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音楽で拡がる輪

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2015年4月

2015年4月30日 (木)

藤井政美 Tie-s Duo & Trio @ 新発田ジャズ喫茶バード(4/28)

藤井政美 Tie-s Duo & Trio @ 新発田ジャズ喫茶バード(4/28)
藤井政美 (bs) 鳥岡香里 (p) 因幡由紀 (vo)

Fugii

「In a Mellow Tone」で始まったライブ。
「Sophisticated Lady」も美しく、間に入るバリサクソロの説得力、ピアノのエレガントさ、そして しっとり伸びやかに歌い上げるヴォーカル。普段はまったく色気のいの字も感じない人なのにこの艶っぽさ!そして、スキャットでしかける「It Don't Mean a Thing (If It Ain't Got That Swing)」。スリリングに進んでいきます。バリサクの迫力、ピアノの流麗さに負けない自信に満ちたパフォーマンス。

クラシカルな雰囲気から一転スイングする「Tea for Two」。高速でテクニカルフレーズと歌心を交えながら進むサックス、はじけるようにかわいいピアノ♪

と、MC後はバリサク&ピアノのデュオです。
まずは、Junior Manceの「Jubilation」。めっちゃ、ダンディでウィットに富んだ曲想。互いのソロは勿論、丁々発止のやり取りでわかせます。
Ennio Morricone?の「The Mission」。美メロで哀愁あるメロウサウンド。2人向かい合ってしっかり進んで行く感じ。次から次へとあふれでる長尺なフレーズ。心を前向きに後押しされる感じだな。

因幡さまがもどって3人体制。ほんわかでも大人のムードで1曲(ちょっと、曖昧。。。m(_ _)m)
そして、バードに入ったときにHelen Merrillが唄っていたからって選曲の「Bye Bye Blackbird」。スキャットを交えてスマートに、そして、気合いの入ったバリサクソロも決まって、いぇーい♪ 因幡さまがCDで気に入って採譜したという可愛いポップな曲。歌詞をわすれたらしいけど、そういう間違いもジャズになっちゃう素晴らしいっ。笑
そして、トリオでの最後の曲はGeorge Gershwinの「Soon」。軽快に幸せ気分満載で。やんやの拍手。
そして、デュオの最終曲はバードの由香さまからのリクエストで「My one and only love」。デュオでしっとりと絡みながら感情表現をしていく2人。次第に高揚した今の気分を奔放に表現…最後の最後に藤井流の抑えきれない感情をストレートに表現して終了。再び、やんやの拍手。

で、休憩で地元の方々とのセッションにはいったのですが、、
これが、侮れないほど楽しく素晴らしかったのです。
新潟のジャズ界のオアシスバードでまたまた忘れられない夜が増えました♪

ええとね、バリサクはお腹を突き上げるような迫力ある音が魅力だけど、動きが鈍い感じになるのが玉に傷。。だけど、政美さまのバリサクはアグレッシブ!!もう、ぶっ飛ぶくらいかっこいいです。スピード感も満点でアカペラで演奏しても まったくぶれない ふてぶてしさ!
メンバーの少なさを色彩色ゆたかな鳥岡さまのピアノが減り張り、彩りを添えます。自由人2人のサポートをばっちり!そして、流麗なソロ展開。
で、やっぱり、主役の由紀さま。私は彼女を「人形遣い」のようだと思ってます。楽器と掛け合うとかいうのとちょっと違って 自分の思いのままに共演者をあやつっていく感じ。知らぬ間に、彼女の音風景に巻き込まれていく感じ。力は入っていないけど強力な存在感。。
伸びやかな声と正確なピッチと天真爛漫な世界。歌い始めるとまるでミュージカルの世界がそこに拡がるよう。すっごく、うまい。英語の発音も綺麗で誰もが歌った瞬間に「いいねぇ〜」って呟くんだな。
今日も 歌っていないときの天然さ素朴さが、歌うことでスイッチはいったとたん多彩な音風景を創り出す、ミラクルワールドでした。笑

でで、、このツアーは新譜のリリースツアーだったのです。

So near and yet so far

藤井政美 (bs) 鳥岡香里 (p)


You can hear a lark somewhere ....

藤井政美 (bs) 鳥岡香里 (p) 因幡由紀 (vo)

それぞれが、新譜にある1曲なのですが、これはあくまで一端ですね。マジっす。笑
詳しくは藤井政美さまのHPで

んじゃ、退散♪

2015年4月28日 (火)

ジャズ批評 185号がでました〜♪

ジャズ批評 185号がでました〜♪

185

今回の特集は

「ジャズ・ヴォーカル・ブック Vol.1」
   ビリー・ホリデイ、フランク・シナトラ生誕100周年

です。

生誕100周年の偉大なヴォーカリスト2人に縁の曲を50曲ずつと解説。
そして、彼ら2人にまつわるあれこれが載っています。
巻頭のLP写真を眺めるだけでも、ヴォーカルファンはたまりませんよね。

新潟県人的に!!と思ったのは、三条出身の「TOKU」氏のインタビュー!!
新譜がシナトラトリビュートであること♪

★Dear Mr. SINATRA / TOKU★

参加メンバーもすっごく豪華。これは、買いでしょう!!
つうか、予約しちゃった♪

それから、「New Disc Pick Up」に
『The Cause of the Sequence / Middelhoff - Morganti – Menci』を推薦してます♪

Albore25

変則トリオ、2管ハードパップながら爽やかな風を感じますよ。


そして、いつもの「夜光雲」は、特集にちなんでヴォーカル3枚にしたのですが。。
なんと、特集記事の中川ヨウさまと選盤が丸かぶりでした。

「一世紀の壁を超えて / 夜光雲」

『Yesterday I Had The Blues / Jose James』

Jose_james

『Shadows In The Night / Bob Dylan』

Shadows_in_the_night

『Coming Forth By Day / Cassandra Wilson』

Coming_forth_by_day

次号は、サックス特集なんだそうです!!
わーいわい。

んじゃ、退散♪

2015年4月24日 (金)

