仄暗くスリリングな 『Better by Far / Marc Copland』
マーク・コープランドはとジョイ・バロンは大好きなのですが、このアルバムはすっぽり抜け落ちていました。FBで皆さんが、話題にしていてはじめて気がついたわけです。
しかも、フロントにはECMで既にリーダーアルバムを2枚だしている鬼才ラルフ・アレッシ。
これは、聴かねばって、取り寄せました。
モンクの「Evidence」を除いて、コープランド曲5曲と即興曲3曲。
オープナーは、コープランドのオリジナルで「Day and Night」。う〜ん、ラルフ・アレッシのトランペットが、洗練されていて、動的で惚れ惚れです。コープランドの躍動感ある透明なピアノが流麗なフレージングを淀みなく繰り出す。この後のベースソロも含めて、なかなか、ノリノリですね。
タイトル曲「Better by Far」もコープランドの曲。リリシズム満載で、ビタースィートの感じ。エレガントなトランペットが詩情的。
即興曲「Mr DJ」、全員の美意識が同じ方向を向いてる静かなるアヴェンギャルド。
再び、コープランドの曲で「Gone Now」。コープランドの妖艶な美しさ全開。その妖しさにぴったりはまるラルフ・アレッシ。即興「Twister」、さすが、即興シーンで活躍しているトランペッターのスリリングな空間。
コープランドのほの暗いけどロマンチックな曲「Room Enough for Stars」。耽美的に輝くピアノのえも言われぬ美しさ。ミュートを被せたトランペット。美意識の高い演奏。
モンクの「Evidence」、スリリングでアグレッシヴ。コープランド曲「Dark Passage」、暗く温度感の低いひんやりした美しさのある演奏。終演も「Who Said Swing?」と名付けられた即興。
ものすごく、相性の良い4人が作り出す、暗くひんやりした空間。
スリリングでアヴァンギャルドな側面と耽美的で詩情的な側面をいい塩梅に併せ持った演奏。
ラルフ・アレッシが、エレガントでインテリジェンスたっぷりでかっこいいっす。
1. Day and Night
2. Better by Far
3. Mr DJ
4. Gone Now
5. Twister
6. Room Enough for Stars
7. Evidence
8. Dark Passage
9. Who Said Swing?
Marc Copland (p)
Ralph Alessi (tp)
Drew Gress (b)
Joey Baron (ds)
今日のおまけは、アルバムのオープナー「Day and Night」。
今年になって、雪雪雪、、と、ちょっとお疲れだったので、、
連休はのんびりいたしましたが、またまた、雪の予報ですねぇ。。
んじゃ、退散♪
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Inner Voice Jazzというレーベル、マーク・コープランドの自主レーベルだそうで、それで私も情報が後手後手になってしまったのかなあ、と思います。時々検索しないとですね(汗)。
でも、それでこのメンバーの演奏を聴くことが出来たので、幸せです。薄暗さと、耽美的な雰囲気と、4人で合わせて全員同じような感触になるのだから不思議です。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2018年2月12日 (月) 11時23分
910さま、トラバをありがとうございます。
FBで話題になって、910さまが取り上げていなかったらみのがしていたかもしれません。
ラルフ・アレッシよかったなぁ。
ハーシュとのアルバムを聴きなおしてみようかな。
耽美的な面を持つ抽象的な作品は はまると素晴らしいですね。
投稿: Suzuck | 2018年2月15日 (木) 17時19分