2025年4月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

音楽で拡がる輪

« 2016年3月 | トップページ | 2016年5月 »

2016年4月

2016年4月26日 (火)

ジャズ批評 191号がでました〜♪

ジャズ批評 191号がでました〜♪

Jc191


今回の特集は

歴史に残したい名盤

です。
10のカテゴリーで10前後のアルバムが挙げられています。
それとは別に行方均氏の「ビル・エヴァンスの発掘名盤」のコーナーが興味深かったです。
話題の3枚ものってました。
「エヴァンスが録音を自覚しているセッションに不出来な演奏はありません。」
と、言い切る言葉につい財布が緩む方も多いことでしょう。笑

そして、国内新譜のコーナーには、平井清貴氏の推薦で

Tres Trick / Akiko Toyama Trio

「今作もハズレ無しの一枚となった。」と、最後の文が光ってますね♪

最後に「夜光雲」は、「澄んだ空気と」ということで、、澄んだ空気を感じる3枚を厳選いたしました!!

Moments In Time / Thierry Lang , Heiri Kaenzig , Andi Pupato

Oku / Joonas Haavisto Trio

Rhapsody / Nikolaj Hess


もうすぐ、、連休ですね。ご予定はありますか??
我が家は、ペンギンを観に行ってこようとおもっています。

んじゃ、退散♪

2016年4月21日 (木)

Egberto Gismonti @ 練馬文化センター (4/20)

Egberto Gismonti @ 練馬文化センター (4/20)

Egberto Gismonti(g, p, voice, etc.)

Gismonti_photo

(主催HPのお写真拝借)


Naná Vasconcelosとのデュオだった今回のコンサートは、ナナが3月9日に亡くなってしまったたため、追悼ソロコンサートにもなってしまった。内容変更によりチケットのキャンセルもできたのですが、私も知人も「行く」気持ちは変わりませんでした。
失敗したのは、チケット取るときに何を勘違いしたのか、、会場が池袋であると思ったこと。
最終新幹線ギリギリまで聴いてやるぞ、と、思ったのに練馬だった。会場は駅からも近く池袋からだってそんなに遠くないのだけど、、乗り換えやらで30分は会場にいられる時間は短くなったと思う。

ロビーは同窓会のような感じになっていた。
音楽好きでも普段はコンサートやライブにあまりお出かけしない人たちも、「ジスモンチの為に練馬に集結」した感じ。「お久しぶりです」の挨拶があちこちで飛んでいて、実際、私もお久しぶりの方とご挨拶。当然、席はバラバラなんだけど、そこは問題じゃないよね。ジスモンチに期待する気持ちでパンパンで〜〜す。

一階右端の後ろの方の席に着席。
1セット目の最初は、タイのケーンという伝統楽器で会場の空気を一挙に一新。
ここから会場は違う次元にふっとびます。このセットは多弦ギターを中心に進められ、変則チューニングされたギターを弾くのだけど、ありとあらゆることがどうやればあぁなるのか、、さっぱりわからんかった。。
ギターを熟知していて、弦を爪弾くだけでなくて、タッピングしたり、パーカッシヴに鳴らしたり両手の動きは連動していないけど、きちんと調和しているというソロギターの超絶演奏。そのスピード感がすごくて、途中からギターを弾いているというよりギターと一体化して観えてしまった!ミスらしきものもあるのだけど、それは前人未到エリアでの話なので、やっぱり溢れ出る音の数々に凄さ神秘的なものを感じてしまう。
本来ならば横にいるはずの親友に向けてのメッセージもあり、彼の人生での音楽の長い積み重ねを多くの人が感動的に受け止めていたと思う。ノルウェーで仕入れたというフルートも演奏し気がつけば開演より1時間以上があっとうまにたっていた。

会場は静かな熱気に満ちており、ジスモンチの熱演にジスモンチの解説が無くともナナの声が重なった人も多かったと思う。とても、丁寧に1曲ごとにおじぎをしていた。そんなことにもジーンとくる。
私といえば会場の隅っこで独りジスモンチに浸ることができ、彼に賞賛の拍手ができたことは至福の喜びです。何がわからなくたって、、同じ会場でこの空気の震えをかんじられただけでも幸せ。
言葉を失うというのはこういうことだとおもった。でも、同時に誰かにこの凄さを伝えたいともおもった。
Bobo Stensonのソロコンサートのときにもこんな気持ちになったな。。音楽に真摯に対峙する人への感動は似ていますね。