「rabbitoo」@ 荻窪ベルベットサン(4/21)

「rabbitoo」 @ 荻窪ベルベットサン (4/21)
市野元彦(g/electronics) 藤原大輔(ts/electronics) 
千葉広樹(b/electronics) 田中徳崇(ds) 佐藤浩一(p/key/syn)

Rabbitoo_2

帰ってきて、バタバタしちゃって、、ライブから三日ほどたっちゃったんだけど書いちゃいます。笑
national anthem of unknown countryは、試聴YouTubeを聴いてすぐにCDを買ったのだけど、購入したときからそのポスト・ロック&エレクトロニカを踏まえた尖った方向なれど、ものすごくソフィスティケイトされていてめちゃ気に入ってしまったのでした。タイミングがあわなくてなかなかライブにいけなかったけど、、やっとやっとライブに行けたのです!

荻窪駅でジャズ友さまと待ち合わせして、ルミネで軽く腹ごしらえ。
テクテクあるって、10分弱で荻窪ベルベットサンに着きました。開場前で、ちょっと並んだ。
なんだか、半地下の秘密基地みたいな雰囲気ですげぇー良い感じの雰囲気。
長方形なので、どの席でもあまり音やみえにくさはかわらないような気がしましたが、、気合いが入っているので最前列の真ん中。ジンジャエール片手に待ちました。

と、楽器に疎い私でも、、ハードに武装した軍団であることはわかります。
わかる範囲でもMougが佐藤さま、Korgが市野さま、Shermanが藤原さまのところにありました。千葉さまは奥手だったのでよくわからなかったけど、窓際で何か操作してたし、演奏中、そういったelectronicsにタッチしてないのはドラムの田中さまだけでした。
ライブは最初から最後までビリビリと痺れっぱなしで、頭が吹っ飛ぶ。
electronicsをふんだんにつかったサウンドなんだけど、その中に実に人間力と個性が感じられる素敵なサウンドなのをヴィジュアルで再確認。
同じ景色がその日の天気や風向きなどでまったく違うようにみえることがあるように、「あ!これってあの曲だ!」って思った知ってる曲も、「あの風景」が彼らによって「嵐になったり」「晴天になったり」と変化が大きい。もっと違う風景をみせてくれる。
緊張と弛緩、混沌と秩序、瞬間瞬間の彼らの切磋琢磨に陶酔してきた。
彼らの創り出す異空間と未知らぬ風景を存分に愉しんできました。

市野元彦のギターの繊細なこと、、目の前で観ていてもなんだかわからんです。
強力な求心力となる藤原大輔のサックス。ウッドベースに潜む恐ろしさがはじめってわかった千葉広樹のベース。タイトで音圧が半端ない田中徳崇のドラム。どこのバンドに居ても存在感と個性が両立する佐藤浩一。って、ようはとても凄かったんですってばぁ。
アンコールに思いっきり汗かく「subliminal sublimation」をもってきてくれちゃうなんて、市野さま最高!大好き♪ 最後の最後まで高揚した気分でござったわ。

既にレコーディングが終わっている?という2ndアルバムがすっごく楽しみ!
今度はどんな風景をみせてくれるのでしょうか?
と、いうわけで、、一年かかってやっと全員のサインがそろいました。

Rabbitoo_1

んじゃ、退散♪

2015年4月19日 (日)

Capturing This Moment / Michel Reis Quartet

Capturing_this_moment

ルクセンブルク出身ニューヨーク在住ののピアニストMichel Reisさま、わたしは他にトリオ作品の「REIS / DEMUTH / WILTGEN」しか持っておりませんが、美しく透明感あふれるピアノと哀愁あるオリジナル曲に高得点・好印象でございました。
と、カルティット作品がでるそうで予約買いしちゃいました。

オープナーは落ち着いた色彩の「Image #4」。短いソロピアノでの序章。
カルティットで「Half Asleep Beneath The Stars」、哀愁あるサックス、流麗なピアノ、リズム陣も含め息のあった演奏。複雑なリズムアグレッシブなのに哀愁を感じるタイトル曲「Capturing This Moment 」。
情感たっぷり耳に残る美しいメロディを優雅に優雅に「 Pastral 」。陰りのあるたんたんとしたフレーズ、ベースソロからのダイナミックに動く「Galapagos」。
ふと頭に浮かんだ美しい場面のような短いソロピアノ「 Image #1 」
繊細で抒情的「Forest Scene 」。大胆な空間使いが印象的、理性的でシリアスな「Fleeting Reality 」。沈んだ色合いが心地よい「Twin Lakes」。湖面に落ちた木の葉を観るようなピアノソロ「Image #3 」。無機的ででコンテンポラリー臭の強い「Distant Constellations」。感情の入り混じる「Corner of the Sky」。
心の静まるピアノソロ「 Image #7」。終演はクラリネットの音色が郷愁をよび、北欧の森に迷い込んだような静寂な「Dry Winds And Dead Sands」。

最初に流麗で透明感溢れるピアノに耳がゆき、エレガントで哀愁のある美しいメロディにやられ、ダイナミックな場面展開にびっくりしちゃいます。
そして、メンバーと創り上げる音楽空間は詩的で情景が浮かびました♪
現代的なジャズのかっこよさと美メロ哀愁の融合!
「Image」シリーズはソロピアノなのですが、どれも美しい。
いつか、ソロピアノ集なんてのがでちゃうのでしょうねぇ。。買います!笑

