Wild Man Dance: Live At Wroclaw Philharmonic / Charles Lloyd
私的ECMの神様Charles Lloydが、なななんとぉ、、新作をBlue Noteレコードからリリースした。しかも、ライブ盤、しかも2013年のポーランドのジャズフェス盤ってことで ECMで培った?美学をのこしながらも 熱いです。かっこいいです!!
ご本人曰く「自分の羽をもっと広く伸ばして、新しい上昇温暖気流を見つけて羽ばたきたかったんだよ。僕のサウンドを探して、思いっきり表現する旅は終わらない。それが僕の使命。」だそうで、その使命感は新作ごとに感動を与えてくれておりましたが、最近は随分枯れて幽玄な世界をさまよう雄という感じに思えてたのですが。。これは、熱く録音も前にでてくる臨場感あるもの。
そして、いつもいちも「旬なピアニスト」と共演している彼なのですが、今回はGerald Clayton。この辺も愉しみっ。『Hagar's Song』では、Jason Moranでしたものね。
ギリシャの民族楽器ライアーのMiklos Lucaksとハンガリーの民族楽器ツィンバロンの奏者が入った6章からなる組曲♪
オープナー「Flying Over The Odra Valley」、冒頭はライアーとツィンバロンで神秘的な異空間への誘い。。満を持して現れるロイドの幽遠なる調べ、美しい音色。混沌とした即興の谷間に流れ込む。やっぱり、ロイドはスピリチュアルな存在。なんだろうなぁ、コルトレーンの精神世界に繋がるきがする。シムーレスに「Gardner」へ。雄大な世界、視界が開け現れたGerald Claytonのピアノの躍動感と美しさ。民族楽器とのハーモニーも美しい。シームレスに「Lark」へ。美しいピアノが誘いだす民族楽器の悠久の音。全てを巻き込んでエキサイティングにロイドが踊る。シームレスに「River」へ。静かにさぐるようなピアノから、ポップで彩りあってグルーヴィな展開に。ピアノのノリノリでダイナミックな演奏に思わず、「いぇーいっ」。その後もベース、ドラム、ツィンバロンとソロがまわり観客から歓声が。もちろん、最後は大御所!大御所とライアーの掛け合い、ユニゾンと声援が飛びます。シームレスに「Invitation」へ。時に荒くれようとも常に気品高く大空を駆け抜ける勇者のようなロイド。シームレスに「Wild Man Dances」へ。冒頭のピアノからリリシズムが満載、静かななる混沌と模索がつづき終演を目指す。ロイドの説得力あるトーン、演奏が素晴らしい。最後1分以上続く歓声と拍手に私も同調します!
70分越の演奏。一回の休みもなくはじめから終わりまでシームレスに繋ぐ。
ダイナミックで雄大な世界。ロイドの気概ある演奏はもちろん、メンバーも彼の意図をくんだ素晴らしい演奏。民族楽器の2人はお飾りではなく気迫のこもった演奏で唸りました。
深い深い精神世界への誘いを受け取ろうではありませんか。春愁にぴったりだわ。。。
Wild Man Dance Suite
1. Flying Over The Odra Valley
2. Gardner
3. Lark
4. River
5. Invitation
6. Wild Man Dances
Charles Lloyd (ts)
Gerald Clayton (p)
Joe Sanders (b)
Gerald Cleaver (ds)
Sokratis Sinopoulos (iyra)
Miklos Lucaks (cymbalom)
このアルバムの宣伝用動画
メンバーは少し違いますが、ジャズフェスでの演奏
シニッカさまのときにも感じましたが、民族楽器を侮ってはいけませんね。
ようは、使い手の意識の問題ですね。
んじゃ、退散♪
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このアルバム、昨年(’15年)4月に出ていたのですが、見落としていました。しかも [続きを読む]
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私もコルトレーンのサウンドを意識しながら聴きました。ECMから移籍すると、温度感が違いますね。ノンストップ74分の演奏は見事でした(6曲では少々長いかな、という印象も少しありましたが)。移籍2枚目も買ったので、早く聴いてみたいです。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2016年3月29日 (火) 07時23分
わ〜い、やっとこのアルバムの凄さを語ってくれる人が現れた〜!
ECMからの移籍なので、どこのレーベルにいっても温度が暑く感じるとおもいます。笑
でも、これは本当に熱いです。ライブ盤でノンストップ盤でわかせていますよね。
でで、私もロイドはスピリチュアルな存在だとおもいます。コルトレーンの精神世界に繋がっているとおもいました。
投稿: Suzuck | 2016年3月29日 (火) 08時39分