Egberto Gismonti @ 練馬文化センター (4/20)
Egberto Gismonti(g, p, voice, etc.)

(主催HPのお写真拝借)
Naná Vasconcelosとのデュオだった今回のコンサートは、ナナが3月9日に亡くなってしまったたため、追悼ソロコンサートにもなってしまった。内容変更によりチケットのキャンセルもできたのですが、私も知人も「行く」気持ちは変わりませんでした。
失敗したのは、チケット取るときに何を勘違いしたのか、、会場が池袋であると思ったこと。
最終新幹線ギリギリまで聴いてやるぞ、と、思ったのに練馬だった。会場は駅からも近く池袋からだってそんなに遠くないのだけど、、乗り換えやらで30分は会場にいられる時間は短くなったと思う。
ロビーは同窓会のような感じになっていた。
音楽好きでも普段はコンサートやライブにあまりお出かけしない人たちも、「ジスモンチの為に練馬に集結」した感じ。「お久しぶりです」の挨拶があちこちで飛んでいて、実際、私もお久しぶりの方とご挨拶。当然、席はバラバラなんだけど、そこは問題じゃないよね。ジスモンチに期待する気持ちでパンパンで〜〜す。
一階右端の後ろの方の席に着席。
1セット目の最初は、タイのケーンという伝統楽器で会場の空気を一挙に一新。
ここから会場は違う次元にふっとびます。このセットは多弦ギターを中心に進められ、変則チューニングされたギターを弾くのだけど、ありとあらゆることがどうやればあぁなるのか、、さっぱりわからんかった。。
ギターを熟知していて、弦を爪弾くだけでなくて、タッピングしたり、パーカッシヴに鳴らしたり両手の動きは連動していないけど、きちんと調和しているというソロギターの超絶演奏。そのスピード感がすごくて、途中からギターを弾いているというよりギターと一体化して観えてしまった!ミスらしきものもあるのだけど、それは前人未到エリアでの話なので、やっぱり溢れ出る音の数々に凄さ神秘的なものを感じてしまう。
本来ならば横にいるはずの親友に向けてのメッセージもあり、彼の人生での音楽の長い積み重ねを多くの人が感動的に受け止めていたと思う。ノルウェーで仕入れたというフルートも演奏し気がつけば開演より1時間以上があっとうまにたっていた。
会場は静かな熱気に満ちており、ジスモンチの熱演にジスモンチの解説が無くともナナの声が重なった人も多かったと思う。とても、丁寧に1曲ごとにおじぎをしていた。そんなことにもジーンとくる。
私といえば会場の隅っこで独りジスモンチに浸ることができ、彼に賞賛の拍手ができたことは至福の喜びです。何がわからなくたって、、同じ会場でこの空気の震えをかんじられただけでも幸せ。
言葉を失うというのはこういうことだとおもった。でも、同時に誰かにこの凄さを伝えたいともおもった。
Bobo Stensonのソロコンサートのときにもこんな気持ちになったな。。音楽に真摯に対峙する人への感動は似ていますね。
休憩の15分を挟んで、2セット目はピアノでした。
これがまたびっくりするほど、美しかった。音楽の躍動の方法?はギターと同じようだとおもったのですが、ギター演奏のときの民族的な感じは影を潜めすごく繊細で綺麗な音が響いていた。
悲しいかな2曲しか聴けなかったので、その後の展開はわからないのですが、友だちによればアンコールには天国のナナも登場したそうです。
ふふふ。。やっぱり、来て良かった。ジスモンチさま、関係者さま、、ありがとう!!
でもね、帰りは人身事故の影響で大宮で最終の新幹線に乗り遅れ、とんでもなく大変なことになってしまったのです。しかし、30分で人生最大のピンチを忘れるくらい良いコンサートでした。
こんなことなら、全部聴いてくるんだった。。って、いうのが今の悔やみ。爆
ついでにいうと、過去3回観ている友だちは「今迄で最高だった」と、おっしゃってました。
んじゃ、退散♪
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