1. Image #4
2. Half Asleep Beneath The Stars
3. Capturing This Moment
4. Pastral
5. Galapagos
6. Image #1
7. Forest Scene
8. Fleeting Reality
9. Twin Lakes
10. Image #3
11. Distant Constellations
12. Corner of the Sky
13. Image #7
14. Dry Winds And Dead Sands


Michel Reis (p)
Stefan Karl Schmid (ts, ss, cl)
Robert Landfermann (b)
Jonas Burgwinkel (ds)

Capturing This Momentの試聴

去年の来日につづき今年も来日するそうです。
メンバーはこの作品とは違いますが、、

Michel Reis Quartet "Capturing This Moment" Japan Tour 2015

Michel Reis (p), T.B.A(b), 石若駿(dr), 西口明宏(sax)

4/19 吉祥寺「吉祥寺Jammin' Jazz」 
4/22 横浜 KAMOME 
4/23 東京 Body and Soul 
4/24 静岡 Lifetime

残念ながら行けないのですが、彼だけでなく日本のメンバーにも注目ですよね。
んじゃ、退散♪

2015年4月17日 (金)

Wild Man Dance: Live At Wroclaw Philharmonic / Charles Lloyd

Wild_man_dance

私的ECMの神様Charles Lloydが、なななんとぉ、、新作をBlue Noteレコードからリリースした。しかも、ライブ盤、しかも2013年のポーランドのジャズフェス盤ってことで ECMで培った?美学をのこしながらも 熱いです。かっこいいです!!
ご本人曰く「自分の羽をもっと広く伸ばして、新しい上昇温暖気流を見つけて羽ばたきたかったんだよ。僕のサウンドを探して、思いっきり表現する旅は終わらない。それが僕の使命。」だそうで、その使命感は新作ごとに感動を与えてくれておりましたが、最近は随分枯れて幽玄な世界をさまよう雄という感じに思えてたのですが。。これは、熱く録音も前にでてくる臨場感あるもの。
そして、いつもいちも「旬なピアニスト」と共演している彼なのですが、今回はGerald Clayton。この辺も愉しみっ。『Hagar's Song』では、Jason Moranでしたものね。
ギリシャの民族楽器ライアーのMiklos Lucaksとハンガリーの民族楽器ツィンバロンの奏者が入った6章からなる組曲♪

オープナー「Flying Over The Odra Valley」、冒頭はライアーとツィンバロンで神秘的な異空間への誘い。。満を持して現れるロイドの幽遠なる調べ、美しい音色。混沌とした即興の谷間に流れ込む。やっぱり、ロイドはスピリチュアルな存在。なんだろうなぁ、コルトレーンの精神世界に繋がるきがする。シムーレスに「Gardner」へ。雄大な世界、視界が開け現れたGerald Claytonのピアノの躍動感と美しさ。民族楽器とのハーモニーも美しい。シームレスに「Lark」へ。美しいピアノが誘いだす民族楽器の悠久の音。全てを巻き込んでエキサイティングにロイドが踊る。シームレスに「River」へ。静かにさぐるようなピアノから、ポップで彩りあってグルーヴィな展開に。ピアノのノリノリでダイナミックな演奏に思わず、「いぇーいっ」。その後もベース、ドラム、ツィンバロンとソロがまわり観客から歓声が。もちろん、最後は大御所!大御所とライアーの掛け合い、ユニゾンと声援が飛びます。シームレスに「Invitation」へ。時に荒くれようとも常に気品高く大空を駆け抜ける勇者のようなロイド。シームレスに「Wild Man Dances」へ。冒頭のピアノからリリシズムが満載、静かななる混沌と模索がつづき終演を目指す。ロイドの説得力あるトーン、演奏が素晴らしい。最後1分以上続く歓声と拍手に私も同調します!

70分越の演奏。一回の休みもなくはじめから終わりまでシームレスに繋ぐ。
ダイナミックで雄大な世界。ロイドの気概ある演奏はもちろん、メンバーも彼の意図をくんだ素晴らしい演奏。民族楽器の2人はお飾りではなく気迫のこもった演奏で唸りました。
深い深い精神世界への誘いを受け取ろうではありませんか。春愁にぴったりだわ。。。


Wild Man Dance Suite
1. Flying Over The Odra Valley
2. Gardner
3. Lark
4. River
5. Invitation
6. Wild Man Dances

Charles Lloyd (ts)
Gerald Clayton (p)
Joe Sanders (b)
Gerald Cleaver (ds)
Sokratis Sinopoulos (iyra)
Miklos Lucaks (cymbalom)

このアルバムの宣伝用動画

メンバーは少し違いますが、ジャズフェスでの演奏

シニッカさまのときにも感じましたが、民族楽器を侮ってはいけませんね。
ようは、使い手の意識の問題ですね。

んじゃ、退散♪

2015年4月16日 (木)

The Cause of the Sequence / Middelhoff - Morganti – Menci

Albore25

若葉の季節になりました。
まだまだ寒い日が多い新潟なのですが、部屋に映る景色は日に日に緑が増していきます。雪国はこの美しい季節が短いので要注意!
水仙、って思っているとあっという間に桜になって、気がつけばブナの若葉が開いています。雨が降って一日外に出ないとものすごくもったいない思いをするのですよ。
ぼんやりしているのが好きな私なのですが、この癖のせいか時間の使い方が悪くてなかなかぼんやりできません。笑
そんな日常的なストレスから解放してくれるのがalbore jazzの新作。
目に鮮やかな緑のジャケットも良い感じ。
トリオなのですが、テナーサックスとトロンボーン、ピアノという変則トリオ。ピアノがリズム楽器も兼ねます。

