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音楽で拡がる輪

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2017年5月

2017年5月27日 (土)

親しみやすい曲が並んだ 『She Moves On / Youn Sun Nah』

She_moves_on


韓国生まれ、フランス在住のジャズ・ヴォーカリスト、ユン・サン・ナ。前作『Lento』からメンバー一新の新譜です。大好きなウルフ・ワケニウス、ラーシュ・ダニエルソンといったメンバーがいないのは寂しいのですが、ジャズ、ロック、フォーク、etc…幅広い視野を持つマルチ・キーボード奏者ジェイミー・サフトをプロデュサー&メンバーに迎え、ギターには先鋭的な演奏が特徴の鬼才マーク・リーボー。1曲試聴したらめちゃ好みで楽しみに待ってました。

オープナーは、透明感ある伸びやかな声で美しいメロディを切々と歌う「Traveller 」。マーク・リボーのギターがいい味出ている「Teach The Gifted Children 」。ゆったりとしたカントリー調の哀歌「Too Late」。たんたんと想いを歌いあげるヴォカールがめちゃくちゃ心に沁みる。
タイトル曲、ポール・サイモンの「She Moves On」自身の声もダブらせて軽快に。
リーボーもアコギとデュオで歌うPP&Mのポールの「No Other Name」。ジョニ・ミッチェルの「The Dawntreader」の感情のコントロールの巧いこと!
ジミ・ヘンドリックスの「Drifting」、彼女のハイトーンと飛翔感あるエレキが重なってかっこいい。彼女にインスパイアされたバンド(特にギター)の高揚した演奏が聴ける。リーボー本領発揮。笑
ベースとデュオのアメリカ東部の伝承歌「Black Is The Color Of My True Love's Hair」の深い哀しみの表現。イギリスのトラディショナル「A Sailor's Life」は神秘的に歌いあげる。ハモンドオルガンの響きが時代を忘れさせる「Fools Rush In」。
終演は、オリジナル「Evening Star」。ボサノヴァ調の軽やかなリズムに揺れて終演。

言葉の一つひとつに感情を込めてしっかりと歌い上げ、時折、挑戦的なスタイルも垣間見ることのできる彼女らしいバランスの良い作品。
聞き覚えのある親しみやすい曲を揃えながら、洗練されたコンテンポラリーな彼女の歌は独自の輝きを放っている。凛とした空気、その気迫あるパフォーマンスに真剣に聴き入ってしまう。ユン・サン・ナの世界に今回も脱帽。


1. Traveller
2. Teach The Gifted Children
3. Too Late
4. She Moves On
5. No Other Name
6. The Dawntreader
7. Drifting
8. Black Is The Color Of My True Love's Hair
9. A Sailor's Life
10. Fools Rush In
11. Evening Star

Youn Sun Nah (vocals, kalimba )
Jamie Saft ( p,hammond organ, fender rhodes, wurlitzer)
Brad Jones (b)
Dan Rieser (ds)
Marc Ribot (el-g,ac-g) #2, 4, 5, 7, 11

Special Guests #3
Maxim Moston (vin)
Antoine Silverman (vin)
Hiroko Taguchi (vla)
Anja Wood (cello)

今日のおまけはレーベル提供の試聴動画。

暑くなってきましたね。
毎日草むしりに追われる日々となりました。。

んじゃ、退散♪

2017年5月25日 (木)

魂を揺さぶる 『Tigran Hamasyan @ 浜離宮朝日ホール (5/24)』

Tigran Hamasyan @ 浜離宮朝日ホール
Tigran Hamasyan (piano, voice, synthesizer …)

Tigranhamasyan_2

アルメニア出身のピアニスト、ティグラン・ハマシアンの新作『An Ancient Observer』は、内なる太古と繋がる高揚感ある音楽でした。ソロの日本ツアーがあると知ってチケットを購入。
場所は、ポルタルとガリアーノの丁々発止のデュオを聴いた浜離宮のホールでした。懐かしい。。

その日のうちにとったと思うのですが、気がつけば前方の真ん中は売り切れていて、向かって左側の一階席真ん中くらいでした。意気込んでいたのに、なんで出遅れたんだろう。笑