休憩の15分を挟んで、2セット目はピアノでした。
これがまたびっくりするほど、美しかった。音楽の躍動の方法?はギターと同じようだとおもったのですが、ギター演奏のときの民族的な感じは影を潜めすごく繊細で綺麗な音が響いていた。
悲しいかな2曲しか聴けなかったので、その後の展開はわからないのですが、友だちによればアンコールには天国のナナも登場したそうです。

ふふふ。。やっぱり、来て良かった。ジスモンチさま、関係者さま、、ありがとう!!
でもね、帰りは人身事故の影響で大宮で最終の新幹線に乗り遅れ、とんでもなく大変なことになってしまったのです。しかし、30分で人生最大のピンチを忘れるくらい良いコンサートでした。
こんなことなら、全部聴いてくるんだった。。って、いうのが今の悔やみ。爆

ついでにいうと、過去3回観ている友だちは「今迄で最高だった」と、おっしゃってました。

んじゃ、退散♪

2016年4月19日 (火)

Black Orpheus / Masabumi Kikuch (菊地雅章)

Black_orpheus


2015年の夏に亡くなった孤高のピアニスト菊地雅章。生前最後となった2012年の東京でのライブ盤。
東京文化会館小ホールでのPA無しの即興演奏は、アイヒヤーの手に渡りECMの空気に揉まれ私たちのもとに届きました。「黒いオルフェ」と「Little Abi」以外は即興。

始まるという言葉の持つアクセントも感じぬほど空気の中から湧いてきたような音の続く「Tokyo Part I」は次第に強い意志のもった音となっていく。
甘さもなく内省的で心の想いをつづる作業が続く。連打や沢山の音からくる緊張感ある時間も、音数少なく恐れ入るような消え入るような時間も、、全てが彼の内なる世界、内なる世界とつながる見知らぬ世界である。メロディではないけど、選び抜かれた美しい音の羅列が時を忘れさせる。
ふと気がつくとゆったりと「黒いオルフェ」のメロディが流れ、、かろうじて現実の世界に繋がってる気持ちになる。泣けるほど美しく優しい深い音が心に刺さる。

終わりも見えない訥々した独り言が心に響く。拍手の音が心もとないのが、、なんだか心地良い。気がつけば終演。終演曲は娘に捧げた「Little Abi」。穏やかで淡い淡い光を放ちつつ遠くにいってしまった…。

全編が菊地雅章が言うところの「浮遊するサウンドとハーモニー」での即興演奏。
フリー・インプロヴィゼーションが中心というと強面なイメージが先行してしまうと思うのですが、内省的で美しい音の世界です。身も心もキリリと引き締まる1枚。

1. Tokyo Part I
2. Tokyo Part II
3. Tokyo Part III
4. Tokyo Part IV
5. Tokyo Part V
6. Black Orpheus (Manha de Carnaval)
7. Tokyo Part VI
8. Tokyo Part VII
9. Tokyo Part VIII
10. Tokyo Part IX
11. Little Abi

菊地 雅章 Masabumi Kikuch (p)

まさにその日の1曲なのですが、、音質のせい?で随分印象が違う感じ。
貼り付けていいのか、、ちょっと迷いました。

最初のリリーズ日が4月15日だったので、同じリリース日のCDと組み合わせたら、、
随分と早まったリリースとなって、だいぶ手にするのが遅くなりました。
んじゃ、退散♪

2016年4月17日 (日)

Tres Trick / Akiko Toyama Trio(外山 安樹子トリオ)

Tres_tres

外山安樹子トリオの新譜がでました!
明日は、発売記念ライブが渋谷「JZ Brat」であるそうです!

