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音楽で拡がる輪

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2020年10月

2020年10月31日 (土)

ゆったりとメロディアスな癒しの空間 『Rainbow Sign  / Ron Miles』

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米国のコルネット、トランペット奏者、作曲家のロン・マイルス。
現代ジャズ・シーンで活躍する優れた即興演奏家の一人です。
正直に言うと、アルバムによっては、、ちょっと苦手な時もある。汗
今回は、『I Am A Man』と同じメンバー。
ブライアン・ブレイド、ビル・フリゼール、ジェイソン・モラン、トーマス・モーガンといった、旧知の仲のレジェンド級の奏者たち、全ての曲がマイルスのオリジナル。
 
オープナーは、絞り出すようなコルネット の音からゆったりと始まる「Like Those Who Dream」。一聴バラバラのようで、5人の足並みが揃っていることは、すぐわかる16分弱。牧歌的な世界に時折切り込むマイルス。
シームレスな感じで始まるメロディアスな「Queen of The South」。
哀愁に満ちた「Average」、一音、一音を大切に、そして、美しく重なり合う。
タイトル曲「Rainbow Sign」、今回のアルバムは、マイルスの父親の天国への旅路をイメージした曲のようですが、とても、明るくのびのびした曲。彼自身は、父親がなくなる前にしっかりと感謝の気持ちや愛を伝えており、死を暗いマイナスなイメージとして捉えてないようです。親子でとても幸せですね。
冒頭から、フリゼールの牧歌的でメロディアスなギター・プレイが炸裂する「The Rumor」。
彼のギターには、大草原を転がるタンブルウィードのような風景と自由を感じますよね。
伸びやかなマイルスのコルネット で始まる「Custodian of The New」、穏やかで優しい5人の会話。
「This Old Man」、呟くようなマイルスとモーガンのベースがいい感じ、自由度マックス。
このアルバムでは、比較的テンポの早い「Binder」、ぐいぐいグルーヴしながら、、でも、淡々と進んでいく感じが5人の実力の高さを感じるっ。
どこか幻想的で浮遊感ある「A Kind Word」でアブストラクトな終演。
 
創造力豊かな即興演奏が高次元で交差、幻想的な浮遊感とアメリカーナ的な佇まい。
時折、ノイジーな音もはいるけれど、基本、メロディアスでリラックした癒しの空間。
 
 
1.Like Those Who Dream
2.Queen of The South
3.Average
4.Rainbow Sign
5.The Rumor
6.Custodian of The New
7.This Old Man
8.Binder
9.A Kind Word
 
 
Ron Miles (cor)
Brian Blade (ds)
Bill Frisell (g)
Jason Moran (p)
Thomas Morgan (b)
 
 
今日のおまけは、レーベルがあげていた「The Rumor」。
 
 
 
 
寒くなりましたね。。
明日から、11月、、今年も残り二ヶ月!
 
 
んじゃ、退散♪

2020年10月28日 (水)

『ジャズ批評 218号』がでました〜♪

『ジャズ批評 218号』がでました〜♪
 
218
 
 
特集は、
●●●●◎◎◎◎●●●●◎◎◎◎●●●●◎◎◎◎●●●●
 
『いま旬の歌姫たち2020 』
 
●●●●◎◎◎◎●●●●◎◎◎◎●●●●◎◎◎◎●●●●
 
なんと、245人の女性ヴォーカリストが並んでいます。
ジャケットが並ぶカラー頁がとても華やかですね。
 
 
私は、10人、12枚の歌姫にアルバムの紹介を担当いたしました。
ほんの一部ですが、、お好きなアルバムはございますか?
 
