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音楽で拡がる輪

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2019年1月

2019年1月30日 (水)

仄かに甘い香り 「Giovanni Guidi @ イタリア文化会館 (1/29)」

Giovanni Guidi @ イタリア文化会館 (1/29)

Giovanni_guidi

Giovanni Guidi (p)

東京のイタリア文化会館であった、ECMの新世代ピアニスト、ジョヴァンニ・グイディのソロ・ライブに行って来ました。
ここでは、リーダー作は、1枚『This Is the Day』という、トリオ盤を投稿したことがある。
でも、一番最初に聞いたのは、エンリコ・ラヴァのイタリア盤でした。

このライブ、無料で、イタリア会館内の素晴らしいホールでのライブです。
偶然?友人たちと3人で行けることになり、不覚にも前飲み。笑
着いた時には、後方の席しかなかったのですが、鍵盤の沿線上の席に落ち着きました。

なんと、なんと、約1時間をメドレーで弾き続けた!

オープナーは、オリジナル曲で「Trilly」じゃないかなぁ。すみません、かなり曖昧。
弾き始めてすぐに、ホール全体が、彼の柔らかなタッチの優しい音に満たされる。
イタリア人ならではの、叙情的な美旋律が心を捉える。
クラシカルで静謐な面持ちを持ちながら、即興では力強く、自身の奥深く思索の森を彷徨う創造力豊かな世界も広げて行く感動的な演奏。
シームレスに選ばれた曲は、あらかじめあった予定リストにあったもの、なかったもの。
「Over the Rainbow」だって、ジョヴァンニの世界にかかる虹、「Quizas quizas quizas」は、ラテンの情熱を抑え控えめに囁く感じ、そして、ラストのブライアン・イーノの「By This River」は、心の襞に沁み入り、そぉっと幕を閉じた。

アンコールにそっと弾き始めたのは「Moon River」。奇を衒わずに、リリカルにメロディを一心に鳴らし清々しい風が吹く。
もう一度、アンコールに応えてくれた。2曲目もスタンダード、「 I'm Trough With Love」だったかな。それはそれは、優雅な時間。
ダブル アンコールに応えてくれた誠実さは、その優しい音に表れているとおもいます。

素晴らしい集中力で、全曲繋げたステージは、優雅で柔らかな光に包まれていた感じでした。
ほのかに甘い香りを楽しめました…。
そして、サインをいただき、写真もとってもらったんですが、、
彼の使っている香水もとても素敵な香りだった。さすが、イタリアの男性だな。

と、短い時間でしたが、満喫し、、なんと、何年ぶりかで、サックスの聖地「D2」に行って、美味しいイタリアワインを飲んだ、イタリア・デイでした♪
閣下、ひろちゃん、ご一緒してくださって、本当にありがとうございました。m(_ _)m

んじゃ、退散♪

2019年1月26日 (土)

ダイナミズムと静謐 『Marcin Wasilewski Trio @ 丸の内コットンクラブ (1/24 1st)』

Marcin Wasilewski Trio @ 丸の内コットンクラブ (1/24 1st)
「ECM Artist in concert 2019 vol.1 」

Marcin_wasilewski_trio

Marcin Wasilewski (p) Sławomir Kurkiewicz (b) Michał Miśkiewicz (ds)

新譜の『Live』は、私の去年のベスト1です。
本来なら、全セット行きたいところだけど、、まぁ、1月は物入りだし、、
昼のピットインのスケジュールを観て、初日24日に決めました。
コットンクラブさんの太っ腹企画に乗ったので、チャージは半額!
ECM Artist in concert 2019のトップバッターですね。(ワクワク)

盛り上がったピットインからの移動で、5時半過ぎくらいに到着。
ピアノの周りは、ほぼ埋まった感じだったのですが、ピアノのすぐ後ろに空いてた最前線の席に。
そういえば、白寿ホールの時も最前列だったなぁ…。と、独りジュースで乾杯。