ほぼ定刻に場内が暗くなるとともに開演しました。
舞台は、蝋燭のような光の演出があり、ティグランの姿がシルエットのように浮かびます。
いきなり背を向けてループ作りで始まった「New Baroque」の拡大ヴァージョンが荘厳に響き、、シームレスにピアノ演奏中心の「Fides Tua」に繋がりました。静謐と高揚を行き来するピアノにぐっと集中。。ここまで、15分くらいかな?もっとかも。
短いMCがあって、ヴォイスが入った神秘的な「The Cave of Rebirth」。美しくもあり神秘的でもあり、圧倒的な迫力で迫ってくる、、なんだか一種の宗教儀式のよう。。
この後も、新譜を中心に、でも、今日この時の音を鳴らし続けた。

とても不思議なピアノで、 人の喜怒哀楽のもっともっと奥にあるプリミティブな部分を直接震わせます。
これぞ、直に魂を揺さぶる音楽。
舞台の光の演出も効果的でとても不思議な気持ちになりました。
なんだか、洗脳されそうだったわ。

そして、本編約70分を曲の合間にお水を飲む以外は休憩もとらない集中力はすごかった。しかも、一曲、一曲がかなり長い。本編最後の「Nairian Odyssey」あたりは20分は超えていたのではないのでしょうか。。

拍手に迎えられたアンコールは3曲だったそうです。
残念ながら、 新幹線の最終の都合で最後の1曲は聴けなかったのですが、Twitterを観ていたら、最後は祖国アルメニアの1988年の大地震への追悼曲だったようです。その前、真ん中に演奏した「いつか王子さま」は、まるでアルメニアのちょっと怖い昔話しのようでした。過去最高クラスの怖い王子さまだった。。

なんとも美しいピアノの旋律を中心に、アルメニアの民族音楽、ジャズ、クラシック、エレクトロニカ、、いろいろな音楽が混じった美しく昂揚する音楽だった、、。今考えると、昨夜の演奏が丸ごとひと塊りになって私に迫ってきたきがします。得体の知れない大きな怪物に丸呑みされた気分でもありました。。
良い夜でした。

追記
この日のセットリストを見つけました。

New Baroque
Fides Tua
The Cave of Rebirth
Egyptian Poet
Marks and Markos
Nairian Odyssey
アンコール
Liac
Someday My Prince Will Come
Leninagone

んじゃ、退散♪

2017年5月20日 (土)

ピアノトリオの真髄、三位一体のインタープレイ 『Makoto Nakamura Trio』

Makoto_nakamura_trio

四月に「中村 真トリオCD発売記念ツアー」で、新潟のジャズフラッシュでライブを聴いた。
去年の10月のライブの時と同様に3人のインタープレイに圧倒された。
そして、ライブ会場で先行販売されたこのアルバムを購入したのです。
選曲はドラマー大村亘の「Slow highway」以外は、スタンダード。でも、スタンダードは時には演奏する人たちを丸裸にしますよね。

オープナーは、シンプルに歌う「Triste」。美しく、優しく、、少しだけ甘く。3人の息のあった演奏は気持ちよい。
意識の暗闇から浮かび上がってくるような「In a sentimental mood」。余分な音を排除して、小さな音で心を震わす。小さな音で最小の音数で感情を表現できるピアノの素晴らしさ。もちろん、ベースもドラムも繊細な空気をうまく表現。
一転、アップテンポで躍動感ある「Stablemates」。
「Isn't it romantIc」は、思いっきりロマンチックに。忘れていた「恋心」という言葉を思い出すはず。
大村亘作「Slow highway」は、ピアノとドラムのデュオ。ちょっとアブストラクト。互いにインスパイアされながら繋がり、離れ離れにならずにね。
全曲の緊張感を解きほぐすような、、ほのぼのと柔らかな「I get along without you」。
疾走感ある「All of you」は、アグレッシブに互いに鼓舞しあう。炸裂するドラムソロ、かっこいい♪
魅惑的なジョビンのメロディをゆったりと、、情感たっぷりと。ドラマチックに進む中、ベースのアルコが効果的。
繊細なスティック音とベースで始まる「Smile」のスリリングなこと。二人からインスパアされて抽象的に広がっていく心の目でみたスマイル。
終演は「Stella by starlight」。星影のステラは、3人の見えざるものに思いをはせる思索の深度が深まり、、高く遠くに飛翔。