★Traces / Camila Meza ★
 
★Ambar / Camila Meza★
 
★We've Just Begun / Sinne Eeg & The Danish Radio Big Band★
 
★Dreams / Sinne Eeg★
 
★Wonderbloom / Becca Stevens★
 
★Light Up The Night / Dianne Reeves ★
 
★Love Stories / Eliane Elias★
 
★12 Little Spells / Esperanza Spalding ★
 
★Grace / Lizz Wright★
 
★Moonglow / Nikoletta Szöke★
 
★Pick Me Up The Floor / Norah Jones★
 
★Ulotne / Anna Maria Jopek★
 
今更ながら、本当に様々な個性で、百花繚乱ですね。
いつもの「新譜紹介」は、4枚。
 
 
次号は、チャールズ・ミンガスの特集らしいですよ。
 
んじゃ、退散♪

2020年10月25日 (日)

誕生日は、幸せ色のセピア・カラーで迎えよう♪ 『Complete 1975 Toronto Recordings(7CD) / Paul Desmond』

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泣く子も黙る、、1975年の、ポール・デスモンドの未発表ボックス。
ポール・デスモンドの音色は、セピア・カラーだとおもっている。
そのふくよかなクラリネットのような音色は、気持ちをリラックスさせ、幸せな気分にさせる。
優雅でいて、芯のしっかりしたプレイは唯一無二。
 
彼のパートナーで有名なのが、デイヴ・ブルーベック、ジム・ホール、、。
そして、カナダでの演奏で必ず呼んでいたのが、今回のメンバー、カナダのファースト・コールの方々。
特に、エド・ビッカートは、ジャズ・ギタリストには珍しいテレキャスターの達人で、伴奏の天才、燻銀のギタリスト。
デスモンドにとって、彼との演奏は、余程楽しかったようで、小躍りしてるような躍動感に満ちている。
 
なので、某閣下の記事を読んで、欲しいと思ったのは、言うまでもない。
が、、まぁ、ボックス・セットはヴォリュームもあるし、お値段も良い。
新譜に追われている、わたくしにとっては、、我慢の子でありました。
 
しかし、、、突然、この偉大なセットがやってきたのですよ。
様々な事情があったんでしょうが。。舞い込んできたのだ!
これを天からの「誕生日プレゼント」と思うことにして、ありがたく頂いてしまったのだ!
 
内容は、以下のPaul Desmond Quartetでの7セッションと、エド・ビッカートが参加できず、バルブ・トロンボーン奏者のロブ・マッコネルが参加したトロントでの2セッションの合計9セッションを7枚のCD録音したボックス・セット。
 
★Paul Desmond Quartet★
Paul Desmond (as) 
Ed Bickert (g)
Don Thompson (b)
Jerry Fuller (ds) 
 
*Rob McConnell (vtb)
 
スタンダード、ボサノヴァを並べたライブ盤。
デスモンドはもちろん、場内の観客の幸せ加減も絶好調。
まぁ、全て、聴くのは随分先になりそうだけど、自分の誕生日にかけるのはぴったりな音楽。
来年もいいことありますように。
 
んじゃ、退散♪

2020年10月24日 (土)

しまった!アガ・ザリアンが、クリスマス・アルバムを出していた!!

クリオタが、、抜かりがあるにも、、程が有る。。。2018年の作品です。。。。

 

★What Xmas Means To Me / Aga Zaryan★

 

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ポーランドの歌姫といえば、アナ・マリア・ヨペックとアガ・ザリアン。
そのアガ・ザリアンが、クリスマス・アルバムをだしていました。
全く、、気がつかなかったという馬鹿もんな私。。


どうやら、ナッキン・コールの弟、フレディー・コールとのデュオもあるようです。
フレディは、お兄さんを少し濁声?にした感じのジャジーなヴォーカル。
これは、、買っておかなくては。。汗

 

んじゃ、退散♪

2020年10月23日 (金)

奇跡で繋がったトリオは、奇跡のような演奏だった 「大村 亘トリオ@Jazz FLASH  (10/22)」

大村 亘トリオ@Jazz FLASH  (10/22)
大村 亘(ds , tabla) 佐藤 浩一(p) 吉野 弘志(b)
 
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本来は、ボストン在住のピアニスト、バート・シーガー(Bert Seager)のトリオでの来日ツアーでの一環として、計画された新潟でのライブでした。
が、このコロナ禍、、来日もツアーも消えたのですが、、大村さんと吉野さんのお二人が、それならば、ワールドクラスのピアニストでライブをとのことで、佐藤浩一さんがフィーチャーされたのです。
奇跡が繋がったトリオなんです。。
 