2013年の暮れにでた『Nobody Goes Away』も好評で、パーマネントで活躍しているバンドだけあり、新譜を出すたびに3人の一体感がアップしています♪
メロディーメーカーとしての親しみやすさ、そして、個人でもバンドでも躍動感が半端ありません。
ライナーには、いつものようにご本人の曲の説明があります。これが、楽しみ♪
今回は、ジャズ評論家の瀬川昌久氏の解説もありますよ。

ピアノとベースのユニゾンから始まる相反する事象に対する曲「Spear or Shield 」。溌剌としたピアノは外山さまらしいな。男前の「Back the Bop」。3人のやり取りから親密さが伝わる。
胸にジンと沁みわたる「はじまりの秋」。秋の持つ寂しいイメージと違がった高く澄み切った青空を思いだす。感情豊かなベースソロも素敵♪
タイトル曲「Tres Trick」は、長年続けてきた3人ならではの自在で奔放な演奏。(TONGARI)の愛称が納得のとんがった迫力ある演奏。
柔らかなピアノタッチでほんわりする「Warm Snow」。ベースの寄り添い、ドラムの添える色彩が美しい。
「Não Espere Amanhecer」で、嫌なことは明るく踊り明かそう♪ラテンドラムが冴えてます。
ウォーキングベースに乗ってモダンでブルージィな「When Autumn Goes」。
ベースソロから始まる凝ったアレンジの「Caravan」。流麗で熱血漢の演奏。
繊細で暖かな音風景「Snow of March」。ベースソロのバッキングの美しいこと。女性らしい感情に溢れている。
みんなが大好き「Cinema Paradiso」。美しいテーマを丁寧にそしてピアノもベースも情熱的な感情表現。一緒に気持ちが高揚。
終演は、バンドのこれからの希望を示唆するような「To the End of the Earth 」。

女性らしい感情の機微をしっとりと叙情豊かに聴かせる曲、力強く圧倒的な迫力でバンドサウンドを引っ張る曲、緩急ついた曲並びであっという間の54分です。
長く続けているバンドの息はピッタリ。エレガントにアグレッシブに駆け抜ける外山安樹子の新譜をぜひ!
気持ちがポジティブになること間違い無し♪


1. Spear or Shield
2. Back the Bop
3. はじまりの秋
4. Tres Trick(TONGARI)
5. Warm Snow
6. Não Espere Amanhecer
7. When Autumn Goes
8. Caravan
9. Snow of March
10. Cinema Paradiso
11. To the End of the Earth

外山安樹子 Akiko Toyama (p)
関口宗之 Muneyuki Sekiguchi (b)
秋葉正樹 Masaki Akiba (ds)

レーベルのキャッチコピーが

ジャジーでありながらポップ!
躍動感と抒情を合わせ持ち進化し続ける外山トリオ・ワールドが炸裂!

まさに、その通り!
ぜひ、聴いてみてくださいね。
んじゃ、退散♪

2016年4月15日 (金)

Joonas Haavisto Trio @ 栃木県総合文化センター (4/14)

Joonas Haavisto Trio @ 栃木県総合文化センター (4/14)
Joonas Haavisto (p) Antti Lotjonen (b) Joonas Riippa (ds)

Joonas1

新譜の『Oku 』が大変素晴らしかったフィンランドのピアノトリオJoonas Haavisto Trioが来日しているのでお昼のライブに行ってきました。

ええと、、我が家の新入社員の娘より早くに家をでて、、宇都宮を目指す。
文化センターに着いたのは開場ちょっと前。お昼のコンサートなのでどのくらい人が集まるのだろう?と、油断していましたら、、なんと、長蛇の列。し。。しまった。。汗

それでも、一人というのは、、どうにかなるもので、前から二列目でほぼ真ん中左寄りの私的ベストポジションです。笑

コンサートのオープナーは「One For Jean」、思った通りのイマジネーションあふれる世界です。ちゃんとMCで曲名紹介し次はベースソロから始まる「Winter Sleep」暗く緊張感ある演奏。1音の響きが消えるまで計算されてます。どなたかな。。ちょっと、終わりが掴みにくいのか、、フライング気味の拍手が気になりましたが。。。
新譜の曲順でいくようでドラムの刻む音と音数の少ないピアノが印象的な「Frozen」、最後の音が消えると同時に「Xibalba」。硬質で透徹な響き、コンテポラリーな演奏が続きます。

ここで、ピアノソロで「Singularity」。間をいかした美しく知的な演奏でした。。

再びトリオ演奏にもどって「Chilling At Shinjuku」、三位一体となった独創的な演奏。
疾走感と緊張感、、そして自在で奔放な「Band Wagon」。う〜〜ん、、思った以上に煽られました。笑
終演は、一転、叙情的で心を掴まれる「When I Fall In Love」。