ほぼ定刻、始まりました。
オープナーは、「これぞECMの音!」みたいな美音を内なる宇宙に向かって繊細にひきつめる感じ。後から、マルチンに詳しい友人に、鬼籍に入ったトマス・シュタンコの「Song for sarah」だったと教えてもらった。シームレスに、マルチンのオリジナル「Sudovian Dance」。独特のメロディを反復しながら、どんどん熱くなっていく。マルチンは、演奏時は足をあげたり、リズムをとったり、じっとしてる時間はない。繊細な音を紡ぐ時も、体から音を絞り出すように弾く。溢れ出る、と、いうより、絞り出すように、、最善の音を探し当てる感じ。3人の息のあった演奏は、まるで一個の人格のよう。もう、なにもかも目が離せない。
少し間があって、再びオリジナルで「Austin」。美旋律、美音、3人で繊細に創り上げていく深い深い世界。自曲は、始まってすぐに「やったっ!」って、心の中で叫んだ。彼のオリジナル曲の中でも人気曲「Night Train To You 」。叙情ゆたかなメロディ、熱く燃え上がる演奏。気分が高揚する1曲だ!ドラムとピアノの一騎打ちのような場面が続き、席にじっとしているのが難しかったですよ。笑 いやぁ、密度の濃い音のやりとりが15分?くらい続いた。これ、圧巻!!もう、舞い上がってしまって、テーマに戻ってきて我に帰る。遠くに来てしまった気分。私って、単純!

やんや、で、初めてMCが入る。「わたしはマルチン・ヴァシレフスキです」と、自分の名前を日本語風に紹介してた。曲も。鬼籍に入ってしまったトマシュ・スタンコに敬意を持っていると言う気持ちが伝わってきました。ジョークも入って、親しみやすい感じ。

なんと、クシュタフ・コメダの「Sleep Safe And Warm」。シンプル・アコースティック時代には、ポーランド人のレジェンド、クシュタフ・コメダの作品集を作ってるし、ECMに移ってからも、この曲を収録してますよね。ベースがフィーチャーされ、情感漂う演奏にうっとり。
ハービー・ハンコックの「Actual Proof」、冒頭は、ベース・ソロを中心に、手拍子、内部演奏、パーカッションなどで、場を温めてからピアノを弾き始める。あの、独特のテーマがときおり顔お出す。3人でリズム遊びをしながら盛り上がる盛り上がる!

拍手、拍手でアンコール。アンコールは、プリンスの「Diamonds and pearls 」。タイトルそのままの美しいピアノからの、、ノリノリの演奏で終了!

やっぱり、主役はピアニストのマルチンなのだけど、ベースもドラムもとても巧い。それだけでなく、彼の全てを理解し、これしかない音で彼らの世界を創り上げる。
躍動感があって、情熱がほとばしる三位一体の演奏。ダイナミズムと、静謐を併せ持つピアニズム!もう、最高です。

新譜の『Live』を聴いたときに、そこに居た4000人の観客に嫉妬したんですよ…。
でも、その感動をこの日に体感!アグレッシブに動き回るトリオ、ぐいぐい引き込まれる。高揚感で胸がいっぱいになってしまいました。。

今回は、新譜の収録曲を中心に、自分たちのキャリアも織り込んだようなセットになっていて、幅広い人たちが満足したのではないかと思いました。つうか、私は、大満足でした!
あ、、ついでの情報、どうやら、この日は2セット同じセットリストだったようです。笑

持っていったアルバムにサインをいただいて、握手して帰ってきましたよん。
またの来日をお待ちしております!

んじゃ、退散♪

2019年1月25日 (金)

熱く語る 「the otherside quartet @ 新宿ピットイン 1/24 (昼)」

the otherside quartet @ 新宿ピットイン1/24 (昼)

The_otherside


古谷 淳 (p) 西口 明宏 (ts,ss) 千北 祐輔 (b) 服部 正嗣 (ds)

ピアニスト古谷 淳さまは、去年「Davy Mooney & 大村 亘カルテット」で、ジャズ・フラッシュでライブを聴いたときに、バランスの良いピアノを弾いていて新譜の『Southbound』を購入。家に帰って聴いたら、予想以上に良いアルバムだった。それから、静かでクールなピアニストなんだろうなぁ、って、いうイメージを良い意味で裏切ってくれました。結構、ストレートに熱い演奏だったりするのです。
このバンドには、マイ・フェヴァリットなサックス奏者の西口 明宏さまもいらっしゃるので、一度は生で聴いてみたかったのですね。
昼のピットインだけど、なかなかの人の入り。人気ですね。
ピアノのすぐ後ろに座りました。ピアノの手元もよく見えるし、サックスの横顔もよく見える場所。

