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2018年7月24日 (火)

アメリカの心 『Vanished Gardens / Charles Lloyd & the Marvels + Lucinda Williams』

Vanished_gardens

80歳を超えても、勢力的に活動しているテナー・サックス奏者、チャールズ・ロイド。
一昨年でた、『I Long to See You』は、メッセージ性をもった素晴らしい作品で、去年のお正月のロイドはジェット・ラグだったらしいブルーノートのライブも、聴きにいってしまったのだ。

前作同様ビル・フリゼールのギターとグレッグ・リーズのペダル・スティール・ギターが主体のザ・マーヴェルスと組み、フォーク・ロック・カントリー・ブルーズ系のグラミー賞シンガー・ソングライター、ルシンダ・ウィリアムズが、半数曲に参加。
大きくアメリカーナへ舵取りをきったロイドにとって、彼女のいぶし銀の歌声は効果絶大。
ロイドのオリジナル3曲、ウィリアムズのオリジナル4曲、スタンダード、モンク曲、ジミヘン曲で、10曲。偶数番曲にウィリアムズのヴォーカルがはいります。

オープナーは、伸びやかなテナーに聴き惚れるロイド曲「Defiant 」。ウィリアムズ曲「Dust」、ゆったりと大らかなヴォーカルが溶け込む。
ギターとスティール・ギターの創り出すミステリアスなサウンド「Vanished Gardens」は、ロイド曲。ウィリアムズ曲「Ventura」は、少し退廃的な雰囲気、ヴォーカルに寄り添うメンバーが優しい。
「Ballad Of The Sad Young Men」、哀愁とロマンが満載、物憂げにメロディアスなテナーに酔いしれる。
ウィリアムズ曲「We've Come Too Far To Turn Around」、ロイドのサックスに導かれ、語るがごとくオリジナルを切々と歌う、最高だ。
アルト・フルートが踊るオシャレなブルーズ「Blues For Langston And LaRue」がかっこいい。ロック魂みたいな、ウィリアムズ曲「Unsuffer Me」、ロイドの唸り?が聴こえます。これか、ghost vocalって。
「Monk's Mood」は、ロイドとフリゼールのデュオ。ライブでも2人のデュオは超絶よかったのですよ!フリゼールの創り出す絶品の空間で、枯淡の味わいをみせるロイド、うっとりするしかない…。
終演は、このデュオにウィリアムズが加わったジミヘンの「Angel 」。終演曲に相応しいハートウォーミングで、心の奥底から滲みでてくるような悲哀に満ちた演奏。

全体にメロディアスで、大自然を感じる悠然と雄々しいテナー・サックス。
ザ・マーヴェルスは、ギターとスティール・ギターの適度な歪みが阿吽で、控えめながら完璧なサポートのベースとドラムが光ってる。そして、いぶし銀のヴォーカルと見つめる方向は一緒。
まさに、アメリカの心。

1. Defiant
2. Dust
3. Vanished Gardens
4. Ventura
5. Ballad Of The Sad Young Men
6. We've Come Too Far To Turn Around
7. Blues For Langston And LaRue
8. Unsuffer Me
9. Monk's Mood
10. Angel

Charles Lloyd (ts, fl, ghost vocal)
Lucinda Williams (vo) #2,4,6,8,10
Bill Frisell (g)
Greg Leisz (pedal steel guitar, dobro) except #9,10
Reuben Rogers (b) except #9,10
Eric Harland (ds) #except 9,10

今日のおまけは、ご本人があげていたアルバムの試聴動画。

暑いですねぇ。
おかげで、日曜日は、、熱がでてしまいましたよ。

んじゃ、退散♪

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コメント

Suzuckさん,こんにちは。

相変わらずのCharles Lloydのアメリカーナ路線ですが,追求度が結構凄いですよねぇ。ここまでやれば,もうジャズがどうこうという範疇を超越してしまっていますよねぇ。

ライブでもやって”Monk's Mood"をここでもやっていますが,やはり沁みますねぇ。そして最後のジミヘンの"Angel"へなだれ込むって,強烈な構成だと思いました。感動度は前作の方が上でしたが,本作も誠に立派な出来と思いました。

ということで,TBさせて頂きます。

閣下、トラバをありがとうございます。

ロイド翁!80超えとは思えぬ、攻めの路線ですよね。
管楽器奏者って、元気で長生きなひとが多いのだろうか。
仰せのとおり、ラスト2曲のインパクトは強烈ですよね。
どうでしょ。フジロックとかに参加してもらいたい。

こちらからもトラバいたしますね。

だいぶ遅れましたが、聴きました。相変わらずギター2人がいい味出しているし、半分の曲でヴォーカルが入っているのも意外でしたけど、ECMではできなかったことをこれでもか、とやっているチャールス・ロイドがいいですねえ。

またジャズの地平を広げているような気がしています。

TBさせていただきます。

910さま、そうなんです。
ECMでは、あんなに厳粛で静謐な、、仙人みたいな世界だったのに。
やりたいことは、全部やるぞ、的な気概を感じます。
年齢的なこともあるのかもしれませんね。
ヴォーカルの参加もかなり決め手です。

トラバをありがとうございました。m(_ _)m

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