奏でると心にふんわりとリボンがなびく。哀愁たっぷりにベースの歌心も溢れ出す。
すこし、動きのある「A Blessed Day 」、明るく躍動感のあるやりとりが続く。
譚歌にも収められていた「寂 -SABI- 」、湧き上がるようなこの切なさをどうすればいいのだろうか。
ベースのボーイングとでメロディを奏でるチャーリー・ヘイデンの「Song For Che」。ピアノが入ってベースとピアノなると、、ベースは、ピチカート、ボーイングを使い分けたふたりの力強い主張が始まる。
北海道の豊頃町のハルニエの木からインスパイアされてできた曲「Keep A Beautiful Tree In Your Heart 」。目の前に広がる美しい 光景を柔らかに表現、その威風堂々としたハルニエの存在を私たちも一緒に感じられる。
神秘的な美しさは、アルバム・ジャケットの写真になった。と、思い込んでいたら、、写真は、ニセコのさくらんぼの木なんですって!!汗
ちょっと暗黒ムード漂う「Sketch No.4 」、ピンと貼りつめた緊張感が心地よい。
ベースのピチカートでメロディが奏でられる「What A Friend We Have In Jesus」。メロディを聴けば、あぁ、、って「星の世界」。ゆったりと、遠くを見つめるように、ユニゾン、裏表になりながら仲良く、、この選曲は、、反則的だ、、心が遠のく。
終演は、前の曲の余韻を引きずるような哀愁を持つ「Giveth And Taketh Away」。
二人のゆったりした歩み、会話が続く。
自然な流れを大切にした柔らかな演奏。
饒舌過ぎず、でも、言葉足らずでもなく、、静かに心に訴えかけてくる。
ピアノの透明感のある音が、ほんわりと温かく感じる。
ベースの一音一音に込められた音も、温かく感じる。
人肌恋しい秋の夜ながにおすすめ。
1. If Tomorrow Never Comes
2. 花の街
3. A Blessed Day
4. 寂 -SABI-
5. Song For Che
6. Keep A Beautiful Tree In Your Heart
7. Sketch No.4
8. 慈しみ深き What A Friend We Have In Jesus
9. Giveth And Taketh Away
栗林 すみれ (p)
金澤 英明 (b)
2. 花の街
3. A Blessed Day
4. 寂 -SABI-
5. Song For Che
6. Keep A Beautiful Tree In Your Heart
7. Sketch No.4
8. 慈しみ深き What A Friend We Have In Jesus
9. Giveth And Taketh Away
栗林 すみれ (p)
金澤 英明 (b)
今日のおまけは、ピアニストのご本人があげていた「A Blessed Day 」。
秋のお彼岸のお中日ですね。
先日の仲秋の名月は、見事でしたねぇ。
みなさんの撮った、美しいお月様でSNSが溢れていました。
んじゃ、退散♪
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