1セット目のオープナーは、「Dark Light」、そのままピットインのような場所をイメージしてできた曲らしいのだが、のっけから、、飛ばします。ピアノとサックスが呼応しあって、それを息のぴったりなベースとドラムが後押しする。熱いまま、硬派にアレンジされたスティービー・ワンダーの「You Are The Sunshine Of My Life 」。ピアノとサックスの絡みが絶妙な「The Lost Art」。と、「3曲目、タイトル何だったかな?」って思っていたら、MCで曲を説明してくれた!
4曲めは、まだタイトルのない「新曲」。私はモダンで明るい曲想で陽光さす、大都会が浮かんできました。うん、大都会を闊歩するスィンギーな感じ。
1セット目の最後は、「母と子と精霊と」。ゆったりとおおらかな曲想にサックスの音色がとてもマッチする。人生の喜びにつながっている素敵な演奏。

良いタイミングで、古谷さまに話しかけることができ、休憩時間にサインもいただきました。

味わい豊かなピアノ・ソロから始まった2セット目。気がつくと、アルバムのタイトル曲「Southbound」になっていた。この曲、PMGのサウンドみたいにヴォイスが重なったり、手拍子が入ったりするんだけど、実際にピアノ向こうでサックスとベースが手拍子してるの観て、「絶対、参加できない…。」と、心密かに思った。笑 古谷さまのラジオ番組のタイトル曲でもあって、好きな曲です♪ 演奏は、やっぱり、どんどん熱くなってしまう。
一音一音が重たいベースとドラムが、ばっちり、サウンドに効いているのですよねぇ。
この後、新しいバラードを演奏したはず。ゆっくりとピアノを弾くとき、、丁寧なタッチで美しい音が溢れる。あんなに鬼だったサックスが情感ゆたかに楽器を鳴らす。うっとり。
次も新曲、アグレッシブでソプラノが縦横無尽に動きまわる。超ヒートアップするピアノ。すごい集中力で弾きまくる。目の前で動く両手がクラプトンのスローハンドのような錯覚を起こさせる。重たい低音重視のベース・ソロをフィーチャーした曲があって、コルトレーンの黄金カルティットみたいだったよ。
ラストの曲が終わったときには、5時過ぎて居ましたが、昼ピットには珍しい?アンコール。
大満足で終演でした!

古谷さまの楽曲、演奏から心象風景が浮かんで来る。サックス西口 明宏さまの音色が、その世界観とぴったりくる。ベースの千北 祐輔さまとドラム服部 正嗣さまとの息もぴったり、インタープレイもスリリングで、創造力豊かな世界が広がっている。

と、かなり興奮して、コットンクラブに向かうのでありました。あったまりすぎたかな。。笑
んじゃ、退散♪

2019年1月21日 (月)

やっぱり、雲の上の人たち  「Pat Metheny "Side Eye" witn James Francies&Nate Smith (1/19 1st)」

Pat Metheny "Side Eye" witn James Francies&Nate Smith (1/19 1st)

Pat_metheny_side_eye

Pat Metheny (g) James Francies (p, key, org) Nate Smith (ds)

なんでしょうか。。
乙女心を大きく揺さぶるメンバーだったのですよ。
お友だちとご一緒する予定で、とっていただいたのですが、彼女はのっぴきならぬことになってしまい、残念ながら独りで参加。
センターペアシートの右側。メセニーさまは、真ん前だけど、ギターを弾くときには中央方面に体をむけるので、時々、手元が見えにくくなる。でも、全ての曲でギターも手元も見えました。
さて、、ほぼ定刻に、細めのボーダーシャツのパット・メセニーさまの登場です!

オープナーは、ブルージーな香り漂う「Turnaround」。のっけから超重戦車ネイト・スミスのタイトで、重たいドラムに湧き上がる。
でた!!「So May It Secretly Begin」。ジェイムス・フランシーズは、左手でアコースティックベースのラインを弾き、とても、ベースレスのユニットには思えない。しかも、右手はキーボード?を演奏。前人未到な技を難なくこなす。
フランシーズにスポットライトがガンガンあたっている「Jaco」。重たいドラムが押し上げる中、目の前にある鍵盤楽器をいく通りかの組み合わせで弾き倒した!!なぜか、とくげなパット・メセニー。
ピアノとエレベのベースラインだったと思うのですが、、「Sirabhorn?」かな。うん、、ジャコ繋がりだしね。
超高速フレーズが入った「Red One」、グイグイと弾き倒す天下のパット・メセニーの本気のピッキング。
一転、しっとりと「Always and Forever」。先程までの鬼はツノを隠して、情感たっぷりに美しいバラッドを。
ハモンド使っためちゃブルースフィーリングたっぷりの曲。レイドバック気味の黒っぽい演奏だったけど、タイトルは??。
終演は、「When We Were Free?」。フランシーズのピアノは、、かなり個性的。そして、独特のドライブ感のスミスのドラム。大将は、超ワクワク感みえみえ。途中、ギターを持ち替えてシンセのスイッチオン、三位混沌のハイテンションの演奏からのフリー。今回も、アンコールはなし!

