魂の呼応 『RaknesBrunborg @ 新潟県政記念館 (9/8)』
Tore Brunborg (ts)、Steinar Raknes (b)
今年の冬に「Slow Snow Quartet」で来日した2人。今回はデュオアルバム「BACKCOUNTRY」のリリースツアーです!
トーレ・ブルンボルグは、私の好きなレーベル「ECM」、「ACT」のレーベルで多くのアルバムに参加しているノルウェーはもちろん北欧のエースです。先日もアダム・バウディフのアルバムでも存在感ありました。音色はブライトですがゆったりとした演奏、空気を多く含んだざっくりした演奏など独特で北欧サウンドだと思います。
スタイナー・ラクネスは、その力強い爆発的な演奏テクニックと心に届く歌で、やはり、独自のスタンスを築きあげてるエースです。
その2人がタッグを組んで、『BACKCOUNTRY』というアルバムをリリース。
このユニットでは、スタイナーは歌っていませんが。
そのツアーで来日、来新潟、もう、随分前から胸がときめいていました。
さて、今回のライブの場所は新潟県政記念館。すでに、100年以上の歴史のある重厚な建物です。そして、その旧議事堂内での完全アコースティックライブです。
早めについて、開場まであたりを見回すと、高い天井とシックな内装が落ち着きます。
ついた時から、遠くに響いていたサックスは控え室に入ってしまいましたが、ベースは独りで演奏をしています。気がつくと弾き語りをしてました。知らない曲なのですがよく通る声と少し哀愁のある旋律でに思わず聴き惚れてしまった。2、3曲歌ったとおもいます。
開場時間になり、最前列の真ん中に陣取った。我ながら、大人気ないつうか、、子どもだとおもいます。。
定刻前に、館長さんから建物の説明、主催者から2人の紹介があって、、いよいよ開幕!
テナーサックスとベースのメロウなサウンド。ブライトなサックスの音、力強いベースの響き。コード楽器が無いわけですが、互いに2人しか居ないことをしっかり意識した演奏で、単にベースとサックスの叙情的な静かな演奏では終わらない工夫と機知に富んだ聴きごたえたっぷりの演奏がつづきました。ベースの爆発力、本当にすごかった!
静(サックス)と動(ベース)的な対比も面白かったのですが、時々、この立ち位置が逆転する場面もあり一筋縄ではいかない演奏に高揚しました。サックス奏者は時折、静かに押し寄せる波のようにエネルギーがぐっと一気に上がる。
また、サックス奏者が会場内での管の方向や立ち位置で得られる響きをかなり体得していて、演奏に活かしていた。さすがトップクラスのミュージシャンだなぁ、と、感嘆。
ベースの歌声もはっきり聴こえて、その躍動感に飲み込まれます。
全体には、2人のゆったりとした(懐の深い)会話に聴こえてくるのですが、それらはノルウェーの厳しい気候、美しい大自然がバックボーンに生まれてくるんだろうな。でも、雪国(日本)の私たちにも通じる情愛や郷愁もたくさん感じました。
歴史ある建物が持っている存在感と結びついてより深みがましたのでは?と思います。
ライブは、新譜を中心に進みました。
終演が近づくにつれて、1曲への拍手が大きくなっていきます。
それを感じ取ってくれた2人が、アンコールを快く受けてくれて感動的にライブが終わりました。
生で聴いた「アルフォンシーナと海」は、、きっと、ずっと忘れないでしょ。
アルバムにも収録されてますので、また、時間ができたらゆっくり聴きたいとおもいます。
ものすご〜〜く、久しぶりのライブでした。
県政記念館の高い天井にこだまする慈愛に満ちた音楽に酔いしれました。
大沢さま、樋口さま、いつも、ありがとうございます。m(_ _)m
ツアーは続きます。ぜひぜひ!!
9/9(土) 上越 ラ・ソネ菓寮春日山店 (17:30 start)
9/10(日)横浜 Airegin (13:00 start)
9/10(日)新宿 Pit Inn (20:00 start)
9/11(月)柏 Nardis
今日のおまけは「BACKCOUNTRY」。
んじゃ、退散♪
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