大河とともにある風景 『La Musica Del Agua ~水の音楽 / Carlos Aguirre』
アルゼンチンのネオ・フォルクローレ・シーンの重要人物、 コンポーザー、ピアニスト、歌手、詩人のカルロス・アギーレ。
大自然豊かなパラナ河(ラ・プラタ河水系最大の川)のほとりで、 創作活動を続けています。
新譜は、ソロ名義としては、2012年の『Orillania 』以来、7年ぶりだそうだ!
全作が。彼が大切に想っているラ・プラタ河流域の作曲家や演奏家の曲でオリジナルはない。
でも、彼のピアノ弾き語りによって、叙情豊かな世界が広がっている。
日本版は、ダブル・ブックレットになっていて、日本語の歌詞を眺めながら優しい音楽を聴くことができる…。
オープナーは、チャチョ・ムリェル作「Juancito en la siesta」、優しい穏やかな声で歌われる「お昼寝時間」から感じ取れる大自然。
ラモン・アジャラ作「Pan del agua」、老漁師の人生に川の流れを重ねた曲、<途中の語りが胸をさす。
アフリカ系の人々の暮らしを歌った「Corrientes camba」、どこか懐かしい雰囲気が漂う。
叙情的で牧歌的なメロディと優しい歌声にノック・アウト、シルビア・サロモーネの「Santiago」。一番好きかな。
アルフレド・シタローサの「El loco Antonio」、 水辺に住むアントニオの暮らしぶりに語られる味わい深さ。
アニバル・サンパージョの「Rio de los pajaros」、 の支流ウルグアイ川の自然の豊かさをそこに生きるものを通して語る優しさに満ちた曲。同じく、サンパージョの「Cancion de verano y remos」、美しいピアノ演奏に、 朗読と歌が融合した印象深いトラック。ピアノを弾きながらの朗読って、とても難しそう。
同胞ルイス・バルビエロの「Pasando como si nada」、豊かな自然の中での自分の人生を誇らしくさりげなく歌い上げる。
オープナーの曲を作ったムリェルの「Sentir de otono」、秋を歌った感受性ゆたかな曲、郷愁たっぷりで素敵なトラック。
3度目の登場サンパージョの「La Canera」、なんと、焼酎の歌、生活のあらゆるところで「お世話になる」焼酎への愛♪
長い付き合いのあるコキ・オルティスの「Leyenda」、淡々とした弾き語りが心にしみます。
終演は、ハイメ・ダバロスの「Pato siriri」、澄んだピアノ音色と、優しい歌声はずっと心にん残ります。
雄大な自然と、そこに住む人々が織りなす光景を、愛を持って描きだすカルロス・アギーレの世界。
1.Juancito en la siesta
2.Pan del agua
3.Corrientes camba
4.Santiago
5.El loco Antonio
6.Rio de los pajaros
7.Cancion de verano y remos
8.Pasando como si nada
9.Sentir de otono
10.La Canera
11.Leyenda
12.Pato siriri
Carlos Aguirre (vo, p)
今日のおまけは、太っ腹でちょっと長いのですが、、夏休の初日だしね!
土曜日ですけど、夏休みの始まりの人が多いですよね。
暑くてイライラしちゃう前に、、ぜひ。
んじゃ、退散♪
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