超重戦車スミスの強力なグルーブがお腹の底からドシドシ来ます!まじ、石礫!!
右手は、ピアノでメロディ、左手はキーボードでベース・ライン…って、フランシーズの多重人格ぶりハンパない。ぶっ飛びすぎ!
黒さと先鋭性を備えた2人のファイターに、天下のパット・メセニーの本気のピッキングがぐいぐい、来る!
アンコールはなかったけれど、連日連夜のライブだし、約75分を戦いぬいた64歳に、それはちょっと酷だろう。体に気をつけて、長生きしてくださいね♪

彼のミュージシャンに対する審美眼に再敬服した日でもありました。
ネイト・スミスは、以前から好きだったのだけど、今回、、前にクリポタさまで聴いた時より、人が持っている原始的な部分を揺さぶる底力が倍増しているきがする。また、クリポタさまと組んで欲しい。。
売り出し中?の若いフランシーズは、なんと、24歳!!って、ことです。クリポタさまの新譜に全面参加。。これも、楽しみです。これで、来日かな??
まぁ、、高いことは高いし、それを良いとは思ってないのですが、、武道館でクラプトンを聴いたらもっと高いのだ。そういうことに、慣れてしまっているので、あんなに近くでパット・メセニーを感じられて興奮しっぱなしでございました。

んじゃ、退散♪


2019年1月20日 (日)

ドラマチックな展開 「林 祐市(TRISPACE) @ 新潟ジャズストリート( 1/19 )」

林 祐市(TRISPACE) @ 新潟ジャズストリート( 1/19 )

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林 祐市 (p)

自身のオリジナル曲だけを演奏するピアノ トリオ「TRISPACE」のリーダのピアノ ソロを音楽文化会館で聴きました。後追いだけど、「TRISPACE」のCDは、全部持ってる♪
新譜の『The Circle』は、ジャズ批評の新譜の案内にも選びました!
今回は、ソロ・ピアノで新潟ジャズストリートにいらしてくださいました♪
なので、1時間だけだったのですが、イソイソと4枚のアルバムを持ってでかけました!

オープナーは、デューク・エリントン メモリアルの縛りにそって、「 In a Sentimental Mood」。ドラマッチクで叙情性も持った演奏。
続けて、オリジナル曲「Nightfall」、とても 力強くはっきりとした意思を持った演奏にドッキリ、びっくり。ミステリアスなメロディにもひきこまれます。次もオリジナル曲で、とてもポジティブな曲「From Now 」。ラーシュ ライクですね!
スタンダードをリズミカルな楽しいアレンジで!( タイトル失念 m(_ _)m)
エキゾチックで印象的な「Desert Moon」。音のシャワーを浴びまくりました。かなりハード、アヴァンギャルドな演奏!
バラード「Morning Glow」、美しい朝焼けのイメージ。瞼に光景が浮かびあがるよう。
終演は、新譜のタイトル曲「The Circle」。複雑なリズムの曲を熱演!


オリジナル曲は、リーダーであるピアノ トリオ「TRISPACE」で演奏しているものを 独りでイメージを損なわずに演奏に仕上げるのは大変だったのではないのでしょうかね。力強いタッチで、欧州に通じる洗練されたテイストに自身を織り込んだ世界。ソロでも、ドラマチックでストーリー性のあるダイナミックな演奏が続きました!
基本的に一曲づつMCを挟んで、曲名と解説を入れてくれました。

夜になって、ジャズフラッシュのセッションにもいらしていて 少しお話ししましたが、とても真面目な方なのだなぁ、って、思いました。セッションをご一緒できたかたラッキーでしたね!

ご希望通り、いつか新潟のジャズフラッシュで、「TRISPACE」のライブができると良いですね!楽しみにしております。

んじゃ、退散♪


2019年1月19日 (土)

今日、1月19日(土)は第33回新潟ジャズストリートです!

今日、1月19日(土)は、第33回新潟ジャズストリートが開催されます!