オープナーはヘンリーマンシーニの「NOTHING TO LOSE」。
オランダ生まれ、イタリアのボローニャ在住のゲッツ直系のテナーBarend Middelhoffのなめらかなさ、優秀なアレンジャーでもあるというMassimo Morganti のハートウォーマーな穏やかなトロンボーン、バピッシュなNico Menci の陽光あふれる演奏にうっとり。2管のやり取りも爽快。
スリリングを二倍増しにするユニゾン、歌心を大切にしながらも3人のアドリブのやり取りも粋な「ANGEL EYES 」。
この後、Barend Middelhoffのオリジナルが5曲続きます。
ミステリアスに溌剌とした展開になる「UNISON PARTY 」。何気にテクニシャンの2人の威勢のある演奏が楽しい「BIG BELLY BLUES」。ダンディで洒脱な「SLOW WHITE BLUES」。硬派でリリカルなNico Menciと2人のやり取りもおもしろい「 THE CAUSE OF THE SEQUENCE 」。大らかでどこかエレガントな気分の「BALLAD FOR ANNA 」。
終演はMassimo Morgantiのオリジナルで「 MUSIPLANO」、これが柔らかなトロンボーンの音色、スムースなサックスの音色がぴったりの優しい曲。3人が溶け合って微かな甘さ哀愁を感じるひととき。。


2管でありながら爽やか。柔らかな色彩を放つハーモニー、洒脱なやり取り、歌心ある双方のアドリブ対比も愉しく、ピアノの溌剌さも加わって爽快な寛ぎ空間。
あまりの歌心に、途中からテーマを吹いているときはヴォーカルが居るように感じちゃいました。笑
その上、コンサートホールど真ん中に居るような臨場感ある録音。

新鮮な朝の空気のように、あなたの心をリフレッシュしてくれること間違いなし♪


1. NOTHING TO LOSE
2. ANGEL EYES
3. UNISON PARTY
4. BIG BELLY BLUES
5. SLOW WHITE BLUES
6. THE CAUSE OF THE SEQUENCE
7. BALLAD FOR ANNA
8. MUSIPLANO

Barend Middelhoff (ts)
Massimo Morganti (tb)
Nico Menci (p)

Albore JazzのHPで試聴ができまっす!

んじゃ、退散♪

2015年4月13日 (月)

『Wavenir』ツアー @ やなかホール(4月11日)

『Wavenir』ツアー @ やなかホール(4月11日)
藤本一馬 (g) 伊藤志宏 (p)

Img_6059


「 Wave/波」と「Avenir/未来」の造語であるWavenirがタイトルのピアノとギターのデュオです。休日かふぇは「Kazuma Fujimoto (藤本 一馬)のMy Native Land とWavenir 」で決り♪ でちょっと触れてますが、かなり虜になっていて秋のツアーからどうにかならないか画策してました。で、やっと、やっとライブに参加。
5時半の会場だったのに、4時半過ぎに谷中についちゃった。
こう言うときに、田舎者の悲しさが溢れる。何処か近くで素敵な空間に居たかったのだけど。。ま、勢い込んで一番のりってことで。

開場したのはいいのだけど席を決めるのに迷ってしまいました。。
やっぱり、一馬さまの手元がよく見える場所で、できれば志宏さまの手元もみえる場所で、、って、悩んでいたらベストポジションをキープされてしまった。。でも、わたし的にはほぼベスト!両方の表情がよくみえるものね。
吹き抜けの高い天井にスタインウェイピアノの半円形ステージ…すっごく響きがよさそです!

2人が現れると待ってましたの拍手!
アルバムのラスト曲美メロ曲「光に包まれて」が始まると「やっとライブがきけたなぁ」という感動で胸がドキドキ。素晴らしい響きの中で彼らの音に包まれていきなりの至福の時。しかも、オーディエンスが素晴らしく、最後の一音の余韻を感じての拍手。これならば、煩型のキースさまだって微笑み返しでしょ。
2曲目は「夢占い」、不安を煽るようなピアノの音選びが最高ですが。。が、しかしダイナミックで容赦のないピアノの問いかけを全身で受け止めるギターは神がかってますです。夢うつつ入れ子のように様々な場面がみえてくる「夢中夢」まさに音のシャワー状態。素晴らしい環境で饒舌に悦びを表現する志宏さま。その悦びを素直に受け止める一馬さま。
MCが入って場が和む。
ホールに音の風が吹く「天つ風」。ペガサスのように2人で駆け抜ける天空。ギターの高速パッセージに胸きゅん。一馬さまの新曲が1セット目のラスト。波乱を予感させるようなダイナミックで力強い曲。互いに集中力の限界比べみたいな緊張感あふれる展開。そのすごさに終わった瞬間に観客席からかけ声がはいるほど。んわ、すんごいわっ。

休憩中。
偶然、ご一緒になったジャズ仲間さまと歓談しつつも放心状態の私たちはどこか会話がちぐはぐな感じ。。笑
物販とかドリンク販売とかあったのですが、大人になりきれてない私はこういう時間もただひたすら待ってしまいます。常連客の方々が多いようでいろいろな興味深いお話も耳に入ってきます。。