アンコールの拍手には挨拶だけの登場だったけど、サイン会は開いてくれました。(時間の関係でしょうか。。。残念。。。)
ええと、、MCできちんと曲を紹介する雰囲気からも、、すっごく真面目な性格をなんでしょうね。

母国のフィンランドの冬をイメージするような寒色系で透徹な演奏。知的で思索的で美しい響きは桜の季節の花冷えという言葉を思い出しました。澄んだ空気の中に色彩を感じます。
3人での息もぴったりなら、信頼感も感じられる甘さを省いた北欧ピアノトリオでした!

と、いうわけで、、夕方には家に戻るはずだったのですが、、
なぜか、、大宮での新幹線の乗り換えで、、東京行きの新幹線に乗ってしまいました。。
大回りして、、随分、時間をかけてのご帰宅となりました。。

んじゃ、退散♪

2016年4月12日 (火)

Groovements / Aaron Parks Thomas Fonnesbæk Karsten Bagge

Groovements

花冷えって言葉通りにとっても寒い新潟です。。
雪とか散らつくし。。。

基本的にひんやりした感じが素敵なアーロン・パークスがデンマーク滞在中に2人のデンマークのミュージシャンと録音したピアノトリオ作品。
ベーシストはトーマス・フォネスベクとドラマーはカーステン・バッゲとデンマークを代表するようなミュージシャン。彼らのオリジナルの他は、シダー・ウォルトンの曲、スタンダード、ロック、クラシックと幅広い選択。
Stunt Recordsなので、比較的オーソドックスでハイレベルなアーロン・パークスのピアノトリオを期待してポチ。

オープナーは、ガラス細工のような繊細なピアノフレーズから始まるフォネスベクの「Winter Waltz 」。ベースのピチカートで心から歌い、ピアノソロはバピッシュに決める。
バッゲのオリジナル「Alcubierre’s Law」。躍動感あり流麗なピアノを堪能。
疾走感ある一体感ある演奏はシダー・ウォルトンの「Bolivia」。フォネスベクの力強いベースソロもカッコい。ブルース・スプリングスティンの「I'm On Fire」は親しみやすい明るい演奏。
パークスのオリジナル「Elutheria」、リリカルで透明感あるピアノが素敵。
デンマークの作曲家カール・ニールセンの「Tit Er Jeg Glad」。叙情たっぷりゆったりと美しい演奏。ユニークな曲調を3人で楽しむバッゲの「A Rabbit's Tale」。
ロマンチックなフォネスベクの曲「Forever This Moment」の柔らかなピアノタッチ、美しいフレージング。気品のある演奏。即興的な要素が強い抽象的でひんやりした3人の名義の「Shapes‘n’ Colors」。
終演は「You And The Night And The Music」。硬質で知的で華があり、ベースとドラムとのやりとりも堪能できる王道の攻めでおしまい♪

アーロン・パークスの流麗で華麗なピアノ、強いバネをもった歌心あるベース、センスと切れ味のよいドラムでとってもエレガントなモダンピアノトリオ!になってます♪普通なんだけど個性的なパークスのピアノが堪能できます♪ 
普通を極めるって凄いことですよね!

1.Winter Waltz
2.Alcubierre’s Law
3.Bolivia
4.I'm On Fire
5.Elutheria
6.Tit Er Jeg Glad
7.A Rabbit's Tale
8.Forever This Moment
9.Shapes‘n’ Colors
10.You And The Night And The Music

Aaron Parks (p)
Thomas Fonnesbæk (b)
Karsten Bagge (ds)

このアルバムのPV。

んじゃ、退散♪

2016年4月10日 (日)

心の解放をもとめて『FLOW / 藤本一馬 (Kazuma Fujimoto)』

新しい生活が始まって、、一週間以上が過ぎ。。。。
なんやかやとお疲れの頃ではありませんか?
ぎゅうっと固まった心を解放して旅にでましょう。。

Flow

大好きな一馬さまの新譜です♪
私の好きな人たちが集結しちゃった感がたっぷりなアルバム。
一馬さまのギターを中心に、ピアノ、ベース、ミナスを代表するのクラリネット奏者、アルゼンチンの屈指のヴォーカリストの参加でカルテット、トリオ、デュオ、ソロの演奏。
「 Consequence 」が共演者の林正樹の作曲で、その他は藤本一馬のオリジナル。