ドラマーで、タブラ奏者、作曲家の大村 亘さんが、俊英2人とジャズフラッシュでライブです。
瞑想的で思索的な雄大な世界観を持つ大村さん。
明田川 荘之氏、坂田 明氏、板橋 文夫氏、塩谷 哲氏、 山下 洋輔氏、等の錚々たる方々と演奏を重ねてきた、ベーシストの吉野 弘志さん。
現在公開中の「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の劇中の音楽でピアノを弾いている、引く手数多のピアニスト佐藤 浩一さん。
 
正直、いろいろと未知数すぎて、音の風景画が想像がつかなかった。。
リハから、聴くことができたのですが、、初顔合わせの手探り状態が、みるみる音風景が立ち上がっていく様子は興味深かったです。
そして、本番ではうっすらとかぶっていたベールが無くなり、心を揺さぶる情景に仕上がっていました。
 
1セット目の前半は、大村さんのオリジナルを続けて3曲かな?演奏。
彼のオリジナルは、哲学的なタイトルが多いのだけど、1曲目は、ロバート・フロストの詩からタイトルをつけたシリアスな感じで疾走する曲、2曲目のバラッド、叙情的なメロディが素敵な新曲?で、ベース・ソロ、ピアノ・ソロにやられました。エモーショナルなピチカートによる演奏、透明感溢れるピアノ、、涙目やね。
あと、タブラで演奏したモンゴル360度の景色を水面に落ちる瞬間の羊の目でとらえた「Sheep wash??」がおもしろかった。澄んだ空を流れる雲のようなピアノ、大地を騒つかせる風のようなベース、タブラが刻む時間にのって気持ちよかったぁ。
そして、カバーの選曲と演奏が素晴らしかった。
マーティン・ロジャスの「En La Orilla Del Mundo」、セピア色の時間が流れる大人の時間、吉野さんの世界観にぴったり。
まさかの、ラーシュ・ヤンソンの「Marionette」、アップテンポで陰影をつけながらグルーブするピアノ、抒情に流されずポジティブで素敵。後半の一体感は、お初のトリオとは思えませんでした。躍動感あるベースも踊り出したくなるくらい!
まさか、このトリオでラーシュの曲のこういう演奏が聴けるなんて。。
 
15分、休憩!
 
2セット目は、吉野オリジナル「半分の月」、アルコとピカートを効果的に使い分けて、タブラの音で浮遊します。魂がふわりと浮いて彷徨う感じ、リハの時には少し頼りなさそうだったピアノが、すでにその世界掴み効果音をバシバシ入れてきて、印象に残る気迫せまる1曲となりました。
この後も、佐藤オリジナルを3曲、リーコニッツにオマージュした新曲「92」、旧曲でスピード感溢れる「SZ」、暗闇に白い花が浮かび上がるような妖艶さのある「くちなしの花」を楽しみました。
最後は、バンガローの新譜に入っている曲で終演。即興の嵐でしたね。
 
アンコールは、タブラに変えて再び、即興。。
 
3人ともジャズというカテゴリーだけに収まらない人たち。
でも、あえて言うと、3人の演奏には、ジャズの無限の可能性を感じました!
私の魂は、風船みたいに浮きっぱなしですよ。。
 
3人とも、テクニックが素晴らしく、演奏に陰影があって表現力豊か、そして、それぞれが独自の世界を確率している。
それとともに、共感力共鳴力も高くて、相手に敬意をはらっており意図ところがすぐわかる。
凄い、演奏の連続でした。奇跡のような演奏に感謝します。
また、このメンバーの演奏を聴きたいです。奇跡は、起こるか。。
佐藤マスター、あっこ女将、そして、演奏者の皆さん、観客の皆さん、、ありがとうございました。
 
古町の居酒屋さんで、打ち上がりました。
クリスマス・アルバムの重要性を、皆さんに説教するという愚かな行為に走ってしまい、、
懺悔の気分です。汗
 
「Bungalow」の新譜が、11月25日に発売になるそうです。
是非、聴いて欲しいそうで、力説でしたね。
 
んじゃ、退散♪

2020年10月22日 (木)

ウォーレン・ウルフのクリスマス・アルバムもでている!

