Coming Forth By Day / Cassandra Wilson
リリースのアナウンスを聞いてからずっと愉しみにしていました。
『Silver Pony』でも書いてるのですが、普段追いかけしてるヴォーカルともちょっと違うのですが。。妖艶な独特な世界が大好きです。
ミシシッピー州生まれのCassandra Wilson。
10代から敬愛しているビリー・ホリデイ生誕100年にレディ・デイへのトリュウビュートアルバムです。
オープナーの「Don t Explain」、そのブルージーでディープな世界に心を鷲掴み。胸の鼓動が聴こえてくるような肝の据わった「Billie s Blues」。切なさはほどほどに比較的さらりと「Crazy He Calls Me」。ストリングスが効果的お洒落にドラマチックに「You Go To My Head」。
妖艶に想い深く「All Of Me」。空を漂うような「The Way You Look Tonight」。
ホセも1曲目で取り上げていた「Good Morning Heartache」、カサンドラの中性的な魔力満載。
恋とは素敵なものですのメッセージたっぷり「What A Little Moonlight Can Do」。
そして人を馬鹿にしてしまうんです「These Foolish Things」。避けてはとおれない「 Strange Fruit」の隅々までに感じる悲しみ怒り。。
静寂に静寂に、、つぶやくように「I ll Be Seeing You」。朋友レスター・ヤングに捧げた「 Last Song (For Lester)」はたんたんと。
前向きにな明るさをもった日本版ボーナストラック「The Mood That I'm In」。
タイトル『Coming Forth By Day』は古代エジプトの「死者の書」だそうです。
その言葉が象徴するようにレディ・デイのスピリットを現代に彼女のやり方で蘇らせた作品。
心の奥深くにこだまする彼女の歌とそこからインスパイアされたバンドメンバーの演奏が一体化して個性豊かなサウンドが拡がる。歌詞世界を大切に女の性に身を置く妖艶なその想いが漂い残るような唯一無二の世界。21世紀のレディ・デイの世界。
歌は魂だ!
1. Don t Explain
2. Billie s Blues
3. Crazy He Calls Me
4. You Go To My Head
5. All Of Me
6. The Way You Look Tonight
7. Good Morning Heartache
8. What A Little Moonlight Can Do
9. These Foolish Things
10. Strange Fruit
11. I ll Be Seeing You
12. Last Song (For Lester)
[日本盤ボーナス・トラック]
13.The Mood That I'm In
Cassandra Wilson (vo)
Thomas Wydler (ds)
Martyn P. Casey (b)
Jon Cowherd (p)
Kevin Breit (g)
Robby Marshall (cl)
T Bone Burnett (g #2,4,7)
Nick Zinner (g #4,8,9,10,12,13)
Van Dyke Parks (arr #4,6)
他
お彼岸のお中日ですね。
仏壇のあるお部屋をお掃除して、お花を取り替えてぼた餅を供えて。。
春の光が座敷の奥へとそそがれる季節になりました。
んじゃ、退散♪
« Wayne Krantz Trio @ Cotton Club 丸の内 2nd (3/13) | トップページ | Going Home / Joey Calderazzo »
「JAZZ」カテゴリの記事
- 穏やかなれど高揚感あり 『Silent World / Wolfgang Haffner』(2023.03.15)
- ギター界の2刀流、ドミニク・ミラーがECMから新譜を出す!(2023.03.12)
- 『ジャズ批評 232号』がでました〜♪(2023.03.01)
- 登場人物の気持ちが音楽になった 『BLUE GIANT オリジナル・サウンドトラック / 上原ひろみ』(2023.02.22)
- 同じ時代に生きていることを感謝! 「Brad Mehldau in JAPAN 2023 @ 紀尾井ホール(2/4)」(2023.02.08)
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: Coming Forth By Day / Cassandra Wilson:
» Coming Forth By Day/Cassandra Wilson [ジャズCDの個人ページBlog]
カサンドラ・ウィルソンの新譜が出ました。今回はビリー・ホリディ特集ということで、 [続きを読む]
» Cassandra Wilson:どこまでディープになるのか? [中年音楽狂日記:Toshiya's Music Bar]
Coming Forth by Day Cassandra Wilson (Sony) また,記事のアップが滞ってしまった。ようやくiTunesの移行がほぼ完了したので,新譜を確認できる環境が整ったと [続きを読む]
» Cassandra Wilson / Coming Forth by Day [Jazz & Drummer]
Cassandra Wilson(Vo, G=10)Thomas Wydler(Ds, Per)Martyn Casey(B)Jon Cowherd(P, Rhodes)Kevin Breit(El-G, Ac-G, Banjo, Loops, Atmospheric Loops, Tape Loops, Guiter Chimes)Robby Marshall(Sax, Cl, B-Cl, Fl)Ming Vauz(G-Strings Effects, Guitar Loops)1,12, T Bone [続きを読む]
« Wayne Krantz Trio @ Cotton Club 丸の内 2nd (3/13) | トップページ | Going Home / Joey Calderazzo »
カサンドラ・ウィルソンはヴォーカリストとしては一番好きな人ですが、今回は予想していたアレンジと違うのと、自宅のオーディオでは再生音が音的に合わなかった部分(エコーがきつめだったか)があって、聴き手として選ばれなかった自分に白旗を上げます。でも、次が出たらきっと買います。
TBさせていただきます。
投稿: 910 | 2015年4月22日 (水) 17時23分
Suzuckさん,こんにちは。TBありがとうございました。ようやく東京に戻りました。
このアルバム,私は彼女のディープ・ヴォイスを楽しませてもらいましたが,ここまで行くと,合う,合わないは分かれるでしょうねぇ。それでも,やはりこれは優れたトリビュート作だと思いました。
ということで,こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2015年4月23日 (木) 17時49分
910さま、とらばありがとうございました。
私はこのエコー感たっぷりな世界が気に入ってるので、、
お気の毒様でした、って、感じです。
私も、次も買うとおもいます。ここのところ、好きな感じが続いてるので。。
投稿: Suzuck | 2015年4月24日 (金) 18時26分
閣下、私も1聴きで気に入ってしまいました。
ものすごい、彼女のファン、ってわけではないようにおもうのですが。。
こういう深遠な世界好きです。
心を歌う、歌は魂だ!って感じだわ。
投稿: Suzuck | 2015年4月24日 (金) 18時28分
こちらからもTBさせていただきます。
カサンドラは数少ない大好きなヴォーカリストの一人なのですが、本作は声質も演奏も私の肌には合わなかったです。
投稿: nary | 2015年4月24日 (金) 18時38分
ナリーさま、トラバありがとうございます。
お気に召さない予感はいたしました。。。
次回に期待してくださ〜〜い。
投稿: Suzuck | 2015年4月24日 (金) 22時51分