美しいギターのアルペジオにクラリネット、ピアノ、ベースが重なって静かに始まるオープナー「Polynya」。気持ちがふわりと浮き上がるはず。郷愁を感じる「Estrella del río」。歌詞はSilvia Iriondoがスペイン語で。天使の囁きとしか聴こえないウィスパーヴォイスで、私の心も羽根が生えたよう。タイトル曲「Flow」は、ギター、ピアノ、ベースで動きのある演奏。ぴったりと息のあった演奏で気持ちが高揚してくる。ノスタルジックな気持ちになる「Resemblance」ギターとベースのデュオ。ゆったりしたユニゾンが心地よい。
ソロギターで丁寧に奏でるは「Still」。不協音がが印象的。ギターを爪弾くって素敵だなぁ。。と、心から思う時間。
ベースのボーイングとヴォイスが溶け合って異次元に運んでくれる「Azure」。
林オリジナル「Consequence」、ギター、ピアノ、ベースの自在な会話。
クラリネットの深く暖かな音に幸せを感じる「Dew」。
速いパッセージでヒートアップする「Snow Mountain」。
コード楽器二人でデュオ。いろいろな音が泉から湧き出てくるようなカラフルな「Surface」。
終演は、厳かにたんたんとギター、ピアノ、ベースで「Prayer」。

懐かしいモノクロームの写真を観るような美しさ。
オープナーが終わった時点で気持ちがふわりと軽くなり、そして、2曲めが終わる頃には貴方の心は旅にでている。
家にいながら、空に、森に、宇宙にと大自然と繋がれる音風景。


1. Polynya
2. Estrella del río
3. Flow
4. Resemblance
5. Still
6. Azure
7. Consequence
8. Dew
9. Snow Mountain
10. Surface
11. Prayer

藤本一馬 (Kazuma Fujimoto) (g)
林正樹 (Masaki Hayashi) (p)
西嶋徹 (Touru Nshijima) (b)
Joana Queiroz (cl) #1,8
Silvia Iriondo (vo) #2,6

今日のおまけは「Estrella del río 」。
天使の囁きとしか思えないSilvia Iriondoをどうぞ。

4月5月は私の日程がちょっと難しかったんだけど、、この新譜ライブにはとっても行きたかったな。。。

んじゃ、退散♪

2016年4月 8日 (金)

熊谷 ヤスマサ トリオ @ JAZZ Flash (4/7)

熊谷 ヤスマサ (p)  金森 基 (b)  山田 玲 (ds)

Yk_1


東京で活躍する若手・中堅を聴くチャンスとのことで、勇んでお出かけしてきました。

主催者のご尽力もあってフラッシュは満席近くにうまっており、かなりの比率で女性が多かったです。
と、いつもようにカウンター席に友人、知人と陣取る。

1曲めはオリジナルで「DRAFT BEER」。タイトルのごとくイキの良い演奏で1局めからすっ飛ばす!ベースとドラムの息がぴったりとなって煽るシーン、ピアノとの一体感も半端なく会場から自然に湧き上がる歓声!モンクの「Blue Monk」は遊び心満載!演奏者もオーディエンスも楽しい♪オリジナル「CHILL OUT」は一見クールに始まってエキサイティングに。
スタンダードの「My One and Only Love」は、この日一番静かな演奏?美しいメロディと素敵なベースソロ、元気の良いドラムのブラシも聴けました。ピアノはソロになると所々でブルージーで黒っぽいフレーズが入り、ゾクっとします。1セットめの最後もオリジナルで「イエローテール(はまち)」。スピード感満載の演奏でベースとドラムが一体となって煽る煽る!休憩。。

ピアニストは、厳つい容姿とは裏腹にm(_ _)m、軽く柔らかなタッチ。もちろん高速パッセージドンと来い♪ ベースはかなり饒舌で感情豊かなソロを連発。ドラムはかなり多彩、高圧で粒の揃った音を惜しみなく繰り出す四輪駆動系。観せますね、聴かせますね。