★Christmas Vibes / Warren Wolf ★


 


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米国バルチモア出身のヴィブラフォンの俊英ウォーレン・ウルフのクリスマス・アルバムでっす。
ミルト・ジャクソンがアイドルだと言う、40歳。
ここでは、神業級のヴィヴラフォンの他に、ピアノも多重録音で披露。
ゲスト・ヴィーカルも良いアクセントになって、ハッピーで賑やかな時間を過ごせそうですね。


 


 


んじゃ、退散♪

2020年10月20日 (火)

ピアノ・トリオのクリスマスが2枚でてました!!

ピアノ・トリオのクリスマスが2枚もでてましたよ。。

★I’ll Be Thanking Santa / Ben Paterson Trio★

 

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シカゴ出身のピアニスト、ベン・パターソン。
去年の年末にリリースしていたのですが、気がつきませんでした。汗
スインギーなピアノと、2曲でハンサムな歌声を披露。

 

★Christmas Album / Gabriel Latchin Trio★

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ロンドン出身の若手ピアニスト、ガブリエル・ラッチンのクリスマス・アルバム。
こちらは、今年のリリースです。
ハンク・ジョーンズがアイドルだというピアニストの王道ピアノ・トリオのクリスマス!
ピアノ好きは、要チェック!!

んじゃ、退散♪

2020年10月18日 (日)

ブライアン・ブロンバーグも、クリスマス・アルバムを出した!

 
 
★Celebrate Me Home: The Holiday Sessions / Brian Bromberg★
 
Celebrate_me_home
 
 
米国のウッドとエレベの超絶両刀使い、ブライアン・ブロンバーグが、クリスマス・アルバムを出した!
 
ダニー・ハサウェイの「This Christmas」で、始まるというワクワクするな幕開け。
豪華アーティストも迎えて、多彩なサウンドで、ゴージャスな1時間!!
彼の多彩で多才なセンスとテクニックがつまった1枚ですね。
 
そろそろ、ここでも、、盤を回してもいいかな?
ん?はやいかな。。
 
んじゃ、退散♪

2020年10月17日 (土)

互いに、反応しあう喜びがここにある 『Tens / Walter Lang Trio』

Tens
 
ドイツ・シュヴェービッシュ・グミュント 生まれのピアニスト、作曲家のウォルター・ラング。
アコーデオンとピアノを演奏する父と祖父のもとで育ち、バークリー音楽院とアムステルダム芸術大学でピアノと作曲を学んだ日本でも人気のピアニスト。
ECMの音楽が好きだという彼のピアノは、透明感あふれており、歌心も満載。
日本的な情緒を感じるメロディを持つ曲も多くあり、2013年以降、日本の澤野工房さんからも5枚のアルバムを出している。
長らく、ベースはトーマス・マークッソン、ドラムはセバスティアン・メルクの不動のメンバーだったのけれど、2019年の『Pure』から、ドラムがe.s.t.のドラマーだったマグナス・オストロムに変わっていまっす。
今回も、メンバーは同じ、曲も3曲ほどかぶったりしています。
このメンバーでの演奏を重ねるにつれ、どうやら、新しく船出を切ったこのメンバーでも、過去10年間に演奏したお気に入りの曲たちを再び録り直しておきたくなったよう。
それだけけ、オストロムの演奏が気に入ったのかな。1曲あるベース・ソロの曲以外は、全てかれのオリジナル作。
 