1000円のフリーパスチケットで各会場でジャズ三昧!
パンフレットを早めに手にいれて、計画的に回りましょう♪
古町を中心に、昼から夜中までジャズに酔いしれることができます。
ぜひぜひ、ご参加くださ〜い。m(_ _)m

新潟ジャズストリートHP

会 場 古町・駅南地区27会場

料 金 フリーパスチケット1000円(中学生以下無料)
     店舗会場では、希望される方に飲食を提供しています(1ドリンク500円~)

時 間 12:00~23:00(演奏時間は会場により異なります)

ライブ数 162組(コンボ154組、学生ビッグバンド5組、社会人ビッグバンド3組)

出演者数 836名(コンボ637名、学生ビッグバンド144名、社会人ビッグバンド55名)

幸い、今年は雪はほとんどありません。
このチャンスに、ぜひ、生の音に触れてみてくださいね!

んじゃ、退散♪

2019年1月18日 (金)

寒中お見舞いに  『Florian Weber / Lucent Water』

Lucent_waters

ドイツのピアニスト、フロリアン・ウェーバーのECMでの2作目、年末にリリースされました、
前回は、トランペットとのデュオ、今作は、トリオに、トランペッター、アレフ・ラレッシをゲストに迎えたアルバム。全8曲、ウェーバーのオリジナル、ラレッシは「」参加。
そして、先日、パット・ メセニーの「Pat Metheny “A Night of Duo & Trio” with Linda May Han Oh & Gwilym Simcock 」のリンダ・オーがベースです!

オープナーは、タイトル「Brilliant Waters」のイメージそのままの、透明感ある美しいピアノの演奏を中心に、ドラムとベースがそっと色付けする幕開けにぴったりな短い曲。繊細なやりとりがECMらしい。
一転、緊張感強く、それぞれが強い主張を持ち、自由に流れていく「Melody of A Waterfall」。
ラレッシのトランペットが悠々とした風景を語る「From Cousteau‘s Point of View」。トランペットの伴奏という感じはなく、一緒に空間を埋めていってる感じ。
リンダのベースが効果的、何処かミステリアスな「Honestlee」。
ラレッシが参加し、4人がバランスよく主張する「Butterfly Effect」、ラレッシのトランペットは高速フレーズを吹いてもゆったりしており、寒色系の響きがウェーバーにぴったり。
作品の中で一番動きの大きい「Time Horizon」、トリオでかなり自由に実験的に動き回っている。再び、ラレッシ参加の「Fragile Cocoon」、緊張感の中、即興につぐ即興で高みを目指す。
終演は、トリオで空間を大きく使った「Schimmelreiter」。ピアノの揺らぎはサティのよう。最後は、ECM的美音三昧。

全編、透明感ある寒色系の空間。熱くなってもその色彩は変わらないですね。
でも、どこか温かく冷え冷えしているわけではないので、「寒中お見舞いがわり」でいかがでしょ?

1.Brilliant Waters
2.Melody of A Waterfall
3.From Cousteau‘s Point of View
4.Honestlee
5.Butterfly Effect
6.Time Horizon
7.Fragile Cocoon
8.Schimmelreiter

Florian Weber (p)
Ralph Alessi (tp)
Linda May Han Oh (b)
Nasheet Waits (ds)

今日のおまけは、ECMレーベルがあげてたもの。

明日は、2019年冬のNiigata Jazz Streetです!
んじゃ、退散♪

2019年1月16日 (水)

すでに夢か幻か… 「Pat Metheny “A Night of Duo & Trio” with Linda May Han Oh & Gwilym Simcock (1/13 2nd)」

Pat Metheny “A Night of Duo & Trio” with Linda May Han Oh & Gwilym Simcock (1/13 2nd)

Bn_pat_metheny

(ピンボケばかりだったので、BNさんのHPからお借りしました。m(_ _)m)

Pat Metheny (g) Linda May Han Oh (b) Gwilym Simcock (p)

すでに、次のユニット「Side Eye」が始まりましたね。
でも、このブログは日記がわりでもあるので、「すでに夢か幻か…」シリーズは、、まじな備忘録ということで。
当初行こうと思っていた日に、用事が入っていけなくなり、比較的遅くとった席です。
「ボックス席のL」、でも、とにかく行きたかったのでよしとした。
なので、あまり期待していなかったのですが、これが、、大当たり。
ドラムレスのトリオで、ピアノ、ベース、ギターの並びだったので、メセニーさまは、ずっとこちら側を向いて弾いておりました。
しかも、視線が人の頭からはずれて居たので、近距離ではないけれどもギターを弾く様子がきちんと見えてとてもとてもラッキーな席でした。

