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音楽で拡がる輪

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2017年9月16日 (土)

魂の解放 『Open Book / Fred Hersch』

Open_book


トリオ、デュオ、ソロと別の顔で魅了するフレッド・ハーシュ。
去年はトリオでパーマネントなトリオでライブ盤を出しています。
そのメンバーでのら来日ライブもありました。リーダーはハーシュなのですが、メンバーをとても尊重したハーシュがとても大切にしている世界だと思いました。
今回はソロ。ソロでの彼は、赤裸々な感情の発露が魅力だと思ってます。
ソウルのホールでのレコーディング、「Through The Forest 」だけが、同ホールでのライブ音源だそうです。

オープナーは繊細なタッチと溢れるリリシズム、柔らかで穏やかな気持ちになるオリジナル曲「The Orb」。
ベニー・ゴルソンの有名曲「Whisper Not」は、バラバラに分解され再構築される中に激しい感情の起伏、緊張を感じる。
ジョビンの「Zingaro」、儚く消えてしましそうな美しさにサウタージをみる。
19分越えの即興曲「Through The Forest 」、前衛的で、まさに「心のおもむくまま」の無垢な演奏。その激しさに圧倒される。
クラシカルで癒しのオリジナル曲「Plainsong 」。セロニアス・モンクの「Eronel」は楽しそう。
終演はビリー・ジョエルの「And So It Goes」、ハーシュは歌わないけど、傷ついた恋人たちに寄り添った優しい心の歌声が聴えて来ます。聴いている私たちへの応援歌にも聴こえてくる。

基本的にはとても耽美的な音楽。
時折、心の奥から湧き上がってくるような激しい部分も聴え魂の解放とも言える奥深い一枚。
秋の夕暮れに映える哀愁を感じます。


1.The Orb
2.Whisper Not
3.Zingaro
4.Through The Forest
5.Plainsong
6.Eronel
7. And So It Goes

Fred Hersch (p)

今日のおまけは、「Eronel」

今年は、秋らしい秋を堪能できそうですよね?
でも、台風にはご用心くださいね。

んじゃ、退散♪

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JAZZ(Born In The U.S.A. )」カテゴリの記事

コメント

Suzuckさん,こんにちは。TBありがとうございました。

このアルバム,冒頭からFred Herschの魅力炸裂という感じですが,"Whisper Not"や"Through the Forest"に感じられるアブストラクトな響きとのバランスに,昨今のFred Herschの方向性を感じます。どっちが好きかと言われれば,美的な方ですが,Herschの表現に対する取り組みはちゃんと評価しなければならないですし,何よりも健康状態を回復させ,創造力に溢れる活動を続けることには敬服せざるをえません。

ということで,こちらからもTBさせて頂きます。

閣下、おはようございます。

生きる喜びに溢れていますよね。
私もハーシュの耽美的な側面がとても好きなのですが、
前衛的な力強い部分もとてもひかれます。
そして、アルバムはそのバランスが絶妙だと思ってます。

色々あって入手が遅れてしまいました。全曲に渡って素晴らしく、特にその中間点の4曲目が19分にもわたる演奏ということで、静けさが基調の感じもしますけど、聴いていて興奮してしまいます。他のアルバムも少しずつ聴いていこうと思います。

TBさせていただきます。

910さま、ハーシュ、絶好調ですよね。

耽美的な部分も、前衛的な部分も、とても惹かれます。
二月に来日しますよね。
とっても、聴きにいきたいけど、、ちょっと無理そうです。。

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