パオロ・フレスの歌心がたまりません… 『L’equilibrio di Nash / Roberto Cipelli with Paolo Fresu』
今日は、クリスマスなので、静かで、穏やかなアルバムをかけたいとおもいます。
パオロ・フレスは、大好きなイタリアのトランペッター&フリューゲル奏者。
35年続いている彼バンドのピアニスト、ロベルト・シッペリとデュオのアルバムがこのアルバムです。
二人は、チェット・ベイカーとポール・ブレイのデュオ『Diane』を念頭にアルバムを作成。
必要最小限のピアノとフリューゲルの音色に癒される「Donna dona 」が、オープナー。
「Alfonsina y el Mar」の哀愁は、ミュート・トランペットで奏でる。
シッペリのオリジナル「Il momento perfetto」、軽快な丁々発止のやりとり。
ストレートに、チェットとブレイへの敬愛を感じる「Little Girl Blue」。
少しダークな空気での即興「Strategia 1 」。
軽快なやりとりが楽しい「Parlami d’amore Mariù 」、後半に現れる「But not for me」のメロディも楽し!
スティングの名曲「Practical Arrangement 」、シッペリはローズを奏で、フレスの多重録音…響きが胸に沁みる。
シッペリのオリジナル「L’uomo ironico」、ユニゾンも入る軽快さ。
沈んだ空気、少しシリアスな雰囲気の即興「Strategia 2」。
嘆きが浮かび上がる「Lasciatemi morire」。
シッペリのオリジナル「Stillness」、ローズの音色が異世界に運ぶ。
カエターノ・ヴェローゾの「Coraçao Vagabundo」を朗々と。
自由度の高い即興「Strategia 3」。
再び、クラウディオ・モンテヴェルディの曲で「Lamento della ninfa 」しんみり美しい。
タイトル曲でシッペリのオリジナル「L’equilibrio di Nash (Per Moni) 」二人の均衡がお楽しみ。
夢見るような「Pure Imagination」。
終演は、穏やかで美しい「Can’t Help Singing 」
終演後、1分半ほどそのまま待ちましょう。
彼らからのクリスマス・プレゼント?、ショパンの「 Preludio n° 20 in do min op. 28」が淡々と始まりますから。
二人のストレートな歌心が素晴らしい。フレスの歌心がたまりません…。
嫌なことが多かった年ですが、年の瀬はこんなゆったりした音楽で過ごしたいですね。
1.Donna dona
2.Alfonsina y el Mar
3.Il momento perfetto
4.Little Girl Blue
5.Strategia, pt. 1
6.Parlami d’amore Mariù
7.Practical Arrangement
8.L’uomo ironico
9.Strategia, pt. 2
10.Lasciatemi morire
11.Stillness
12.Coraçao Vagabundo
13.Strategia, pt. 3
14.Lamento della ninfa
15.L’equilibrio di Nash (Per Moni)
16.Pure Imagination
17.Can’t Help Singing
bonus track
Preludio n° 20 in do min op. 28
Roberto Cipelli (p, fender rhodes)
Paolo Fresu (tp, flh)
今日のおまけは、シッペリご本人があげていた「Donna dona 」
これは、買わずにいられませんでしょ?
★ Happy Holidays ★
今年も、オタクのクリスマスにお付き合いくださってありがとうございました。m(_ _)m
そして、zawinulさま、教えてくださってありがとうございました!
イタリアのレーベルから飛ばしたので、年内間に合わないか?って、おもいましたが、とどきました。
んじゃ、退散♪
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コメント
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Suzuckさん,こんばんは。
このアルバム,なかなか入手しづらいのが難点ですが,何とか手に入れましたよ。そして無茶苦茶いいですねぇ。私の拙い表現力では,美的という表現しか思い浮かびません。とろけそうになってしまいました(笑)。
記事にも書いたのですが,この感覚,イタリア人ならではないかと思います。まじでしびれました。ご紹介に感謝します。
ということで,当方記事のURLを貼り付けさせて頂きます。
https://music-music.cocolog-wbs.com/blog/2021/01/post-3408b4.html
投稿: 中年音楽狂 | 2021年1月13日 (水) 19時04分
閣下、トラバをありがとうございます。
返事も大変に遅くなって申し訳ございませんでした。m(_ _)m
フレスは、音楽の幅も広く、フリーでアヴァンギャルドな演奏も少なくないのですが、、
今回は、イタリア的な哀愁、郷愁が満載で、私もノックアウトでございました。
投稿: Suzuck | 2021年2月 5日 (金) 12時34分
突然のコメント失礼いたします。
パオロ・フレスについての記事を探していたところ、こちらに辿り着きました。
彼の音楽への愛情が伝わると同時に、アルバムを聞きたくなる記事の書き方に引き込まれながら拝読いたしました。
イタリア文化会館-大阪は、イタリア文化の普及と日伊友好・交流の促進を目的としたイタリア外務・国際協力省の海外出先機関です。当館では、コロナ禍でイベントを開催することが困難な時期であっても、イタリア文化の普及を中断することなく、日伊間の友情を深めていこうとオンラインイベントサイト「Eventi Online」を運営しています。
先月、Eventi Online上で、岐阜県坂祝市とイタリアのマラネッロ市の友好都市提携10周年を祝うオンラインコンサートを公開いたしました。パオロ・フレスと、フェラーリのデザイナーでありピアニストのフラヴィオ・マンゾーニがタッグを組んだ、今回限りのスペシャルデュオの独占ライブとなっています。
こちらのブログを拝読し、このオンラインコンサートにご興味を持っていただけるのではないかと不躾ながらコメントさせていただきました。突然で申し訳ございませんが、ご感心をお持ちいただけましたら下記のリンクよりご覧ください。
また、ご覧頂いた感想を音楽好きのお友達などにシェアしていただけますと幸いでございます。
https://eventionline.net/artist_video/s328/
投稿: イタリア文化会館-大阪 | 2023年1月17日 (火) 15時07分
イタリア文化会館-大阪さま
素敵なライブ動画をご紹介いただき、ありがとうございます。m(_ _)m
私は新潟県に住んでおりますので、東京のイタリア文化会館で催されるジャズ・ライブは何度か参加させていただいたことがあります。
素敵な音で、間近でイタリアのトップ・ミュージシャンを聴くことができ、大変幸せでした。
この度も、フレス&マンゾリーニという素晴らしいデュオを聴くことができ幸せです。
稚拙ですが、感想も投稿いたしました♪
https://mysecretroom.cocolog-nifty.com/blog/2023/01/post-165bde.html
投稿: Suzuck | 2023年1月19日 (木) 08時45分