ライブは、メインのDaniel Slamanのギターで6曲くらい弾き、MCの後にLinda Manzer Guitarsに切り替えました。そのあとは2曲かな。
ユニットについているタイトルが、「A Night of Duo & Trio」なのですが、まさに、そのままっていう感じで、メセニーを中心とした3人での神業的な演奏、そこからのデュオ、ソロという感じ。あるいは、逆のパターン。
ベースのリンダ・オーは、安定感があり、ごりっと力強い感じ。メセニーに、とても信頼されている感じで、常に超臨戦態勢な状況。ピアノのグウィリム・シムコックは、2人のやり取りや、メセニーのソロに、とても控えめな音で色彩を加えるクラシカルな繊細さと、ダイナミックなソロが素晴らしかった。
でも、すっごく、正直な感想を言ってしまうと、メセニーとリンダの信頼関係ほどではないのかな?って、思ってしまいました。でも、4曲目くらいのドラマチックな曲を盛り上げたのは彼。
前回、アントニオ・サンチェスが居たライブの時より、少し距離を感じたのは私だけかな?
自分が一番嬉しかったのは、大好きなクリス・ポッターとの演奏で聴かせてくれた「This Belongs to You」を聴けたことかな。
以前にUnity Bandで来日した時には、聴けなかったものね。

今回は、ドラムレスのユニットだったので、メセニーのギターから流れ出る、メロディアスなフレーズを聴くのにはとても良いユニットだったとおもいます。叙情的な曲、演奏が多かった。
彼のギターが唯一無二だと感じるのは、知らない曲を演奏してても「パット・メセニーの曲」だと思うから。
アンコールはなくて、最後は「kakinarasu(掻き鳴らす)」??での、熱演。かなりハードなギターのカッティングから、ノイジーでフリーな強面なメセニーが5分以上続いたと思う。途中、肘なども使いかなり混沌としたハードボイルドな演奏でした。

と、いうことで、、ライブの前に呑みすぎたのは、、痛かったです。
今日からはじまる「Side Eye」も、、かなり楽しみですね!
んじゃ、退散♪

2019年1月12日 (土)

未だ創造の翼で滑空している 『Emanon / Wayne Shorter』

Emanon_2

これは、去年の秋頃にでたウェイン・ショーターの作品。遅すぎるよね。
オルフェウス室内管弦楽団とコラボした組曲を中心に、地上最強のメンバーでのロンドンでのライブ盤を加えた3枚組からなるウェイン・ワールド。

提供元によれば、
「少年時代から漫画を好んで描いていたというウェイン自身の原作(モニカ・スライとの共作)、ランディ・ダバークのイラストによるグラフィックノベルを収録したスペシャルパッケージ」
ということで、結構しっかりしたグラフィックノベルがついて、、かなりの金額となりました。。来て、すぐに開封しなかったら、、どこに行ったのか不明になって、、なんと、年末にでてきた。

ハッキリ行って、購入時は、、意味不明だったこのコラボ、ショーターは自身が信じる「多元宇宙の存在」を音楽とグラフィックノベルを通して表現したかった、って、ことらしい。なので、相互で、創り上げてる世界、って感じらしいけど、、我々には、ショーターの独自な世界観が音楽で聴ければ十分、考えちゃいますよねぇ。。
でも、これが、ショーターさまのお望みとあれば、、仕方あるまい!!

ディスク1は、指揮者を持たずにその場その場で問題を解決していくオルフェウス室内管弦楽団とショーターの不動のカルテェットの共演。美しいショーターのサックスは、すぐに何かを暗示するような音色になり、その感情を増幅するようなオーケストラのサウンド。組曲となっている4曲は、主人公Emanonがそれぞれの問題を解決する別個の世界。なので、かなりオーケストラも華々しいサウンドなのだけれど、その中核をなすのはウェイン・ショーター・カルテェットの面々。

ディスク2は、ロンドンでのライブの録音。これ以降は、オルフェウス室内管弦楽団はいません。ディスク1にも入っていた「The Three Maria」が、27分超え、2倍の時間になっている。この間の緊張感、集中力はかなり強くて、恐るべき85歳。強面な感覚。短いけれどさらに強面な「Lost And Orbits Medley」。まるで、精神鍛錬の場。

