夏はこれから…『duo / Ichiko Hashimoto & Yoshiro Nakamura』
duo / Ichiko Hashimoto & Yoshiro Nakamura
ジャズピアニスト橋本一子は、私のジャズ友だちの憧れの女性なので彼のライブ報告などで今どんなサウンドかは多少わかってるつもりだったのですが、ここでは、、ジャズピアニストの原点を時々匂わせながら、、たんたんとした美しい響きを大事にした弾き語りが素晴らしい。絹のようにスムースで伸びやかな歌声と澄んだピアノのフレージングでとても爽やか。
そして、日本のボサノヴァ・シーンの牽引者である中村善郎の甘く気だるい歌声と滑らかなギター…魅惑的でリラクセーションたっぷり。
オープナーは、おなじみの「彼女はカリオカ」は息のあったユニゾンから。湿度の高い日本をポンと脱出してリオデジャネイロへ。洗練された「無意味な風景」、陽炎のように儚い橋本の歌声。
「喜びのサンバ」中村の乱れなきバチーダの技。中村の歌声にうっとりの「Fotografia」。
スティービーワンダーのラブソング「My Cherie Amour」もまるでボサノヴァのオリジナルのよう。私的白眉。
ピアノがひたすら美しい「Luiza」。ピアノの伴奏で歌う中村。ピアノとギターのデュオ。本当に相性の良い2人。「あなたと私」は2人でスキャットで仲良く遊ぶ。
セルジオ・メンディスの名曲「So Many Stars」、ロマンチシズム溢れる演奏。
軽やかで夢のある「Horizonte~地平線」は 中村オリジナル。
洒脱な「サマー・サンバ」。フェンダーローズの音色がお似合いです♪
終演は、橋本オリジナル「Sonho de Vento~風の夢」。ポトトガル語と日本語の歌詞が交互にくる歌詞。日本語の抑揚が風の音のようで違和感なく美しくまとめられています。すごい才能だな。。
ボサノヴァを基調に多彩な彩りをかんじる極上の空間。
2人にしかなし得ない洒脱なサウンド。蒸し暑さを忘れて心も体も自由になれる1枚です!
1. Ela e Carioca
2. Inutil Paisagem
3. Eu Quero Um Samba
4. Fotografia
5. My Cherie Amour
6. Luiza
7. Voce e Eu
8. So Many Stars
9. Horizonte~地平線
10. So Nice-Samba de Verao
11. Sonho de Vento~風の夢
橋本一子 (vo,p,fender rhodes #10)
中村善郎 (vo,g)
今日のおまけは、アルバムから2人のオリジナルのメドレー?
んじゃ、退散♪
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コメント
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私も楽しみにしてました。期待以上ですね。
橋本一子さんの凄みは歌詞を無力化する、ヴォイスとしての力だと思っています。だから何を唄っても、ヴォイスという楽器のささやきにきこえる。日本語でもなんでも。
(大西順子アルバムのアレ、それが弱い、ってことだと思うのです。このアルバムと関係ないですが)
TBできないので、コレデ
http://kanazawajazzdays.hatenablog.com/entry/2016/06/28/185617
投稿: ken | 2016年7月 2日 (土) 20時03分
kenさま、思った以上のアルバムが続いて嬉しい限りです。
日本盤も捨てたもんじゃないですよね。
一子さまのヴォイスは歌詞を無力化するって、そのとおりなんでしょうね。
ブラジル音楽ファンには、日本語とポルトガル語の交代にでてくる曲なんてありえないんだとおもうのですが、これはこれで素敵だとおもいました。つうか、ライナーの歌詞カードみなかったら日本語だってわからなかったとおもいますよ。冷たい白のワインなんか飲みながらゆっくりライブ聴いてみたいわ。
投稿: Suzuck | 2016年7月 3日 (日) 07時56分
HN忘れかけてるけど、久しぶりのコメントす。
わはは、記事にしてもらえて嬉しいなっと。
そっちでもライブあると、いいね。
投稿: しぶちゃ | 2016年7月19日 (火) 22時37分
しぶちゃさま、こちらではお久しぶりです。
これは、大変気に入りました。
おそらく、正統派のブラジルファンは、「日本語とポルトガル語交互」とか読むと、、ぐぐっと退いてしまうのでしょうが、、これが、とてもよかったです。
ぜひ、裏日本ツアーを敢行して欲しいです。。
投稿: Suzuck | 2016年7月20日 (水) 17時45分