難曲揃いだった、、「Miho & Fabio Special Live at Monk's Mood Jazz Club (11/2)」
Miho & Fabio Special Live at Monk's Mood Jazz Club (11/2)
Fabio Bottazzo (g) Miho Nozawa (p)
一昨年からはじまったこの2人のクリスマスライブ。
前々回、前回ととても好評でした。
しかし、野沢美穂ピアニストが、生活の基盤をNYCに移すことになり、クリスマスの季節には、帰国できないとのことで、、今年は11月のこの日にお里帰りデュオライブとなりました。
今回は、過去2回にお世話になった方々もご招待して、新しく駅南にできたMonk's Mood Jazz Clubでの開催、満員のお客様にいらしていただき、大変盛り上がりました!
オープアナーは、みんな大好き「James」!ギターがテーマをなぞれば、ピアノは彩る、ピアノがテーマをなぞれば、ギターが彩る。スムースに役割交換をしながら、最初は、少し硬さもみられたけど、次第にほぐれて行く感じもライブの醍醐味。ピアニストも自身のアルバムで選曲しているだけに2人のライブのオープナにぴったりな曲。
ファビオさんの楽しいMCの後は、ハーシュの「Down Home」。音が踊り出すような楽しい曲だけど難曲に挑戦。ワンフレーズづつちょっとずれて重なるような部分から、裏表を進めながらも、対位法的に2人で進む場所もあり、それは密度の濃い演奏でした!
近況報告を兼ねての美穂さんのMCの後は、彼女のNYCのオススメの紅葉ポイント付きで「Autumn in New York」。様々な美しい光景が浮かび上がるような透明感のある演奏。そして、メルドー&メセニーのデュオに入っていた「Bachelors III」。マイナーでクールな曲調を、やはり、同時進行もありつつ互いに絡み合いながらジャジーな世界を共有。1セット目最後の曲は、チック・コリアの「Armando's Rhumba」!ラテンの哀愁を秘めながらも高速で疾走する2人のかっこよさ!観客もわくわく、どきどき。いやいや、ファビオさんは普段は日本人以上に日本抒情に満ちた人なのですが、ここは彼がラテン系の人であることが証明されたパッションある演奏!
と、15分ほどの休憩となりました。
追加ドリンク頼んだり、写真撮ったり、PAの話になったりと、、皆さん和気あいあい。
2セット目はジョンスコ・フィールドの曲で始まりました。(タイトル失念)
美穂さんのブラジリアン・アンサブルの先生だったレニー・アンドラーヂの「Estamosu Ai」。これも、上に下にへの難曲。素晴らしかったです。
そして、美穂さんのオリジナル曲「雪の予感」。日々の機微、繊細な心模様を表現した曲。ふたりにぴったりな曲。心情描写のはいった繊細な演奏が続きました。
続いて、ファビオさんのオリジナル曲「Remembering Nino Rota」。故郷の偉大な作曲家に想いを馳せたノスタルジックな雰囲気のエレガントな曲。ちょっと、ユーモラスな奏法もとりいれて、お2人とも工夫の多い楽しい演奏。
終演曲は、ハーシュの「Free Flying」。これも、本当に楽しい曲なんですが、もう、階段を一気に上がったり、下がったりの、まさにFree Flyingの曲。ここまでくると、2人もあたたまっていますので、ギターもピアノも2人づつ?いるんじゃないかと思うほどの絶好調!やんや、で終演。
そこに、アンコールの拍手!
なんと、アンコールはお2人からのサプライズで、「Christmas time is here」!!
それは、透明感のあるあたたかな演奏で、胸にジンと沁みました。
ありがとうございました。m(_ _)m
音楽はお人柄を反映しますよね。100%とは言わなくても、出てくる音は嘘つけない。。と、思っているのですが、、。
互いに良いと思っていても、なかなか、演奏するチャンスのない難曲に挑戦してくれ、奮闘している姿はワクワクします。
難曲揃いでしたが、テクニックを前面にだすのでなく、あたたかな感情が伝わってくるライブでした。
そういう姿を通して、二人の演奏は本当に心があたたまります。
状況的には困難でも、細々でも、今後もずっと続けて欲しいです。。
んじゃ、退散♪
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