リリカルで正統派のピアノトリオがお好きな方にオススメです。
自由な発想は、彼らの演奏を通して人の心の深い部分に訴え、その想像力でどこか別な場所に誘ってくれる音楽です。


1. Triste
2. In a sentimental mood
3. Stablemates
4. Isn't it romantIc
5. Slow highway
6. I get along without you
7. All of you
8. Ohla maria
9. Smile
10. Stella by starlight

中村 真 (p)
中村新太郎 (b)
大村 亘 (ds)

今日のおまけは、ツアー中の演奏で「Smile」。
当然ですが、アルバムと違う演奏に変化してますよね。

んじゃ、退散♪

2017年5月17日 (水)

真昼の夢 『Wolfert Brederode Trio @ 栃木県総合文化センター』

Wolfert Brederode Trio @ 栃木県総合文化センター

Wbt1

Wolfert Brederode (p) Gulli Gudmundsson (b) Jasper Van Hulten (ds)

ECMからの作品『Black Ice』が、ツボにはまったオランダのトリオが来日中。

去年、新潟の上越まできてたんだけど、、いけなかったのです。

なので、お初です。場所は去年「Joonas Haavisto Trio」>を聴いた宇都宮です。

朝8時に家をでたんだけど、ホールに到着は開場時間の11時。

相変わらず、長い列ができてます。でも、一人はどうにかなるもんで、ピアノよりのセンターで、前から五列目?くらいに座れました。

定刻より少し早めにスタート。

オープナーは、アルバムと一緒で「Elegia」、「Olive Tree」をシームレスに。生で聴くWolfert Brederode Trioは、やはり残響系の音を有効に使い静謐なムード。

ピアノの音は美しくまろやか、ベースもウッドベースらしいあたたかな音色で丁寧なお仕事。そして、多彩で繊細な音を奏でる(叩くというより奏でる)ドラム。

3人の一体感ある演奏は、繊細に呼応しながら、フリーな場面や抽象的で芸術的な場面も多く、また、時に歌心もたっぷり感じる場面もあって、静謐な流れの中にドラマチックな展開もある非常に満足度の高い演奏でした。

新曲もありましたが、基本は『Black Ice』のレパートリーからが多かったとおもいます。

アンコールも含めて、、あっという間の1時間。もう、なんか、夢のような時間だった。。

きちんとサイン会を開いてくださって、『Black Ice』にサインをいただいて帰ってきました。幸せ。。
来年は誰かな。来年も彼らかな。。

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んじゃ、退散♪


2017年5月16日 (火)

ピアノの音色に釘付け 『Find the Way / Aaron Parks』

Find_the_way


出世作『Invisible Cinema』、ECMデビュー作『Arborescence』とお気に入りの私は「繊細でリリカル、幻想的な音風景」といった彼のピアノが好きです。
もちろん、James Farmのユニットのような別の顔も持っているのは承知の上で、本質は内省的な仄暗さにあると思っているので、、ECMからのトリオ作はとても楽しみにしてました。
しかしながら、ベン・ストリート、ビリー・ハートというメンバーには、、ちょっとびっくり。。特に、私は、、ビリー・ハートがちょっと得意でないのでありました。過去の記事を読んでいると、、どうも、「少し暑苦しい。。繊細さに欠ける。。」と思っているようです。。m(_ _)m
でも、タイトル曲以外はアーロン・パークスのオリジナルだし、ピアノに専念してますし、、やっぱり、悩んだ挙句ポチりました。

