Streams / Jakob Bro
虫の声、高い空、、涼やかを通り過ごして朝晩はめっきり寒くなりましたね。
デンマーク、コペンハーゲン出身のギタリストヤコブ・ブロの新譜がでました。
前作『Gefion』に続くECMからのギタートリオ作品。ベースは前回と同じ絞り込んだ音に魂が宿るトーマス・モーガン。ドラムは、北欧の重鎮ヨン・クリステンセンからしなやかで繊細な魅力を持つ米国ジョーイ・バロンへ。この変化も吉とでてますね。
オープナーの「Opal」から空間系エフェクターを積極的に使った幽玄な響き。
淡々としたシンプルなメロディーラインに絡む浮遊感あるハーモニーが美しい。それは曲が変わっても一緒。どの曲も内省的な音楽性は変わらず、速いパッセージ派手なプレイはほとんど無し。
しかし、内容は興味深くヤコブ・ブロとトーマス・モーガンの2人は同時進行、並走で音風景を作り上げていく。
数少ない音の一つ一つが大きな意味を持つ。その間に架け橋を渡すようなジョーイ・バロンのドラムは超デリケート。
「PM Dream」は、ポール・モチアンに捧げられている3人での即興曲。
「Heroines」は夢の国を彷徨うようなギターソロヴァージョンもある。
終演のドラムが存在感を示す「Sisimiut」まで、全てにおいて心地よい。
まさに夢と現実の間を漂う音楽でした。。
1. Opal
2. Heroines
3. PM Dream
4. Full Moon Europa
5. Shell Pink
6. Heroines [solo]
7. Sisimiut
Jakob Bro (g)
Thomas Morgan (b)
Joey Baron (ds)
今日のおまけは同じメンバーによる「Evening Song」
んじゃ、退散♪
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私も好きですねえ。今回、ヨン様がジョーイ・バロンに代わったのですが、その取り合わせもなかなかいいと思いますし、トーマス・モーガンはもうこのレーベルにはなくてはならない人になってきたようです。トリオの演奏、じっくりと楽しみました。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2016年9月30日 (金) 22時46分
910さま、これも、、いいですよねぇ。。
ヨンさまにも全く文句はないのですが、ジョイ・バロンもすっごく良いです。
素晴らしい!
こうゆう心地よい音楽に浸り続けると、、社会復帰ができなくなりまそうです。笑
後から、トラバいたしますね。
投稿: Suzuck | 2016年10月 1日 (土) 15時18分
Suzuckさん,こんばんは。
こういう音楽にはまる人って,どういう人なんだろうなんて,自分のことを棚に上げて考えてしまいました(笑)。
前作とちょっと雰囲気が変わったかなぁと思いますが,サウンドスケープとしては同じ感じかなって思います。しょっちゅう聞くことはないでしょうが,たまに聞きたくなるかもしれませんね。
ってことで,TBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2016年10月27日 (木) 23時10分
閣下、トラバありがとうございます。
先ほど、閣下の文章を読んできましたが、、こればかりは仕方ないですね。
個人的には とても楽しく聴けました。笑
確かに、大きな変化はないのですが、やってることは凄いとおもうんだけどなぁ。。。
投稿: Suzuck | 2016年10月29日 (土) 12時24分
好みのアルバム。モーガンが良すぎますね。ただECMの枠が見えるような感じが気になりました。先般のNakamaもそうですが、先に走っていくシーンをコンパクトにまとめた感じが保守的に感じて。そこが気になりました。
http://kanazawajazzdays.hatenablog.com/entry/2016/11/02/190539
投稿: ken | 2016年11月 3日 (木) 22時54分
kenさま、当然、、3人が好きで購入したのですが、、
トーマスとブロは、予想通りとてもよかったです。
そして、バロンが予想以上にはまっていました。
ECMの好きなアルバムにジョーイ・バロンの確率が高い私です。
投稿: Suzuck | 2016年11月 5日 (土) 11時30分