オープナーは、「The Beginning And The End 」、ピアノの明るい音色で煌く演奏、ベースの優しい歌いぷり、全体を包み込むオストロムの繊細な音。
静かな感情の流れをひしひしと感じる、ゆったりと音数すくないバラッド「Soon」。
優しく柔らかな「 Little  Brother 」、ピアノとベースの阿吽、ドラムとの一体感、感情の高まり。
裏表のピアノとベース、深く沈みこむ感情の起伏「Meditation in F min」。
おとぎ話の世界のように可愛らしい「Snow Castle」。
テンポよい連打が続きe.s.t.の世界を彷彿させる「Branduardi」。
おりん系の音が時折入る「Misty Mountains」、ミステリアス。
アルコとマレットでドラマチックな場面を作り上げていく「No Moon Night」。
アメリカーナの雰囲気たっぷり「Kansas Skies」。
胸をうつ渾身のベース・ソロの響き「 I Wonder Prelude」、シームレスに始まる「 I Wonder」は、郷愁の響き、ドラマチックな展開と振り幅大きい。
終演は、美しく透明な空間のピアノのソロと素朴な響きを持つベースのソロ、間を泳ぐブラシ。
 
本当に良く歌うメロディアスなトーマス・マークソンのベースと、双頭の如く裏に表に演奏を紡いでいくスタイルは相変わらず魅力。そこに、ブラシやロッズ、様々な道具で的確にしなやかに軽やかに彩り豊かに色づけするマグナス・オストロムが素敵!
静と動のバランスも良く、互いに遊び、互いに耳を傾け、反応しあう喜びがここにある。
 
 
1. The Beginning And The End 
2. Soon 
3. Little  Brother 
4. Meditation in F mi
5. Snow Castle
6. Branduardi 
7. Misty Mountains 
8. No Moon Night 
9. Kansas Skies 
10. I Wonder Prelude
11. I Wonder    
                                                                                                                                                                                                   
12. When the day is done 
 
Walter Lang (p)
Thomas Markusson (b)
Magnus Öström (ds)
 
今日のおまけは、ご本人があげていた少し前の演奏の「Meditation in F minor」。
 
 
ウォルター・ラングは、ドイツの歌手ジェニー・エヴァンスやリサ・ワラントのクリスマス・アルバムで演奏してたりします。
願わくば、次は、彼のトリオ名義でクリスマス・アルバムをリリースしてください!
 
んじゃ、退散♪

2020年10月11日 (日)

肌寒い季節にぴったりな温かさ 『This Dream of You / Diana Krall』

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恩師の名匠トミー・リピューマ氏と2016年から再開していた、スタジオレコーディング。
2017年の彼の他界で、中断を余儀なくされたが、残された音源をもったいないと思い、彼の気に入っていた「But Beautiful」を基軸に未収納曲をまとめたアルバム。
 
オープナーは、ストリングスの入った「But Beautiful」、呟くように歌うクラールがとても近い。
アンソニーのギターのオブリガードが優しい。
同じメンバーで、スインギーに小粋に「That’s All / Azure-Te」、クレイトンのベース、ハミルトンのドラムに支えられてクラールのピアノも好調。
甘く切ないマローンのギターで始まる「Autumn In New York」、落ち着いたブライドのベースが秋を彩る。コロナ禍で美しいニューヨークには行けないけれど、歌はニューヨークの彩り感じましょ。
クレイトン、アンソニー、ハミルトンのトリオと軽快に「Almost Like Being In Love」。
名手ブロードベントのピアノでデュオ「More Than You Know」、歌に専念情感たっぷりに。
マーク・リボがギターで参加する「Just You, Just Me」は、スチュアート・ダンカンのフィドルが入って、アップテンポ!
一転、甘い音色はマローンのギター、寄り添うように「There’s No You」。
凄味させ感じる「Don’t Smoke In Bed」は、ブロードベントのピアノがサポート。
タイトル曲、ボブ・ディランの「This Dream of You」の説得力のある歌唱、フィドルとアコーディオンが加わってアメリカーナの雰囲気をプラス。
クレイトンとデュオ「 I Wished on The Moon」、ハッピーでちょっとファンキー。
クールビューティな「How Deep Is The Ocean」、リボーのギターが泣ける。
終演は、オープナーのメンバー3人と「Singing In The Rain」、クレイトンの粋なベースが素敵♪
 