お待ちかね2セット目は、韓国で販売の決まった報告?MCから。主にしゃべり担当志宏さま、相づち担当一馬さま。。良いコントラストですわ。
と、圧倒的なピアニズムで我々をなぎ倒した「Matogata Sunrise」。Matogata(的形)は、このCDをリリースしたハンモックレーベルの「HUMMOCK Cafe」がある場所、彼らの聖地。そこでの日の出印象らしい。。地球最初の日の出くらいなドラマチックな演奏。この曲が一馬さまの曲なので、志宏さまもオリジナルに聖地の名前を入れたかったとのことで新曲流麗な「Matogata Spring」。桜吹雪が浮かんだのは私だけでしょうか。
映画音楽に使われた「緑の渡り」、オーディエンスも一緒に心の中で歌える優しく柔らかな演奏。ギターの音の余韻にうっとり。
録音以来はじめて演奏したという「いにしえ」、CDでも不思議な感じの曲だとおもうにですが、別世界に連れて行かれるような美しさもありで狂気度3割増しくらいな「いにしえ」。ラスト曲はアルバムのオープニング曲「ペンギンは飛べない」。個人的には海飛ぶペンギンってタイトルがあるくらい躍動感と場面展開を感じる曲。この日も大海原を飛ぶようにグングン泳ぎまわるペンギンの群れを観てしまいました。
アンコールは一馬さまの新曲「旅立ち」。亡くなった友人へのレクイエムのような意味合いでつくった曲らしいのですが、これがまた美メロでひたすら穏やかな雰囲気の曲。2人の気持ちが合わさってやなかホールの空間が淡く輝いているよう。終演。

『Wavenir』を初めて聴いたときの感動が蘇る時間でした。
クラシカルで超絶技巧、繊細でありものすごく大胆な音使いの伊藤志宏さま。
ちょっと、いっちゃてる感じの不敵なインプロヴィゼイションで一馬さまに襲いかかります。
ギターの息づかいの中に異国の哀愁や郷愁が滲む藤本一馬さま。これまた素晴らしいギター使いで様々な方法で応酬。同じ20本の指の数とはいえ、志宏さまのような超絶ピアノとのデュオができちゃう一馬さまって凄いとしかいいようがありません。
瞬間瞬間の互いの気持ち・呼吸を大切にした会話には互いの心の声も被さる。そして、響きのよいホールならではの高揚感。超絶すごい演奏も心に染みるメロディも新たな旅の始まりを感じる春の宵でした。


と、言うことで、サインもらって帰ったので最終新幹線になってしまいましたわ。
志宏さまは、見た目よりずっと優しくてサイン時に気を遣ってアルバムに参加してるチェロの方にのサインをお願いしてくださいました。
一馬さまは握手をお願いしたらわざわざ立ってくださって、大変嬉かったです。
あぁ、柔らかな手♪

帰り道はジャズ友さまが、上野までつきあってくださいました。どうも、ありがと。
新幹線の中で私もiPhoneもエネルギー切れしちゃったけど、心にに残る一日でした。
まだまだ、私の知らない世界は沢山あるんだなぁ。。


ツアーは続きます♪

ツアー情報詳細

【Kazuma Fujimoto & Shikou Ito “Wavenir” Release Tour/ 2015 Spring 】
藤本一馬 & 伊藤志宏 “ウェヴニール” リリース ツアー 2015春
4 / 11 (土)  東京 公演 |やなか音楽ホール
4 / 16 (木)  鎌倉 公演 |café vivement dimanche
4 / 17 (金)  小山 公演 |Fellows
4 / 18 (土)  山形 公演 |FRANK LLOYD WRIGHT
4 / 19 (日)  福島 公演 |Player's Cafe

4 / 25(土)  札幌 公演 |渡辺淳一文学館 地下ホール ~聴雪庵5周年記念コンサート~
4 / 26(日)  美唄 公演 |アルテピアッツァ美唄 アートスペース
4 / 29(水・祝) 美幌 公演 |美幌町民会館「びほーる」

5 / 8 (金)  姫路 公演 |HUMMOCK Cafe
5 / 9 (土)  鳥取 公演 |CAFE KOHANHE
5 / 10 (日)  米子 公演 |ゆう&えん Qホール(SoldOut)

主催のハンモックカフェさまに多々感謝です。

んじゃ、退散♪

『The half-finished heaven』ツアー@ 柏 Nardis(4月11日)

『The half-finished heaven』ツアー@ 柏 Nardis(4月11日)
Sinikka Langeland (kanlete,vo)
Nora Taksdal (viola) Trygve Seim (ts,ss) Markku Ounaskari (perc)

Img_6014

すっかりはまってしまったカンテレ奏者Sinikka Langelandのライブがほぼこのメンバーであるということで、柏の昼公演に。

ジャズ仲間のネコさまに道順を教えてもらったので、迷わず会場前に到着。
お腹がすいてたんだけど、とりあえず、、並ぶ。

ゆったりしたロングドレスで自然体のSinikka Langelandをはじめ悠々とした感じの皆さん。ノルウェーに二度行ったことがある私としては何となくその悠々さかげんが懐かしい。こう言うときに語学力のなさに嘆くんですよねぇ。
予約客全員の到着を待ってほぼ定刻に開始。

1曲目はアルバムのオープナー曲「Hare Rune」、あの独特の郷愁をさそうメロディで始まりました。印象はCDで聴くよりもう少し暖かみのある感じ。親しみやすいというのか、、。
これは、小さな抱えて演奏する方のカンテレで演奏してた。
つづく2曲目は、やはりCDの曲順で歌の入った「The Light Streams In」。やっぱり歌が心地よい。そして、メンバーの楽器のコントロールの巧さに舌を巻く。彼ら1人1人が本当に小さな音を出すのだけど、それはゼロレベルになる寸前のような微かな音を操ることが可能。
ビオラのスムースで情感豊かな音色、サックスもテナーもソプラノも彼自身の息づかいのように吐息から説得力ある圧力ある音まで素晴らしい、そして、ドラムセットでパーカッションのように様々な音を使い分けるドラマー、その拘りの音への執念もすごかった。
演奏は、ほぼCDのように進んだとおもいます。大きなカンテレは目の前で観ていてもその構造や演奏方法は理解できませんでした。笑
沢山の弦を指で弦をかき鳴らす、はじく、、そういう行為の他に音を制御することも同時にしております。。弓引きの演奏方法もあってかなり複雑。その複雑の行為の向こうにあんな優しい音がでるなんて不思議すぎる。小さなカンテレも弓で弾いていたけど、その弓にはしゃんしゃん鈴がついてたり、、やっぱり、どこかのどか。
演奏内容は、静寂な場面からノイジーに心をかき乱すものまであって、単に静かな音風景ではない。どの曲も彼らと自然との深い繋がりを教えてくれる曲ばかりでした。ムースの鳴き声なんかもあったりね。ノルウェーの自然はとても素晴らしいのですが、時に脅威となって人に襲いかかることもあるので人々はより自然に耳をすましていきているのではないでしょうか。
決して、耳障りの良い音楽ばかりではなく、即興的な要素がたっぷりな音から自然風景が浮かぶ独特の世界でした。時間はあっというまに過ぎた。
最後は、日本の春の印象?を語ってくれて美しいアンコールを演奏してくれました。
どうも、ありがとうございました。

