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音楽で拡がる輪

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2015年1月23日 (金)

Imaginary Cities / Chris Potter Underground Orchestra

Imaginary_cities

「Chris Potter Underground」の文字を目にするとやたら心がざわつきます。笑
Chris Potterの「 Underground」と言えばハイレベル、ハイテンション、テクニカルでイケイケな軍団だからですね。その名前がついたストリングス入りの大きな編成。
メンバーを眺めると、Chris Potter Undergroundの面々にホランド閣下の部隊が助っ人した感じ。曲もアレンジもすべてがクリポタさま。今回は壮大な音風景のワンホーンアルバムです。
1聴に大好きな『Song For Anyone/Chris Potter 10』の延長な感じ。クリポタは知力体力の双方で無敵だ!作曲やアレンジの能力も素晴らしく、クラシカルな美しいハーモニーとコンテンポラリージャズ最前線のソロの見事な融合の「Song For Anyone」は大好物。
そして、前作『The Sirens』のように想像の世界を音楽で体現♪
4部門からなる組曲Imaginary Citiesと四つの曲で構成されていま〜す。

組曲の予兆のようにしめやかに始まる「Lament」。
後半の曲調にあったテナーソロの盛り上がりではフリーキーな音まで入る力の入れよう。

Imaginary Citiesの「Compassion」の憂いのある響き、ドラマチックなテナーソロ。
それを全体で押し上げるサウンドの中から現れるロジャーズのホーンライクなソロも最高。アンダーグランド的要素の強い後半。
ネルソンのマリンバ、スミスの容赦ない追撃、その上に広げられるクリポタの圧巻ソロとやっぱりネルソンすごいぞ「Dualities」。
タボーンの暗く冷たいピアノとクリポタのソプラノが不安なムード。押し寄せる暗い影。募る不安ストリングスの重ね方が本当に巧い「 Disintegration」。
混沌とした中に力強いスミスのプッシュ、浮かび上がるクリポタの高度なフレージングの連続、燃える燃える!ロジャーズの追随、一丸となっての到達点を目指す集中力の高さ「Rebuilding」。

少し、間をとって空気を変える。

エレベソロがうねる「Firefly」。ここでもクリポタが暴れます。ネルソンの乾いたクールなヴァイヴが不思議な空間を。
超絶技巧のストリングスの演奏から始まる「Shadow Self」。現代音楽のような雰囲気の中バスクラが語る。
終演は穏やかな雰囲気から始まる「Sky」。大空に思いをはせるテナーソロから雄大な風景が広がっていく。タボーンの硬質なソロ、スミスのプッシュを交えながら堂々とテナーソロを繰り広げ、全員で着々と着地点を目指す!

改めて、クリポタの音楽への造詣の深さを思い知る。
ストリングスが入るといっても、全員凄腕揃いで美しさにスリリングな要素がたっぷり。
クリポタのテナー、ソプラノ、バスクラのソロをお腹いっぱい堪能。
メンバーは各自のソロもアンサンブルとしての役割も大変素晴らしい。
クリポタの想像の世界がこの一枚にぎゅっと詰まってます。

1.Lament
2.Imaginary Cities - Pt. 1, Compassion
3.Imaginary Cities - Pt. 2, Dualities
4.Imaginary Cities - Pt. 3, Disintegration
5.Imaginary Cities - Pt. 4, Rebuilding
6.Firefly
7.Shadow Self
8.Sky

Chris Potter (ts,ss,b-cl)
Adam Rogers (g)
Craig Taborn (p)
Steve Nelson (vib,marimba)
Fima Ephron (el-b)
Scott Colley (b)
Nate Smith (ds)
Mark Feldman (violin)
Joyce Hammann (violin)
Lois Martin (viola)
Dave Eggar (cello)

どうしても、人より1秒でもはやく聴きたい!ってCDがありますよね。
大のクリポタファンの私はクリポタのリーダーアルバムがでるのを大変楽しみにしてました。で、某社のまとめ買いは時々発売延期で痛い目をみているので、このアルバムだけ熱帯雨林で注文し直したのです。値段も最安値だったし。。

ところが、今回はこれが裏目。。。発売前にお知り合いには届いていたのにね。。
やっとつきましたとさ。でも、発売前からYouTubeで予習しちゃって、残念な気持ちもありますが。。

相変わらずの吹きまくりで大喜びで〜す。
そんでもって、別便でやってきた「Break Stuff / Vijay Iyer Trio」がこれまためちゃくちゃ素晴らしい!
んじゃ、退散♪

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JAZZ」カテゴリの記事

コメント

Suzuckさん,こんにちは。このアルバム,Undergroundの名前から想像される音楽とは違いましたが,クリポタの才能炸裂って感じですよねぇ。どれだけ才能あんねん?って思わされます。

PMUGとしての活動は多分一段落でしょうから,独自の音楽で喜ばせてくれるものと期待しちゃいますね。

ということで,TBさせて頂きます。

メンバーが多くてもワン・ホーンだし、アレンジの才能もあるし、ということでけっこう満足したアルバムでした。確かにアンダーグラウンドそのままのサウンドではないかもしれませんけど、これはこれでいいと思います。

ラッキーなことに、こちらにはTB入りましたが、最近こちらからのTBが入らないのが続出中です。自分のところだけの問題なのか、ココログでの問題なのか...。

閣下、これは、どちらかと言えばクリポタ10よりだとおもいます。
本当に、どんどん進化していく感じで、演奏の方もかなり暴れてますよね。
Undergroundの暴力的な感じはないけど、大暴れです。

どうも、ありがとうございました。

910さま、むしろこの路線のほうが唯一無二な感じは強い気がするのですが。。
でも、Underground的なアルバムもほしいと願うのは ファンのわがままです。

ここは、910さまのとらばは入りますよね。
わたしも、とらばしますね♪

Suzuckさん、こんにちはmonakaです。
クリポタの音楽表現が広がってとてもいいと思いますね。
そのうえでやりたいことをやってほしいです。

ブラザー最中さま、、
本当になんでもできちゃうんですねえ。。
この気持ちを共有できてとても嬉しいです!

わたしもトラバいたしますね。

弦楽器を入れたサウンドの多様性を楽しめるうえに、Chris Potterのサックスもたっぷり堪能できる、聴いて満足度の高いアルバムでした。
> クリポタの想像の世界がこの一枚にぎゅっと詰まってます。
なんでしょうね。

TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。

oza。さま、改めてクリポタの音楽への造形の深さを感じました。
昔は、「知力、体力無敵!」って言ってたんですけど、もう、こうなると何処まで深いんだろうなぁ、って、思います。
oza。さまが仰られていたように、先進性、斬新さは最先端ではないかもしれませんが、
自分が思い描いてる世界を音楽で表す当意味ではかなりの完成度だと思ってます。
ありがとうございました。

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