彼女の希望、「すぐそばで聴こえる声」の録音のおかげで、いつも以上に、ハートウォームな彼女の歌声に。
しかし、マローンのギター、、懐かしかったなぁ。
 
1. But Beautiful
2. That’s All / Azure-Te
3. Autumn In New York
4. Almost Like Being In Love
5. More Than You Know
6. Just You, Just Me
7. There’s No You
8. Don’t Smoke In Bed
9. This Dream of You
10. I Wished on The Moon
11. How Deep Is The Ocean
12. Singing In The Rain
 
Diana Krall (vo, p)
John Clayton (b) #1,2,4,10
Jeff Hamilton (ds) #1,2,4
Anthony Wilson (g) #1,2,4
Christian McBride (b) #3,7
Russell Malone (g) #3,7
Alan Broadbent (p) #5,8
Tony Garnier (b) #6,9,11
Karriem Riggins (ds) #6,9,11
Marc Ribot (g) #6,9,11
Stuart Duncan (fiddle) #6,9,11
Randall Krall (Accordion) #9
 
 
今日のおまけは、ご本人があげていた「Autumn In New York」。
 
 
寒くなってくると、温かいヴォーカル盤は活躍しますよね。
 
んじゃ、退散♪

2020年10月10日 (土)

メロディアスで浮遊感ある空間『Looking At Sounds / Michel Benita』

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このブログで、このアルバムのリーダー、ミシェル・ベニータが現れたのは、グエン・レというベトナムにルーツを持つ変態系のギタリストがらみでした。
2005年の投稿なので、今から15年以上前なのですが、最近はECMからリーダー作を出すベテラン・ベーシストになってます。どおりで、私も、ベタラン。。。汗
 
アルジェリアの出身ですが、長年、フランスで演奏活動を続けています。
4年ぶりの新作は、スイスのフリューゲルホーン奏者、マチュー・ミシェル、フランスのドラマー、フィリップ・ガルシア、ベルギーのキーボーディスト、ジョゼフ・デュムランを迎えたカルテット。
11トラック、13曲、そのうち8曲は彼のオリジナル、他に共作もあります。
このバンドのサウンドに、インスパイアされ、バンドのために書いた曲のようです。
 
オープナは、マチューとベニータの共作「Dervish Diva」。フェンダーとフリューゲルの浮遊感で、異国につれてかれます。古い子守唄がモチーフになってる「Berceuse」とベニータの「Gwell Talenn」はシームレスに繋がり、静かなフルーゲルの語りのよう。
広大な平原を見渡すような雄大さのあるタイトル曲「Looking At Sounds」、バンドの繊細なやりとりが美しい。
バンドサウンドにのって独奏状態「Barroco」。抽象的で実験的、響きの美しい「Slick Team」後半のベニータのソロはメロディアス。
即興「Cloud To Cloud」、どこからともなくわき上がった雲のよう。
美しくアンビエントな響きではじまる「Body Language」。
ベーニータの多幸感溢れる「Elisian」に続いて始まるジョビンの「Inutil Paisagem」、その美しさは格別。
ドラムのリムショットが効果的な「Islander」。静かで少し影のある心象風景が浮かぶ「Low Tide」。
終演のスタンダード「Never Never Land」は、ベニータの渾身のソロ演奏…派手さはないが味わい深い…。
 
ベニータのいグルーヴあるベース、浮遊感のあるフリューゲルとフェンダー・ローズの音色が美しく絡み、繊細でセンスの良いドラムの溶け合った魅惑的なサウンド。
実験的過ぎず、メロディアスで浮遊感ある空間が、とても心地よいです。
 
 
 
1.Dervish Diva
2.Berceuse/Gwell Talenn
3.Looking At Sounds
4.Barroco
5.Slick Team
6.Cloud To Cloud
7.Body Language
8.Elisian/Inutil Paisagem
9.Islander
10.Low Tide
11.Never Never Land
 
Michel Benita (b, laptop)
Matthieu Michel (flh)
Jozef Dumoulin (fender rhodes, FX)
Philippe Garcia (ds, sampler)
 
今日のおまけは、ご本人があげていた「Elisian/Inutil Paisagem」。
 
 
台風の直撃は、まぬがれたようですが、、
いろいろと不安はのこりますね。どうか、お気をつけて。
 
んじゃ、退散♪
 



2020年10月 4日 (日)

今年のクリスマス・アルバム新譜情報!まずは、Massimo Farao♪

10月になって、そろそろ、クリスマス・アルバムのリリース情報があがってくる季節となりました。

 

★『White Christmas / Massimo Farao』★

 

11月18日に、イタリアのピアニスト、マッシモ・ファラオが、ヴィーナス・レコードからソロのクリスマス・アルバムをリリース!