サインをいただいて、柏 Nardisを後にしました。
あぁ、お腹すいたぁ。。
腹ごしらえをして、谷中にむかいます!

んじゃ、退散♪

2015年4月10日 (金)

Sings Standard / Sinne Eeg

日本盤で『シングス スタンダード』とありますが、、ジャケットには『Eeg Fonnesbæk』とあるだけです。

Sings_standard

やっほぉ〜♪嬉しすぎるアルバムのリリースです!
んもぉ、この一週間の寒さとお疲れを癒やすアルバムはこれしかないでしょ。。。

ファーストアルバムの『Sinne Eeg』から去年でた『Face The Music』 に至るまで、彼女のアルバムを沢山ぽちってきました。そのたびに、「はやく、デュオでないかなぁ〜」だったのですが、、新譜はデュオ!!
でもまぁ、わたしの頭の中には、Lars JanssonとかJacob Christoffersenとのピアノとのデュオだったのですが、なななぁ〜んと、彼女が選んだのは、その一歩行くベースとのデュオでした。コード楽器より華やかさはないけど、より大きな空間ができるので歌姫の実力がバレバレですね。そして、一語一語の絡みで人間っぽいことが可能で名盤が多い組み合わせですよね。お相手はThomas Fonnesbæk!ラーシュ・ヤンソンとのトリオでメキメキ売り出して、リーダー作もだしちゃったベース大国デンマークの若手筆頭と言ってもいいですよね。
今回は、日本が先行発売だったようです。ボーナストラックも2曲ついてます。

オープナーはベースの力強い一音一音が心を直撃する「Willow Weep For Me 」。
スキャットと躍動感あるベースが絡み合って進む「Taking It Slow」。もう、メロメロですわ。
めちゃ、ジャジーで大人を感じる「Evil Man Blues」、ウォーキングベースにのってご機嫌!
エレベの音が哀愁を誘う「You Don't Know What Love Is」、胸が締め付けられるような切なさ。
ダークだけどとてもスタイリッシュな「Summertime」。2人の息はぴったりです。
「Body And Soul 」もエレベ、電気的な響きに哀愁を漂わせてアルバム的にはスパイス的な感じなのかなぁ。2曲とも良い感じです。いずれにしても ストレートに問いかけてくるシーネ・エイの歌心。
ペデルセンの再来と言われてるフォネスベックの素晴らしいベースソロある「 Beautiful Love」。
堂々とした貫禄さえ感じる「Come Rain or Come Shine」。
アルバム中唯一スタンダードでないエンリコ・ピエラヌンツィの「Fellini's Waltz」はメランコリックに。アイディアがいっぱいな「The Shadow of Your Smile」。
終演は冒頭のアカペラに聴き惚れる「The Autumn Leaves」。ベースがインしてからも美しく魅了、最後は2人の阿吽の掛け合い。

ベルベッドヴォイスと呼ばれているそうなのですが、その声の中にメランコリックな感情を潜ませ、私たちを魅了。
少しハスキィーだけど、重さのないナチュラルであたたかな歌声がベースの響きによくあうわ。。
美声、美形、そして歌の巧さと、もう、いっぱい花丸二重丸あげちゃいます。
一週間のお疲れが吹っ飛んで、お家でお酒が美味しくなる魔法をどうぞ。

1. Willow Weep For Me
2. Taking It Slow
3. Evil Man Blues
4. You Don't Know What Love Is 
5. Summertime
6. Body And Soul  
7. Beautiful Love
8. Come Rain or Come Shine
9. Fellini's Waltz (Enrico Pieranunzi)
日本盤ボーナス・トラック
10. The Shadow of Your Smile
11. The Autumn Leaves

Sinne Eeg (vo)
Thomas Fonnesbæk (b,el-b)

ちょっとだけ、、おまけ。

毎年のように来日してるのに、、未だ、生シーネ・エイさまを聴いておりません。
でも、サインもってるんですよ。どこかの通販サイトでサイン付きの写真があたったの。。。。
現在も来日中ですよねぇ。

んじゃ、退散♪

2015年4月 9日 (木)

The half-finished heaven / Sinikka Langeland

Sinikka_langeland

Sinikka Langelandは、ノルウェーに住むフィンランドの民族楽器カンテレ奏者だそうです。
ECMで4枚目のアルバムを出しているのだそうですが、なにせなかなか手が回らなくて、Real & True の大沢さまのライブの案内観てる内についCDを買ってしまいました。。

すべてがオリジナル曲、歌っている曲が3曲あるのですが、それは「Tomas Transtromer」というノーベル文学賞もとっているスウェーデンの詩人の詩だそうです。
「毎日動物たちと森で出会うミステリーと歓び」というテーマで、ヴィオラ、テナーサックス、パーカッションを加えたアンサンブルで創り出す神聖で静粛な独特な雰囲気。