オープナーは、「Adrift」、パークスらしくミニマルな響きと反復で人を別世界に誘う曲。美しいピアノの音色に引き寄せられます。。
柔らかなとろけるような「Song For Sashou」のメロディを歌心たっぷりに楽しそうに奏でる。内省的で海の底に沈んでいるような「Unravel」。
ビリー・ハートのドラムソロで幕をあける「Hold Music」、深遠な雰囲気。やはり、ドラムをフィーチャーした感じの「The Storyteller」。
ブルージーに突き進む「Alice」(たぶん、アリス・コルトレーン)。少し抽象的な「First Glance」、「Melquiades」。
終演は、彼が大好きなローズマリー・クルーニーのアルバムから「Find The Way」。しっとりと、そしてロマンチックな余韻を残して。。

ピアノの音色の美しさ、曲の素晴らしさにうっとり。
残念ながら、、私のドラムに関する思索は個人的にあたってしまいましたが、、
それは、私の趣味嗜好とするところなので、彼のピアノが好きな方は1聴の価値はあるとおもいます。
で、パークスはビリー・ハートを尊敬しているようで、彼のドラムをまんん中に置いた場面が多くみられました。
これも、彼の一面ですね。


1. Adrift
2. Song For Sashou
3. Unravel
4. Hold Music
5. The Storyteller
6. Alice
7. First Glance
8. Melquiades
9. Find The Way

Aaron Parks (p)
Ben Street (b)
Billy Hart (ds)

残念ながら、、今日は丁度良い動画が見つけられませんでした。m(_ _)m

んじゃ、退散♪

2017年5月14日 (日)

今回も知力体力と無敵なクリポタ♪ 『Dreamer Is The Dream / Chris Potter』

Dreamer_is_the_dream


クリス・ポッター、ことクリポタさまの『The Sirens』『Imaginary Cities』に続くECMの3枚目。
ピアノは、『The Sirens』でセカンドピアノ的に参加していた才気あるダヴィ・ビレージェス、ベースは一見地味だけどNYシーンで信頼度の高いジョー・マーティン、そして、エッジの効いた多彩なサウンドが人気のマーカス・ギルモア!(クリポタ&マーカス大好き人間として、このメンバーで来日してほしいっす!)
で、、マーティンのリーダー作『Not By Chance』の暗闇に光る青白い閃光のような雰囲気が大好き。なので、前作のECMでのラージアンサブル作もうっとりいたしましたが、久々の小さめコンボでのクリポタさまを楽しみにしてました♪


オープナーは、深淵なるコルトレーンのバラードにつうじるスピリチュアルな雰囲気を持った「Heart In Hand」を情感たっぷりと。ブレずにまっすぐ突き進むテナーが気持ち良い。透明感ある極上のピアノトリオにのって、テナーの穏やかな音が 大河ように流れていく。
民族楽器Ilimbaを使ったその名も「Ilimba」。嵐を予感させる曲調。長尺なクリポタ節でグイグイ押し進む。水を得た魚のようにギルモアのドラムが決まる。高速パッセージの応酬。ギルモアのソロかっこええ!
タイトル曲「 The Dreamer Is The Dream」。バスクラのメロディアスな歌い口。穏やかな温かいメロディ。夢って なんだろう?旅人?
一見地味だけど丁寧に歌うあげるマーチンのソロ。テナーに変わってドラマチックに高揚感たっぷりに。
パーカッションの音、 チェレステ、サンプル?不思議に混じり合った音の世界から始まる「Memory And Desire」。まるで、自然界の音のよう。ジャングルの中のワンシーンのよう。郷愁を誘うソプラノソロは次第に熱を帯びて・・。
「Yasodhara」。力強く破壊的、長尺で抽象的なテナーソロ。、前衛的な激情のピアノソロが刺さる。
終演は「 Sonic Anomaly」。ダークで前衛的。挑戦的なソロが続く。ストイックに自らの内側を見つめ すくいあげていく音の数々に迷いは無い!

ECMらしからぬ躍動感や激情的な演奏も多々あるアルバム。
文武両道、知力体力と無敵なクリポタ。真摯に音楽に向かい、しっかりと内側を見つめ意識の底から拾い上げたフレーズ満載。

1. Heart In Hand
2. Ilimba
3. The Dreamer Is The Dream
4. Memory And Desire
5. Yasodhara
6. Sonic Anomaly

Chris Potter(ts, ss, b-cl, cl, fl, ilimba, samples)
David Viralles (p, celeste)
Joe Martin (b)
Marcus Gilmore (ds, perc)

今日のおまけは「Yasodhara」。

なんでもいいんだけど、クリポタがかっこよすぎる。
で、そのかっこよさを強靭に支えているのがギルモア。
このメンバーでの来日を強く望みます!!