最近は、ヴィーナスの専属?ピアニストみたいな感じですが、リラックス系だと思っているので、
クリスマス・ソングが映えるのではないですかね?

 

残念ながらmジャケットが、まだ、決まっていないようですが、、とりあえず、、予約しました♪

流石に、クリスマス・アルバムに、お得意のエロジャケもないでしょうし!!

 

さて、今年も、クリスマス・アルバムのリリースの季節になってきました。
もしも、ジャズ系のクリスマス・アルバムのリリース情報がございましたら、教えてくださいね。

 

んじゃ、退散♪

2020年10月 3日 (土)

説得力ある歌唱に磨きがかかった 『Come In From The Rain / Solveig Slettahjell 』

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ノルウェーの歌手、スールヴァイグ・シュレッタイェルの5年ぶりの新作。
私は、彼女がトルド・グスタフセンのピアノで歌っている『Natt I Bethlehem』というクリスマス・アルバムが大変お気に入りです。
 
言葉少なめに、事の真実をズバとついてくる人に似ている気がしてます。
そう、某米国の大統領とは真逆な感じね。爆
 
前作から、前のバンドと離れ、全員がノルウェー人の今作のメンバーと演奏を始めたようです。
で、3年をかけて繋がりを深めたきた、メンバーとリリースしたアルバムがこの新作。
アンドレス・ウルボの透明感あるピアノ、ポール・ハウスケンの必要最小限のドラム、安定感と遊び心のあるトリグヴェ・ヴァルデマー・フィスケのベースで、北欧の独特の空気感を醸し出してます。
 
オープナーでタイトル曲「Come In From The Rain」、いきなり4人の滋味深い世界、強い吸引力で、見事に彼女たちの魔術にハマります。
一転、「On The Street Where You Live」は、テンポよくエネルギッシュに。
「You're Driving Me Crazy」では、スインギーに、スキャットも披露。
問いかけているようにエモーショナルに「Since I Fell For You」、ピアノとのコントラストも素敵。
悲壮感に溢れる「So I Borrow Your Smile」は、アルバム唯一の彼女の曲。
切なさが滲み出る「How Deep Is The Ocean」は、バンドとの一体感も聴きもの。
「Now or Never」は、ソウルフルにビートにのって。
「I Lost My Sugar In Salt Lake City」、ソウルフルで思いっきりジャジーに。
情景濃く歌い上げる、トム・ウェイツの「Johnsburg, Illinois」。
クリスタルな響きのピアノで始まる「'Round Midnight」、荘厳さ、深さに心を奪われる。
 
目新しさのない曲も、彼女たちの演奏で蘇る!説得力ある歌唱に磨きがかかっています。
ピアノをはじめメンバーと彼女の曲の解釈の一体感が素晴らしい!
 
 
1.Come In From The Rain
2.On The Street Where You Live
3.You're Driving Me Crazy
4.Since I Fell For You
5.So I Borrow Your Smile
6.How Deep Is The Ocean
7.Now Or Never
8.I Lost My Sugar In Salt Lake City
9.Johnsburg, Illinois
10.'Round Midnight
 
 
Solveig Slettahjell (vo)
Andreas Ulvo (p)
Trygve Waldemar Fiske (b)
Pal Hausken (ds)
 
 
今日のおまけは、レーベルのあげていた「Come In From The Rain」。
 
 
 
 
少し前に、彼岸花がやっと咲きました。
綺麗だけど、なんだか、、ドッキリしますよね。
 
んじゃ、退散♪

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