ディスク3は、少し色付いてる「Lotus」から。恐れを知らず、自らを信じて音を出していく、4人。スリリングに爆発する「She Moves Through The Fair」、大喝采。同名のアイルランド民謡とは関係あるの?インプロヴァイズの鬼たちが踊る「Adventures Aboard the Golden Mean」。終演は、比較的ストーリーがわかりやすく進む「Prometheus Unbound」。

先日のチック・コリアは、77歳にして、現役バリバリと書きましたが、、
ショーターは、85歳で、未だ創造の翼で滑空している。
自分を信じ、相手を信じ、瞬間瞬間変わっていく変幻自在のウェイン・ワールド健在。

ディスク1
Wayne Shorter Quartet With Orpheus Chamber Orchestra
01. Pegasus
02. Prometheus Unbound
03. Lotus
04. The Three Marias

ディスク2
Wayne Shorter Quartet Live In London
01. The Three Marias
02. Lost And Orbits Medley

ディスク3
Wayne Shorter Quartet Live In London
01. Lotus
02. She Moves Through The Fair
03. Adventures Aboard the Golden Mean
04. Prometheus Unbound

Wayne Shorter ( ts, ss)
Danilo Perez (p)
John Patitucci (b)
Brian Blade (ds)
Orpheus Chamber Orchestra

今日のおまけは、オルフェウス室内管弦楽団とコラボした「Lotus」。

今年は、新潟市は雪が少なくてホッとしてます。
どこかに、雪で埋もれた世界があるのかもね。

んじゃ、退散♪


2019年1月 6日 (日)

参りましたっ!  『TRILOGY 2 / Chick Corea Trio』

Trilogy_2


77歳にして、バリバリの現役、レジェンド・ピアニストのチック・コリア。
彼のスペシャルなユニットでの第二弾が、日本先行発売で年末にリリースされました。
年内の投稿は間に合わなくて、ちょっと残念。
今回も世界各国で行ったライブからの抜粋盤の2枚組。(前回は3枚組)
ベースにクリスチャン・マクブライド、ドラムにブライアン・ブレイドというジャズ・ファンなら必聴のメンバー。

1枚目のオープナーの「How Deep Is the Ocean」トラックには、冒頭にメンバー紹介が入っている。
まるで、自分が本当にそのライブに参加しているように拍手したくなる。手垢のついたスタンダードの名曲が、とても新鮮。テーマを大切にしながらインタープレイもたっぷり。
チック・コリアの人気曲「 500 Miles High」。聴き慣れたキャッチーなフレーズが、記憶を呼び起こす。超絶ベースのソロ、韋駄天のようなドラミング、コリアのピアノを中心にスリリングなやりとり、11分があっという間の大拍手。
セロニアス・モンクの「Crepuscule with Nellie」。モンクの曲は、現代のピアニストにもとても人気だけれど、やはり、一味違う。続いてもモンクの「Work」、いっときも休むことない音のシャワーが続く、インプロの嵐!
スタンダード「But Beautiful」、硬質で透明な音、華やかなピアノ・ソロからはじまり、ゆったりとしながらも 音数は多い彼らしい演奏。
1枚目の終演は、これもコリアの人気曲「La Fiesta」。クールで熱い演奏が続きます。

いやぁ、、もう、思ったように、瞬時のインタープレイ、怒涛のインプロ、燃えますねぇ。

2枚目のオープナーは、スティーブ・スワローの名曲「Eiderdown」。ラテンフレーバーの少し入った映画の幕開けのようなドラマチックな展開。マイルスの「All Blues」、冒頭からシリアスでスリリングでドキドキ、ワクワクする。スティックが刻む音がかっこよすぎ!やんや!!
スティービー・ワンダーの「Pastime Paradise」。独特のリズム、神秘的なメロディがコリアの曲のように踊り出す。
マーチング・ドラムを彷彿させるドラム・ソロの迫力、次々とフレーズが湧き上がるように弾きまくるピアノと3者で超絶な演奏を繰り広げるコリアの名曲「Now He Sings, Now He Sobs」。
ジョー・ヘンダーソンの「Serenity」、哀愁ただようグルービイな曲で疾走、時折見せるリリシズム。
終演は、ケニー・ドーハムの「Lotus Blossom」。あのテーマから、超発展して超絶で高速のインタープレイを展開。凄い!!としか言いようがない高揚感。

ご想像通りの、ハイスペックな演奏。
3者は、3様に超絶に弾きまくっていて、その疾走感とテンションの高さは圧巻です。

いわゆる時代の最先端の音楽ではないのですが、ジャズの最先端をゆく演奏です。
そして、世界のあちこちの演奏が入っているのですが、音圧などとても均整がとれていて違和感なく通して聴けます。

