歌心豊かな穏やかな空間 『Romaria / Andy Sheppard Quartet』
イギリスのサックス奏者アンディ・シェパードのリーダー作。カーラ・ブレイ、スティーブ・スワローとのトリオでも、素晴らしい歌心を披露。
2012年の『Trio Libero 』に、ギタリストのEivind Aarseを迎えた前作『Surrounded by Sea』を引き継ぐ路線で同じメンバー。ブラジルのMBPのアーティスト、ヘナート・テイシェイラ曲「Romaria」以外は、彼のオリジナル。
静かな幕開けのオープナー「And A Day ...」。サックスが奏でる穏やかなメロディを残響音のようなギターがなぞる。一転、アップテンポでドラムが刻むシンバル音が緊張感を増す。ダークでちょっとフリーな雰囲気の中で饒舌なサックス、蠢くベース。
タイトル曲「Romaria」の歌心は必聴。ベースとの絡みや、ギターの色彩、パーカッション的に彩るドラム。
ブラシを叩く音?が効果的、明るい「Pop」。ギターのアンビエントな響がくらい空間で浮遊感生む「They Came From The North」。心地のよいサックスの響に誘われる「With Every Flower That Falls」。朴訥としていてナチュラルな響に心奪われる。朗々と吹き続ける「All Becomes Again」。
終演「Forever ...」も静かに、、幕を閉じる。オープナーの「And A Day ...」と一対ですね。
ドラマッチックな変化はないけれど、メンバーと創り出す静寂で優しい色合いの空間は温かい。
静かでいて、情感ゆたかな空間。ベニータのベースソロとシェパードのサックスソロの会話は大人ですね。
1. And A Day ...
2. Thirteen
3. Romaria
4. Pop
5. They Came From The North
6. With Every Flower That Falls
7. All Becomes Again
8. Forever ...
Andy Sheppard (ts,ss)
Eivind Aarset (g)
Michel Benita (b)
Seb Rochford (ds)
今日のおまけは、、ちょうど良い動画を見つけられなかったです。m(_ _)m
んじゃ、退散♪
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最近ECMの新譜レビューが多くて、なかなか追いつきません。2日発売のは明日届く予定ですが...。
この温かみ、いいですねえ。静かなんだけど温かさを感じるサウンド。今回はクァルテットですけど、ギタリストの起用もハマってます。好きな1枚です。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2018年3月 8日 (木) 20時37分
910さま、きっと、お忙しいでしょう。。
ECMに関しては、嬉しい悲鳴でしょうね。
ギタリスト起用も、ドラムとパーカッションって選択も、、
すっごくはまっているとおもいます。
良いアルバム多すぎて、なかなか、大変な今日この頃。。
こちらからもトラバいたしました。
投稿: Suzuck | 2018年3月 9日 (金) 19時12分