2セットめの始めもオリジナルで「カルボナーラ」、明るく熱い演奏なのだけど、、どの辺りがカルボナラーラなんだろう。。と、頭の片隅に浮かぶ間も無く…連打で打ち消されます。笑
ベースの方の変態アレンジの「On Green Dolphin Street」。地を這うイルカをイメージした?苦しそうな進行が面白かったっす。この後ピアニストのオリジナルが3曲続きます。「MOONLGHT」はロマンチックなメロディで2セットめの心のオアシスかな。ゴスペルとジャズの融合「THANK YOU LORD WARD UP !」。ゴスジャズって、呼んでるそうです。いぇーい、って、叫びたくなるよね。終演後にCD求めてった人から「ゴスジャズが入ってるCDは?」って、何人か言ってましたね。そのCD『J-STRAIGHT A HEAD』からもう1曲、「SUMMER VACATION」。マイナーブルースを弾き倒してました。。
当然のアンコール! アンコールは「Moanin'」。ゴスペルのコードアンドレスポンスに影響を受けたというあの部分で、ドラムがメロディ奏法で「Moanin'」と返してヤンヤの大盛り上がりで終演。

ピアノトリオといっても、3人の関係がかなり対等で、ベースやドラムのソロも長く取っていました。
そして、遊び心と仕掛けのあるインタープレイが随所に。JAZZの自在な魅力を再認識した夜でした!
サインいただいて帰ってきました♪

Yk_2

主催者のM川さま、素敵な夜をありがとうございました。m(_ _)m

んじゃ、退散♪

2016年4月 6日 (水)

A Cosmic Rhythm With Each Stroke / Vijay Iyer / Wadada Leo Smith

A_cosmic_rhythm_with_each_stroke

新潟市内は桜の花が咲く始めました。
日当たりの良い場所では満開だったりしますが、これからですね。
天候も不安定で、早朝に霰が降ったり…花冷えという言葉が浮かぶ季節。
そんな言葉にぴったりな緊張感溢れる空間の1枚です。

時代を牽引するピアニストの1人ヴィジェイ・アイヤーが「ずっとヒーローだった」というトランペッター、ワダダ・レオ・スミスとのデュオ。ワダダ・レオ・スミスは初聞きなのですが ヴィジェイのように知的でストイックで抽象画を観るように想像力を掻き立ててくれる。
インドの革新的な女性アーティストNasreen Mohamediに捧げられた即興での組曲が中心。

オープナーは、ヴィジェイのオリジナル曲。静けさの中に気高さを感じる「Passage」。強さと弱さの鬩ぎ合いのよう。

ここからNasreen Mohamediに捧げた組曲「A Cosmic Rhythm With Each Stroke」。
「All Becomes Alive」鼓動のような電子音を背景に、トランペットの高らかな叫びとヴィジェイの抽象的な色付け。
厳しさを感じる「The Empty Mind Receives」での会話は、より強くなって「Labyrinths」を構成。心の自由な叫び。地鳴りのように電子音が響く実験的な空間で大きな間で会話する「A Divine Courage」。擬音のような電子音のが印象的な「Uncut Emeralds」は不協和音的な叫びが続き、強烈に心の不安を掻き立てられつづける「A Cold Fire」。組曲のおしまいはローズのお音色も美しく静謐な中に孤独を感じる「Notes On Water」。。

終演はワダダ・レオ・スミス作の「Marian Anderson」。黒人差別と戦った女性の声楽家へのオマージュ作。最後まで知的で厳しく音楽で訴えかける2人。
厳しい音の世界なのですが、ECM的な空間もあり知的な想像力を掻き立てられる音世界。
世の中と深く、真摯に対峙してます。

Nasreen Mohamediのアート作品をジャケットに使用。
一見、麻布のタペストリーのように見えるのですが、、よく見ると均一な線ではなくて織り傷のように入るアクセントが不思議なリズムを生み出している気がします。

1.Passage
A Cosmic Rhythm With Each Stroke - Suite [2-8]
for Nasreen Mohamedi
2.All Becomes Alive
3.The Empty Mind Receives
4.Labyrinths
5.A Divine Courage
6.Uncut Emeralds
7.A Cold Fire
8.Notes On Water
9.Marian Anderson