大地の鼓動のようなリズムが印象的な「Hare Rune」。別世界への誘いのようにも感じます。
歌う「The Light Streams In」。彼女の歌声は凜とまっすぐにこちらに向かってくる。
サックスの大らかな響きが美しい「The White Burden」。
タイトル曲 「The Half-Finished Heaven」もビオラとカンテラの優雅な共演にうっとり。後半に歌も入ります。歌、良いのですよ。心が浄化される感じ。
「The Woodcock's Flight」も美しいビオラの響きに聴き惚れます。曲も良いのです。
とても良い曲が続くのですが、その中で哀愁あるメロディが映画音楽みたいな「Caw Of The Crane」。思わず空を見上げたくなる「The Tree And The Sky」も穏やかな歌が入ります。
サックスの活躍でジャズ度が高い「The Magical Bird」。斜めに伸びたような音空間が楽しい「Hymn To The Fly」。
ちょっと、即興的な感じで動きのある「Animal Miniatures」。互いの反応を愉しむような「The Blue Tit's Spring Song」。終演は短い短い「Animal Moment」。まるで、森で動物に出合った瞬間のようでした。

彼女たちの意図する森の中に迷い込んだ感じ。
カンテレとヴィオラ、サックス、パーカッションで創り出した神秘的で静粛なサウンドです。
森や大地に精霊がいると言われているのがわかるような気がします。


1. Hare Rune
2. The Light Streams In
3. The White Burden
4. The Half-Finished Heaven
5. The Woodcock's Flight
6. Caw Of The Crane
7. The Tree And The Sky
8. The Magical Bird
9. Hymn To The Fly
10. Animal Miniatures
11. The Blue Tit's Spring Song
12. Animal Moment

Sinikka Langeland (kanlete,vo)
Lars Anders Tomter (viola)
Trygve Seim (ts)
Markku Ounaskari (perc)


いろいろと、、興味津々!
この不思議な世界に浸ってみたくてライブに行ってみようと思ってます。
んじゃ、退散♪

2015年4月 7日 (火)

In Maggiore / Paolo Fresu / Daniele Di

In_maggiore

イタリアの哀愁請負人パオロ・フレス。かなり、多才というか多産系のミュージシャンです。笑
その活動は30年以上メンバーの替わらないレギュラークインティットを中心?に様々なミュージシャンとアルバムを出してきました。そして、その都度、、翻弄されるわたし。。
今回はECMからで、バンドネオンとのデュオということで心中的にはかなり安全パイと思ってましたが。。
しかもダニエーレとはECMの『Mistico Mediterraneo』からの発展系で、去年の終わりにはクリスマスアルバムにゲスト?出演もしておりましたし。
ふたりのオリジナルや即興に、オペラ、宗教音楽、国的にもチリ、イタリア、ブラジルなど幅広い選択です。

オープナーはダニエーレの「Da Capo Cadenza」ぴーんと張り詰めた空気に朗々と響くフレスので撃沈です。ふたりのゆったりした阿吽も素晴らしく、大きな空間。
表情を変えるフレスの曲「 Ton Kozh」。
Chico Buarqueの「O Que Sera」とチリ国民の愛歌「El Pueblo Unido Jamas Sera Vencido」はメドレーで。カンツォーネ「Non Ti Scordar Di Me」での歌心。
ふたりの連名「Sketches」は互いにインスパイアされた即興的な部分を大切に。
比較的ロングトーンを重ねメランコリックなフレスの曲「Apnea」、チリのシンガーソングライターVictor jaraの「Te Recuerdo Amanda」の美しさ穏やかさ。
ダニエーレの曲が2曲続きます。「La Mia Terra」軽やかで情景がうかぶよう。哀愁と切なさ教会音楽のように静粛な「Kyrie Eleison 」はバンドネオンソロで。切ないけど良いメロディ。
プッチーニの「Quando Me’n Vo」での鮮やかさと躍動感。
ウルグアイのJaime Roosの「Se Va La Murga」はパーカッシブな音も効果的に淡々と。
メロディを吹き上げるフレスのかっこよさとダニエーレのセンスの良さ。
終演にむけて2曲フレスの曲が続きます。ゆったりとふたりで重なる「Calmo」。
そして、終演は「In Maggiore」、最後の最後まで穏やかで静謐で内省的な音創り。
静かに優しくおとぎ話でも語られるように、時間が過ぎていきます。

フレスもダニエーレもこの度は超絶技巧的な場面は控えめで、あくまで情感に訴える丁寧な演奏。でも、めちゃ巧いだなぁ。。互いの距離感とか。。鎮静効果は抜群です。観衆の居ないホールでの録音のようで、良い感じに響きます。それにしても フレスの艶っぽさには脱帽。

1. Da Capo Cadenza
2. Ton Kozh
3. O Que Sera / El Pueblo Unido Jamas Sera Vencido
4. Non Ti Scordar Di Me
5. Sketches
6. Apnea
7. Te Recuerdo Amanda
8. La Mia Terra
9. Kyrie Eleison
10. Quando Me’n Vo
11. Se Va La Murga
12. Calmo
13. In Maggiore

Paolo Fresu(tp,flh)
Daniele di Bonaventura (bandoneon)

少し前の演奏ですが、ふたりのデュオです。

ここに来て聴いてきたECM盤はどれも秀逸。
しかも穏やかでメロディアスで難しい感じが一切ない。。
あのニューヨークな空に戻れるだろうか。。

んじゃ、退散♪

2015年4月 5日 (日)

休日かふぇは「Origami For The Fire / Alan Hampton」で決まりっ!

