媚びずに自分の信じた世界を追求 「佐藤浩一Solo Piano Live @ イワイスタジオ (11/19)」
佐藤浩一Solo Piano Live @ イワイスタジオ (11/19)
去年の4月の頭のあった佐藤浩一ピアニストのソロライブは、1セット、2セットが夢のようにあっとう間にすぎ、濃密なとてもいい時間を過ごせました。一年半、楽しみにこの時を待っていました。
この一年半の間には、ご自身名義の名盤『Melancholy of a Journey』をはじめ、Bungalowは、もちろん、様々なユニットでの活躍は目に見張るものがあります。
今回のライブも、ますます凄みを増していました!
オリジナル中心のライブです。
1曲目は、「First Call」、まるでピアノにこれからライブが始まることを伝えているような小さな音の連打で始まった。しなやかな指先から柔らかな光がみえてくるような優しい曲。ソロピアノで聴く「Transience」も一段と胸に沁みる。セピア色の光景が流れて行きそうな「Return」。
3曲、癒し系のオリジナルと演奏が続いた後は、トリスターノの「「Lennie's Pennies」を低音がゴリゴリ、畝る畝る!先ほどとは一転アヴァンギャルド♪
意識を遠くに持っていかれる穏やかさとなぜかちょっぴり切ない郷愁が交互にせまる「Closing Waltz」。
1セット目の最後は、『Melancholy of a Journey』のオープナー、旅する人たちのもつ哀愁と車窓の疾走感が人生とかさなる「The Railway Station」。様々な楽器が織りなすサウンドとはまたちがった力強さを感じで、大拍手で終演。
2セット目の最初は、「媚びないことを貫く」小説の登場人物に共感してできた「Kamiya」、もともとぶっ飛んだ曲なのですが、心に大嵐が吹き荒れるるようなガッツンガッツンくる演奏。目の前で体全体で跳ねているような狂気の沙汰演奏。
大聖堂の高い天井から鳴り響いているような荘厳な雰囲気「Heaven」。
靴音も入って、ごりごり・うねうね・のりのりのウォーン・マーシュ「Background Music」。続いて、「The Railway Station 3」、これも人生の悲喜こもごもを感じる曲。
シームレスに始まったのは、うなり声も入ってテーマが時々現れるアヴァンギャルドな演奏からの名もなきブルース。もう、かっこよすぎて卒倒寸前。
写真タイムは、アヴァンギャルドな演奏からのまさかまさかの「いつか王子様が」。。
最後は、去年と一緒!情景が映り込むようなリリカルな「Long Winter And Hazy Moon」。途中の新幹線からの雪の光景が頭にあったかもしれませんね。叙情的で静かなパッションを感じる演奏で終演。
拍手喝采でアンコール。アンコールはヘンリー・マンシーニの「Two for the Road」を詩情豊かに。。
演奏はさることながら、今回つくづく思ったのは作曲能力の高い人だな。。と、いうことです。これは、会場に来ていた何人ものお客様と同一意見。耽美的な癒し系から、ゴリゴリでアヴァンギャルドな曲まで幅広く、当然、その曲にあった幅広い演奏となりました。
去年「TOAD」という曲を演奏し、彼がTはTristano、OはOrnette Coleman、AはAndrew Hill、DはDebussyの 題して、クセものの系図がお好きということはしっていたのですが、エリック・サティもお気に入りなのだとつくづく思ったのでした。
まるで 映画の中に自分がいるように いろいろな光景、心象風景が立体的に浮かびました。
世間に媚びずに自分の信じた世界を追求しているのですが、いぁ、その世界に陶酔してしまった!
浩一さま、主催の岩井美子さま、ありがとうございました。m(_ _)m
ずっと、自分に正直に演奏に向かいあっていてくださいね。
ソロのアルバム欲しいです!
先週の火曜の中村 真、木曜のWolfert Brederod、そして今日の佐藤 浩一! 個性豊かな素晴らしいピアニストたちを 新潟で愉しませていただきました! 嬉しすぎです。でも、この後、、しばらく、ひきこもりですね。。。
んじゃ、退散♪
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