Wadada Leo Smith (tp)
Vijay Iyer (p, fender rhodes piano, electronics)

今日のおまけ。

ぼ〜っとした心をシャッキっとさせてくれますね。
背筋がピンと伸びる一枚。

んじゃ、退散♪

2016年4月 4日 (月)

佐藤浩一 ピアノソロライブ @ イワイスタジオ(4/3)

佐藤浩一ピアノソロライブ @ イワイスタジオ(4/3)
佐藤浩一 (p)

Satou

佐藤浩一Group、大好きなBungalow 、ベースの安ヵ川氏、ギターの布川氏、市野氏のrabbitooや、サックスの橋爪氏のユニット等で活躍する引く手数多のピアニスト。
個性豊かなユニッットの中でも存在感のある演奏でバンドを牽引する姿は素晴らしい。その彼が新潟市のプライベートスタジオで、自身をさらけだしたソロピアノのライブ。東京からのお友だちと駅で待ち合わせして駆けつけました!
個人のお家ということで手作り感が満載ですが、音にうるさいオーナーのヤマハのグランドピアノ(C5)がとても美しく響きわたっていました。
始る前に照明を変えただけで、歓声があがってオーディエンスの緊張も一気に解きほぐれました。

丁寧に音を選ぶようにはじまったのはお香の香やイメージをテーマにした「Egyptian Musk」。煌めくような音のつながりで会場の心を掴みます。
「Precioso」の優しいメロディもうっとりです。優しく光り輝いている感じが目に見えるよう。ブラジルのGuingaの曲を流れる川のように。一転、お好きなピアニスト、Lennie Tristanoの「Lennie's Pennies」を少しアヴァンギャルドでダイナミックに。
再びオリジナルで「ぼんぼり」は、静謐にゆったりと。和のイメージを持ちながらも洗練されていて美しい。私はこういう人になりたい。音と音の間に様々な感情が浮かぶ。
そして、1セット目の最後は、4月にでる新譜からカラフルで躍動感のある「Bird of Passage」。大拍手〜♪

休憩中もいっぺんに浩一ファンになった人たちはワイワイガヤガヤ、、ちょう楽しい雰囲気!2セット目が待ちきれませんわ。。。

2セット目の最初は、あえて不得意なギターで鼻歌で作ったというシンプルな中に疾走感もある「Railway 2」。次曲はゴツゴツした男気溢れる即興。私のイメージでは心中にあった大きな蟠りが次第に解消されてく感じ。アヴァンギャルドだったり、ファンキーだったり、すっごく力強いタッチ。いやいや、幅広いなぁ。
次曲はBungalowの新譜にあった彼の曲「It's Not A Sad Song」。このメロディが持ってる繊細で複雑な感情表現が好き。とっても、シンプルに弾いてくださいました。
次が面白い曲だった、「TOAD」。尊敬する4人の音楽家に絡めながら敬意を表した曲です。ちなみに、TはTristano、OはOrnette Coleman、AはAndrew Hill、DはDebussy。題して、クセものの系図。笑
一転、美形の曲、デンマークのギターリストSøren Dahl Jeppesenの「No Stars Without Darkness」。もう、タイトルだけでノックアウトされちゃいそうなロマンチシズムにあふれた演奏。
ここで、主催者と演奏者からの計らいで「写真おっけ」な1曲となりました。笑
飛びっ飛びの音の中から、次第に知ってるフレーズが散りばめられた「All The Things You Are」。最後まで楽しく斬新なアイディアで。みんな写真も思う存分とれちゃって大満足。
終演はオリジナルで情景が映り込むようなリリカルな「Long Winter And Hazy Moon」。情熱的な演奏に。。気持ちの高まりを抑えきれらない私たちは拍手喝采、アンコールの拍手へ。
アンコールはDuke Ellingtonの「Sunset and the Mockingbird」。爽やかさで美しい曲を気品をもってピアノを鳴らします。。ゆったりと。。。拍手!!

