Tokyo Adagio / Charlie Haden & Gonzalo Rubalcaba
地方は、お盆の入りは13日ですよね。
今年は、お盆のずっと前にお墓まいりにいってきました。
草の息で蒸れかえり息のできないような暑い日でした。。
チャーリー・ヘイデンが他界したのは去年の7月ですので丸一年がたちました。
このアルバムは、2005年にBlue Note Tokyoで行ったキューバのピアニスト、ゴンザロ・ルバルカバとのデュオです。
ご存知のようにヘイデンはデュオの名手。
この時点で、すでに2人でアルバムもリリースしていて、阿吽の穏やかでゆったりした時間が流れています。
オープニングは『Nocturne』でもオープニングを飾った「En La Orilla Del Mundo」。甘く切ないピアノの調べ、音数は少なくても穏やかで存在感のあるベース。2人が溶け合って創る美しい空間。「My Love And I」、かなり遅いテンポで一歩一歩を確かめるように進む2人。ヘイデンのソロが心に沁みる。これに寄り添うピアノもぐっと音数を抑えて素敵。
オーネット・コールマンの「When Will The Blues Leave」。ベースの主張をしっかり聴き届けるピアノ。2人の意思疎通は素晴らしい。
エキゾチックな香りが漂う「Sandino」はヘイデンの曲。
超絶ルバルカバの片鱗がちょっと現れる瞬間があるこれも2人のアルバム『Land of the Sun』でも演奏していた「Solamente Una Vez 」。
終演はルバルカバ曲「Transparence」、ひたすら美しい調べを奏でるピアノと阿吽の呼吸のベース。最後まで2人の絶妙な関係が保たれています。
美しくも魅惑的な世界をどうかご自身で体験してみてください。
ライブなので拍手も起こるのですが、それが一層静寂感を増すような感じ。
夏のお疲れも癒してくれる心静かなひと時です。
1.En La Orilla Del Mundo(At the Edge of the World)
2.My Love And I
3.When Will The Blues Leave
4.Sandino
5.Solamente Una Vez (You Belong To My Heart)
6.Transparence
Gonzalo Rubalcaba (p)
Charlie Haden (b)
心の平静がぐっと高まる演奏ですよね。
んじゃ、退散♪
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Charlie Hadenのデュオ作は過去から定評があり、個人的にも相当量購入して聴いていますが、結局生で見ることはできませんでした。
亡くなった時の追悼ページにずらずらと並べてあるので参考までに..
R.I.P. Charlie Haden(http://blogs.yahoo.co.jp/pabljxan/62718065.html)
ここに紹介した以降に、Keith Jarrett、Jim Hallとのデュオがリリースされてます。追悼盤もデュオが多いってことですね。
La..... [続きを読む]
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これはほんとに記念碑的アルバムですね。
私好みという意味でも・・・・そんな価値が感じられました。
投稿: 風呂井戸 | 2015年8月13日 (木) 13時38分
Suzuckさん、おはようございます。
これだけ美的な世界を聞かされてしまうと、まいりましたと言うしかなかった私です。Apple Musicのせいで、cdを購入する枚数が激減していますが、これは現物を保有しなければならないというレベルのアルバムだったと思います。記事にも書きましたが、私はこの場に居合わせた人々に強烈なジェラシーを感じています。
ということで、TBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2015年8月14日 (金) 09時39分
Suzuckさん、こんにちは。
都会の喧噪をシャットアウトしてくれるような、心の平穏をもたらしてくれる素晴らしい作品ですね。
Tokyo Adagioというタイトルも、屋形船のジャケットも含めて味わいたい逸品でした。
リンクさせて頂きます!
http://musicpromenade.blogspot.com/2015/07/charlie-haden-gonzalo-rubalcaba-tokyo.html
投稿: とっつぁん | 2015年8月15日 (土) 06時20分
この場に立ち会いたかったような演奏です。
デュオで静かな演奏でも、ここまでひきつけてくれる演奏は、最近あまりなかっただけに、ヘイデンが亡くなったのが惜しまれます。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2015年8月15日 (土) 17時17分
suzuckさんこんばんわ
ゴンサロの饒舌であったり、もろキューバな楽調の時は
敬遠してしまうのですが、
ジョーロバーノとかヘイデンとのデュオのように、
音数が少ないアプローチの作品は、
本当にスペーシーで素晴らしいピアノ。
夢心地にさせてくれる。
このアルバムは、手元に置いておきたいと思います
投稿: bleyasa | 2015年8月16日 (日) 22時08分
風呂井戸 さま、お返事がおそくなりました。
とても鎮静作用のある優しい音のするアルバムだとおもいました。
私もとても好みです。
投稿: Suzuck | 2015年8月17日 (月) 16時49分
閣下、お返事おそくなりました。
私もApple Musicを使っているのですが、欲しいものでのってないものも多く、、今の所 昔のアルバムを聴く程度になってます。でも、明らかに好奇心で買い物してたものも多いので、アルバムが全部聴けることで買わないものはおおくなりますでしょうねぇ。。
そして、こういうアルバムは、、もしも、Apple MusicにあったとしてもCDを買うでしょうねぇ。。
ライブに行けなかったことを残念に思う気持ちは一緒です。
投稿: Suzuck | 2015年8月17日 (月) 16時54分
とっつぁんさま、お返事が遅くなりました。
仰る通り、ジャケットもタイトルも内容にぴったりですよね。
都会の喧騒、、我が家ではそういうものから離れているとおもうのですが、、
でも、雑事を忘れさせてくれて、心穏やかになる一枚でした。
投稿: Suzuck | 2015年8月17日 (月) 16時58分
910さま、お返事がおそくなりました。
丁々発止とはまた違う阿吽のタイミングですよね。
静かな時が流れていく良いアルバムでした。
ヘイデンが鬼籍に入ったことが本当に惜しまれる一枚ですね。
投稿: Suzuck | 2015年8月17日 (月) 17時01分
bleyasaさま、こんにちは。
超絶ピアニストのゴンザロの感性の素晴らしさに乾杯ですね。
音数を抑えて、間に込めた感情の素晴らしいさが みんなを引きつけていますよね。
互いに寄り添い情感こもった演奏で素晴らしいです!
投稿: Suzuck | 2015年8月17日 (月) 17時05分