ディスク1
1. How Deep Is the Ocean
2. 500 Miles High
3. Crepuscule with Nellie
4. Work
5. But Beautiful
6. La Fiesta

ディスク2
1. Eiderdown
2. All Blues
3. Pastime Paradise
4. Now He Sings, Now He Sobs
5. Serenity
6. Lotus Blossom

Chick Corea (p)
Christian McBride (b)
Brian Blade (ds)

今日のおまけは、アルバムの「500 Miles High」

このメンバーで、4月の頭にブルーノートに来ますよね。
目の前で聴きたいですよね。。

んじゃ、退散♪

2019年1月 3日 (木)

爽やかに 『nuage ~ニュアージュ~ / 木住野佳子』で願う 「☆ 2019年 みっつの願い (*^_^*) ☆」

『nuage ~ニュアージュ~ / 木住野佳子』で願う 「☆ 2019年 みっつの願い (*^_^*) ☆」

2019年もよろしくお願いしまあす。


★今年は亥年で〜す★

Nuage

『nuage ~ニュアージュ~ / 木住野佳子』

毎年、冒頭を飾るアルバムは、女性ミュージシャンの本人がジャケットになっているアルバムを選んできました。
ことしは、このお方。去年、Bohuslän Big Band @ 越後妻有文化ホール「段十ろう」(10/13)のゲストでした。初めて生演奏を聴いたのですが、踊りながらピアノ弾いてましたよ!
素敵なクリスマス・アルバムをリリースされているのですが、年末に久しぶりに新譜を買ってみました。

世界の名器ベーゼンドルファーを使い、欧州の旅で生まれた「欧州諸国に想いを馳せた曲」が11曲中、8曲!
書き下ろしのオリジナル中心に美しくピアノ響かせている。
20枚目!のアルバムだそうで、クラシカルでリリシズムあふれている。

オープナーでタイトル曲は、1音1音を確かめるような美しいメロディ。ベース、ドラム、パーカッションがそっと後押しします。明るく洗練された「Kissing Piano」。
アコギとデュオで演奏する切ない曲想のバラッド「Azur」。
明るい光景が浮かびあがる「la costa」。モリコーネの「New Cinema Paradise ~ Love Theme」、冒頭は柔らかなソロ・ピアノでの演奏にうっとり。
コントロールの難しいベーゼンドルファーのインペリアルを弾きこなした自負のある「Somewhere Before」。
優しくポジティブな力を持つ「Ocean」。静かに心踊る「My Favorite Things」。リズムの階段で飛び跳ねるような「Dance with Dinosaur」。
ベニー・カーターの「Only Trust Your Heart」、ロマンティックでエレガントに。
終演は、心の火を灯すような、柔らかなソロ・ピアノ演奏で「Akari」。

ロマンチックで繊細、細やかな木住野佳子ワールドを展開しています♪
とても、柔らかで爽やかな音風景。新年、一年の幕開けにぴったり。

1 .nuage
2 .Kissing Piano
3 .Azur
4 .la costa
5 .New Cinema Paradise ~ Love Theme
6 .Somewhere Before
7 .Ocean
8 .My Favorite Things
9 .Dance with Dinosaur
10 .Only Trust Your Heart
11 .Akari

木住野 佳子(p)
竹中 俊二(g)
早川 哲也(b)
加納 樹麻(ds)
岡部 洋一(perc)

では、懲りずに今年も。。。


すずっく的ジャズの2019年みっつの願いでっす。

1.今年こそ今年こそ!!クリポタさまこと、クリス・ポッターに自分のバンド来日してもらい、かぶり付きで参戦!

2.アレッサンドロ・ガラティのソロ・ピアノを目の前で聴きたい。これ、今の状況だと、、イケるかもね!

3.再!!ヘルゲ・リエンのトリオを地元で歓迎したい!

去年のみっつの願いは、「地元でヘルゲ・リエンを聴きたい」だけ、、あたりました。
また、来てほしいな。
あぁ、クリポタさま、、どうか、そろそろ、おいでくださいませ。今年こそは!!

最後に、、

皆さまにとって猪突猛進の勢いのある年であることを祈ってます。

そして、猪の肉には万病を予防するといわれ、「無病息災」の象徴とされていまるそうです。

「どなた様も健康であられますように!」 と、願ってます!

今年もよろしくお願いいたします!m(_ _)m

んじゃ、退散♪

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