ロマンチックも寸止め 「中村 真 ピアノ・ソロ @ Jazz FLASH (3/5)」
中村 真 ピアノ・ソロ @ Jazz FLASH (3/5)
中村 真 (p)
MCがちょっとあって、ほぼ定時に開始。
ええとね、好きか嫌いかって、上手い下手は別として、だいたい演奏の初めのワンフレーズくらいでわかりますよね?
音の使い方、強弱の付け方、、やっぱり好きなピアニストの1人ですよねぇ。
落ち着いた中にも、すごく遠くにチラッと見える光。テーマをいろんな風に分解して、自分のオリジナルのように演奏しながら聴く側を一気に違う世界に引き込む力。
遠い想い出のように浮かんでは消える光景、、やがて、その光景が繋がり出し「My Funny Valentine」という一編の歌を奏でる。
約10分の難解な謎解きのような時間での集中から解き放されてからの至福の時間。。
「 Isn't It Romantic」のロマンチシズムは流石、心が溶けそう…でも、ご本人はギリギリ溺れない瀬戸際を責める感じが甘すぎず良いなぁ。
セット最後は、アグレッシブに攻める「Lotus Blossom」。
15分間の休憩。
珍しく、自分のCD関係のMCあって予定時刻にはじまります。
2セット目の頭は、比較的短いフリー・インプロビゼーション。
約6分は、抑えていた内側からの呼応、内なるエネルギーを一気に爆発させた感じか。
アヴァンギャルドな「Bolivia」、「My Ideal」に滲む優しさ。
そして、「Take The A Train」、有名曲なので比較的多くの方々が変化球を投げてきますが、今までに聴いたことのない大胆なアレンジ。
これは、曲名はすぐにわかったのだけど、バラバラになっていて、乗り遅れそう?乗れそうもない?空中分解寸前の演奏。笑
超饒舌な「Song Is You」で終演。
スタンダードは、全てがかなりの変化球。出そうで、出てこないテーマ、でも、散りばめらてた「ヒント」に、思わず頷く観客。
自発的、創造的、かつ自由自在にシーンを演じる。さまざまなシーンが浮かび上がる、美しいけれど、決して自分に溺れる事のない演奏。繊細でいながら大胆不敵な面構え。甘すぎないロマンチスト、気持ちはストレート、演奏は変化球。ロマンチックも寸止め。
そして、アンコール(アンコールの拍手の前)の「 Danny Boy」。
石垣島で出会ったシンガーにインスパイアされなが弾く「 Danny Boy」は、ほぼ直球。
ここに来てのド直球は、堪えますねぇ…会場みんなの目を潤ませ、心震えて終演。
コロナ定員で、ほぼ満席でしたが、しっかりしたコロナ対策で安心してライブを楽しめました。
刺激的な時間でした。。
以下、私の信頼のおける長岡のギタリスト、イリエさんが教えれくれたセトリを貼り付けておきます。
1st set
1.My Funny Valentine
2. Solar
3. Isn't It Romantic
4. The Days Of Wine And Roses
5. Old Folks
6. Lotus Blossom
2nd set
7. Free Improvisation
8. Bolivia
9. My Ideal
10. Take The A Train
11. Song Is You
Anchor
12. Danny Boy
んじゃ、退散♪
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