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音楽で拡がる輪

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2016年7月 5日 (火)

Andando el Tiempo / Carla Bley / Andy Sheppard / Steve Swallow

Andando_el_tiempo

同じメンバーでECMから『Trios 』をリリースしたのが2013年の10月。その年のベスト10内に入りました。
今回も非常に落ち着いた濃密な内容で全曲カーラ・ブレイのオリジナル。
最初のスペイン語のタイトルの3曲は組曲になっていて、どうも内容は依存症から立ち直る過程?を音楽にした社会派な音楽のようです。

Andando el Tiempoの1部「Sin Fin」は、暗闇から現れるようなゆっくりしたピアノで始まる。
ひっそりと暗さを湛えた演奏で微妙なニュアンスはさすがの呼吸。後半テナーは熱を帯びアグレッシブに。2部「Potation De Guaya 」は、哀愁を感じるテナーフェドアウトすると硬質なピアノと叙情的ベースソロ。そして、ソプラノの哀愁が響く。3部「Camino Al Volver 」はピアノの低音とベースの単調なパターンがテナーの単音が繰り返される実験的な感じから。次第に少しづつ繋がって変わっていく感じの演奏。やはり、ストーリ性を感じる展開。
ギターのような歌心ある美しいベースソロから始まる「Saints Alive! 」。その歌心はそのままサックスのソロに引き継がれる。淡々と美しい演奏。
終演は「Naked Bridges / Diving Brides」。メンデルゾーンとジャズ詩人と呼ばれたポール・ヘインズにインスパイアされた曲だそうです。途中「結婚行進曲」のテーマがカーラからスワローにバトンタッチ?されるあたりは結構深い意味があったりして。笑

全編、ミステリアスな感じでダークな色調に統一されております。
基本的に『Trios 』と同じ方向で双子の兄弟のよう。
激しくやりとりするわけでもないのですが、微妙な部分での互いの呼吸がぴったり分かり合えてるところが素晴らしい!
湿度ある暑い夜のクールダウンにどうぞ。


Andando el Tiempo
 1. Sin Fin
 2. Potation De Guaya
 3. Camino Al Volver
4. Saints Alive!
5. Naked Bridges / Diving Brides

Carla Bley (p)
Andy Sheppard (ts, ss)
Steve Swallow (el-b)

今日のおまけ。

んじゃ、退散♪

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JAZZ」カテゴリの記事

コメント

「Trios」の時も良かったですけど、カーラの作編曲の力を感じます。それと同時にこの3人の演奏もぴったりで、余裕で雰囲気を醸し出している感じです。年齢が高いとは思えない、それでいて、どことなくリラックスしたやり取りもあるサウンドだと思いました。

TBさせていただきます。

910さま、カーラさまは若いときとイメージが随分変わりましたが、、
作曲、アレンジ、演奏力と女傑ですね!
息もぴったりで どんな方向にでもいけるなかでの この選択!
やっぱり、生き残る人たちはちがいます♪

トラバありがとうございました。

こんばんは、お邪魔いたします。
カーラブレイ、聞いてみたいとは思っていましたが、いいですね。
初めて聞きました。
この手の雰囲気は昔は苦手でいたが、今はもうワクワクしてしまう。
またお邪魔いたします。

Suzuckさん,こんばんは。TBありがとうございました。

前作の"Trios"もよかったですが,このアルバム,勝るとも劣らない出来ですね。3人のミュージシャンによる親密な対話って感じで,非常に素晴らしいと思います。

こういうバンドが日本に来ることはまぁないでしょうけれども,一度,ライブで見てみたい人たちですね。

ということで,こちらからもTBさせて頂きます。

jamkenさま、お返事遅くなってすみません。m(_ _)m

人の好みってかわりますよね。
若い時から、変わらないものありますが、若い時に苦手でもオッケーになっちゃうってありますよね。

コメントをありがとうございました!

閣下、トラバありがとうございます。

YouTubeで、フランスかどこかのライブがあったのですが、、
なんつうか、カーラがすごく真面目にMCしていてびっくりしました。
三人で日本に来ることないかな??
来てほしいな。。

いいアルバムですが、まずマンネリ?がよぎりましたが、魅力は相変わらず。
前作より静謐でカーラが中心のアルバムになった、と思いました。
http://kanazawajazzdays.hatenablog.com/entry/2016/08/10/101603

kenさま、レコードもお買い上げになったのですね。
私は、自分としっかり向かい合ったカーラさまの今の演奏好きです。
内省的な分、随分暗く静謐な感じですが、これが今のカーラさまのおこころもちなのだとおもいます。
トラバをありがといございました。

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