Origami_for_the_fire_2

我が家の庭は気がついたらどっぷり春でした。笑
水仙は咲くは、三つ葉ツツジはつぼみが膨らむは、桜もピンクになりました。
あ、毎年毎年巣作りする鳩の夫婦も巣作りに余念がありませんし。。
当然、雑草も凄いことになってる。。
でも、日ごとに緑が増していく風景は 心がリラックスしますよね。

そんなわけで、ジャズのベーシストで活躍してた Alan Hamptonの新譜がぴったりの季節です。
ソフィスティケイトされた歌で爽やかな風を。

Origami For The Fire / Alan Hampton

1聴にジャズという括りというより、SSWのアルバムって言った方が良いと思うのだけど。
だって、いくらジャズは拡がっています、って、言っても やっぱ世代的にもこれは違う分野のアルバムだと思ったほうが自然なもので。

オープナーの「Every Living Part」、この心洗われる清らかなサウンド。
何が凄いって、この爽やかなハーモニーに使われてる楽器のほとんどを 彼が演奏してる!
Ryan Scottがバリトンギターで参加している「Leaf」のポップな楽しさ。
アラン・ハンプトンがギターやベースの他にマリンバを演奏した「Lie In It」の柔らかさ。
空間に響く残響感がたまらないメロウな「It’s You」。もう、お洒落すぎる。
Sam Crowe がウーリーズで参加している「Won’t」は、繊細で奥ゆかしい、何処か懐かしい雰囲気。
これもヴォーカル、ギター、ベースを独りでこなして多才さを実感する「Elevator Ride」。
Frank LoCrastoのピアノ、Christina Courtinのヴァイオリンとビオラの彩りも繊細な「Keep It In Your Dreams」、私のお気に入り。
ギターポップな「Independent」。情景が浮かび上がるような「Walk in the Rain」は静かに心にしみいる…。
Andrew Birdがヴァイオリン、Robin MacMillanがタンバリンで参加の「Someone Else’s Danger」、ヴォーカルとヴァイオリンの音色が絡み合って良い感じ。終演はそのヴァイオリンとふたりで「Darker Things」。ほんのりしたカントリー色が素朴で良い塩梅。最後の語りかけに撃沈。私的には捨て曲なし。

キュンとくるメロディ、抑えた語りかけるような歌声、心を優しく包み込むようなサウンド。。
どれをとっても秀一。がちがちな思い込みを外して 心も体ももみほぐしてもらいましょう♪

1. Every Living Part
2. Leaf
3. Lie In It
4. It’s You
5. Won’t
6. Elevator Ride
7. Keep It In Your Dreams
8. Independent
9. Walk in the Rain
10. Someone Else’s Danger
11. Darker Things


Alan Hampton (vo,g,ukuleles,b,mar,tamb)
Pete Rende (key,syn)
Bill Campbell ( ds,perc)

私のように遠い過去にサイモン & ガーファンクルの出合いに胸をときめかせた方、一度視聴してみましょう♪
約30秒後に彼の素敵な歌がはじまります。焦らないで。。

んじゃ、退散♪

2015年4月 3日 (金)

Midwest / Mathias Eick

Midwest

ノルウェーのトランペッターMathias Eick。
Evening Falls / Jacob Youngでお友だちになった(気分)マティアス・アイクですが、リーダー作はもちろん、我が永遠のダーリンLars Danielssonの近作でも共演しており、その哀愁とメロディアスな演奏で私的には大活躍なノルウェーのお方です。
彼のECMでのリーダー作3枚目は、ヴァイオリンとパーカッションが彩る彼のオリジナル曲で固めた作品です。タイトルは彼がカナダ・アメリカツアーでアメリカの中西部にたちよったときの印象から遠く離れた自分の故郷に重ね合わせ、場所と時間にイマジネーションを受け様々な想いが込められて、そのまま『Midwest』となったようです。
初めて知ってのですが、ノルウェー人を先祖に持つアメリカ人の半分以上が中西部に住んでいるのだそうです。って、リーダーはじめピアノ、ベースはかなり私は大好きな方々なのですぐに購入しちゃったわけです♪

オープナー「Midwest」。朗々と吹き上げる哀愁のトランペッターとヴァイオリン。1曲目から胸にこみ上げてくる感情の高まり。ヴァイオリンはフィドルと呼ばれることもあるわけですが、メロディや彼の求められてる音色はそちらでしょうか。音の重なりは厚く感動的な幕開け。
素朴で優しいメロディの「Hem」。Hemはマティアス・アイクの故郷の村。ユニゾン部分が耳に残ります。そして、ここでもベースをはじめメンバーの歌心が光ます。
透明感溢れるピアノとゆったりざっくりしたトランペットの柔らかな日射しを感じるひととき「March」。「At Sea」も穏やかに時が過ぎていきます。
ピアノの繰り返しのフレーズの中でトランペットとヴァイオリンが淡々とメロディを奏でる「Dakota」。後半の緊張感はぴりっします。
哀愁を帯びたメロディの中に様々な想いを感じる「Lost」。中盤のピアノのソロはあまり長くはないけどとてもメロディアスで美しく、待ってました!って感じ。
「Fargo」もヨン・バルクのピアノに聴き惚れる、そして、トランペットの高揚感。
終演は「November」。何処か開放的で叙情的な雰囲気で。

終始、穏やかで瞬間的な高揚感や緊張感はあっても 基本的にはリラックスした音風景。
メンバーの実力を考えるとかなり余裕のある演奏に思えるのですが、そこが春ののどかなひとときにぴったりな雰囲気。彼ならではの柔らかな音の重なり、メロディアスで穏やかなマティアス・アイクさまでございました♪


1. Midwest
2. Hem
3. March
4. At Sea
5. Dakota
6. Lost
7. Fargo
8. November

Mathias Eick (tp)
Gjermund Larsen (vio)
Jon Balke (p)
Mats Eilertsen (b)
Helge Norbakken (per.)


探したんだけど、丁度良いYouTubeがなかったので、、

「ECMでの試聴です」

んじゃ、退散♪

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