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音楽で拡がる輪

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2018年7月16日 (月)

心の中が薄曇りなる 『Komeda Recomposed / Slawek Jaskulke Sextet』

Komeda_recomposed


ポーランドのピアニスト、スワヴェク・ヤスクウケ。
祖国が誇るクシュトフ・コメダの作品を、ヤスクウケの感性で再構築するという大胆な発想の作品。3管セクステット。

このブログでも、『Sea』『夢の中へ』の、2枚の穏やかでアンビエントな音風景を取り上げました。
今回は、静寂な部分も持ちつつ、かなりアグレッシヴで躍動的なバンド・サウンドがかっこいい。ライナーのオラシオ氏の書いているとおり、
「独特の短いリフ使用して、複雑で繊細な曲を創りあげて行く」まさに、その手法にのっとって、彼の想いのはいった、自身の曲として再構築されている。なので、コメダの曲のカヴァー集と思わない方がいいと思う。

オープナーの「KATO」は、このアルバムのコンセプトがぎゅっと詰まった感じ。
不安が漣のように、押し寄せてくる「OXIS」、「NASTIC」。
やっぱり、スリリングな展開「CRAZY」。
静と動が集約されたような「SVANTE」、「ETIC」が好き。
「Szara Koleda」のメロディにうっとりする「SZARO」。
終演はアンビエントな空間が、時の流れをとめる「EPILOG」。まるで、映画のエンドロールだった…。

私のようにコメダの作品に疎くても、とても楽しめます。
演奏のうまさは、もちろんですが、、薄暗さ、不安を静かに煽る感じがとても好き。
心の中が、薄曇りになる感じ…。

1. KATO (65年名作「Astigmatic」収録Kattoma、その他より)
2. OXIS
3. NASTIC
4. CRAZY (映画「水の中のナイフ」収録曲Crazy Girl、その他より)
5. SVANTE (65年名作「Astigmatic」収録Svantetic、その他より)
6. ETIC (同上:SVANTEのPart2的な作品)
7. SZARO (Szara Koledaより)
8. EPILOG

Sławek Jaskułke ( p grand , upright)
Emil Miszk (tp,flh)
Piotr Chęcki (ts)
Michał Jan Ciesielski (as)
Piotr Kułakowski (b)
Roman Ślefarski (ds)


今日のおまけは、ご本人があげていた「Epilog」。


スワヴェク・ヤスクウケは、もうすぐ『夢の中へ』の続きがリリースされます。
楽しみですよね。

三連休は、猛暑の中出歩いていて音楽に触れてません。
明日から、家で静かに音楽に浸りたい…。

んじゃ、退散♪

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JAZZ」カテゴリの記事

コメント

 私も先日このアルバムを聴いて、とにかくポーランドという国は油断ならない音楽国ですね。つまり音楽という学問が行き届いている。そこに構築されるジャズは先進的だ。ロックにしても非常にプログレッシブです。
 私好みとしては、映画はDVDで所持している「ローズマリーの赤ちゃん」「水の中のナイフ」などのテーマ曲ですが、”ローズマリーの赤ちゃん”も聴きたかった。
 このアルバムでは私はオープニングの曲”KATO”に最も引き込まれました。

風呂井戸さま、本当に油断ならぬ音楽大国ですよね。
氷山の一角。。

オープニングの曲「KATO」は、私も好きですよ。
一気に引き込まれますよね!

トラバをありがとうございました。m(_ _)m
こちらからも、トラバいたしますね!

Suzuckさんこんにちは。
こちら気になっていました。
先ほどyoutubeで数曲聴いてみましたが、ソロ作品における洗練された静の部分と、トリオでの少し粗削りなところもある動の部分の両面でうまく表現してる感じですね。
全体では、繊細で美しくまとまりのある(洗練された)作品の感じがしました。
それにしてもヤスクウケさんは今後ますます楽しみな人ですね。

baikinnmannさま、そうそう、全体には洗練された作品でした。

もうすぐ、ソロ・アルバムもでますよねぇ。
欲しいものがどんどん来てしまって、、ヤバイです。
生では、聴いたことがないのですが、いつか、生演奏も聴いていみたいですよね。
ポーランドも行ってみたい国のひとつです。

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