トリオで築く心象風景 『大村 亘トリオ @ Jazz FLASH (12/3)』
大村 亘トリオ @ Jazz FLASH (12/3)
大村 亘(ds, tabla) 古谷 淳(p) 吉田 豊(b)
さて、、このライブも3日の火曜日のこと。
早く、「現在」に追いつきたい。。ぞぉ。
少し、早く行って、カウンターの端っこのいつも席へ。
リハ後に、大村亘さんが、タブラの練習をしてましたね。得しちゃったな。
オープニングは、「素晴らしすぎたヒマラヤの景色を忘れないために」とか、MCしてた「ULS(未確認景色」。
この世には、いろんな景色があるわけですが、まだ見ぬ景色に思いを馳せることができる綺麗な音の連続。
続いて、超アップテンポで、スリリングな演奏へ。ピアノと対等するようにドラムが歌い、ドラムに呼応するようにピアノが歌い、ふたりから次々にくる変化球をがっしり受け止めるベース。
次が「孤独の眼鏡」、タイトルから超痺れる。ピアノが、ベースが、眼鏡が一緒に見てきた「彼」の人生を映し出す。毎日、毎日、、繰り返されてきた日常がシネマのように流れていく。その風景は更新されなくなったけど、、。繊細な問題ね。
自在で大きなドラミングで、ピアノがどんどん自由になっていく。ドラマチック♪
と、めちゃ息のあったトリオですねぇ。。と、ため息がでそう。
タブラでの演奏になりました。
冒頭は、タブラとベース。これがぴったりハマってる。思索的な感じのミステリアスなピアノが加わって、まさに「異国の旅人」。
後から、皆さんが、タブラの音に魅せられていたことがわかった。民族楽器のもつ奥深さを、教えてもらう。
タブラを中心にピアノ、ベースの見事なアンサンブルで、タイトルは環境活動家の名前とって「グレタ」。
で、ファーストセット最後の曲は、ドラムに戻って、三位一体と呼ぶにふさわしいエキサイティング&ドラマチックな演奏、そして、ドラム・ソロ!
20分?くらいの休憩が終わって、
新曲を演奏するって、まずは「溶けた生地」。って、タイトルだったけど、ずっとドラムがプッシュを続けるエキサイティングな演奏。
ぐるぐるまわってバターになった虎を思い出したのはなぜでしょ。
時間の流れが、行きつ戻りつ、宙にういてるような気分になった「思考停止?」。低音中心のベースのソロがいい響き。
「Subconscious Partner」、ピアノとベースをおもいっきりフィーチャーして。
ベースのソロの時にはいる、ピアノのバッキングがめちゃかっこいい!そして、名曲ですね。
リムショット?を、かっこよく使ったドラム・ソロから入った「認知された不協和」。
不安感を煽りまくる、ちょっと抽象的で自由度の高いカオスな演奏、、「これは自信を持ってサビがないぞ!」と、仰ってましたです。笑
2回めのタブラの入った演奏は、「Unimagined Virtues」。ピアノの美しいハーモニーにうっとり。ベースの温かな音色にうっとり。タブラの不思議な魅力にうっとり。3つの世界が自然にかさなる。超すてき。
終演曲は、「Benign Strangers」。これまであった、見知らぬ優しい人たちへ感謝を込めて。
美しいメロディ、各自のソロ、素晴らしいアンサンブル、即興の数々、お見事!
やんやの拍手!!
アンコールは、スタンダードのバラッドで「Touch Her Soft Lips and Part」。
私たちの高揚した気持ちを、そっと沈めてくれるような優しい優しい演奏。。
やっぱり、皆さん、巧いなぁ。。
大村 亘さんの個性&感性豊かで好奇心旺盛な思索的な世界。
それを共有するメンバーと創造する音風景に痺れた。
彼の内なる世界をとおした心象風景に、メンバーと一緒にどこまでもどこまでも繋がっていく。
様々な背景を持つ彼の内なる世界は、私たちを多元的な宇宙の中のいくつかの空間に導いてくれる。
SF小説のように、瞬間トランスポートしてくれる!
2曲に入ったタブラの刻むリズムと音は、自分の身体の中心から聴こえてくるようで不思議だったな。
タイトで美しく多彩なドラミングで歌いあげるドラムが大きな空間を創り上げる。
クリアなタッチ、美しい音で流麗、熱く知的でいて攻撃的なピアノ。
やりた放題、駄々っ子のような2人の様々な超変化球を柔軟に受けとめてくれる頼もしいベース。
冒頭のMCで、「僕たちの音楽にはサビがない」って脅かされたけど、それはそれはドラマチックな展開が続きました。
いやいや、曲が素敵だよねぇ。
あぁ、世の中って、こんなに面白いんだね。。目の前の目に見える光景には、目に見えない違う物語を持ってるんだね。
私はぼんやり生きてるわ…って、その一瞬一瞬に、心に映った光景を忘れたくないとおもったんだけどな。
大変、好評でした!!
と、いうことで、、ジャズフラッシュさんで、打ち上げました。
なので、とても酔っ払いました。m(_ _)m
ミュージシャンの皆さん、マスター、あっこ女将、 ありがとうございました。
そして、 足元の悪い中をご来場くださった皆さん。 本当にありがとうございます。m(_ _)m
んじゃ、退散♪
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