ギター・ソロのハンコック集 『HH / Lionel Loueke』
西アフリカのベナン共和国生まれのギタリストでヴォーカリスト、リオーネル・ルエケの新譜は、ギター・ソロ(多重録音あり)のハービー・ハンコック曲集!
様々な苦労を経て、今の地位を掴んだルエケは、ハンコックの秘蔵っこ。ハンコックが惚れ込んだ、天才。
超絶テクニックはもちろん、ルーツであるアフリカの音楽が体から湧き出るユニークな存在。
ハンコックの珠玉の12曲と、彼のハンコック愛に溢れるオリジナル2曲で、全14曲。
オープナーは、ノリノリの曲「Hang Up Your Hang Ups 」、途中からヴォイスと吸着音(舌打ちみたいなの)のような音をプラスしてファンキー。
「 Driftin' 」も、ギターとヴォイスと吸着音が見事にマッチ。
バラッド「Tell Me A Bedtime Story 」の美しい響き、奥行き余韻をたっぷり感じる!
複雑、高速、自在な「Actual Proof」、う〜〜ん、パーカッションみたいだ。
聴き覚えのあるフレーズと即興が組み合わさってファンキー極まりない「Cantaloupe Island」。
どんどんと好きな曲がでてきますよ。
ヴォイスと少し語りも入る「Butterfly」の凄さ!自身の掛け合いが、お見事!
「Dolphin Dance」は、ギター演奏のみ、流れるような演奏に、ただただ、うっとり…。
これは、まさにハンコックが彼に求めたものかもしれませんね、すっごく洗練された土着感たっぷりの「Watermelon Man」。これまた、自身との掛け合いがお見事な「Come Running to Me」。
彼のオリジナル「Voyage Maiden」、師匠の「Maiden Voyage」を逆ったタイトル。そこはかとなく「Maiden Voyage」が浮かんでくる、なかなか、瑞々しさを湛えた素敵なトラック。
DJ感覚、遊び心満載の「Rockit」。クールで美しい「Speak Like A Child 」もギター演奏のみ、終盤、幼い女の子の声で「papa」が繰り返され、笑い声が入るのがいい感じね。
二つ目の彼のオリジナル「Homage to HH」、歌詞のついた弾き語り、優しい光に包まれた温かな雰囲気。
終演は、超個性派ギタリストの実力全開の「One Finger Snap」、とても独りの仕事には思えません。。
皆んなが好きで、よく知られたハンコックの名曲たち。
多重録音があるとはいえ、よくここまで一人で構築し直したとおもいまっす。
ハンコックへの深い愛と、素晴らしい知識がなせる音楽。
1. Hang Up Your Hang Ups
2. Driftin'
3. Tell Me A Bedtime Story
4. Actual Proof
5. Cantaloupe Island
6. Butterfly
7. Dolphin Dance
8. Watermelon Man
9. Come Running to Me
10. Voyage Maiden
11. Rockit
12. Speak Like A Child
13. Homage to HH
14. One Finger Snap
Lionel Loueke (g, vo)
今日のおまけは、ご本人があげていた「Butterfly」。
霜月ですよ。。。あなた。
今年は、コロナで年間の予定にアクセントがつかなかったせいか、、
なんだか、年末が早くやって来る感じですよね。
んじゃ、退散♪
« ゆったりとメロディアスな癒しの空間 『Rainbow Sign / Ron Miles』 | トップページ | ピアノとアレンジは、マイケル・トカイだった… 『What Xmas Means To Me / Aga Zaryan』 »
「JAZZ」カテゴリの記事
- 『ジャズ批評 241号』が、、随分前にでてました〜 汗(2024.08.31)
- 眠れぬ夜の子守唄 『Sweet Caress / Franco Ambrosetti & Strings』(2024.08.21)
- 透明感あってメロディアスでリリシズムたっぷり 『New Questions, Old Answers / Aron Tala Trio』(2024.08.18)
- 真珠のような輝きを放つバラッド集 『TRUST / Akane Matsumoto Ayumi Koketsu』(2024.08.04)
- 異色の組み合わせ? 『A New Day / Giovanni Guidi』(2024.07.24)
コメント
« ゆったりとメロディアスな癒しの空間 『Rainbow Sign / Ron Miles』 | トップページ | ピアノとアレンジは、マイケル・トカイだった… 『What Xmas Means To Me / Aga Zaryan』 »
Suzuckさん、おはようございます。
早速ですが、
全く知らない人でしたが、youtubeで何曲か聴いてみました。
アフリカをルーツでの個性的で凄いギター&ボーカリスト、インパクト大ですね。
いつもながら良い情報いただきありがとうございます。
今年はやくも2ヶ月切ってしまいましたが、毎年この時期、Suzuckさんのクリスマスアルバム情報楽しみに拝見させていただいています。
Suzuckさんセレクトの中から良さそうなのを年末ぐらいに注文し、1年遅れとなりますが翌年のクリスマスに楽しんでいます。
今年は「Hideaki Hori & Hiroshi Takase / Christmas Time」です(昨年末入手)
また、お仲間の皆様の年間ベストも楽しみですね。
そうこうしているうちに2ヶ月あっという間に過ぎるのかなって感じです。
投稿: baikinnmann | 2020年11月 3日 (火) 06時00分
baikinnmannさま、こんにちは♪
ルエケは、今をときめくグレッチェン・パーラトのデビュー盤?とかにもいて、
あちらの筋では、絶賛的なギタリストなんですが、ちょっとクセが強いって言うか、、
日本では、爆発的な人気とまではいかないですね。
でも、今回は、ハンコック集なので、元の曲が聴き慣れた曲ばかりなんです。
彼がぶっ飛んでいても、大丈夫でしたよ。
クリスマスは、今年もなんだかんだと言いながら、、何枚か集まってきました。
年間ベストは、毎年、、悩みますが、勝負はもう一ヶ月とう感じでしょうか。。
私もとても楽しみです!
投稿: Suzuck | 2020年11月 3日 (火) 15時27分
これ、初めてききました。
ルエケ大昔すこし、追いかけたけど、それっきりで。。。まだ、数曲ですが良くて、検索したらSuSuさんの記事がヒットしました。。
いま、カンタロープ。
投稿: しぶちゃ | 2021年11月12日 (金) 14時13分
しぶちゃさま!
これ、とてもカッコいいですよね。
彼は、アフリカの色合いが強すぎるときもあるのですが、
これは、とても素敵だとおもいます!
元ネタが良いから、逆に大変だったろうなぁ、、って、思います。
投稿: Suzuck | 2021年11月12日 (金) 16時23分
同感す。。。
最近ギターばかり聴いてて、
John Stwellとか、大昔教えてもらったやつとかも、いろいろ聞いてます。
投稿: しぶちや | 2021年11月13日 (土) 09時44分
しぶちゃさま、、お疲れですかね?
弦楽器の音は、疲れた気持ちにも心地よいですよね。
ジョン・ストーウェル!!
懐かしい〜、最近聴いてないなぁ。。汗
どうしてるのかしら。。
投稿: Suzuck | 2021年11月13日 (土) 13時20分