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音楽で拡がる輪

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2017年3月 4日 (土)

光り輝く感情の発露 『Cold Sand / Alessandro Galati Trio』

Cold_sand


キャッチコピーの一文、「彼方なる天より滴る美音の雫」は、誇大広告ではありませぬ。
たった一度だけ聴くことが叶ったアレッサンドロ・ガラティのソロのライブでは、哀愁とロマンチシズムに溢れるフレーズにも感動したのですが、、その甘くしっとりと艶めく音色にノックアウトされてのでした。まさに、天上の音。
今回は、ジャズ批評の「ジャズ・オーディオ・ディスク大賞」でも評価の高い澤野工房さんからのリリースとのことで楽しみでした。「Here, There & Everywhere」以外は、彼の珠玉のオリジナル。

オープナーでタイトルトラックの「Cold Sand」のメロディが始まると胸がキュンとなる。哀愁の権化。甘く切ない美音が並ぶ。前作『On a Sunny Day』と同じメンバーとの息もピッタリ。
それは、続く「Mob Sick」でも同じ。音数の少ない空間をドラムとベースがうまくサポートしていきます。一転、パーカッシヴでダーク、躍動感ある「Lucy's Eyes」。選び抜かれた音で奏でるバラード「Nina」。美しい音がわき出る神秘の泉のよう。
タイトルトラックに並ぶ哀愁のメロディ「Nothing Much to Say」。その切なさに再び胸がキュンとなる。心の不安が表面に現れたような「Schosty」。
レノン&マッカートニのバラードも彼のオリジナルのような深遠な世界に「Here, There & Everywhere」。
この後、タイトルも演奏も短く関連的なトラックが続くのですが、ライナーによるとこれららは即興のようです。導入的な「Here」、ベースソロで始まる「There」、疾走する「Everywhere」、深遠な「Nowhere」、そして、終演は世界が広がる「Uptown」。

選び抜かれた美しい音はもちろん、音と音の間(はざま)に込められた彼らのはぁーとを思いっきり感じる。
期待どおり、期待以上、心に広がる艶めく音風景。濡れ輝く石畳のように、光り輝く感情の発露。。

1.Cold Sand
2.Mob Sick
3.Lucy's Eyes
4.Nina
5.Nothing Much to Say
6.Schosty
7.Here, There & Everywhere
8.Here
9.There
10.Everywhere
11.Nowhere
12.Uptown

Alessandro Galati (p)
Gabriele Evangelista (b)
Stefano Tamborrino (ds)

今日のおまけは、新譜から「Cold Sand」。

イタリアの哀愁ですよね。
甘く、切なく、、琴線に触れるメロディライン。
とてもフレンドリーでお洒落な方でした。
季節のせいか、柔らかな光も感じますね。

んじゃ、退散♪

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JAZZ(Grazie Italia )」カテゴリの記事

コメント

 Suzuckさんも絶賛ですね。
 イタリアのこうしたタイプのピアノ・トリオ作品には、私はぞっこん惚れてますので今回は嬉しい限りでした。
 澤野からのリリースは初めてと思いますが・・・なにか特別な経過があったんでしようか?

風呂井戸さま、これぞイタリアの哀愁、って感じの音風景だと思いました。
こういう音の世界好きです。大好き。

澤野工房さんからのリリースの過程はわかりませんが、、
うまく行くと、トリオで来日ですかしら。
絶対に行きたいなぁ。。

suzuckさん、こんにちはmonakaです。
ガラティ、このアルバムのことというよりこれまでをまとめてみました。
来日すると思うからその時はお会いしたいですね。

そして書かなかったけれどお悔み申し上げます。
そしてもう一つはありがとう。

ブラザー最中さま、トラバありがとうございます。
ちょうど、頭がからっぽの時に、何度も聴いたアルバムです。
どうも、、ありがと。m(_ _)m

私も澤野工房さんなら、、きっと、トリオで来日させてくださるのではないか?
と、アンテナ張りたいと思います。

新潟は、春に向かって行きつ戻りつ。。
明日は、日帰りで群馬に行ってきます。

Suzuckさん,こんばんは。本年もよろしくお願いします。

Suzuckさんがナンバー・ワンに挙げられている以上,聞かぬ訳にはいかぬということで,遅ればせながらこのアルバムを聞きました。Alessandro Galatiの魅力に満ちたアルバムだと思いますが,この人,今回も美しいだけではないというところに個性を感じさせてくれました。Suzuckさんが評価されるだけのことはありますね。

ということで,今更ではありますが,TBさせて頂きます。

閣下、今年もよろしくお願いいたします。
そして、文章中に名前を出していただきまして、ありがとうございます。m(_ _)m

来日を期待したのですが、残念ながらなりませんでした。
ご本人は、来日したがってますよね。。力不足で悲しい。
ソロのライブが、これまた琴線触れまくりなので、閣下とご一緒したいものです。
イタリア会館とか、、呼んでくれないでしょうかねぇ。
嘆願書出してみますかねぇ。。

ありがとうございました。

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