んじゃ、退散♪

2017年5月11日 (木)

余白に身を委ねる快感  『incomplete voices / Ryosuke Hashizume Group (橋爪亮督)』

Incomplete_voices

双子のようなアルバム『Visible/Invisib』『Side Two』は、ピットインのライブ盤でした。あれから3年?このグループの6枚目のアルバムはスタジオ盤です。
なんと、結成17年だそうです。もちろん、全曲橋爪オリジナル。

ピアノに誘われて始まるオープナー「Still」。1聴に美しい橋爪サウンド。17年目の集大成!みたいな気負いはまったく感じられず、いい意味ですんなりと耳に馴染み穏やかに進む。5人の音がゆるく絡み合いながら空間を満たしていく。
クールなサックス、その余韻に絶品のハーモニーが重ねられていく「One Time Dream」。フレットレスベースのソロとギターの音色にうっとり。
空ゆく雲のごとく浮遊するサックスに侘び寂びを感じる「Synesthesia」。ギターの音色の美しさに心奪われ、ピアノ優しさに目を閉じる。静かに、、でも確実に心を深いところで震わせる。
どこまでも穏やかでゆったりしている分、感情移入をしやすい「Song Unknown」。
大きな空間で、メンバー各自が、ゆるく繋がり、、でも決して離れ離れにならない際どさ「Line」。
意識の向こう側の出来事のような繊細な音が奏でられる「初月」。個々の引き算の妙。。
想像を掻き立てるフレットレスベースに始まり、ピアノ、ドラム、ギター、テナーと気がつけば大潮のように満ちている「4-18」。
終演は、揺らぐように、揺らぐように、、ふわり、ふわりと、、すぅ〜と心に忍び寄る繊細で美しいサウンド「July」。

音のない余白に身を委ねることのできる音楽。
各楽器の音色がとても美しく、各自が立体的な音空間のどこに音を置いていけばいいのかをしっかり把握しているので、引き算に引き算を重ねているのに空間が綺麗な音で満たされていて癒されます。

私にとっては、夢と現実を行き来するような想像力を刺激する穏やかなサウンドでした。
連休のお疲れが残っている皆さま、めちゃ気持ちいいですよ。いかがですか♪

1. Still
2. One Time Dream
3. Synesthesia
4. Song Unknown
5. Line
6. 初月
7. 4-18
8. July

橋爪亮督( ts,ss)
市野元彦(g)
佐藤浩一(p)
織原良次(fretless-b)
橋本学(ds, perc)

今日のおまけは、同じメンバーでの「July」。
ピットインでのライブからですね。

ゴールデンウィークの旅行から帰ってきたら届いてました。
毎日リピートしてました。生で聴きたいな。。

んじゃ、退散♪

2017年5月 5日 (金)

粋でいなせ、旨味溢れる 『A Different Truth / T-Riot 』

A_different_truth


イタリアにコネクションの強いAlbore Jazzの新作は、プーリャ発ピアノ・トリオ、T-Riot。
芳醇なフレージング、力強くソウルフルで明朗快活に歌い上げるピアノと機動力あるリズム陣の演奏に拍手喝采請け合い。

オープナーは、快走する「Desert Highway」。メリハリ効いた演奏とメロディに心浮き立つ。アーシーに快活にビリー・テイラーの「I Wish I Knew How It Would Feel To Be Free」。ゲーリー・バーツの「Libra 」を硬派で漢気あふれるイケイケで。もう、スカッとしまっせ!
エモーショナルでドラマチックに始まる「Pharaoh Of Love」は、歌心たっぷりのバラード。陰影のある演奏「Sad Devil」。キャッチーでブルージーな「A Long Goodbye」。ロック界のカリスマ、プリスンスの「Sign Of The Times」もソウルフルに。イギリスのシンガーソングライター、サム・スミスの「Stay With Me 」は、情感あるトラックに。「St Petersburg Train」は、歪ませたWurlitzer、テルミン風サウンド、ピアノの3種でサウンドにこだわっりファンキーに!
終演は、アン・ロネルの「Willow Weep For Me 」。粋で旨味たっぷりの演奏。