う〜ん、、良かったぁ。。
甘さと辛さの塩梅が 絶妙で素敵な音が溢れてました。佐藤浩一の世界感に浸った昼さがりでした。ただ美しいだけでなく一捻りと一つ深い解釈が存在していて繊細な感情の機微が表現されている奥深さ。
そして、小さな会場ですが、窮屈さは感じずゆったりと音楽に酔いしれることができました。音楽を大事にしている人たちとの共有の時間は心地よいものですね。
全編素晴らしいピアニズムでピアノを鳴らし、イワイスタジオのピアノさんも幸せだったでしょう。。
私はBungalowの新譜にあった彼の曲「It's Not A Sad Song」が聴けて嬉しかったな。
打ち上げにも参加させてもらって楽しい春の宵でした。
東京に帰るお友だちを送って打ち上げ会場に遅れてつくと、、
女子の皆さま、佐藤さまに あれやこれや質問攻め。恐ろしやぁぁ。。
ピアノ先生や、ピアニストの皆さまの質問はするどいっ!!まさに攻めの打ち上げ〜〜♪すんごく、楽しかったです。

企画してくださったイワイさま、ありがとうございました。m(_ _)m
そして、ご成功おめでとうございます!
んじゃ、退散♪

2016年4月 2日 (土)

心の緊張を解きほぐす音風景「Mare Nostrum II / Paolo Fresu - Richard Galliano - Jan Lundgren」

Mare Nostrum II / Paolo Fresu - Richard Galliano - Jan Lundgren

Mare_nostrum2


卯月になりました。新潟の桜も場所によってだいぶ咲き始めましたよ。
日本では年度がかわり様々なことがスタートする月ですよね。
今日は、心の緊張感を和らげるちょうオススメの1枚です♪

前作<『Mare Nostrum』から7年!!だそうです。
再び、哀愁と郷愁の3人組がタッグを組んで、各時オリジナルが3曲づつで9曲、トラッド1曲、クラシック2曲も1人1曲づつのアレンジで全12曲。
この3人の対等な関係が演奏にもしっかり現れています。

オープナーはフレスの「Apnea」。その哀愁と嫋やかさに心がいっぺんに遠くに飛ばされます。「おかえり」かな?「ただいま」かな?
光と陰の微妙なバランスの元にラングレンの「Blue Silence」、ガリアーノの「Aurore」と進んでいきます。美しく流麗なピアノ、哀愁を身にまとったアコーディオン・バンドネオン、望郷・郷愁をかきたたてられるトランペット・フリューゲル。気持ちも演奏もぴったりと寄り添います。
スウェーデンのトラッド「Christallen Den Fina」は、ラングレンのアレンジ。北欧の民謡が違和感なく地中海とともに心に静かに広がる。
再び各自のオリジナに。切なさの中に粋を感じるガリアーノの「Giselle」、野に咲く花のように可愛いメロディ「E Varie Notti Tre Vie Notai 」、憂と陰を感じる「Farväl 」。
エリック・サティ(フランス)の「Gnossienne No. 1」は、ガリアーノのアレンジ。パーカッシブな音も入って時間の回廊を彷徨います。
石畳が思い浮かぶおしゃれなガリアーノの「Lili 」、踊りだしたくなるラングレンの「Leklåt 」はアグレッシブで息のあった真骨頂の演奏か。フレスの「Le Livre D’un Père Sarde 」は郷愁の塊です。。
終演はクラウディオ・モンテヴェルデ(イタリア)の「Si Dolce È Il Tormento」は、フレスのアレンジ。慈愛ある光に満ちた音風景。

出身や言葉などを超えて心寄り添った柔らかな音に包まれてくださいね。

なんとなく今週は「海」つながりなのですが、こちらは甘くほのかに花の香り。
眺める海によって心象風景がこんなにも変わるものでしょうか。。
4月のの就航にぴったりな音楽たち。

1.Apnea
2.Blue Silence
3.Aurore
4.Christallen Den Fina
5.Giselle
6.E Varie Notti Tre Vie Notai
7.Farväl ( Lundgren, Jan)
8.Gnossienne No. 1
9.Lili
10.Leklåt
11.Le Livre D’un Père Sarde
12.Si Dolce È Il Tormento

Paolo Fresu (tp,flh)
Richard Galliano (acc, bandoneon & accordina)
Jan Lundgren (p)

今日のおまけはレーベルのトレーラー。
最後の「Si Dolce È Il Tormento」の一部がきけますね。

んじゃ、退散♪

« 2016年3月 | トップページ | 2016年5月 »

無料ブログはココログ