心にストレートに響く演奏。
ジャズの旨味たっぷり、粋でいなせ。硬派で漢気溢れる演奏と躍動感ある録音に、熱いジャズへ想いで感極まること請け合いでっせ。

1. Desert Highway (Pietro Vincenti)
2. I Wish I Knew How It Would Feel To Be Free (Billy Taylor)
3. Libra (Gary Bartz)
4. Pharaoh Of Love (Pietro Vincenti)
5. Sad Devil (Pietro Vincenti)
6. A Long Goodbye (P. Vincenti / C. Pace / F. Lomagistro)
7. Sign Of The Times (Prince)
8. Stay With Me (Sam Smith)
9. St Petersburg Train (Pietro Vincenti)
10. Willow Weep For Me (Ann Ronell)

Pietro Vincenti (p)
Camillo Pace (b)
Francesco Lomagistro (ds)

今日のおまけは「Libra」。

連休のお疲れをとるスカッとしたピアノトリオですよ。
やはり、録音もとてもいいです!

んじゃ、退散♪

2017年5月 1日 (月)

過去の遺産を未来へ繋げた軌跡 『Y / Yaron Herman』

Y

イスラエル生まれで、現在はフランスに在住のピアニスト、ヤロン・ヘルマン。
ブルーノートの2作目は、ベースにBastien Burger、ドラムはZiv Ravitzという新しいトリオ。
3人とも、主の楽器の他に、エレクトロニクスやプログラミングも含んだマルチな働きをしています。そこに、3人のヴォーカリストをフィーチャーし「伝統」と「今」を重ね合わせた音楽。「今時」な感じなのですが、やっぱりピアノに聴き惚れちゃいます。

オープナーは、音の歪みに時空を感じ、柔らかなうねりに音の世界に吸い込まれそうになる「First Dance」。くるくる回るリフが印象的な「Legs to run」。
モダンなテーマを盛り上げるドラムのアクセントが素晴らしい「Phoenix」。
フランス人のシンガーソングライター、-M-(マチュー・シェディッド)をフィーチャーして、ポップで独特な世界「 Saisons Contradictoires 」。
荒削りな破壊的なドラムとエレクトロニクスが効果的な「Jacob」。即興的な要素の強い「Silhouettes」。
フランスのソングライター、ドリーム・コアラをフィーチャーした「Solaire」は、宇宙遊泳のよう。一転、躍動感ある「Side Jump」。
UKのブルース・ロック・バンド、ホークスからジャズ歌手に転向したヒュー・コルトマンをフィーチャーした「The Waker」は、叙情的でゾクゾク感満載。
ピアノトリオの本領発揮「Spark」。ジューイッシュのトラディショナルソング「Fun Groys Dasad」は、祈りのような女性の声がはいり敬虔に。
終演はエレクトロも融合された壮大な空間「Dreamson」。

彼の過去の遺産を未来へ繋げた軌跡。
エレクトロやプログラミングなどの手法も使いながらも、彼の持っている民族的な哀愁も感じる独特な世界。

1. First Dance
2. Legs to run
3. Phoenix
4. Saisons Contradictoires featuring -M-
5. Jacob
6. Silhouettes
7. Solaire featuring Dream Koala
8. Side Jump
9. The Waker featuring Hugh Coltman
10. Spark
11. Fun Groys Dasad
12. Dreamson

Yaron Herman (p,key,celesta,prog,vo)
Bastien Burger (b,key,prog,g,vo)
Ziv Ravitz (ds,electronics,prog)

Mathieu Chedid (vo,g) #4
Dream Koala (vo, ) #7
Hugh Coltman (vo) #9

今日のおまけは、ヒュー・コルトマンが歌う「The Waker」。

連休の箸休め?にいかがでしょ?

んじゃ、退散♪

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